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ドリトル先生と森の狼達

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第十幕その十一

「心情描写やストーリー、文章や絵に演出に」
「だからね、もうね」
「そうしたことも勉強しないと」
「そっちも学問でしょ」
「そうじゃないの?」
 恋愛学だというのです、動物の皆が言うには。
「全く、困ったね」
「先生のこっち方面での駄目さは」
「狼さん達のことはいいとして」
「そのことは」 
 けれど、と言い続ける先生でした。ですが。
 そのお話の中で、です。ジップは壁の時計を見て言いました。
「先生、もう十二時だよ」
「お昼の時間だね」
「今日は何処で食べるのかな」
「食堂で食べるよ」
 そこでというのです。
「生徒の皆と約束しているんだ」
「ああ、先生をお食事に誘ってきたんだ」
「先生生徒の人達にも人気があるからね」
 優しく穏やかで公平な人だからです、しかも色々なことを知っていてお話してくれるのですから尚更です。
「だからだね」
「今日のお昼は食堂で」
「生徒の人達と食べるのね」
「うん、何を食べるかはまだ決まっていないけれど」
 それでもというのです。
「食べるよ」
「じゃあ僕達はここで食べるから」
「研究室でね」
「それでゴミとかは奇麗にお掃除しておくから」
「安心してね」
「うん、むしろ僕がお掃除するよりはね」
 不器用な先生よりはなのです。
「皆の方がずっと奇麗にお掃除するからね」
「日笠さんもお掃除得意だよ」
「あの人もね」
「そのことも覚えておいてね」
「それも絶対にね」
 皆は日笠さんのことをお話するのも忘れませんでした、そのうえで。
 先生が食堂に行くのを見送ることにしました、ここで先生は皆にこんなことを言いました。
「さて、おうどんがいいかな」
「ああ、あれね」
「おうどんね」
「きつねうどん、それとね」
 その他にもというのです。
「丼も食べようかな」
「天丼はどう?」
「先生最近天丼好きだしね」
「そっちも食べたら?」
「そうしたら?」
「そうだね、天丼もいいね」
 天丼を勧められてです、先生は笑顔で応えました。
「揚げたものだけれど案外カロリーも少ないしね」
「ダイエットにもいいね」
「先生も最近体重減ってきてるし」
「それじゃあね」
「きつねうどんと天丼楽しんできてね」
「生徒の人達と一緒に」
「そうさせてもらうよ」
 こう皆に言ってからでした、先生は生徒の皆と一緒にお昼御飯を楽しむ為に食堂に向かいました。大学に戻っても先生は先生です。 
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