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ガンダムビルドファイターズボーイ

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第十話 二世対決!!


いつもお馴染み喫茶店キャピトラにて

ユアを除き武者スカーレッド・フェアリーを交え現状整理をするガンダムボーイ。


第十話 二世対決!!


「あれ?ユアさんは?」

翼があたりを見回すがユアの影も形も無い。その理由は・・・

『狂四郎さんに止められて何かやってるみたいですよ?』

「ああ・・・そう・・・」

スカーレッド・フェアリーこと将頑駄無に説明されて納得する翼。

『それにしてもお頭・・・身体はあったのに中々覚醒しませんでしたね・・・』

天津の言葉にスカーレッド・フェアリーは・・・

『そうですね・・・ユアさんが中々キレてくれなかったので覚醒がしづらかったようです。パートナーの感情が高まった時が一番覚醒しやすかったので・・・』

「確かに・・・ユアさん感情爆発させるタイプじゃなさそうだし」

「一旦爆発させたら手が付けられなかったりして・・・」

新之助と香澄は密かにユアを怒らせてはいけないと感じているようだ。

『お頭・・・天宮は・・・』

『今のところは平穏ですが・・・闇帝王が覚醒するまでに大将軍を探し出さなければ・・・』

武瑠が本題に入りそれに応えるスカーレッド・フェアリー。

すると

『・・・・・』

何やら気まずそうな烈斗。

「どうしたんだ?烈斗・・・それに何で皆呼び方が『お頭』なんだ?」

『・・・・・・・・』

何か思うことがあるのか言葉に詰まる烈斗。

するとスカーレッド・フェアリーは嫌味ったらしく詰め寄り・・・

『言いづらそうですね・・・まぁそうでしょうね・・・あ・に・う・え!』

「「「なんだとおおおおおおおお!!」」」

突然のカミングアウトに仰天する翼達。

「スカーレッド・フェアリーって烈斗の妹だったの?」

「妹の方が出世してるって・・・」

香澄と翼の言葉にスカーレッド・フェアリーは飄々と答えた。

『そりゃそうですよ・・・兄上は武士道の修行だぁ・・・といって武者修行の旅に出てしまいましたから・・・私は残って真面目に働いてましたのでそれなりには・・・それに実の兄に『将頑駄無様』なんて言われるのも歯痒いので私から『お頭』で良いですと言ったんです』

