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ランス ~another story~

作者:じーくw
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第3章 リーザス陥落
  第55話 レッドの町の鬼門


~レッドの町 ヘルマン軍司令室~


 まるで問題なし、とその身体通りにどっしりと構えているフレッチャー。そんな中、1つの影が現れた。

「――それで、追撃はしないのですか、大隊長殿。それなりのカードは揃っている様ですが」

 現れたのは、魔人の一角、アイゼルだった。呆れた様子……とも取れる表情をしてフレッチャーを見ているのだが、フレッチャー本人はそうは思っていない様だ。ただただ、只管食べていた。

「もっちゃ、もっちゃ…… げふぅ その通りだぶー」

 唐揚げを咀嚼しながら、まるで肉塊の様な身体が声を発する。

「ぶー、ぶー。確かにカードは揃いすぎてるぶー。そして、相手も考えなしと来ているぶー? だが、無様に負けたヘンダーソンの轍をわざわざ踏むことはないのだぶー」

 そのまま、小脇に積み上げられた唐揚げを素手で掴んでは、そのたるんだぜい肉を振るわせて喰らい続ける。……この場に、弟子であるあの2人がいないのは或いは良かったのかもしれない。
 
 アイゼルが向けている視線を見なくて済んだのだから。

 
「……そう、ですか。フレッチャー大隊長殿は、慎重派、と言うわけですね」

 眼前の肉塊、醜態から ついには視線を逸らせるアイゼル。それを気にする、気づく素振りもみせないフレッチャーは意気揚々と語った。

「ぶふふふ、そうではないぶー。 むぎゅっ、もっちゃ、もっちゃ。まぐっ…… 戦力は圧倒的なのだぶー。相手は判らないみたいだがぶー。このままゆっくりと踏み潰していけば、まるで問題ないのだぶー。我が弟子たち、そして死神を筆頭に、こちら側にはまるで死角が無いのだぶー」

 もはや、咀嚼、ではなく丸呑みをしているのではないか? と言うペースで肉を喰らい続けるフレッチャー。元々ヘルマンとは極寒であり、不毛の大地とも言える。その厳しい環境だからこそ、リーザスと言う快適環境を狙い、戦争がつづけられてきたのだ。
 そんな場所で、よくもまぁここまで肥え太ったものだ、と内心 感心しかねない心境のアイゼル。が、それはあくまで言葉の綾だ。鼻を押さえて話したい気分ですらある気持ちを、抑え、押し殺しながら言葉を紡いだ。何かを得られるかもしれない、と思えたからだ。

「……数の利、と言う意味では ヘンダーソン殿にも充分あったのですがね」
「ぶふはははは!」

 肉塊が顔を歪ませて笑った。

「ヘンダーソンは、洗脳兵にばかり頼りすぎなんだぶー。ここぞで、頼れるのは、己が力と言う事をわかってなかったのだぶー」

 その己に一体何れ程の力があるというのだろう? とも思えるアイゼルだったが、それも押し殺した。洗脳兵に頼りすぎ、と言うわりには、目の前にいる兵士。死角がない、と言っていた兵士、死神、とこの青髪の少女は、なんだというのだろうか? 

「ぶっふ……、とは言え そろそろ攻性には入るぶー。抵抗軍(レジスタンス)などと言う小虫も這い回っている事だしぶー」
「動くのですか?」

 食料が収まっていた皿が空になったから、だろうか? と思えるが兎も角、肉厚な手が宙を泳いでいる。未練がましく、塩と脂の付着した指を舐め取りつつ立ち上がった。

「ボウ、リョク。そろそろ行動開始だぶー」

 隣の部屋で控えていた2人を呼び出すフレッチャー。
 漸くこの豚も動くのだろうか、と思ったアイゼルだったが、恐らくは違う。弟子に全てをまるなげする事は目に見えていた。

「(盲目なのは美しくありません。……が、あんな醜悪な彼の元にでも、忠を尽くす、と言った部分では武人と言えなくもないですか)」

 それなりの力量、あくまで人間の範囲内ではあるが、それなりに鍛えている2人に対しては、アイゼルもある一定、最低限度の評価はしているのだ。


 2人の弟子に、なんと、更に唐揚げをオーダーしているフレッチャーを見て、再びため息を押し殺すアイゼル。

「(何はともあれ、始まりますね。漸く)」

 人間同士の戦。多くの命がぶつかり、そしてその意思と共に、散華していく場。依然不利の中である解放軍や抵抗軍が何れ程の戦いを見せるものか、……美しいものを見せるのか。
 それだけが、アイゼルの興味だった。

