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シンタ

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第二章

「喧嘩とかするのもあれだし」
「女の子なら服」
「服で勝負するのね」
「それであの娘達に勝つ」
「そうするのね」
「それでどう?」
 また言ったカーラだった。
「服でね」
「ううん、服っていうと」
 そう聞いてだ。エリザベッタは考える顔になってカーラに言った。
「私達ウィピルだけれど」
「そうよね」
「そのウィピルをどうするの?」
「持っているウィピルもコルテもね」
 上着のウィピルだけでなくスカートのコルテもというのだ。
「ただ着るだけじゃなくて」
「そこになのね」
「アクセサリーも着けて。着方も工夫して」
 そうしてというのだ。
「これまで以上にお洒落になるのよ」
「そうするのね」
「あとね」 
 カーラはエリザベッタ達にさらに言った。
「シンタよ」
「これもなのね」
 エリザベッタはカーラの話を聞いてだった、そしてだった。
 自分の頭にある髪飾り、布で巻いているそれを右手の人差し指で指し示して彼女に問うた。
「工夫するのね」
「そうしましょう、ウィピルやコルテにアクセサリーとかだけじゃなくて」
 さらにというのだ。
「そっちも工夫しましょう」
「そうしてあの娘達よりもなのね」
「お洒落になってやるのよ」
「そうね、ただ勝つだけじゃなくて」
 そうではなく、というのだ。
「そうした勝ち方ならね」
「いいでしょ」
「取っ組み合いや言い合いじゃなくてお洒落で勝つのね」
「そうよ、じゃあいいわね」
「よし、それじゃあね」
 エリザベッタも他の少女達も頷いてだった、そうして。
 皆でウィピルやコルテの着方を工夫してだった、そこにブレスレットやネックレス、ブローチを付ける場所まで考えて付けてだった。
 そのうえでだ、頭に巻いているそのシンタもだった。
 巻き方を色々としてみた、その深紅の布をだ。 
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