するとスカーレッド・フェアリーは腰の刀を取り出し烈斗に見せた。

『兄上が修行に出ている間、私も我が家の神刀・・・菊一文字(ガーベラストレート)のもう一振り虎鉄(タイガーピアス)を物にしました』

『はぁ・・・そうですか』

スカーレッド・フェアリーに頭が上がらない烈斗。

だが剣術的な考察を言えば、若干野性的に荒々しい烈斗の剣と形が美しく理性的なスカーレッド・フェアリーの剣・・・この兄妹の性格が何となくわかる翼だった。

「ていうかスカーレッド・フェアリーさんって本名あるんですか?」

『一応ありますけど・・・折角ユアさんが付けてくれたので、こちらでは私はスカーレッド・フェアリーを名乗らせていただきます』

『というよりお頭、頭だけ違いませんか?』

『ああ~これは紛らわしいからユアさんに念じて頭パーツだけ違くしてもらったんです・・・この頭未だに馴染まないんで力が10分の1くらいしか出ないんですよね・・・』

『そんなんだったら真の頭作ってもらえばいいじゃないですか』

香澄と天津の質問にそう言って笑顔になった・・・その時だった。

『『『『 !! でやあああああああああああああああああ!!』』』』

烈斗達が四方に飛び散り天井・壁・床に向かって己の武器を構え一点を刺した。天井と壁と床に武器を突き刺した烈斗達は・・・

『『『『・・・逃したか』』』』

武器を納めようとするとその先に居たくせ者は・・・再びその穴からそぉ・・・っと覗き込むと・・・

『『『『なんちゃって!!』』』』

『『『『ぐえ!!』』』』

納めたふりをして再び同じところに一撃を入れた烈斗達。

するとくせ者たちは粉々に破壊された。

「何なのだ?」

行き成りなので畢が天井と床を引っぺがして確認するとマスクコマンダーの姿が・・・

「これって・・・」

「・・・暗黒SD連合の奴らだ」

「気を引き締めないとな・・・」

ガンダムボーイ達がプラモ狂四郎への帰路に立つと・・・

「で・・・これ修理代、誰に請求すればいいのだ?」

お店に風穴を開けられて困っている畢。

すると頭に電球が浮かび・・・

「そうだ。風使いのお姉ちゃんに直してもらおう・・・ついでに『あれ』も作ってもらおう」

といって連絡するのだった。

一方プラモ狂四郎にて・・・

「ユア。このプラ版に穴を空けてしんちゅう線入れて稼働できるようにして」

「はいは~い」

ピンバイスで穴を空けてそこに稼働できるように線を入れるユア。

そして・・・

「ツバサ・・・こっちのこのパーツは一体成型して」

「ふぁ~い」

狂四郎にこき使われたせいか若干疲れ気味のツバサ。

余りにも慌てているので翼が尋ねてみる事にした。

「四郎さんどうしたんですか?」

「ああ。急にイメージがわいて・・・」

どうも狂四郎の頭の中に強いイメージが沸いたらしくそれを短時間で形にする為にビルダーとしてユアとツバサの協力してもらっているようだ。

すると暇だったのかツバキがガンダムボーイをバトルフィールドに呼んだ。

「それでは皆さん・・・私を相手に3人で来なさい」

「どうして?」

翼の言葉に新之助が理由がわかった。

「なるほど・・・強敵に対し3人でのフォーメーションの練習か・・・」

「要はツバキさんを袋叩きにすればいいって事ね♪」

「まぁ、香澄の理解力ではそれで充分って事で・・・」

そう言って全員でバトルフィールドに並び立つがツバキから凄まじい気を感じ取った。

「そういえば・・・ツバキさんって滅茶苦茶強いんだよね・・・」

実力ではかなり知名度の高いツバキ。だが翼達を鍛えるのは勿論のこと本人は・・・

「感情を爆発させれば心を持ったガンプラが・・・そしてその可能性をデータにブツブツ」

違う所にあったらしい。

「なぁ・・・烈斗・・・将頑駄無みたいに来てくれそうな人いないの?」

『えっと・・・』

烈斗が天津と武瑠を見ると・・・

『私には弟子が居る・・・』

と武瑠。

『私弟がいる♪「ダメダメダメ!!」なんで!?』

否定されて唖然とする天津。

その理由は・・・

「お前の弟は絶対に闇堕ちする」

『ちょ!人の弟のこと悪く言わないでよ!』

新之助に指摘されて激怒する天津。

「そんな事言ってると光也君にさき越されるかもしれませんよ?」

「光也が?」

「ええ~この間お母様の知り合いの孫のルーカス・ネメシスさんから連絡があってあちらの小学生の部で腕のいい人を紹介してほしいと言われてお母様が光也君を紹介して・・・お母様の監督であちらに留学することになりました・・・メンバーが止めちゃってメンバー集めから始めないといけないですけど」

