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オズのポリクローム

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第二幕その九

「何枚でも食べられて」
「ええ、貴方も満足出来るだけあるわ」
「それは有り難いよ、とにかく僕はいつもお腹が空いてるからね」
「その頭でもよ」
「満腹になれる」
「それだけのものがあるから」 
 だからというのです。
「どんどん食べてね」
「そうさせてもらうよ」
 こうしてです、皆でそのシャリアピンステーキを食べるのでした。
 ステーキを食べてです、ジョージは言いました。
「凄く柔らかいですね、しかも」
「美味しいわね」
「はい、玉葱のソースがまた」
 お肉にかけられているそれがというのです。
「絶品です」
「お肉と玉葱は合うのよ」
 このことをオズマも言うのでした。
「あと大蒜もね」
「そうですよね、確かに」
「だから今日はこのステーキなの」
「シャリアピンステーキですね」
「そう、では一枚食べたら」
「はい、それからも」
「どんどん食べてね」
「パンも美味しいわ」
 ドロシーはパンも食べて言うのでした。
「こちらもね」
「このパンも柔らかくて」
 ジョージもパンを食べてみました、エメラルドの都の緑の麦と緑の牛乳、緑の卵を使った奇麗な緑のパンです。
「美味しいです」
「オズの国のパンですね」
「このパンも」
「だから凄く美味しくて」
「幾らでも食べられそうです」
 ジョージの他の四人もそのパンを食べて言いました。
「ステーキにパンに」
「他のお料理も美味しくて」
「本当にお腹一杯になるまで食べたいです」
「むしろ食べられます」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
 また言って来たジュリアでした。
「シェフの方々も喜んでくれます」
「王宮のシェフの人って素晴らしい腕ですよね」
 ジョージはこのことも言いました。
「いつも物凄く美味しいものを作ってくれて」
「ええ、王宮のシェフはどの人も最高の腕を持っているの」
 オズマがジョージにこのことも答えました。
「凄くね」
「オズの国で一番のシェフですか」
「私はそう思うわ」
「王女はですか」
「その人それぞれで違うから」
 その人が思うオズの国で一番のシェフはというのです。
「だからね」
「私は王宮のシェフの人の他にもう一人素晴らしいシェフを知ってるわ」
 ドロシーが言ってきました。
「その人はね」
「エマおばさんですね」
「そう、あの人よ」
 ヘンリーおじさんと一緒にドロシーを育ててくれたこの人だというのです。
「あの人がなのよ」
「ドロシーさんにとってのですね」
「オズの国のもう一人の最高のシェフよ」
 こうまで言うのでした。
「あの人がね」
「そうなんですね」
「あの人がドロシーさんの最高のシェフですね」
「王宮のシェフの人と並んで」
「そうなの、またおばさんのところに行ってね」
 そしてというのです。
「おばさんのお料理食べたいわ」
「あの人は今もヘンリーさんと一緒に過ごしておられますね」
「ええ、農園を持ってね」
 そうだとです、ドロシーはジョージに答えました。 
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