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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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停止教室のヴァンパイア
  養父と養母×授業参観

アザゼル達から話をふられた俺は無言で立ち去ってから、庭に行きベンチに座っていた。何故か、グレイフィアとガブリエルが一緒に来ていた。片方にグレイフィア、もう片方にガブリエルが座った。

「一誠様、どうされたのですか?いきなり無言で出て行きましたから心配しました。そしたら関羽様が一緒にと言って、ガブリエル様と一緒に来てみました」

「何か冷たい過去がありそうですね一誠さん。ここは私達だけですし、今頃ミカエル様達は関羽さんから事情を説明してると思うの」

俺はしばらく口を閉ざしていたが月を見ながら言った。

「俺には実の親がいないのだよ、別世界でもな」

『ッ!!!!!!』

やはり、というか予想通りの驚き方だな。別世界では姉が、それは別世界での親だ。本来の両親はいないし、桃香や奏と出会うまでずっと一人だった。戦う時も一人だったと同時に仲間もいたし、国連軍ブラック・シャーク隊も家族みたいなものだったしな。

しばらく無言だった二人だが、ガブリエルが金色の翼を出したと思えば俺を包むようにして抱き合っていた。グレイフィアもだ。

「二人共?いきなり翼を出すと思えば俺を包み込んで。グレイフィアもだ、何故抱き合う?」

「あなたの冷たい過去から温めようとしてあげてます。本当は泣きたいのでしょう?」

「心の中ではな。だが泣くにも泣けない体質になったのか、泣けなくなってしまってな」

「今の貴方を見れば、可哀想な一誠様にしか見えません。だからなのです、私達が温めると」

そうか。グレイフィアとガブリエルは、母性本能を出してこうしている訳か。この姿は、誰にも見せたくないが見られてしまった。数分後、抱き合うのをやめたグレイフィアとガブリエルは立ち上がった。俺は心地が良かった。

「そろそろ戻りましょうか一誠様」

「皆が心配してますよ」

「そうだな、それに親がいなくても俺には家族がいるから心配はいらないさ」

「奏様と優斗様ですか一誠様?」

「ああそうだ。それにここにいるメイドやブラック・シャーク隊も家族だ」

俺はベンチから立ち上がって、庭からリビングに戻った。リビングにヴェネラナがいたので、俺は驚いた。ヴェネラナによるとミカエルの案で、ヴェネラナを俺の養母になってくれるらしく今日からこの家に泊まると言い宿泊用のトランクが置いてあった。

これには流石のグレイフィアも驚いていた。ケルディムも養父になってくれるとかだが、呼び方は家内だけ母さんと言う事にした。サーゼクス達が帰る前に俺は寝てしまったが、後程聞いた話ではサーゼクス達が帰った後母さんは人間界本家全体を見回ったと聞く。前回も見せたが、この前より大きくなったからか探検したらしい。探検終了後、風呂を浴びて寝たと愛紗から聞いた。

「よく寝たが、二日酔いは無さそうだし鍛錬するか」

『俺も参加させてくれよ相棒』

「ドライグか。やけに静かだと思っていたが、何してたんだ?」

『普通に寝てた。神器の奥深くでな、相棒の邪魔しないように静かにしてたのさ。いつの間に戦いは、終わってたらしいが』

「だったら戦いの動画を見るか?ブラック・シャーク隊のもあるが、お前が見たいのは黒鐵改対ゼットンの戦いだろう?」

『ぜひ見させてくれ。俺を召喚してくれないか?寝てたから腹が減ってな』

ドライグを召喚して、俺はタブレットの電源を入れて動画を見させたら終始ドライグは興奮していた。

『何故俺を起こさなかった?』

とか言っていたが、無視してタブレットの電源を落としてジャージに着替えて朝鍛錬を行った。終了後、見ると夜勤のリーゼがいたので俺は話しかけた。

「夜勤お疲れさんリーゼ」

「いえ、これが私のお仕事ですから。久々にご主人様の朝鍛錬を見て清々しい気持ちです。ドライグも久々ですね」

「おう。久々に外に出られて俺は嬉しいぜ」

では、と言ってリーゼは行ってしまい俺とドライグは自室のシャワーを使った。ドライグも久々なのか気持ちよさそうにしていた。シャワー後、制服を着替えてからダイニングルームに向かうと母さんがいた。しかも料理を作っていた、華琳と一緒に。