その途端、翼と烈斗は・・・

「よし!行くぜ烈斗!」

『おう!翼!!』

光也の名前を聞いた瞬間翼と烈斗は気合を入れてツバキに立ち向かった。

だが

「ルーカス・ネメシスって誰?」

「さぁ・・・」

相変わらずガンプラバトルの関係者には疎いガンダムボーイだった。



そして

不気味な場所に立つ何処かの古城にて

一人の少年がコンピュータ画面を見つめていた。そこには烈斗・天津・武瑠の姿があった。

そして少年は立ち上がりメカニックボックスにある一体のSDガンダムを取り出した。

「出来たぞ・・・あらゆるガンプラの長所を併せ持った究極のガンプラ・・・かつての物を凌駕する・・・ネオガンキラー!!」

稲妻が起こりその閃光で邪悪な顔が映し出された。





準決勝翌日

「「「わいわいがやがや!!」」」

流石に準決勝というだけあり屋外の特設スタジアムが設けられた。

そして

「・・・・・」

その準決勝をじっと見つめるメイジンカワグチの姿が・・・

「準決勝に勝ちあがってくるとは・・・単なる2世ではないという事か」

関係者の中には伝説のレジェンドビルダープラモ狂四郎が率いる伝説のレジェンドファイター・ガンダムボーイ2世に注目しているようだ。

「ふぅ・・・緊張する」

準決勝に緊張を隠せない翼。すると懐から烈斗が現れ・・・

『らしくねえぞ翼!いつものSD魂はどうした?』

「そうだな・・・ようっし!!」

GPベースをセットし新たな鎧の烈斗をバトルフィールドにセットすると翼。

すると

「二人とも!これこれ!」

「「え?」」

バトルフィールドに行こうとすると狂四郎に呼び止められ香澄と新之助はあるパーツを受け取った。

それは

「これって・・・」

「天津と武瑠の追加パーツだやっと完成したんだ!ちゃんと審査済みだぜ」

香澄と新之助はパーツを受け取ると天津と武瑠をバトルフィールドにセットした。

コンソールを握り締めるとプラフスキー粒子でバトルフィールドが満たされていくと・・・

「天地翼!武者烈斗頑駄無!天地大河スペシャル!!」

『おっしゃああああああ!試合だ試合!!』

顔面を引っ叩いて気合を入れる烈斗頑駄無。

「獅童香澄!武者天津頑駄無!!」

『はぁぁ・・・忍!』

忍びの印を組んで精神を統一する天津。

「龍見新之助!武者武瑠頑駄無!!」

「・・・いくぞ」

翼を広げ出撃体制に入る武瑠。

「ガンダムボーイ!出陣!!」

三人が出撃しバトルフィールドに降り立つと山脈地帯だった。

「ようっし!地上戦なら俺達の土俵だ!」

「過信はしないこと」

翼が気合を入れるが冷静な新之助が注意を促すと香澄が何かに気付いた。

「近くに・・・え?」

周囲の気配を感じ取る香澄だが何やら不穏な気配を感じ取るがバトルフィールド上にはいない。

その時だった。

「な!なんだ!?」

「上!上!!」

急にスタジアムに突風が吹くと上空にヘリコプターの姿があった。

ヘリコプターはそのままプラモボックスを地上に投げつけるとパラシュートが開きバトルフィールドに舞い降りた。

『なんじゃありゃ!?』

突然目の前に現れた物体に驚く烈斗。

するとボックスはプラフスキー粒子で満たされ展開を始めた。

同時に・・・

『え?』

『これは!?』

バトルフィールドのステージが変わっていった。

「どういう事だ!?」

「あのプラモボックスが接続端末にでもなってるのか!?」

「ちょっと・・・ここって」

混乱するガンダムボーイ達だが変貌していくステージに仰天した。

そこは紛れも無く自分達が住んでいる街だったからだ。

「うわ・・・俺ん家まである」

目の前にある我が家の青果店・八百虎。

すると

「あたしんちもあるじゃん」

香澄の実家の忍者道場もある。

するとリアルガンダムで構成された相手チームが合流しプラモボックスに攻撃を始めたのだ。

凄まじい破壊力でプラモボックスが破壊された瞬間。

凄まじいスピードで相手チームのガンプラが破壊されてしまった。

『何だ!?う!』

目にも止まらぬ速さの何かは烈斗を攻撃した。すると背後にあった八百虎が木っ端微塵に破壊されてしまった。

「ああああああああああ!!俺ん家が撃墜されたあああああああ!!ちきしょおおおおお!!」