「(さぁ、しかと、見せていただきますよ)」

 ひっそりと、唇を釣り上げ、この場から立ち去る。再び共食いとも言える様な光景で気分を害し内様に注意しながら……。


 フレッチャーの余裕の姿。それは これが最後になるかもしれない……。と言うより最後にしたいと思えるアイゼルだった。














~レッドの町 抵抗軍(レジスタンス)アジト~


 レッドの町並は嘗ての面影を根こそぎ奪いかねない程に破壊されていた。
 倒壊した家屋、そして焼けただれ、家の基礎となる木材が顕になり、炭化して異臭を放っていた。

「ちっ……! これは 多勢に無勢だね。流石の私も、ここまでは、ね。一対多数はキツいものがあるよ」
 
 倒壊して、ボロボロになり廃墟となっている家の中にある地下への扉の奥で息を潜めながらレッドの町を巡回しているヘルマン軍の連中を見て舌打ちをしている女性がいた。少しずつだが、敵を減らし、そして大きくしてきたのだ。この抵抗軍(レジスタンス)を。

「ふむ……確かに、な。幾らオレでもあの数は骨が折れるな」
「骨が折れるどころか、粉砕してしまうよ」

 横で二刀を携えている男がそう呟いた所で、ツッコミを入れた。

「確かにあんたの腕は一流だって、思えるけど……今外にいる相手は、ゆうに100は超えてる。今回ばかりは無茶は……」
「判っている。戦況が読めんほど、オレは無能ではない」

 目を閉じ、そう言う。
 今、飛びかかった所でどうなるのかは火を見るよりも明らかだ。確かに、この男はここまでの大規模戦争を経験した事が無い。……だが、戦略の類を選定する事は十分出来るのだ。1人だけならまだいい。だが、人数で動くとなれば、勝手な行動は出来ないだろう。

「ここは悔しいが、待つしかなさそうだ。決定的な隙を見つける為にも」
「……」

 その男のすぐ後ろでもう1人、男が控えていた。
 男の姿をじっと見る。先ほどの戦いでもそう。この男の力量を見ていたのだ。

「お前、かなり出来るな。……先ほどの戦い、見事だった」
「ああ、それはどうも。そっちこそな」

 男同士でそう言いあう。どうやら、互いが互いを認め合っていた様だ。

「そういやあ、私達って互いに自己紹介してなかったよな? まぁ 君は知ってるけど」
「……そう言えばそうだな。オレもコロシアムに一時はいた人間だ。お前の事は知っている」
「そりゃ光栄だね。アンタみたいに強いヤツに当たらなかったのは心残りだよ」
「はは、勇ましいお嬢さんもいたものだな」

 軽く笑いあった後。片方の男が、手を差し出した。

「オレはアリオス。アリオス・テオマンだ。まだ、未熟でこの剣も使いこなせていないが、一応勇者となっている」
「……勇者、ね」

 訝しみそうになるが……、とりあえずそれは置いといた。元いた自分の世界で、勇者を言う者は今時子供でもいない。

 だが、ここは、この世界は違うのだ。

 剣と魔法、そして 大国同士が絶えず争い、且つ人外がいる世界。嘗ての世界とは、次元がかけ離れすぎている。いや……、技能と言う面ではそうも言えない所はあるが……、とりあえずそこは置いとくとしよう。

「君は?」
「ああ、オレの名は清十郎。神無城 清十郎だ」

 そう言って手を握った。

――……この世界は面白い。死と隣り合わせ、いつでで死合う事が出来るというものだ。そして、以前では考えられもしない事もある。

 清十郎は、手を、握った手を見て思う。

「(これが、戦友と言うものか……)」

 心の中で、それが沸々と湧き出ているのだ。
 他人など、そして、特にその中でも無能な者を家畜とまで言い切っていた自分が。全てはこの世界にきて、そしてあの男に出会ってからだ。

「くくく……、最後までオレは付き合おう」
「ああ。オレも困っている人は放っておけない性質(タチ)でね」
「これが終わったら、盛大に打ち上げをやろう。こいつらを全部ぶちのめしてね。ああ、知ってるって言ってたけど、一応私も名乗っとくよ。私はユランだ。ユラン・ミラージュ」

 十数人規模の小さな抵抗軍(レジスタンス)だが、兵力で圧倒的に優っている筈のヘルマンが壊滅出来ない最大の理由。それは、ここに集っている三強のせいなのである。

「しっ……」

 何かに気がついた様で、清十郎は口元に指を当てた。外が騒がしくなっている様だ。

「……何かあったか?」
「みたいだな……。でも何が……? これまでは 無かったぞ」
「ひょっとしたら、外からかもしれないね。リーザスが指をくわえて見てるとは思えない」