「おはよう、母さんに華琳」

「か、母さん!どういう事だ相棒?」

「おはよう一誠さん。頭に乗ってるのは使い魔ですか?」

「あーコイツの説明するの忘れてたな。こいつの名はドライグ、俺の神滅具『赤龍帝の籠手』に魂を封印されたドラゴンさ。で、そこにいるのはヴェネラナだ。俺の養母になってくれたのさ」

「あなたが赤い龍?イメージより小さいようですが?」

「ご主人様が肉体創造してくれたのですよ奥方様」

「まあそうなの。私の名はヴェネラナ・グレモリー、一誠さんの母親になりました。どうぞよろしくお願いしますドライグ」

「なるほど、そういえば相棒には両親がいなかったもんな。丁度いいじゃねえか、よろしくなヴェネラナ。それより腹が減ったのだがまだか?生肉でも構わんぞ」

椅子に座りドライグは、頭上から離れて翼をバタバタさせながら降下した。床に着地して座って、華琳から生肉1キロを貰い食べていた。母さん特製朝食を食べていたが、美味いな。このパンといいコーヒーも美味いなー。腹一杯になったのか、床に転がっていたドライグを籠手の中に入れてから鞄を持って玄関に出た。

「駒王学園に行っても、娘にはまだ秘密にしといてね。授業参観まででいいから」

「分かったよ母さん。行ってきます」

送迎車に乗って発進、ドライグと念話していたがしばらくすると到着する時には寝ていたドライグだった。送迎車は行ってしまったが、連絡すれば来てくれるからまあいいとする。校舎は戦闘前より綺麗になっていたが、バレるんじゃねえのか?

すると掲示板に、不発弾処理をしてから校舎を清掃したと言う事が書いてあった。納得した表情で、教室に向かう生徒もいるが中には納得していない生徒もいたが、ホームルーム後にサーゼクスが全生徒を呼び出して昨日の説明をしていた。流石は駒王学園理事長だなと思い、教室に戻ってから授業前に松田達が絡んできた。それと俺をイッセーと呼ぶのは、バカ二人組のみである。

「なあイッセー。来週の授業参観は誰が来るんだ?去年と同じメイドさんか?」

「そうだと言ったら?」

「よし元浜、今すぐイッセーを潰そう。そしたら俺達の所に美人メイドが来るぞ。去年は、巨乳で黒髪の人と脚が綺麗な可愛い人だったものな」

「その前にお前達を潰してやるよ」

『パシイィィィィィィィィイン!』

俺はバカ共にハリセンで叩いた。これでも軽くやったつもりだから、有り難く思えよ松田に元浜。俺を見ていた男子共は、ハリセンを左手で上げて笑顔で見たら顔を逸らす。そろそろ俺のハリセンを見るだけで畏怖していまっているから、松田と元浜はバカのお蔭だ。

これくらい喰らっても、死なないだろうと思い席に座る。授業が始まって数時間後の昼休み、俺はいつも通り屋上に向かうと先客がいた。祐斗だった。

「やあ一誠君。一緒にいいかい?」

「いいぞ。それより怪我は大丈夫か?瀕死だったんだろう」

「まあね。君のメイド達には感謝している、瀕死状態の僕達を回復してくれたからね。それに僕達下僕を不問にしてくれたし」

「あれは完全に『王』の命令で動いたのだろう?本来だったら悪魔側で裁判する所だったから、最悪牢屋行きだぞ」

昨日の戦闘を振り返って言ったが、あれは『王』の暴走であり勝手に戦闘を始めやがった。謝礼金貰ったから俺は許したが、最悪牢屋行きと言ったら冷や汗をかいていた祐斗だった。俺はお前達を許したから問題ない。

