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万華鏡の連鎖

作者:fw187
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夢幻界の断片
  パロへの長い道(仮)

 アリシア星系第三惑星ランドック訪問、女神アウラ・カー拝謁の野望は潰えた。
「時空震発生、緊急避難を勧告!
 希望は?」
 《声》が響き、咄嗟に思考を紡ぐ。
(パロ!
 クリスタル、カリナエ宮殿!!)
 全身が融け、光の渦と化す感覚。

 次の瞬間。
 深い闇の奥で《目覚めた》。
 潜在意識の海を漂い、《上》に昇る。
 心象《イメージ》の舞い踊る領域、記憶の扉が開く。

 私が宿ったのは清潔な道を歩み、立身栄達を望む青年。
 約4年前、催眠暗示能力者《ヒュプノ》に隷属の前は、そうだった。
 長期の思考判断能力停止、《操り人形》強要は精神障害に繋がる。
 精神呪縛を解いた後の機能回復、治療も難しい。
 認知機能喪失、人格消滅後の根本的解決策は無かった。

 記憶を更に探り、情報を集める。
 彼の名を歴史に刻み、後世に遺す為に。

 翌日、特殊能力戦略部隊《スペシャル・アベリティ・タスクフォース》に参加。
 接触不要の遠隔移送力場《テレポーテーション・フィールド》を操り、称賛を得る。
 地球、金星、火星の瞬間移動も実演して通称SATF隊長に直訴。
 エルマー・ブラッドリー、ロスター・ディーガン、グレゴール・トロプノフ。
 超越大師《オーヴァヘッド》に精神呪縛された被害者が、揃って重要任務に就く。

 密使を装い直径60m級、遷移(ワープ)可能な搭載艇(オタマジャクシ)『K9』に乗った。
 暗躍を続ける異星人、宇宙船数隻盗難の責任者と冥王星軌道で遭遇。
 制御不能の催眠暗示能力者が動き、意思を奪う。
 暗示能力者が転子状船に移乗後、呪縛を解く。


 キタイの竜、もとい、暗示能力者は第三勢力躍進の要。
 対象の脳裏に無音の《声》が響き、『《何か》が降りて来た!』と錯覚を誘う。
 自信家は閃き(インスピレーション)と感じ、慎重な者よりも影響を受け易い。

 アルコン製の機械は基本設計時に重量軽減、省面積の意識が薄い。
 携帯可能な精神干渉装置と無線接続の催眠暗示機械(メカノ=ヒュプノ)も嵩張り、ヤヌスの塔を凌駕。
 脳内細胞を凄絶な電磁場で書き換える為に理性喪失、回復不能の頻度は高かった。
 対象者の眼が硬直の為に暴露し易く異種族鎮撫、犯罪者の情報徴収等に使われている。

 元精神科医師、心理学者キタイ・イシバシ駆使の意識誘導は精神呪縛と違う。
 アルコン星間帝国が無敵と認めた精神寄生体、IVs地球侵入時の実績は素晴らしい。
 母星の《女王》に謁見を要請、同盟に漕ぎ着けた。
 数百隻の侵攻艦隊、蜥蜴(とかげ)型種族トプシダー軍も撤退。
 絶対君主《黒蜥蜴姫》は補償、ヴェガ星系接近厳禁を誓った。


 話を戻す。
 遠隔感応能力者《テレパス》が長身の偉丈夫、2m前後の雄渾な赤色人達を尋問。
 思考を読み『オルラⅥ』乗員、銀河商人種族《スプリンガー》の情報を得た。
 商魂逞しい海賊、もとい、宇宙規模の強盗達を暗示能力者が懐柔。
 心理誘導の魔術で喧嘩っ早い盟友、相棒を唆す。

 西暦1982年8月、『オルラⅥ』船長は『エツⅠ』に報告。
 族長は超光速通信を遮り、地球人《テラナー》直接尋問を選ぶ。
 暗示能力者が乗員に意識誘導を施し、168隻も掌握の最中。
 ローダン乗艦を追跡の傭兵集団、超重族の艦隊が現れた。
 数隻が連続して爆発後、『エツⅠ』に超光速通信が届く。
 大型表示盤(スクリーン)に傭兵集団首領、族長の顔が映る。
「エツタク!
 我が氏族の援助を確保せよ!!」

 数分後『エツⅠ』は『トプⅠ』以下、十数隻の残存艦と邂逅。
 暗示能力者が乗員を懐柔、ペリー・ローダン敵視の提督も宥めた。
 《永遠の生命》発見の噂が流れ、銀河商人種族多数襲来前に動く。
 ゴスル星で族長達を意識誘導、最新鋭艦の捕獲も順調に進む。

 1984年『太陽系』(ソラー・システム)、新型巡洋戦艦が地球を離れる。
 アルコン帝国首都を訪れ、水晶界(クリスタル・ワールド)の皇帝と遭った。
 超大型試作艦『ヴィースト・アーク』強奪後、副皇帝(セカンド・マスター)が動く。
 帝国転覆の野望、操り人形を盾に実権を握る陰謀の調査が進む。
 キタイ・イシバシ練達の意識誘導は異種族モーフ数百体、暗示能力者の群を凌駕。
 銀河医師族《アラス》達の煽動と確認後、重巡洋艦『地球(テラ)』に乗せる。
 故郷に運び、誘拐された年少者を案じる親の親に託した。
 陰謀の黒幕は諦めず更に数百体、モーフ達を副皇帝の住む惑星に降ろす。
 SATF所属の暗示能力者に歯が立たず『地球(テラ)』級No.2『金星』、No.3『火星』に乗った。

 第三勢力首席は数億㎡規模の機械頭脳、帝国防衛の要《大調整官》に陰謀を通報。
 惑星アラロン首席生物学者を意識誘導、陰謀を暴いたが貴重な情報は渡さない。
 『ヴィースト・アーク』貸与認定後、帝国軍の追跡が続く。
 地球攻撃を盾に脅迫、絶対服従実現の為だ。
 補助種族なら兎も角、圧倒的多数の戦艦に乗る機械兵《ロボット》は騙せない。
 トプトル情報網を基に銀河商人種族の傭兵、超重族を動員。
 地球替え玉作戦を繰り広げ、《大調整官》を欺いた。 
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