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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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戦闘校舎のフェニックス
  会談後に帰宅×修行開始

俺は今部屋のベッドにいた。あの後リアスと朱乃と共に旧校舎の奥へ引き籠った事で、作戦会議をするらしいが俺には関係ない事だ。敵が前にいたらぶっ飛ばす、それが俺の流儀だ。リアスにとっては、初陣となる『レーティングゲーム』の戦術を視野に入れているようだった。十日後、俺にとってはすぐだなと思いドライグと話した。

『なあ相棒』

『どうしたドライグ?』

『仮にゲームに参加するとしたら、何で攻撃するんだ?まさか拳だけで戦うつもりか』

『それは俺のスタイルではないな。俺がいつも使っている聖剣で倒すつもりだ』

『なるほど。ところで神器についての特訓はどうするんだ?』

『後々考えるさ』

十日後と言ってもすぐだし、それだけの時間でライザーと下僕をたったの五人だけで倒すのは厳しいだろう。俺が登場したら、瞬殺で終わる感じになるから面白くない。しかしどうするかは、まだ決まっていない。

俺は、風呂の時刻になったのでドライグとペルセフォネを外に出して、一緒に風呂に入りに行った。風呂場の入口に行くと、まだメイド達は入っているのか声が聞こえる。なのでペルセフォネを飛ばして様子を伺った。

戻ってきたら、入室許可の手紙がペルセフォネの足に結んであったので入った。流石に裸ではなかったが、髪を乾かしたり下着を着て寝間着に着替える者もいた。俺とドライグとペルセフォネは、一緒に風呂に入った。

ドライグは頭にミニタオルを乗せていたし、体を洗ってからドライグとペルセフォネの体と頭を洗った。自分の頭と顔を洗ってからまた風呂に入ったら、ドライグは気持ちよさそうにしていた。

「はあー・・・・気持ちいいな。現赤龍帝は、相棒で正解だったかもしれないな。俺に肉体を与えてくれた事には本当に感謝している」

「いつまでも魂のまま籠手の中に入ってないで、たまには外で運動したらどうだ?その後のシャワーは気持ちいいしな。別に感謝の為にお前の肉体を創造したのじゃないからなドライグ」

「ああ分かっている。いずれはこの体で戦う事もあるだろう。ペルセフォネもそうなんだろう?」

「ああそうだ。いずれ時が経てば体を大きくできるかもしれないしな。その時はウェルシュドラゴンの復活かもしれん」

俺達は長湯に浸かっていたが、その後出てからタオルで体を拭いて下着を着て寝間着に着替えた。ドライグとペルセフォネは、メイドによって乾かしていたら、俺の周りを飛びながら自室に戻って寝ようとした。魔法陣の反応があったが、俺は眠たかったので関所近くにいるメイドに行ってもらう事にした。

グレイフィアSide

私は今魔法陣で、一誠様のご自宅に飛んだが何回飛んでも関所の前に着いてしまった。恐らく当主である一誠様が就寝なさった、と思い帰ろうとしたら関所から誰かが出てきた。ライトを照らした後、一誠様のメイドがこちらにきたので話した。

「貴女様は、サーゼクス様のメイドであり妻のグレイフィア様ですか?」

「ええそうです。一誠様に手紙を渡したく参上したのですが、一誠様はご就寝されたのですか?」

「はい。もうご就寝されると聞いたので、我々がこちらまで来たのです。我らは夜勤なので眠くはありませんので」

「では手紙を一誠様に渡してくれると助かりますが、中は一誠様のみ見せて下さい」

「承りました。ではこの手紙は明日の朝お渡ししますので」

メイド達は関所の中に入ったので、私の仕事はお終いだから早く家に帰りましょう。手を下にかざすと魔法陣が光りだして消えた。アラームが鳴ったので止めたら、起きるとドライグとペルセフォネが俺の布団の中で眠っていた。

「ドライグにペルセフォネおはよう」

「おはよう相棒。で、これから鍛錬か?」

「ああ、一緒に行くか。ドライグにペルセフォネ」

俺達は、静かに裏庭にあるグラウンドで鍛錬をした。腹筋三百回・背筋三百回・腕立て伏せ四百回、俺専用木刀を空間から取り出して、素振りを千回やってから対ドウター戦にて木刀で技の確認した。ドライグとペルセフォネは飛びまわって、火炎放射での撃ち合いをしていた。