「それよりそっちはどうなんだい?僕達を様子見で来た後、何してたのかとか」

「こっちは軍隊で司令官なのでね、それは忙しかったよ。一睡もしてなくて書類や報告書見たり、録った動画を編集したりで大変だったわ。起きたのは昨日の夜だけどさ、勝利の宴としてミカエル、サーゼクス、アザゼルを誘って宴してた」

「そうなのかい?それは忙しそうだったね。こっちは怪我が治ってすぐ歩けたよ、アーシアさんより強力な回復だった」

「そりゃそうだ。俺の眷属なんだからな」

「今度君の眷属にいる『騎士』と戦ってみたいよ。今の僕では弱いけどね」

祐斗は苦笑いでそう言ったが事実、俺の眷属はほとんど剣術・槍術・体術が得意な者のばかりで、魔力で戦う者は桃香達回復組くらいだろう。チャイムが鳴りそうだったので、俺は祐斗は別れて教室に向かう。席に座るとちょうど先生が来たからセーフだ。授業が始まり放課後になったので、アーシアは俺を待っていたのかこちらに近付いて来た。

「一誠さん、部室に行きませんか?」

「ああ、そうするから少し待っていてくれ。送迎車はいらないとメールをする所だ」

「待ってますよ」

自分の席に座ったアーシアとゼノヴィアも待ってくれている。メールを打って送信後、返事が返って来た所でアーシアとゼノヴィアを連れて部室に行った。途中祐斗と合流し、4人で旧校舎に向かった。昨夜修復されたのか前より綺麗になっていたのは、俺の気の所為だろうか?

部室に到着して、俺はソファに座って空間から紅茶とケーキを机に出して人数分に置いた。しばらくすると、部長と朱乃と小猫ちゃんがきたので紅茶を入れた。

「こんにちは部長」

「一誠、先日は本当に悪かったと思っているわ。ごめんなさい」

「今更の謝罪はいいですから紅茶飲みましょうよ、ウチ特製の紅茶とケーキですから」

「分かったわ。頂きましょうか朱乃」

「はい部長。それにしても良い匂いですし、美味しそうなケーキですわ」

「・・・・美味しいです。とっても」

小猫ちゃん、食うの早っと思いながら紅茶を飲んでケーキを食べていた。ふとアーシアが聞いてきた。

「一誠さんに聞きたい事があるんですが・・・・」

「どうした?もしかして昨夜の回復組についてか?」

その話をしたら全員こっちを向いてきたが、そりゃそうだろうな。あの時は瀕死状態で、気絶してたから覚えてないと思う。

「私の持つ神器『聖母の微笑』より強力な回復力だなと思ったのですが、あの人達が持っている回復力は何ですか?」

「あれは俺達が開発した駒『黒の駒』によって、魔力が極端に増大されたからだ。俺の魔力を入れてあるから、回復系神器より強力だぞ」

「その黒の駒と言ったわね。見せてもいいかしら?」

リアスがそう言ってきたので、俺は了承して一つの駒を内ポケットから出した。その駒は、漆黒であり黒鐵改を象徴しているかのような魔力であった。駒をリアスが持とうとしたら消えて俺の手に戻って来たが、これについては全員驚いていた。

「私達では触れられないの?」

「ああそうだ。これは、俺達黒神眷属の者しか触れないようにしてある。持ち去られてもすぐ俺の手に戻ってくるようにしてある」

リアスは驚愕していたが、悪魔の駒より高性能だからな。黒の駒を入れても、悪魔に転生しないようにしてある。転生悪魔になると、悪魔の翼が出てくるが黒の駒を入れても翼は出てこない。俺の許可すると、リミッター解除してストフリの装備が使えるようになる。

「では君の眷属も悪魔に転生したのかい?」

「人間のままだが?」

「ではあの翼は何だい?何か機械的な翼だったけど」

「あれは俺の許可によって、リミッター解除すると出てくる仕組みになっている」

「もう一つ質問いいかい?」

「ああいいぞ。何が聞きたい?」

「一誠君の眷属は、剣術や槍術が多いけどあの剣は何で作られているのかなって思ってね」

「それについては、三すくみの会議まで秘密だ。あの時の戦闘とかを動画で記録して編集してある、それについては見てのお楽しみだよ」

あの時の戦闘を全部録画していたからな、勿論俺対ゼットンの戦いもだ。愛紗達が使っているのは、量産型聖剣エクスカリバーと言うのはまだ秘密だ。会議が楽しみだぜ。俺達は雑談しながらリアス達は悪魔稼業をしていたが、俺は宿題を終わらせてノーパソで株を見てから家に帰った。