怒りに燃える翼が烈斗で何かに飛び掛かるが視界にとらえていないのでどうにも追いつけない。

すると

「ここは私!!」

三人の中で一番早く動体視力が発達している香澄が視界にとらえていない相手を追った。

『せいやああ!!』

忍刀を構えると見えない何かに直撃させ吹っ飛ばしてその動きを止めた。

だが

ドッカーン

天津の一発で吹っ飛ばされた何かは香澄の家に直撃してしまった。

「あ!あんた!家の家業が!!将来は私が継ぐ予定なのに!」

「お前のところの殺人的な修行についていける人はいないと思うよ?」

新之助に言われて睨む香澄。

すると動きの止まった何かは立ち上がりその姿を現した。

その姿は・・・

「あれは・・・ガンキラー!?」

外野の狂四郎がそのガンプラを特定した。そう・・・このガンキラーというのは暗黒SD連合の象徴とも言えるガンプラだったのだ。

それはかつてのそれではなく・・・より鋭利で邪悪な表情だった。

『・・・・・・・』

ガンキラーはその瞳を光らせるとガンダムボーイへ襲い掛かった。

咄嗟に武瑠が盾で防ぐがあまりの衝撃に足元が沈んでしまった。


だが盾は傷一つ付いていない。

「・・・流石金属製」

だがガンキラーは柔軟な動きで武瑠を足払いし転ばせると頭部に拳を浴びせた。

『ぐ!』

武瑠が怯むとガンキラーとの間に天津が割って入った。

「せいやあああああ!!」

凄まじいスピードでガンキラーに拳を浴びせる香澄。だがガンキラーにはびくともしなかった。

「こんのおおおおおお!!」

一対一は香澄の土俵だがガンキラーは柔軟な動きで受け止められてしまう。隠していた煙玉や火薬玉を投げつけるが特に効果がない。

「かったぁぁ・・・だったらこれでどうだ!!」

背中から忍刀を構え二刀流で斬りかかるが、ガンキラーは掌から針を出しサーベルの様に受け止めた。

1対1で香澄が押し切れない。

すると

『「天来変幻!!」』

翼と烈斗が魂を爆発させ・・・

『「武者烈斗頑駄無!金剛形態!!」』

金剛形態となり烈斗がガンキラーに飛び掛かるが・・・

『合体』

『何!?』

ガンキラーの呟きにプラモボックスから両腕と両足が発進されるとガンキラーに合体しSD頭身の頭からリアル頭身の頭が現れた。

『な!あいつもリアルモードになれるのかよ!』

菊一文字を抜刀しガンキラーに飛び掛かるがガンキラーは足から高出力のビームソードを構え烈斗に斬りかかった。

パワーは五分と五分・・・だがガンキラーの腕前が上のようであり追い詰められてしまう。

「まずいぞ」

ガンダムボーイが押されていることに焦りだす狂四郎。

「四郎さん?」

『どういうことですか?・・・実力では五分と五分のようですが』

狂四郎の表情が気になるユアとスカーレッド・フェアリーだが狂四郎が心配しているのは実力ではなかった。

「あの機体・・・滅茶苦茶強い・・・おまけにルール無用・・・翼たちが不利だ・・・」

あまりにも後ろ向きな狂四郎の分析だが・・・

「翼・・・お前のSD魂を爆発させろ!勝機はそれだ!!」

狂四郎の叫びを聞く翼だがガンキラーの連打を浴びせられ続ける烈斗。徐々に押されてしまうが膝をつかずに踏みとどまっている。

その時。

『『どりゃあああああああああああああ!!』』

攻撃中のガンキラーに天津と武瑠の一撃がヒットし烈斗から離れた。

「香澄!新之助!」

「・・・許さん」

「へ?」

助けてもらったことに感謝する翼だが香澄の表情は強張っていた。

「せっかく頑張って頑張って・・・ユアさんの嫌がらせに近い特訓にも耐え・・・ようやく・・・ようやく準決勝まで来たのに・・・それをぶち壊しにしてええ!!」

完全に怒りが頂点に達している香澄。

「だよな・・・」

「新之助!?」

「せっかく・・・本当のチームメイトとここまで本気でやった試合だったのに・・・乱入なんかして汚しやがった!!」

香澄同様、新之助も怒りが頂点に達しているらしい。

「「ガンキラー!お前は絶対に倒す!!」」

二人の怒りとともに魂が燃え上がったその時だ!!

「「天来変幻!!」」

二人がそれを唱えた瞬間空から飛行機のようなパーツと車のようなパーツが舞い降りたと同時に分離すると巨大な両腕と両足となり天津と武瑠に装着されリアル頭身の頭が現れた。