 ユランは、口元に手を当て……そう考えた。無い話ではない。何故なら知り合いがリーザス軍にいるからだ。それはユランも知っている実力者。

「レイラも、居る筈だしな……」

 ユランの声は小さく消え入る程の物だった。
 彼女、が言うレイラと言うのは ユランの友であり、屈強な戦士でもある。彼女はリーザス親衛隊隊長をも勤めているのだから。

「……もう少し数が減ったら行くか?」
「ああ。判った。ユランも良いか?」
「……あ、ああ。問題ないよ」

 歯切れが悪い返事だったが、直ぐに表情を引き締め直した彼女を見て安心をした様だ。2人の男と女、そして奥で隠れている戦えない一般人10数名と戦える戦士数名。一気に出てしまえば、潜伏先がバレてしまう恐れがある為、先陣を切るのはこの3人と言う事になった。










~ラジールの町 入口~


 それは遡ること1時間前。
 決戦を控えた面々は、町の外で一時集まっていたのだ。そう、マリアの新兵器 チューリップ3号のお披露目も兼ねて。

「おはよう! 皆っ」

 マリアがその場に一番乗りだった様だ。腰に手を当て笑顔で皆を迎えていた。……後ろにある巨大な鉄の塊。間違いなくこれがチューリップ3号なのだろう。

「なんなのだ? この鉄の塊は?」

 ランスは、ずんずんと近づきながらそう聞く。傍に寄れば寄るほど大きな塊だ。

「昨日見ただろ。これがチューリップだろう。あの工場で作ってた」
「そのとーり! じゃじゃーーんっ! これが今世紀最強の無敵戦車! チューリップ3号よ」

 マリアは両手を広げながら解説した。
 ……装甲に本物のチューリップの絵柄があるのはご愛嬌だろう。

「ふーん、これがか」
「……近くで見たら尚更デカイな」

 更に近づくランスと、全体を満遍なく見つめているユーリ。
 そして、ランスはそのまま近づくと……、何を思ったのか、その鉄の塊を殴っていた。

「いてっっ!」
「……馬鹿。当たり前だ」

 苦笑いをしながらそうつっこむユーリ。ランスは格闘家と言う訳じゃないんだし、喧嘩するとしても、拳を鍛えている共思えないのだ。……鉄をそのまま殴ってしまったら、暫くは鈍い痺れは取れないだろう。

「何するのよっ! 私の可愛いチューリップに傷の一つでも着いたらどうするの? もう、ひどいんだから」
「相手は鉄だぞ? 拳くらいじゃ大丈夫だろ、っていうか、その程度で傷つく! って言ってて大丈夫か……? これから戦場に行くんだぞ」
「ま、まあ! そうだけど、これは丹精込めて作った私の兵器なんだからね!」

 擦り寄るかのように、鉄の塊に引っ付くマリア。その姿を見たかなみは目を丸くさせていた。

「あー、駄目駄目。マリアにそんなツッコミをしても駄目よ、かなみ」
「あはは……まだちょっと慣れてないみたいで」
「ま、そりゃそうよね。マリアだし」
「ちょっと! 酷いわよ志津香っ!」

 楽しそうに言い合っている3人がいて、そしてランスはと言うと。

「いてて、っておい! オレ様の手よりそっちの鉄の塊がって、こらっ! 無視するんじゃあない! おーいてて……」
「自業自得だ馬鹿」
「そりゃそうよね。普通の人は鉄殴ったりしないし。まあランスは普通じゃないか」
「随分朝っぱらから辛辣だな? 志津香」
「ん? 当然のことを言ったまでだけど」
「……喧嘩売ってんのか! それにオレ様は神の様に偉大な人物だから凡人のような単純な行動はしないのだ!」

 ランスの言葉ははっきり言って無視、した志津香とユーリ。言うまでもなく、ランスは更に絡んでくるのだった。……途中でシィルにシフトチェンジした様だけど。

「さ、いつでも出撃出来るわよ!」
「がはは、遅いじゃないか、さっさと行くぞ」
「何言ってるのよ、ランスが一番遅かったからじゃない。皆待ちくたびれてたんだから」

 かなみはいきり立っていた。
 彼女の朝は早いから、殆ど一番乗りだったのだ。……夕べはヒトミと楽しく話をしてたから、寝るのが遅くなってしまってちょっと寝不足気味なのは秘密だ。

 知ってるのは志津香とヒトミだけ。

 当然だが、ヒトミは流石に戦場にいくのはダメと言う事でラジールでお留守番をする事になったのだ。3人は本当にこの短期間で仲良しになった様だ

「ふん! 司令官であるオレ様は余裕しゃくしゃくでゆっくりと起きて、ここに来るのが当然なのだ。マリア、さっさと全軍に指示を出せ。一気にたたきつぶすぞ! オレ様の軍隊は、ついに伝説の全戦全勝の記録を樹立する進撃を始めるのだった! がはは~」
「何ナレーションしてんだ。馬鹿言わんでさっさと行くぞ」