高速移動で俺が撃つ弾を避ける練習とかもした。的に向けて連射したら全て真ん中に当たった。ケータイのアラームがなると、後ろにマリアとアリアが控えていた。

「隊長・・・・いえご主人様、鍛錬お疲れ様です。スポーツドリンクとタオルです」

「ドラちゃんとペルちゃんはこっちに来て下さーい。タオルとお水ですよ」

俺達は鍛錬を終わらせてマリアがいる所に集合後、ドリンクを飲んだ。

「ご主人様。昨日グレイフィア様からお預かりした手紙があります」

「ありがとうマリア。どれどれ」

俺は手紙を読んでると、ドライグとペルセフォネは手紙の内容が気になるのかこちらへ来た。

「相棒、誰からの手紙だ?」

「サーゼクスからだ。内容は出来る限り、修業に協力してほしいと書いてある。今のままだと、即敗北する可能性があるからだと書いてある」

「なるほどな。相棒、シャワー行かないか?汗が凄いぜ。ペルペルもそう思うだろう?」

「分かった。アリア、俺とドライグとペルセフォネはシャワー浴びてくるから、脱衣所にパンツと私服を持ってきてくれるか?」

「畏まりましたご主人様」

俺達は、シャワー室に向かってシャワーを浴びた。その後私服に着替えた俺達は、リビング兼ダイニングルームへ向かった。朝食をマリア達と一緒に食べた後、ドライグとペルセフォネは魔法陣の中に入って消えた。

宿泊準備を始める為に自室に戻ってから、荷物を空間の中に入れてスナイプ・ゼロに乗った。今回は山なので、水陸両用車のジープに乗って出かけた。メイドには、十日間出かけて来ると言っておいたのでリアスがいる別荘へ向かった。

俺はリアスの別荘がある場所へ向かった。ナビはもちろんゼロで、魔力で隠れても大丈夫なナビで走行していた。すると人影が見えたので、近づいてみるとリアス達だった。こっちに気づいたようなので止まった。

「ようリアス。これから別荘に行くんだろう。乗って行くか?」

「ええ頼むわ。小猫と祐斗はそのまま歩いていて。私達は先に行ってるから」

ドアを開けてリアスと朱乃とアーシアが乗ってきたが、朱乃は助手席に座ってきたので俺はシートベルトをつけるように言ってから発進した。

「ところでよく私達を見つけられたわね。ナビがいいのかしら?」

「このナビは、魔力で隠れてもバレバレだからな。そこに行こうとしたらお前達がいたという訳だ。それと修行を手伝ってくれ、とサーゼクスからの頼みでもあるのさ」

「お兄様が。それでどう修行するの?まさかスパルタではないでしょうね」

「基礎をやってから応用編をしてもらうだけさ。まあそれぞれにカリキュラムはあるが、もしかしてあれが別荘か?」

「ええそうよ。普段は魔力で風景に隠しているのよ。使用するから姿を現すのよ」

あっという間に到着後、二十分後に木場と小猫ちゃんが到着した。入ったら皆は着替えに行ったが俺?俺は必要ないから、待っているとリアス達が来たので早速修行開始だ。初日は、皆の力を見せてもらう事だな。まず初めに木場の剣術相手を頼むと言って外へ出たが、アーシアは今頃リアスと朱乃に魔力を教えてもらってる所だろう。俺と木場が外へ行くと、何故か小猫ちゃんがついてきたがまあいいか。

「さて、木場にはこの重りを付けてもらう」

俺は空間から重り計四十キロはあるのを渡したが、手足にも装着した木場だったが小猫ちゃんも装着したいと言ってきたので渡した。小猫ちゃんには、計百キロの重りを渡して装着後、俺が手をかざしたら木場と小猫ちゃんは倒れこむようになった。

「こ、これは、一誠君何をしたのかい?」

「・・・・体が重いです」

「今お前達には重力をかけてあるから、今の体重は重さ+十倍の重さだと思ってくれ。木場は剣で、小猫ちゃんは拳で俺に挑んでみろ?最初は、攻撃する事も出来ないかもな。ちなみにこれはサーゼクスもやった修行方法だ」

木場は、木刀を手にして振りかかってきたが紙一重で避けて、最小限の動きで避けた。小猫ちゃんも拳を出してくるが、流石に重すぎたのか動きがゆっくりとなっていた。三十分後重力を解除。しばらく休憩後にまた重力をかけての繰り返しでする事になった。木場の剣の師はアイツだからか、実力は持っているからすぐ発揮するかは分からんな。