『「武者!天津頑駄無!武人形態!」』

『「武者!武瑠頑駄無!翼人形態!」』

リアル形態となった天津と武瑠が烈斗のもとに並び立った。

凄まじい闘気を放つ二人にガンキラーが飛び掛かると・・・

『アニマルスピリット!!』

烈斗の頭部に装着されているシーサーが燃え上がりガンキラーに向かって飛び掛かると頭の角に噛み付いた。

『!!!?!?!?!?』

思わぬ攻撃に混乱するガンキラーを他所に合流するガンダムボーイ。

『二人とも!天来変幻できたのか!?』

『ようやく私たちも力が解放されたってところかな?』

『生物は成長するものだ・・・おそらく彼らと経験したことが届き新たな力を送り込んだのだろう?』

『なるほど・・・パートナー同士が同調したから狂四郎が突然パーツをひらめいたのか』

武者頑駄無たちの考察をよそにガンキラーは再び襲いかかろうとしたが力を解放されたガンダムボーイはガンキラーの攻撃を防いだ。

さっきまで優勢だったガンキラーはエネルギーを解放しガンダムボーイに飛び掛かったその時だった。

「みんな!力を合わせるんだ!!」

「「おう!」」

『『『ガンダムボーイ!トリプルアタック!!』』』

フォーメーションと同時に拡散するガンダムボーイ。

まずは天津が拳に気を集めた。

獅子(レオ)咆哮螺旋(ハウリングスパイラル)ぅぅぅぅぅ!!』

必殺技を射線上に居た烈斗と武瑠に向けて放つと烈斗は菊一文字を武瑠は擢呈駆嗚呼無樹を構えフルパワーとなり・・・

『龍神!鋼鉄突!!』

『烈火!鳳凰斬!!』

天津の必殺技に自ら乗り自身の必殺技のエネルギーを合わせてガンキラーに飛び掛かる。

『なんの!』

ガンキラーがエネルギーフィールドを最大で形成し烈斗達の必殺技を再び防ぐが・・・

『『『うおおおおおおおおおおお!!!』』』

3人のエネルギーが合わさったことにより威力が跳ね上がりエネルギーフィールドを粉々に砕いた。

『ちぃ!!』

ガンキラーが緊急離脱を図ろうとするが・・・

『せいやああ!!』

離脱する隙を突き姿を隠していた天津が奇襲をかけガンキラーを押しとどめると・・・

『はぁあ!!』

武瑠のシールドの一撃がガンキラーをよろけさせ・・・

『剣勢拳!!』

烈斗の決め球がガンキラーを貫いた。

そして同時にガンキラーは爆発を起こすのだった。

〈BATTLE END〉

試合終了と同時に翼がガンキラーに駆け寄ろうとしたその時だった。

ガンキラーは火花を上げ爆散したのだ。

突然の爆発で会場がざわめくと上空のヘリから一人の少年が姿を現し拡声器を使い叫んだ。

「やるな!天地翼!ガンキラーを倒すとはな・・・」

「なに!?」

翼が上空を見上げると少年は宣戦布告をした。

「俺の名は狼馬歪留人(ろまわいるど)かつて貴様の父に負けた狼馬舞留人(ろままいるど)の息子だ!!」

「狼馬!!」

聞いたことがあった。かつて父と壮絶なバトルを繰り広げた暗黒SD連合の狼馬舞留人の事を・・・

「今日はほんの小手調べのつもりだったが・・・意外に厄介だったな・・・」

「お前・・・」

「俺達、新生暗黒SD連合はお前を倒すぞ・・・いやお前達ガンダムボーイを必ず仕留める!!」

ガンダムボーイにそう宣言すると狼馬の乗るヘリは彼方へと去っていくのだった。

一方、会場では突然の乱入により選手の負傷やガンプラの破損、システムの破損などの諸々の事が重なった結果。

『残念ながら・・・本大会は早期の再開が困難と判断し中止となります!』

大会の中止が宣言され一気に落ち込む会場だった。

戦いが終わり、本日はエネルギーが過度に切れダメージを回復させるために狂四郎によるフルメンテを行うためにプラモ狂四郎に泊まることになった烈斗達。

『あぐあぐ!!』

バトルフィールドに設定された自室でおにぎりに見立てたプラフスキー粒子を食べて充電している烈斗。

すると

『兄上・・・入りますよ』

『げ!お頭!』

突然烈斗の部屋に入ってくるスカーレッド・フェアリー。

『兄上・・・プライベートなんですから普通で良いですよ・・・』

『はぁ・・・そうだな・・・流羽鷲(るーじゅ)

プライベートな空間なので本名で呼ばれるスカーレッド・フェアリーこと武者流羽鷲頑駄無。

『流羽鷲・・・何でこっちに来た?』

『それは兄上が心配で・・・『本心は?』兄上ばかり世界を旅してずるいので・・・もし兄上が出世したら今度は私が修行の旅に出ようと思ってますので手助けを・・・』

『・・・本心それか』

この兄妹どうやら性格の根源は同じらしい。

『・・そういえば狂四郎さん言ってましたね・・・』

『なにが?』

『狂四郎さんツバキさんの機体を思いつきそうだ~・・・って言ってましたけど・・・何となく狂四郎さんがフルスクラッチを思いつく時がフラグだったりして』

『だからダメだって!!あいつ絶対闇堕ちするから!!』

と兄妹が言い合っていると天井から・・・

『ちょっと!人の弟を悪く言わないでよ!!』

現れる天津に苦情言われる烈斗兄妹。

隣の部屋の武瑠は・・・

『・・・勝手にやってろ』

といってお茶啜るのであった。
 
 

 
後書き



「大会が中止になったので気が抜けた俺達・・・だが思い出したプラモ狂四郎でお店の大会やる予定だった事に・・・うわ参加者が多いよプラモ狂四郎じゃ納まらないじゃないの?え?留守のミツキさんがサエグサ模型店の場所貸してくれるって?」

次回!熱血!プラモ狂四郎大会!


「うわぁ・・・ガンプラじゃない物まで参加しちゃったよ」

 
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