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ドリトル先生と森の狼達

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第十一幕その十一

「多いですね」
「それでも緊張します」
「学園長さんのところに行かれることは」
「温厚な方ですが」
 それでもというのです。
「やはり学園の最高責任者で」
「威圧感といいますか」
「まだお若いですが」
「何か人間として存在感が強いですね」
「そうした方なので」
「そういえば」
 ここで先生も言うのでした。
「僕も一度だけお会いしましたが」
「それでもですね」
「はい、本当に」
 それこそというのです、先生も。
「立派な方だと思いました」
「緊張はされなかったのですね」
「僕は緊張の方は」
 学園長さんとお会いしてもというのです。
「しないので」
「だからですね」
「はい、そこまでは」
「そうですか、緊張はされないのでしたね」
「そうした気質なので」
 何時でも、誰にでも落ち着いていて穏やかなのです。先生はそうした人なので学園長さんとお会いしてもだったのです。
「別にでした」
「わかりました、では」
「これからですね」
「最上階に行きましょう」
 建物にというのです。
「そこにある学園長室に」
「はい、では」
「これから」
 こうしたことをお話しながら先生達は学園長室に向かうのでした、この時学園長さんはこんなことを先生に言いました。
「ところで先生は植物学も」
「はい、論文を書かせてもらったり」
「そうですね、興味がおありですね」
「好きです」
 先生は微笑んで答えました。
「あちらの方も」
「そうですね、ではこの学園の植物園は」
「時間があれば」
 通っているとです、先生も答えました。
「動物園、水族館、博物館、美術館、図書館もそうですが」
「植物園もですね」
「行っています」
 そうだというのです。
「あちらも」
「そうですか、それでは好きなお花は」
「はい、色々ありますが」
「その中で一番は」
「薔薇も好きですし」
 まず挙げたお花はこれでした。
「桜も好きです」
「日本の花もお好きですか」
「桜は日本に来てからとりわけ」
「お好きになられたのですね」
「この学園にもかなりありますね」
 その桜がというのです。
「日本の至るところに咲いていますね」
「はい、実際にです」
「日本人は桜がお好きですね」
「日本人の最も好きな花はといいますと」
「桜ですか」
「何といってもこの花です」
 園長先生もこう言うのでした。
「まずは」
「そうですね、ですから」
「先生もよく見られていますね」
「何処でも」
 春、この季節になるとです。
「イギリスより遥かに桜が多くて。まさに桜の国ですね」
「ははは、桜の国ですか」
「そう言っていい位桜が多いです」
 それが日本だというのです。
「素晴らしいです」
「そうですか、桜の国ですか」
「僕が思うには」
「確かに。言われてみますと」
「日本は桜の国ですね」
「至るところに桜が植えられていますね」
 桜の木がです、これは八条学園だけでなくてです。他の学校でもそうですし勿論他の至る場所でも同じです。 
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