小猫ちゃんは近接格闘術が得意な悪魔であるからか、立ち技や寝技をしてくる。『戦車』の特性であるバカげた腕力と強固な防御力を持っているから、小柄な体型なのにどこから力が出るのか不思議で一杯だ。

ま、黒歌の妹だから猫又で白音であるが本人はあくまで近接格闘術だけで倒すつもりのようだ。前半は俺が見てたが、後半は朱乃の方に行ったので重力は解除して重りだけは外すなと釘を刺しておいた。朱乃の方に行くとアーシアが魔力の塊を出していた所だった。

「朱乃、アーシアの状態はどうだ?」

「アーシアちゃんは、魔力の才能があるかもしれませんよ。一誠さん」

「ほう。まあ頑張る事だな。頑張れよアーシア」

「はい一誠さん」

「ところでリアスは?」

「部長なら執務室にいますわ。戦術の勉強でもしているかと」

魔力の色はそれぞれ違うが、アーシアは緑色のようだな。本来の主人公だと米粒程度の大きさだったから、相当魔力が無い悪魔何て聞いた事もないわ。その魔力を炎・水・雷に変化させるようにするらしいので、ステップが上がったようだ。

ついでに俺もやるが、炎・風・地・水の精霊王とは力を貸してくれる。魔力は頭で浮かんだイメージだと言うが、まあアーシアはすぐに出来るだろうな。

執務室に向かうと、階段を上がって二階の方に行きノックをしてからドアを開けた。するとリアスは、机にびっしりと本を並ばせて読んでいた。全部戦術の本を読み返しているのか、俺に気づいたリアスはこっちへ向いた。

「リアスどうだ?勉強の方は?」

「ええ、今まで読んだ本を読み返しているの。でも戦術は理解できるけど、ライザーを倒す事には自信がないわ」

「どうして?焼き鳥野郎は不死身だからか」

「ライザーは不死身よ。それも攻撃してもすぐ再生するから厄介だわ」

「まあそこを何とかするのが『王』であるリアスだろう?」

「そうね。ところで祐斗と小猫はどう?あなたが考えたメニューでやっていると聞いたわ」

「今はまだついていくのが精一杯って感じ。さてと、俺は夕食を作る為に食材確保に行ってくる」

俺は外に出かけて行ったが、武装は一振りの刀と拳銃を持って行った。山に入ると、丁度いい食材がいたので刀を抜いた。猪だったが、俺に向かって突撃してきたが紙一重で避けて刀で急所を斬った。そしたら食材は倒れたので、俺は近くの川に行って猪を捌いた。

肉の部分を取り出すと空間の中にしまったが、空間から釣竿を出して魚を釣った。全部で十~二十匹は釣ったので、大収穫だったから俺は空間にしまってから別荘へ戻って料理を始めた。前の世界では、料理は得意中の得意だったので始めた。作り始めて一時間経過したら、いつの間にか朱乃とアーシアがいた。俺は魚を捌いてた所だったのでやりながら話した。

「どうした?朱乃にアーシア」

「あら、気付いていたのですか?私達も夕食の準備を始めようとしたら、一誠さんがいたのでしばらく見ていましたらとてもお上手なのですね」

「はい。本来なら私と朱乃さんと作るはずだったのですが、一誠さんは料理も上手なんですね」

「今日は猪鍋と魚を刺身にしたのとご飯と味噌汁だから、料理は俺に任せて朱乃達はリビングでゆっくり休んでくれ」

「そうさせてもらいますわ。アーシアちゃん行きましょうか」

台所から出て行った後、俺は仕上げをしてから完成させて朱乃を呼んでから料理を運ばせた。鍋は俺が運んでいたが、ダイニングルームに着くと全員集まっていたので夕食にした。で、食べた瞬間女性陣は酷く落ち込んでいたが、どうした?と聞くと料理が美味すぎて落ち込んでいた。

「それで?今日一日修業してみて、皆はどうだったのかしら」

「木場と小猫ちゃんはまだ重力と重りでの剣術や徒手空拳は、まだまだだから今は重りに慣れさせている。だが実戦経験豊富なのか、重力+重りを付けても戦闘をしようとしていた。アーシアは実践経験が皆無に等しいが、回復限定ならすぐに魔力アップするだろう」