 ユーリは、ため息を吐きながら先へと向かう。当然ながら、ランスではなく殆どの皆がユーリについて行っちゃうから。

「おいコラぁぁ!! オレ様が司令官なのだぞ!!」
「ら、ランス様っ! わ、私はいますのでっ」
「当然だ、馬鹿者っ!」
「ひんひん……」

 折角傍にいてくれたのに、シィルに八つ当たりをするランスだった……。





 ランスは、チューリップに乗り込み、他の皆は自身の足で歩く。刻一刻とレッドの町へと近づいてく。もうほんの少しで戦場へと足を踏み入れる事になるだろう。




「がはは! おい、お前たちも乗っていいんだぞ?」
「嫌よ、そんな狭い所」
「そうよ! 一体何されるか判ったもんじゃないわ!」
「トマトは、ユーリさんと一緒に歩くですかねー。その方が気合が入るです!」
「ま、その方が健康的ってな。オレも気遣わないといけねえんだわ」

 全員がサラっと拒否をする。
 確かに大きな戦車であるチューリップ3号だが、操縦者であるマリアや香澄もいるし、その上ランスとなると、流石に狭い。入れない事はないが、ランスと一緒に乗るという行為が何を意味するのかは……。

「ひんひん、ランス様ぁ、痛いです……」

 シィルを見ていれば一目瞭然だった。

「ふん! 折角戦いの前に気持ちよくさせてやろうと言う司令官としての気遣いを無下にしおって!」
「馬鹿で無茶な事言うな。戦いの前に消耗してどうするんだ。体力が切れるぞ」

 こんな場面でさえ、いつもどおりのランス節を崩さない所をみて、軽く苦笑いするユーリだった。

 そして、解放軍は進行を続けた。その際、ユーリはバレス将軍のとなりにたつとランスの方を見て言う。

「……馬鹿だが、ヤル時はヤル男だ。こいつは」
「……ですな。戦場で普段の己を出し続けるのは並大抵では出来ぬ。恐怖心の類が全くない。ユーリ殿が、ランス殿を推す理由が判る気がしますぞ」
「……騎士道的には納得しかねますが」
「ふふ、貴女ならそう言いそうですね。ですが、僕もあの方に賭けてみるのも面白いと踏みましたよ」

 将軍達もランスが司令官になった事にそこまで不満は無いようだった。ユーリがいるから、と言う意味もあるだろうけれど。

 ランスはと言うと、戦車の上で指さしながら高笑いをしている。
『無能な軍隊だろうと、このランス様の指揮があれば~』っと高らかに宣言しながら。当然だろうけれど、その言葉にのってしまうのは志津香とかなみだ。

「……戦いの前で これだけリラックス出来てりゃ上等だな」

 ユーリは3人を見ながらそうつぶやくのだった。

「こちらの軍の規模は大体どのくらいなんだ? 改めて教えてくれないか、バレス将軍」
「うむ、我が軍はリーザスの黒の軍3000、そしてカスタムでは、ミリ殿・ラン殿が率いている攻撃部隊1000、マリア殿が率いている遊撃隊が700、そして、今作戦の目玉、切り札でもある彼女のチューリップ3号と言う兵器ですな。攻撃隊以外では、その他の補給部隊、後方支援隊が500、と言った所です」
「……約5000か、相手の数を考えたら、心もとないが……大丈夫だろう」

 ユーリは、そう答えた。
 確かに単純な戦争であれば、数が、物資が多くが方が勝つ様になっている。だが、今回の相手はリーザスの洗脳兵の件もあり、抵抗軍の存在もある。

「(……そして、マリアの兵器も頼りに……なるだろう。多分)」
「ちょっと! 多分って何よっ! 絶対にすごいんだからっ!」
「判った判った……って、人の思考を読まないでくれ」

 搭乗口から、顔をぴょこん!っと出してそう言うのはマリアだ。一体どうやって聞こえたというのだろうか……と思えるが、そこはスルーだ。機械の話題で、マリアだから。と言う事で。

「がはは! 敵部隊はまだ来ないのか? ここまで近づいたというのに。オレ様に怖気づいたのだろう! がはは! 情けない奴らだ!」
「違うわ。きっともう気づいてる筈だけど、甘く見てるのよ。引きつけておいて叩くつもりね」
「ふふふ! どっちにしても同じ運命だ、馬鹿な奴らめ、このランス様率いる部隊を甘く見るとはな!」
「なら、手っ取り早く力を見せつけてやろう。ヘルマン達に、な?」
「ふふふ、待ってましたー!! 行くわよ!! チューリップ3号!! 科学の力にひれ伏しなさーい!!」

 レッドの町にもう少し近づいた所で、ヘルマン3軍 軍勢の姿が視認出来た。そして、開戦の合図は、マリアのチューリップ3号の砲撃。敵陣も、まさか砲弾が飛んでくるとは思いもしなかったようで、慌ただしくしている様だが……。

