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能力者たちが事件を起こしたり解決したりするようです

作者:平社員
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第一話 警察署にて

 
前書き
あ、俺は死んだのか...あいつのくだらねー遊びのせいで
責めてもうちょっと生きていたかったな...
ああ、今更走馬灯が見える...あれ?なんかすげー揺れてね?
地震か? 

 
「ハッ!!こ、ここは?」

とあたりを見渡す、車の後部座席のようだ

「車の後部座席だ」

と運転している俺の上司の弦巻 吹河だ、迎えに来てくれていたらしい

「ええ、たった今把握しましたよ」

と額をさすりながら起きる

「で?なにか事件があったんですか?」

面倒くさそうにため息をつきながら

「銀行強盗よ、10人グループでうち一人が異能者、人質は1人、今向かっている所よ」

案外大変な事になっているようだ

「もうすぐ着くわ、これ着ておきなさい」

何処からともなく防弾チョッキを取り出す

それを制服の中に着込みサバイバルナイフ腰のホルダーにセットする
成美も連れてくればよかったかな...などと考えていると車が止まる、どうやらついたようだ

吹河は近くの同僚に駆け寄り状況を聞き出している

作戦命令を待っていると近くにいつの間にか人がたっていた
とっさに首筋にナイフを突き立てる

「うおっ...やめろ!!」

とっさのことで気付かなかったが同じ科の速水 風真だった

「なんだ速水さんか...いちいち心臓に悪いんで、その登場の仕方やめろください」

とナイフをケースにしまう、速水は未だにびっくりしているのか息が荒い

「ふぅ...ビックリしたな...まあ俺が悪かったけど、あれ?今日は成美っち居ないのか?」

とキョロキョロあたりを見ている

「ああ、そのことについて、連れてくりゃ良かったって後悔してる、あいつがいれば少なからず楽になったはずなのにな...まあやってみないとわからんが」

と雑談をしていると吹河が作戦を伝えにこちらに寄ってきた

「よし、二人とも揃っているな、まずは今の状況から、中にいる敵の数は十名、人質一名、敵の武装はどこで手に入れたか知らんがMAC11一人一丁づつだが、リーダー格の男は武器を持っていない、異能者はそのリーダー格、能力は火を出すそうだ、ランクはC手に耐熱グローブをしているところを見ると自分にも熱波は来る模様、続いて作戦を説明する、まずは速水が人質を捕らえているヤツを排除、そして人質を救出、あとは神鳴樹の仕事だ、思う存分やれ」

「うっす...」

「よし、ひさしぶりにやるか!」

と速水が気合を入れているところに水を指し

「速水さんは人質救出したらおしまいですけどね!」

速水は裏口から銀行に入り隠れている、小型の通信機で合図を出すまで待機してもらっている
その間に俺は手首をサバイバルナイフで切込みを入れ血を流している、傍から見ればただの自殺行為だが、これが俺の武器なのだ、準備が整い吹河が合図を出す

「3...2...1...GO!」

次の瞬間、速水が目に見えない速さで飛び出し人質を捕らえていた強盗犯のうち一人の首を180度回転させ
瞬く間に排除した、他の強盗犯たちが気づいた頃には既に人質は居らず、あるのは頭部の上下がひっくり返った仲間の死体だけだった

そして人質を救出すると同時に俺が飛び込む
血液を固め刃を作りそれで敵を切り刻んで行く、半分が瀕死の重体になっている、ものの数秒でだ、それでも恐れずこちらに銃を乱射する、それを敵の瀕死の体を持ち上げ盾にして防ぐ、そしてリーダー格を残して他は死んでいるか瀕死のどちらかの状態になっている強盗犯が床に突っ伏していた
リーダー格の男は炎をこちらに向かって吹き出している、これは近づけない、
近接戦はできないと悟り常備している針を取り出し指先に傷をつける、そしてその傷をつけた指を相手に向け血液を少量、高速で打ち出す、まさに血の弾丸だ、

「はっはーそんなもん蒸発させてやるぜぇ!!」

と威勢がいい声を上げる、宣言通り弾丸は炎に触れた瞬間に蒸発してしまう

(よし...そろそろいいだろ)
「守ってばかりじゃぁ俺は倒せねーぜ、炎バカ!!」
と子供の考えたような暴言をはく

「んだとこのやろぉ!!誰が炎バカだァ!!!」

と安い挑発にのり炎の盾を消して手に炎をまとって殴りかかってくる
これもすべて計算どおり、つぎの瞬間リーダー格の男の動きが止まり少したりとも動かなくなった、
体には血が縛るように巻きついている、硬化しているようだ
そして俺はニヤリと笑いリーダー格の男に近づく

「こんな安い挑発と、簡単な罠に引っかかるとか、本当に炎バカだな
炎の盾のまま突撃すれば良かったんじゃないの?」

と、鼻で笑い足元を見るように促す

リーダー格の足元を見てみると大きな血だまりができている
そこから血液がリーダー格の体にまとわりつき捕縛したのだ

「くそ...こんなもん!!」

そういいながら炎を出す、力みすぎたのか耐熱グローブが焼きこげている

「あづぅい!!」

手が燃えているのでそこに血をかけ消化した、気絶したようだ、拘束を解いて手足を血液で縛り上げる、血液の硬化時間は長くても5時間ほど、また固めるには固めるように操作しないと固まらないので、引渡しは問題ないだろう

「とりあえず捕縛完了、結構怪我させちゃったし始末書だな、今度はうまく捕縛しよう...」

とそのまま銀行の外に出る、制圧を完了した旨を他の警官につたえると現場処理のために10人ほど中に入っていった

それを確認した吹河が近づいてきた

吹河はニッコリと笑い

「よくやったぞ、まあ及第点だ、つぎは死傷者を出さないようにしようか」

穏やかな笑みの中に怒りが感じて取れる

「速水もよくやった、お前もなるべく傷つけさないようにしろ」

「「はい」」

吹河はそのまま

「今日は解散だ、また後日始末書を書くために来いよ」

と言い残し車に乗っていった

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「さて...ああ、少し疲れたな...」

と伸びをしながら歩いてゆく、30分ほど歩いただろうか、1つ喫茶店が見えてくる、ここは成美の両親が経営している店だ、よく通っている、学校で成美に今度店に寄ってねと言われたが2時間も立たないうちに来た...

そしてドアを開け喫茶店の中に入った



to be continued 
 

 
後書き
操血鬼《ブラム=ストーカー》能力解説

血液を操る単純な能力
固くして刃のように使ったり、弾丸のように打ち出したりできる、遠隔操作もでき、血液を相手にまとわりつかせて血を固めて、捕縛、なんてことも出来る(今回の強盗犯のリーダー格に使用していた)
いろいろ応用が聞く便利な能力、通常の人間よりも体内の血液生産速度が何十倍も早い
血液の流れも操れるので少しだけの身体強化ならできる(通常の1.2倍ほど、それ以上強くすると血管が弾けて死に至る
相手の血液を吸収して自身の血液にすることも可能(案外惨たらしいのでやることは滅多にない)

欠点:使えば使うほど貧血に
血液が常人より多くても使える最大料は20%ほどそれ以上使うと死ぬ
血を出すには傷をつけなければならない、故に大きな傷をつけた場合すぐに手当をしないといけない(まあ血液を固めればいいのでそこまで欠点でもない)
 
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