「そうね。例え逃げたとしても、戦術の一つとしてだから体力が無いアーシアでも身に着けて欲しいわ。相手に背を向けて戦うのは、難しいと思うけど一誠なら楽そうね」

「そりゃそうだ。俺はサーゼクスの師でもあるし、人生の先輩であって大御所だ。食事に関しては今回だけにしておく、何故なら俺は料理が大得意であり落ち込むぐらいの破壊力を持っているからな」

俺も食べたら腕は鈍ってなかったから、食べ終わった後、片付けは女性陣がやると言っていたので任せた。その間、俺と木場は温泉に入っていたが、無論重りは外していた。

「ふう、気持ちいいな。木場」

「うん。あと今日の特訓で筋肉痛になりそうだよ。明日もよろしくね一誠君」

ここで隣から女性陣が入ってきたのか声が聞こえてきたので、温泉から出て体と頭を洗ってからもう一度温泉に入った後出た。着替え終わった後、空間からコーヒー牛乳を取り出して飲んでいたらリアス達が出てきた。

「あら、それはコーヒー牛乳ね。でも可笑しいわね、別荘にはないはずだけど?」

「空間にある人間界本家から取り出した。飲み終わったらビンごと人間界本家に戻す」

「あらあら、それは便利なものですね。神器はいくつ持ってるんですか?」

「ん?一つだ。これはあくまで俺の能力の一つだ」

「その神器はいつ見れるんだい?」

「まだ見せないからな」

俺は先に寝たが、リアス達と違って人間だからな俺は。修行二日目になったら、朝起きた後朝食を作りにキッチンに向ったら既に先客がいた。リアスと朱乃とアーシアが、作っていたので俺はキッチンに行くのをやめて部屋に行きノーパソを空間から出して電源を入れた。

あれから俺不在で、人間界本家は何をしているか?や次元の狭間本家での修行はどうなっているか、の報告書を読む為である。人間界本家では特にはなさそうだったが、次元の狭間本家では相変わらず死ぬ一歩の修行をしていると書いてあった。

吉音達は主に剣術や体術を学んでいるが、剣術はベルゼブブが教官としてやっている。体術は主にアグニがやっているようだ。ISチーム達は、主に素早く動けて尚且つ正確に撃つ程の技術を習っているらしいと書かれていた。ふむ、新しい武器が必要らしいが俺の武器を提供しようかと打診後、朝食の準備が出来たらしいのでパソコンの電源落としてダイニングルームへ向かった。

二日目の午前中は、勉強会をやるのでリビングに集まった。何故か俺が講師をやるはめになったが、何でも俺が仲介役なのか天使・悪魔・堕天使には詳しいから、講師をやって欲しいとな。目的はアーシアに、悪魔の知識を教える事だが他の皆は復習も兼ねてだった。復習も兼ねてより、一人ずつ答えてもらった。

『天界の長と熾天使メンバーと四大魔王の名前と堕天使の総督と幹部の名は?』

やはり知っていた口だったのか、ペラペラと答えて行った事に関心した。天使の最高ランクの名を熾天使(セラフ)と言い、メンバーはミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエル。コイツらを四大熾天使と言うが、俺としては神シャルロットが生きている事を知ればどんなリアクションするか楽しみである。

現四大魔王の名はルシファー、レヴィアタン、ベルゼブブ、アスモデウスだがあくまで役職名である。俺からすればサーゼクス、セラフォルー、アジュカ、ファルビウムが名だ。堕天使総督と幹部に関しても知っている口である。総督アザゼル、副総督シェムハザ、幹部で会った事あるのはバラキエルとコカビエルだ。他はサハリエル、タミエル、ベネムネ、アルマロスだ。

「流石だな。日本の首相や各大臣を覚えるよりかはマシだが、近隣諸国首相の名前までは覚えていない。実際行った事もない国だがまあいいとして、次はこの写真を見てほしい」

それに堕天使中枢組織である神の子を見張る者と書いてグリゴリと読むが、神器所有者を四六時中見張っている事だ。実際アザゼルは神器マニアとして有名だし、コレクターとしても熱心でもある。有害な奴は即処刑であるが、俺がいるこの駒王町にいる神器所有者が居た場合は処刑は無いそうだ。

神器を知らない存在であっても、招き入れて仲間にする事となっているが、レイナーレ達は例外であるしアザゼルは俺に謝ってきたからな。ノーパソから、一枚の画像を映写機で見せた。それはかつて、三大勢力戦争前に撮ったものである。