「フレッチャー司令、正面から無謀にもリーザスの残党共が現れました!」
「ぶーぶー、それは本当におもしろい……あいつらは数さえ数えられない、数の差も判らないみたいだぶー」
「いかがなされますか?」
「ぶーぶー、泳がせるのもここまでだぶー。圧倒的な力の差を見せつけて、全滅させて、ぶーぶーあげなさい。攻撃開始ぶー」
「はっ!!」

 ヘルマン側の兵力とリーザス側の兵力の差は歴然であり、リーザス最強と名高い兵達も洗脳状態にある。故に、リーザスの残党如きに負ける筈がないとタカをくくっているのだ。

 だが、その慢心が敵側は、後悔させる事になった。



《チューリップ3号》



 その威力は、敵はおろか、味方まで驚愕させる程の兵器だと言う事を。

 まるでそれは、動く要塞。
 数が多いとは言え、街道は決してそこまで広くはない。固まっていれば、いい的になるのだ。その集まっている部分に、チューリップ3号の砲撃を浴びせた。

「いけーーっ!! チューリップ!!」

 マリアの号令の元、第一、第二と続けて打ち放つ。

 それは、対人兵器とは言えない。攻城兵器とも言える兵器だ。重装備を施した巨漢のヘルマン軍がまるで、紙くずの様に吹き飛ばされていくのを、カスタム側も唖然として見ていたのだった。

「……ここまでとは、思わなかったわ」
「う、うん……凄い……」

 先頭にいたかなみと志津香は、人が吹き飛んでしまうと言う衝撃シーンを見せられてしまい、呆然とする。チューリップ3号の攻撃範囲は、弓兵よりも遥かに外側から放つ事が出来るから、向こうの攻撃は一切当たらずに、一方的に殲滅出来るのだ。

 白兵戦が必要ない、と思えてしまう程だった。


「がははは! これが、オレ様の力だ! 見てみろ! 人がゴミのようだ、がははは!!」
「……何処かで聞いたことがあるようなセリフやめろって、それ、確か悪役のセリフだぞ?」
「何でランスの力なのよっ! 私のチューリップの力よっ! 科学最高っ! このコが最強なんだから!」
「がははは! 司令官はオレ様だ! えーい、マリアさっさと次弾装填しないか!」
「判ってるわよっ!」

 マリアは、せっせと次の弾を装填していく。
 チューリップに弱点があるとしたら、装填時だろう。流石に、弾切れを起こしたら、人力で装填する為、連発する事が出来ない。……雨あられの様に連射できたら、もう 本当に戦争の形が変わってしまうだろうし。

「……今は圧倒しているが、流石に接近して白兵戦になったら、出番が回ってくるだろうから、各々準備は怠るなよ?」
「うっしゃあ! がんばるですかねー!」
「おうッ! 任せとけ!」
「私も、頑張ります!」

 ミリ、ラン、トマトを筆頭に 彼女達が統べる兵達も自らを、皆を鼓舞する為に鬨を上げた。

「私達も行くわ!」
「うんっ」

 志津香とかなみの2人も決して油断せずに、戦況を見つつ気を引き締めなおす。
 圧倒的な力のチューリップだが、レッドの町へと戦線が移れば、死角も増えるし、町を壊すわけにもいかないから、限定される。その時こそ、真価を発揮しなければならないのだから。

「マリア、なるべく洗脳兵達は外す様にしてくれ。彼らは味方になる人材だ」
「うん! ちょっと難しけど、モンスター軍の数も多いし、まだまだ的はあるから大丈夫!」

 マリアも続けて、砲撃を開始していく。
 遮二無二に接近してきたヘルマン軍達は多数はいたが、志津香達の魔法攻撃、そしてリーザス将軍の指揮の元に統一された攻撃。そして、良い所を持っていくランスの剣。

「がははは!! ランスあたぁぁぁっく!!」
「ぐわぁぁぁ!!」
「ぎゃああああっっ!!!」
「どうだ! シィル、オレ様の華麗な剣技!」
「格好いいです~! ランス様!」

 ……とまぁこんな感じだ。
 この規模の数の戦闘であれば、何時間かかるか判らない戦闘の筈だが、ものの2時間で敗走させた。敵戦力、モンスター軍はほぼ壊滅。ヘルマン軍の半数はレッドの町へ敗走。リーザス洗脳兵は、バレス、ハウレーン、エクスの軍勢が拘束し 無力化に成功。


 つまりは、文句なしの勝ち戦である。


「……お疲れ様、志津香」
「ええ。ふぅ……今回ばかりはマリアの兵器には関心せざるを得ないわね。ものすごいの作っちゃって……」
「だな?」

 苦笑いをする志津香とユーリ。
 チューリップ3号の傍で、マリアはVサインをしながら笑っている。勿論、ランスもいつもどおり、がはは 笑いをしているから、マリアは感化されてしまったのか?と思ってしまうが、兵器事ではこれがデフォルトなのである。