一週間後の授業参観日となったが、俺とドライグはいつも通り朝鍛錬をしてからシャワーを浴びると言う事が日課となっていた。朝鍛錬後、朝食を食うのだが今週はいつもと違っていた。母さんの手料理なのだが、華琳も手伝ってるけどグレモリー家の料理は食べた事がないから華琳もメモをしたりと勉強中でもある。

華琳の料理は、世界一と思っているが世界は広い。ドライグは相変わらず生肉1キロを食べていたが、今回授業参観に来てくれるのは母さん・愛紗・紫苑となっている。無論BS隊メイド2人を連れて来るらしいから合計5人な。

授業参観と言っても、正確に言うと公開授業とか言ってた。何でも中等部の学生が授業風景を見学するとか、勿論中学生の親御さんも見学可能となっているが、結構自由何だなと言う時がたまにあると知った。

「それじゃ手筈通りだよ母さん」

「ええ、行ってらっしゃい一誠さん。あとで愛紗さんと紫苑さんで行かせてもらいますわ」

ついでに言えば、母さんはここにいる恋姫メイドの真名を預かっている。だから真名で呼ばれても怒らないから問題ない。いつも通り送迎車に乗って発進し、学校へが到着後に登校して来たリアス、朱乃、アーシア、ゼノヴィアに会った。

「おはよう諸君」

「おはよう一誠」

「おはようございますわ一誠さん」

「おはようございます」

「おはよう一誠」

即座に俺の左腕にはリアス、右腕に朱乃と言う両手の花状態で登校する事が多くなった。アーシアとゼノヴィアは、リアスと別れた後交代して両手の花が続く状態として教室に向かう事が自然体となっていた。

初期は、男共が血の涙を流してたが即座にハリセンで殴ったからなのか。現在は静かにはしてくれているが、松田と元浜は諦めてないので俺に向かって殴る蹴るしてくるが、逆に返り討ちしてやった。今回も来たので、金属製ハリセンで殴ったら見事に伸びていたが放置プレイとしてから席に座った。放置してたら、いつの間にか復活していた松田と元浜が話しかけてきた。

「イッセーの所は、去年と変わらずメイドさんが来るのか?」

「そうだ。ちなみに今年は母さんが来るぞ」

「母さん?お前親がいないって言ってなかったか?」

「先週から俺の養母になってくれた人がいてな、今日来るのさ。家の中だけ母さんと呼んで、外では名前でな。メイドは4人来る事になっている」

メイドが来る事を伝えたら、男子共は歓喜していたがハリセンを見せるとすぐに鎮静化となる。松田と元浜は興奮していたが、ハリセンですぐに黙らせた。

「一誠ちょっといいか」

いつの間にか俺達の所に来たゼノヴィアだった。ゼノヴィアは男子の人気は高いようで身体機能も高いから、男子と女子には大いに人気者となっている。

「何だゼノヴィア?」

「この前はすまない事を言ってしまったから、改めて謝罪したい」

「別にいいさ。この前の事は許してあるからな、それにあの発言は学校で言う事ではない」

「うむ。発言は気を付けようと思う。じゃ」

と言って自席に戻ったゼノヴィアとアーシア、チャイムがなって授業が始まってから男子の目線が俺のメイドに向けられていたので、先生に許可貰ってから制裁。授業参観を見に来た親御さんは、自分の息子がハリセンで殴られる光景を見て、こちらに来ようとしたから殺気を飛ばして静かにしといた。

親御さんは、ガクガクと震えていたが母さんとメイド達は俺らの光景を見て笑っていた。英語の時だが、いつもより気合入った教師が入ってきた。何やら長方形の物体を配布してきたが、何だこれは?と触ってみると紙粘土だった。

