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黒魔術師松本沙耶香 客船篇

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7部分:第七章


第七章

「そうね。男は」
「それは」
 顔を赤くさせる。それが何よりの告白だった。
「そうですけれど」
「男もまたいいけれど」
 そちらも知っている言葉だった。そしてそれを楽しんだことのあることを語る言葉でもあった。
「女もまたね」
「いいというのですか?」
「そうよ」
「あっ・・・・・・」
 今の言葉と共にであった。彼女のその耳を噛んだのだ。それで相手も思わす嬌声を漏らしてしあった。その刺激を受けてである。
「さあ。いいわね」
「けれど。私は」
「知ってしまえばどうということはないのよ」
 その囁きは続く。
「だからね。このままね」
 こう誘いであった。彼女をその天幕のベッドの中に入れてであった。若い肢体を思う存分堪能し楽しんだのであった。
 それが終わってからだ。沙耶香はベッドから出て服を着ていた。黒いスーツを着なおしネクタイを締めている。ベッドの脇に立ちそうしていた。
 その彼女にだ。あのメイドがベッドの中で声をかける。その中でうつ伏せになって顔だけを彼女に向けてそのうえで言うのであった。
「これが女の人なんですね」
「どうだったかしら」
「凄いです」 
 まずはこう感想を述べるのだった。
「こんなにいいものだったなんて」
「男もいいけれど女もいいものね」
「やっとわかりました」
 沙耶香の言ったそのことがだというのだ。
「その御言葉が」
「わかってくれればいいのよ」
 その彼女に顔を向けて微笑んだ。既に服は着ている。
「それでね」
「はい・・・・・・」
「それじゃあ」
 沙耶香は彼女にさらに言ってきた。
「貴女はこれで仕事に戻るのね」
「そうします」
「それでは。またね」
「またですか」
「時間があればまたこうしましょう」
 明らかな誘いの言葉を彼女にかけた。
「いいわね、それで」
「またして下さるのですね」
「そうよ。時間があればね」
 彼女の方を見てそのうえで妖しく誘ったうえでの言葉であった。
「その時にね」
「それではまた」
 メイドは沙耶香のその言葉を聞いて思わず上体を起こしてしまっていた。その時についその小さめだが形のいい二つの白い胸が出てしまっていた。
 その胸を見てもだ。沙耶香は言うのであった。
「いい胸だったわ」
「あっ・・・・・・」
「隠す必要はないわ」
 彼女が慌てて胸を隠したのを見てくすりと笑って告げた。
「それは」
「ですが」
「二人でいる時は隠す必要はないわ」
 彼女にかける言葉はそれだけではなかった。
「見せるものなのよ」
「そうですか」
「そうよ。形はいいし」
 まずはその形を褒める。それから。
「その味もよかったわ」
「味もですか」
「柔らかく。それでいて」
 触ったその感触についても話すのだった。
「乳首も味のいいものだったわ」
「ああした舐め方もあるのですね」
「女の感じる場所は女が一番よく知っているものよ」
 目を細めさせて語る。それは満足している何よりの証であった。彼女との情事にだ。そのことに対して充分満足していることが伺える笑みであった。
 
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