「お疲れ様でした。ユーリさん、志津香」
「かなみもお疲れ様。大勝利ね」
「うんっ!」

 2人は戦いを労う。そこへ、ミリとトマト、ランもやってきて。

「ふぃ~、肩透かしだったな。マリアの兵器が良い所全部持って行っちまったって感じだ」
「マリアさん凄いですかねー。トマトの剣技を披露する機会が減っちゃったですよー」
「ふふふ、でも皆さんが無事で本当に良かったです。私、ほっとしました」
「ま、ランは残念賞を受け取るまでは死ねないはな?」
「っ!?……///」

 ランはそれを聴いて真っ赤になってしまう。
 一体どんな内容なのだろうか……、と思えるがそれは、ランとミリの秘密なのである。

「……? 大丈夫か、ラン。顔赤いぞ?」
「い、いえっ///な、なんでもないですよ??ええ、ほんとに!」
「……?? いてっっ!!」

 赤くなってる所を見ていたら……、突然足に痛みが走り出した。これも恒例だけど、志津香の踏み抜きがユーリの足に直撃したのであった。





「………」
「もう暫しの辛抱じゃ。直ぐに洗脳を解いてやるからな、ドッヂ、サカナク」

 バレスは、洗脳が解けず今も暴れている虚ろな目をしたリーザス兵士達を、縛りながらそう声をかけ続ける。この洗脳は生半可な魔法ではない事は承知である。それでも、声をかけ続けたのは、自分の部下だからだろう。リーザスの為に忠を尽くしてきた兵士達が、洗脳される事など、死ぬよりも残酷な事だ。

「バレス殿。レッドの町中に残党は逃げ込んだようです。自我の内兵士、即ちリーザス洗脳兵達はもう、殆ど無力かしたと言っていいでしょう」
「うむ。……しかし、最も厳しい相手が残っておるわい」

 バレスはエクスの言葉に頷きつつ……、レッドの町の方を睨んだ。この戦いで、姿を見る事は出来なかったため、間違いなくあの町にいるだろう。恐らくは司令本部に。

「リック殿、ですか」
「うむ。……そして赤の軍が多い事を考えたら恐らくメナドも配備されている可能性はある」
「……」

 ハウレーンは、ギリっと歯ぎしりをしていた。
 メナドとハウレーンは、同じ副将と言う間柄もあり、共に切磋琢磨し合った友で、そして同じ志を持った騎士同士でもあるんだ。その彼女が今、洗脳と言う騎士道の風上にも置けない扱いを受けていると思うと、いてもたってもいられなくなるのだ。

「ハウレーン」
「っ……! は、はい」
「落ち着け。……頭は冷静に行こう。必ず助けると心は熱く、ただ冷静さは忘れない事です」
「……はい。エクス将軍」

 ハウレーンは一礼をすると、持ち場へと戻っていった。

「……気持ちは僕もよく判ってるつもりですよ」
「そうじゃな。リックもメナドも無事助けられる。そう信じて前に進むのみじゃ」

 決意を新たに、2人はレッドの町を見つめるのだった。

 完全にレッドの町を、ヘルマン軍を包囲したランス達。マリアは、チューリップ3号に乗り込む。

「このまま、行くのね? ランス」
「勿論だ。このオレ様に逆らったのだからな。皆殺しだ! 情けなどかける必要は無い! ただし……」
「女は別。か?」
「馬鹿者、オレ様のセリフをとるんじゃない! それに間違いだ! 美女、美少女ならば別なのだ!!」
「はいはい。殲滅はヘルマン軍のみだぞ? レッドの町の人たちには間違っても手は出すな?」
「ふん! 偉そうに言うんじゃあない!」

「……はぁ」
「何でこう……それに、ゆーも、何でアイツと一緒になって言うのかしら……」

 かなみと志津香はため息を吐いていた。
 ユーリ自身も何処か楽しんでいるような気もする。ランスを乗せるためとは言え、ちょっと……と思わずにはいられない2人だった。

「今すぐ攻めるのは、儂も賛成です。全軍の士気も先の戦いもあって非常に高い。今であれば直ぐに敵を全滅できましょう」
「そうだな! やろうぜ? なぁ ユーリ、ランス!」

 バレスの言葉に、ミリも乗る。士気が上がっているのは、リーザス軍だけじゃなく、カスタムの女たちも同じなのだ。

「まぁ待て、残りの敵軍は僅かだろ? 全軍を使って無駄な損害を出す必要もないだろう!」
「じゃあどうするのよ?」
「少数精鋭! オレ様達だけで、突破、進撃するのだ!」
「ええぇ!!?」