「いいですか、今渡した紙粘土で好きな物を作ってみて下さい。動物でも家でも人でもいいです。自分が今、頭に思い描いたありのままの表現を作って下さい。そういう英会話もあるから」

「無いわ!何考えてるの先生」

俺は先生の所へ行って、ハリセンで叩いておいた。

「いたたた、相変わらずのハリセンだ。じゃあレッツトライ!」

「レッツトライ、じゃねえだろう先生!」

と言いながら自席に戻ったが、全くどこの世界に紙粘土で授業する英語があるんだよ。渋々作り始めた皆だったし。これでいいのか?と思いながら俺も作り始めた。

『相棒、出来れば俺を作ってほしいのだが』

『おういいぜ。ちょうどお前を思い浮かんだからな』

『ありがとな相棒』

手を動かしながら、俺の相棒であるドライグをイメージして作ってみた。そしたら歓喜が揚がっていたので、俺は見てみると小さいドライグが完成したのだった。

「す、素晴らしい・・・・兵藤君、君にこんな才能があった何て私は感動したぞ。ぜひ授業後、教室の外で飾ろう!いや今すぐにでも・・・・痛っ」

「何言ってるんですか先生」

即座にハリセンで先生に叩いた後、俺が作ったのを教室の隅に飾っておいた。無論教室にいた奴らや教室外からも生徒が集まってきた。皆、スゲーとか今にも動き出しそうとか言ってる奴らもいるが、ここにいるんだけどな。

『流石だな相棒。俺にそっくりじゃねえか』

『比べたら分からなくなる程だな』

いつの間にか昼休みになっていたので、ヴェネラナとメイド達と一緒に食堂へ向かった。何でも理事長が授業参観日だけは、家族で食べるようにと言う決まりな訳だ。すると廊下が騒がしいので、何だろうか?と思って行くと撮影会になっていて、男共はカメラを持ち出して写真を撮っていた。

まさか?と思って隙間から見たらセラフォルーだった。おいおい何だよあの格好は、次元の狭間本家にいるレヴィアタンが見たら泣くぞこれ。ちなみにセラフォルーの格好は、人間界では有名なアニメに登場してくる魔法少女だ。『魔法少女ミルキースパイラル7オルタナティヴ』だったはずだが、カメラ小僧が興奮して撮影していたがパンチラする程なミニスカだった。

「なあヴェネラナ。あれってセラフォルーだよな」

「そうね。でも何で撮影会しているのかしら?ここに集まると邪魔だわ」

俺はドラム缶を付近に置いてから、蹴り飛ばして殺気を解放し男共に放った。蹴り飛ばす音と殺気だったのか、男子共と家族は即座に逃げ出した。撮影現場に残ったのは、俺達と生徒会とリアス達だった、匙は俺のハリセンを見てビビったが即座に反応した。

「今の音と殺気はお前かよ!驚くじゃねえか、今リアス先輩のお父様と魔王様を案内してた所何だぜ。それとアンタもそんな格好しないでくれ。もしかして親御さんですか?それにしても、場に合う格好で来てくれないとこちらは困りますよ」