「一誠さん。この画像は?」

「私は見た事あるわ。随分前に、お兄様から見せてもらった写真ね」

「ああそうだ。木場と小猫ちゃんと朱乃は知らないから言っておくが、これは三大勢力戦争前に撮影した写真だ。もちろんこれと同じのを持っている奴は、先程言わせた各勢力トップが持っている」

『・・・・ッ!?』

皆は驚愕しながら、映写機に映された画像をまじまじと見ていた。

「一誠君の周りにいる女性達は誰だい?」

「前四大魔王だ木場。黄金の翼を持つ者は『聖書に記されし神』で、後ろはアザゼルにミカエルにアガレスと幹部達だ」

「あの御方が神様。綺麗な人なんですね一誠さん」

「そうだ。今でも懐かしいと思うよ」

ここで俺の授業が終わって休憩後は、アーシアが俺達に授業を始める。

「コホン。では僭越ながら私、アーシア・アルジェントが悪魔祓いの基本をお教えします」

皆の前に出て話を始めるアーシアに拍手でエールを送るが、ちなみに俺はアーシアの助手をしていた。アーシアは悪魔なので、十字架や聖水が触れないからだ。

「え、えっとですね。以前、私が属していた所では、二種類の悪魔祓いがありました。一つはテレビや映画でも出ている悪魔祓いです。神父様が聖書の一節を読み、聖水を使い、人々の体に入り込んだ悪魔を追い払う『表』のエクソシストです。そして『裏』が、悪魔の皆さんにとって脅威となっています」

アーシアの言葉にリアスが頷く。

「一誠も出会っているけれど、私達にとって最悪の敵は神または堕天使に祝福された悪魔祓い師よ。彼らとは、歴史の裏舞台で長年に渡って争ってきたわ。天使の持つ光力を借り、常人離れした身体能力を駆使して全力で私達を滅ぼしにくる」

俺の脳裏にイカレた少年神父を思い出すが、白髪のイカレたエクソシスト。悪魔だけではなく、悪魔と関わりを持った人間さえも無残に斬り捨てる。アーシアは俺に指示を出し、聖水と十字架と聖書を取り出した。リアスは汚いモノに触れるような感じで、水の入った小瓶を指で摘まんでいる。

「では、聖水や聖書の特徴をお教えします。まずは聖水。悪魔が触れると大変な事になります」

「そうね、アーシアも触れちゃだめよ。お肌が大変な事になるわ」

「うぅ、そうでした・・・・私、もう聖水を直に触れられません・・・・」

リアスの言葉にアーシアはショックを受けるが、俺は平気だがアーシアは悪魔だからな。

「作り方は一誠さんに教えてあるので、あとで一誠さんに聞くか私に聞いて下さい。役に立つかどうかは分かりませんけど、いくつか製法があるんです」

確かに先程教えてもらってノーパソにデータを入れてあるが、得意分野なのか、ハキハキと楽しそうにアーシアは講義を続けていた。

「次は聖書です。小さい頃から毎日読んでいましたが、今は一節でも読むと頭痛が凄まじいので困っています」

「悪魔だもん」

「悪魔ですもんね」

「・・・・悪魔」

「うふふ、悪魔は大ダメージ」

「うぅぅ、私、もう聖書読めません!」

部員から総ツッコミされて、涙目のアーシア。俺なら読めるが、ここにいるリアス達に大ダメージになるからな。そういえばシャルロットに聞いた事があるけど、聖書を読まれると悪魔は相当苦しむって聞いた。

「でもでも、この一節は私の好きな部分なのですよ・・・・ああ、主よ。聖書を読めなくなった罪深き私をお許し・・・・あう!」

あっ、またお祈りしてダメージを食らったアーシア。今度ミカエルに聞いてみるか。アーシア一人くらいなら、祈りをしてもダメージ無しにならないかと。こうして午前の勉強会を終え、午後の修行へと移った。俺は教える側だから修行はしない。

『確かに相棒が一番強いかもな』

『そりゃそうだろう。俺はまだ本気の一割も出していないんだぜ。手加減してるからな』

俺は念話をやめて木場達がいる所へ向かった。教師というより師範という感じなのか、スパルタでの修業はサーゼクス以来だなと思いながら竹刀で地面を叩いていた。俺には剣・近接格闘術・魔力の才能は、始めからある事だし俺のバトルスタイルは近距離からの剣術から遠距離攻撃をするライフルなどオールマイティーである。 
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