 ランスの作戦は、一気に殲滅するのではなく、人数を少なく、ただし戦力も十分の少数精鋭で行こうと言うもの。確かに、全軍でかかれば確実に攻め落とす事ができそうだが、解放すべきなのはここ、レッドだけではない。ランスの言うように、全軍でせめて無駄な損害が出もすれば、今後に支障をきたすかも知れないのだ。マリアは驚きの声を上げていたが、ユーリは頷いていた。

「賛成だな。木を隠すなら森とも言う。この大勢で入り込んで、敵が自軍に紛れ込む可能性だって捨てきれないから。背中から刺されるのが一番怖いだろう。パニックになっても厄介だ」

 ユーリは頷きつつ、ランスの方を向いて。

「が、人選はどうするんだ? ランスが選ぶんだろ?」
「がはは、当然だ! まず……」

 ランスが見渡した途端に顔を背ける面々がいる。圧倒的にユーリ派の女たちは、拒否姿勢を崩さない様だ。苦笑いをしているのは、ミリ、マリア、シィルだけだった。

「……おい、まずユーリ。お前は一緒に来い」
「ああ。判った」

 流石のランスもそれくらいは判った様で、やや不満だったが、ユーリをまずは選択する。元々は選ぶつもりだった様だ。

「珍しいね。男のユーリを連れてくなんてさぁ?」
「ふん、こいつはガキだが、何よりも戦闘馬鹿でもあるからな。オレ様の手足の如く使えるのだ。それに、目を離したら町の女たちを襲いかねん!」
「ランスと一緒にしないで!!! 馬鹿!!」
「……こんな大変な時にそんな事、する訳無いでしょ」

 いつもの通り。恒例になりつつあるだろう、真っ先に反応して、反論するかなみ、そして呆れ気味で言葉を返す志津香。ユーリはと言うと、2人を見て……。

「……オレの代わりに言ってくれるのは、嬉しいが、足踏むは止めてくれ。せめて連続で踏むな。……痺れる」

 そう言っていた。
 実は志津香はすぐ傍にいて、ゲシゲシと足を踏みしだいていたのだ。ランスが言ったことを絶対しないように!!と釘刺すように。踏まれながらも、もう痛いと言う言葉は言わずに、苦言を呈するユーリ。



――ユーリの防御力(足部位)が10増した。(でも痛い事には変わりない様子だ)



「前衛にラン、ミリ、トマト、かなみ。後衛に志津香、マリア・チューリップ3号、シィルだ。遅れるな! オレ様について来い! がはは!!」

 パーティメンバーを選定した後、のっしのっしと大股で先へと進んでいくランス。シィルもランスについていき、ミリも首をぐるりと回しつつ、ついて行く。

「……バレス将軍、それに軍の皆、町から敵が逃げ出さない様に完全包囲を頼む。逃げられては後々で厄介だ」
「心得ましたぞ」
「……頼みます、ユーリ殿。ランス殿の采配は最適だったと信じておりますよ。後、耳をお貸し頂けたい」
「ああ」

 エクスは、ユーリの方を向く。その表情は険しい。

「お気づきかと思われますが、……今回の戦闘、初戦では、()とは出くわしていません。ですから……」
「判ってるさ。……あの時、リーザスでのコロシアムに出場した時、彼の笑みにはオレも気づいていた。笑みの中に含まれる気迫、と言うよりは殺気に近しいモノをな。……今回の戦いでその程の《気》を纏ってる者はいなかった。……つまり、この先が鬼門、という訳だろう?」
「……ええ。そこまで判っていらっしゃるのなら、もう何も言いませぬ。彼は対人戦、町中などで、一体一の状況となれば、多勢に無勢だろうと関係無い。技量が足りぬ者が立ち向かえば瞬く間に屍の山となってしまいます。同じ軍ですし、その様な光景は僕も見た事があります。……よもや、敵として彼を認識する日が来るとは思いませんでしたが」
「……はは。そいつは楽しみだ。だが、あの男も恐らくは全力で戦えない」
「……そ、それは、なぜですか?」

 ユーリの言葉にハウレーンが聞いた。
 ユーリの自信にも驚かされる物があったが、それよりも なぜ会ってもいない、立ち会ってもいないのに、彼の事が、その事が判るのかと。

 ユーリはその言葉を聞くと軽く笑う。

「君らだよ、その根拠は。……あの戦いの時のバレス将軍、エクス将軍、ハウレーンと今の君らとはまるで、比べ物にならない。想いの篭ってない、信念の篭ってない剣には負けないさ。……全力で戦えないだろうと言う意味では残念だが、な」
「……」