「えー、だってこれが正装なんだもん」

もん、じゃねえよセラフォルー。お仕置き決定だな、と思ってハリセンを準備した。こちらに気付いたリアス達とセラフォルー。

「ってお母様!なぜここにいるのですか?」

「あらあら私が来てはいけないのリアス?」

「ようケルディム久しぶりだな。セラフォルーもだ」

「やあ一誠君。元気そうで何よりだ」

「お久ー、一誠ちゃん。元気そうで何よりだよ、それより何でハリセン持ってるの?」

「それはだな・・・・お前をお仕置きする為っだ!」

『パシイィィィィィィィィイン!』

セラフォルーの頭を思いっきり叩いた。そしたら涙目でこちらを見た。

「何で叩くのよー!」

「場に合う服を着てくれば叩かなかったがな」

するとソーナ達生徒会も来たが、セラフォルーを見て驚いた。セラフォルーは、ソーナを見つけると抱き着いた。

「何事ですか匙?問題は簡潔にしなさいとあれ程って」

「ソーナちゃん見っけ☆」

そう言って抱きついて来ようとしていたが、即座に俺がハリセンで制裁。何考えてるんだこの魔王は?公共の場で、しかも生徒会長にな。

「いたたた、相変わらず一誠ちゃんのハリセンは痛いよー。ソーナちゃん癒してー」

「なぜ私が癒さなければならないんですか?自業自得ですよ姉様。ありがとう兵藤君」

こちらは片がついたが、リアスを見るとまだ言い争っていたので近寄った。

「お前らはまだ言い争ってるのか?」

「だってお母様が来るのは知らなかったし、お兄様にも秘密にされていたのだから怒るのも当然だわ」

「しょうがないだろう?一誠君に口封じされてたのだから、ねえ父上」

「ああそうだとも。一誠君に頼まれてね」

こちらも何とか収まったので話を戻した。

「ところでセラフォルーも来てたのか。目的はソーナの授業参観を見に来たのか」

「うん。ソーナちゃんったら、酷いのよ。今日の事を黙ってたんだから!お姉ちゃんショックで、天界に攻め込もうしちゃうのだから☆・・・・イタイよー」

天界に攻め込もうとしたのか、それに痛いのは当たり前だ。俺特製のハリセンだ、手を頭に乗っけたまま痛がっていたセラフォルーだった。手加減したはずだ。

「あらあら、グレモリーの小父様に小母様もお久しぶりです」

「お久しぶりね。それよりセラフォルー様、その格好はどうかと」

「ふむセラフォルー殿。これはまた奇抜な衣装ですな、些か魔王としてはどうかと思いますが」

「同感だケルディムにヴェネラナ。それは、服装以前の問題だぞセラフォルー」

「えー・・・・だってこの国では流行ってるじゃない」

「ほうそうなのですかな。これは私が無知だったようで・・・・それより一誠君。左手で構えているハリセンをしまってほしいのだが?」

流行ってるじゃないだろう。流行ってねえし、それはコスプレイヤーでは結構着てる人は多い。やっぱりって言うが、現魔王達は皆軽いノリ何だよなー。俺のハリセンがよく活躍するけど、出来れば魔王に叩きたくないがつい叩く癖がある。

「ソーナちゃん、どうしたの?お顔が真っ赤ですよ?せっかくお姉様である私との再会なのだから、もっと喜んでくれてもいいと思うのよ?『お姉様!』『ソーたん!』って抱き合いながら百合百合な展開でも良いと思うのよ、お姉ちゃんは!」

「・・・・お、お姉様。ここは私の学び舎であり、私はここの生徒会長を任されているのです。いくら、身内としてもお姉様の行動は、余りに・・・・。そのような格好は容認出来ません」

「そんなソーナちゃん!ソーナちゃんにそんな事言われたら、お姉ちゃん悲しい!お姉ちゃんが魔法少女に憧れているって、ソーナちゃんは知っているじゃない!煌めくスティックで天使、堕天使を纏めて抹殺何だから☆」

「お姉様、自重して下さい。魔王のお姉様が煌めかれたら小国が数分で滅ぶ前に、兵藤君にハリセンで叩かれますよ。ほら見て下さい、兵藤君の目とハリセンを」

魔法少女と言うより魔王少女だもんな、先週コカビエルが来た時にソーナ会長が呼べなかった理由は妹を溺愛しているからだ。呼ぶと大変な事が起こり、サーゼクスと同じように堕天使に汚されると分かれば即効戦争状態となるからだ。俺はため息をつくとソーナ会長は、顔を真っ赤となりセラフォルーを置いてどこかへ行くソーナ会長と追いかけるセラフォルー。

「待ってソーナちゃん!お姉ちゃんを置いてどこに行くの!?」

「付いて来ないで下さい」

「いやぁぁん!お姉ちゃんを見捨てないでぇぇぇぇっ!ソーたぁぁん!」

「私の愛称に『たん』をつけないで下さい、とあれ程言ってるのに」

シトリー家は平和のようだ。それより『ソーたん』か、からかいがあって面白そうだ。そう思ってたらリアスにも『リーアたん』という愛称があるとの事。こちらもからかいがあるな、と思うと昔はサーゼクスの事をお兄様といつも後ろを付いて来たのに、反抗期なのかとショックを受けていたサーゼクス。怒ったリアスだったが、その表情を撮りたかったのか即カメラを持っていたケルディム。