 その言葉に3人は言葉を失ったが、なぜか納得が出来た。あの時の事を申し訳なく思うと同時に、今の信念の事を言ってくれているのに感謝をしているのだった。

「ユーリ殿、何かあれば必ず助けに参ります」
「ああ、期待してるよ。……だが、オレ達は負けないさ。ここは任せた」

 ユーリの言葉で、エクスとバレスは静かに頷いた。だが、ハウレーンだけは、まだ顔を俯かせていた。……心配事があるからだ。

 そう、彼らの言う男とは、リーザス最強の赤い軍将軍リック・アディスンの事。

 ……だけど、いなかったのは彼だけじゃない。自身の友もいなかったのだから。

「……っ。わ、私は……」
「……必ず助ける。ハウレーンにとっての大切な人も此処にいるんだろう? ……任せておけ」

 ユーリは軽くハウレーンの肩を叩いた。
 彼女の目は自分のよく知る者の目とそっくりだった。そう、かなみの目。……こんな時でも、自分が危機的な状況でも、他の誰かの事を心底心配している目。だから、ユーリは何を想っているのか判ったのだ。それを訊いて驚くのはハウレーンだった。

「っ……」

 そして、ユーリは背を向け、レッドの町へと入っていった。

 残されたハウレーンは、ユーリが叩いた肩をそっと触った。

 何故だろうか、とても安心が出来る。……何故だろうか、肩当て防具を身に付けていると言うのに、温かみを感じる事が出来たんだ。彼女の事が心配だったのに、不安を取り除いてくれたようだった。

 それに……この温かみは……決して嘘じゃない、まやかしじゃないの感じた。

「ハウレーン殿?」
「っっ!? な、なんでしょう!?」
「いえ、心此処にあらずでしたので。大丈夫ですか?」
「は、はい! 勿論です!!!」

 慌てて返事を返すハウレーン。
 こんな気持ちになった事はこれまでに一度もない。よくわからない感情にハウレーンはただただ動揺する事しか出来なかったのだ。……そんなハウレーンの姿を見て、バレスはそっと微笑んだ。

「ハウレーンよ。……あの男を追いかけるのは茨の道ぞ? その覚悟はあるのか?」
「っっ!? なな、何を!! 父上っ!!」
「今は将軍じゃ。父上は寄せ、と言いたいが私情を挟んだのは儂じゃな。……私情を挟むつもりは無かったんじゃが、今の主を見たら、つい、な」

 娘の幸せが親にとって何よりの事。
 それは軍人であろうと何であろうと同じことだろう。でも、その先に待っている物の大きさを考えたら……親であり人生の大先輩である自分は言わずにはいられなかった様だ。バレスは一瞬だが、軍人の顔ではなく、娘を思う親の顔になっていた。

「……さて、談笑は終わりじゃ。皆の者! 辺りを警戒、四方八方全てを監視する。アリ一匹逃がすでないぞ!!」
『応ッ!!!』

 バレスの一声により、声を上げ一気に散開していった。

「(……ユーリ……殿。い、いや! 私は……っ 別に……っ。それに私はもう、汚されてしまった身で……っ……)」

 ハウレーンは自分の心が判らないようだった。
 ただ、思うのは 自分はヘルマン軍に……汚らしい男達に汚されてしまった事実。思い出したくもない狂気の光景。……それは軍人として、汚点であり……、そして少なからず心にあった女としての自分も殺された。ありきたりな幸せを、もう、嫁にはいけない身体になってしまったとあの時思ったのだ。……だから、生涯軍人、心に残っていた女を捨てて、粉骨砕身の覚悟で忠を尽くす事を胸に刻んだのだ。洗脳されるまで、そして洗脳から解放されてからずっと。

「(……ダメだ。ユーリ殿は云わば光。我々リーザスを、そして自由都市を包み込む光。だから、……私には…ふさわしくない。……だから、全うするのみだ。軍人として、愛国心を……)」

 ハウレーンはそう心に刻みながら、レッドの町を見つめた。必ず、彼は。彼らはやってくれると信じて。



























〜人物紹介〜


□ アリオス・テオマン

Lv15/99
技能 剣戦闘Lv2

この世界の主人公たる資質をもつ男の1人であり、伝説の勇者。
現在は修業中の身であるが強さは本物である。
正義感が非常に強く、困った人を放っておけない性格もあり、レッドの町に滞在中に起こった今回の解放戦(抵抗軍)に参戦した。
技能以外にも、勇者としての特性を多数もつが、今は伏せておく。



□ 神無城 清十郎(3)

Lv32/89
技能 剣戦闘Lv2 異能術Lv-

以前ユーリと戦った事がある異世界の剣士。
ユーリとの戦闘の後、この世界の深さを知り見聞を広めると同時に修業もかねて旅をしている際、今回の解放戦に巻き込まれる。
元いた世界でも戦争はあるが、自身が生まれる以前に終了していた為、正直 自分も戦いたい、と思っていた様子。
故に、今回の件でユランに共闘を持ちかけられた所、快く了承した。

当面の目標は、元いた世界に戻る事ではなく、この世界の全てを《見る》事である。








 
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