魔王一家には面白い共通点があるが、それは現魔王が皆面白いからだ。魔王の兄妹は、例外なく真面目な奴らばかりだ。自由過ぎる兄妹が魔王となった所為で、真面目に為らざる得なかったそうで。そう思っていたら朱乃が来た。後ろを見るとバラキエル&朱璃さんがいたので挨拶した。

「バラキエル、お前も朱乃の授業参観を見に来たのか?」

「そうですよ一誠さん。朱璃と一緒に来たが、娘はもうこんなに成長してるとは驚きです」

「あらあらお父様。謙遜しなくてもいいですのに、ところで先程騒ぎがありましたが何があったのでしょうか?」

「さっきセラフォルーが来ていて、撮影会になってたから俺が追っ払った。その後ソーナを追いかけて行ったよ」

説明したら納得したようで、ここで俺はケルディム達に紹介をした。最初は驚いてたが、俺が友好を結んでるから攻撃するな、と言ったら納得したような顔でこちらを見てお互いに自己紹介した。バラキエルも驚いていたが、リアスと朱乃だけを連れてサーゼクスは行ってしまった。

何でも重要な話があるとかで、ヴェネラナ達とケルディム達も連れて食堂に向かって一緒に昼食を食べてから教室に戻った。現在夜になっていて、人間界本家に集合していた。ケルディムらグレモリー家と朱乃ら姫島家が集合して、酒飲みながら今日撮ったのを一緒に見る為何だとよ。

「おっ、今のはリアスだな。あれが授業風景か、いい顔してるね」

「分かるかい一誠君。あれはいい表情だなと思って写真も撮ったよ」

「次は朱乃だな、やはり良い表情してるな。バラキエルと朱璃さんがいるからかな」

「あらあらそうですか。一誠さん、お世辞でも嬉しいですわ」

二人共頬を赤くしながら料理を食べていたが、今回華琳が作っていた。俺達大人組は酒を飲み、リアス達子供はジュースを飲みながら隅にいた。ケルディムと酒を飲むのは久しぶりだな。

「見てくれたまえ一誠君、リーアたんが先生に指されて答えているのだよ」

「ほう、いい映像だな。ウチで保管しとくか?友好の為に」

「ぜひそうしてくれ。ウチに帰ると消されてしまうかもしれないから」

興奮するなよサーゼクス、俺はノーパソに保管しておいた。リアスから取られようとしたが、甘い甘いわ小娘。瞬時に空間の中にしまった。

「耐えられないわ!お兄様のバカー!」

リアスは、更に部屋の隅に行ってしまい体育座りで下を向いてた。サーゼクスは、グレイフィアのハリセンで叩かれていたが少し技術が必要だと思い指導した。

「グレイフィア、そうじゃなくてこうだ!」

「ぐはっ!い、痛いじゃないか一誠君」

「なるほど。手首を強くして叩くのですね。ご教授ありがとうございました」

グレイフィアに正しいハリセンの叩き方を教えた。サーゼクスを実験台にしてたり俺特製ハリセンで練習してたが、相手はサーゼクスじゃなくて人型の人形でな。

「一誠様のハリセンは、私のより叩きやすく握りやすいですね」

「俺お手製だからな、何ならそれいるか?まだストックはあるから問題ない」

「ありがとうございます一誠様」

「これ以上グレイフィアが強くなったら、私が困るんだが」

自業自得だな、と思いながらサーゼクスと話をしていた。そういえばあの時、リアスと朱乃を連れて何の話をしていたんだ?と聞いてみた。

「そういえばサーゼクス、何やらリアスと朱乃で話をしていたが結局の所何だったんだ?」

「その事なら明日分かるよ。一言で言うなら、もう一人の『僧侶』が復活するって事かな」

俺は聞いて納得して明日を待った。鑑賞会が終わる、とそれぞれ魔法陣や送迎車で帰って行った。 
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