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ドリトル先生と森の狼達

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第九幕その二

「お口の中は歯がなくても奇麗に」
「ちゃんと毎日ゆすいだりしてね」
「わかったわ、そのことはね」
「いつも守ってるよ」
「先生が言ってる通りね」
「そういうことでね、風邪と虫歯は万秒の元」
 先生はこうも言うのでした。
「しっかりと奇麗にしないとね」
「特に甘いものを食べた後は」
 トミーもガムを噛みつつ言います。
「奇麗にしないと駄目ですね」
「糖分は歯に悪いからね」
「だから余計にですね」
「甘いものを食べた後は歯を磨く」
「さもないと虫歯の元ですね」
「そうなんだよ、このことは御飯やパンも同じだよ」
 主食に入るこういったものもというのです。
「澱粉で糖分が多いからね」
「そういえばお菓子はあれだね」
 ここで王子が気付きました。
「お米や麦から作るね」
「主食と同じだね」
「主食があってそこから余ったみたいに作るから」
「お砂糖はなくても作られるね」
「うん、だからなんだね」
「そう、御飯やパンを食べてもね」
 そうしたものを食べてもというのです。
「お菓子を食べた時と同じくね」
「歯は奇麗にしておく」
「そうしないと虫歯になるよ」
「御飯やパンも危ないんだね」
「そうなんだよ、とにかく歯は奇麗にね」
 とにかくというのです。
「だから今もね」
「こうしてガムを噛んで」
「それで歯の汚れを取って奇麗にして」
「そういうことだね」
「歯磨きが出来なくても」
「そうだよ、じゃあこれからね」
 ガムを噛みながら皆でテントを収めています、皆でやればすぐですが先生の動きは皆の中で一番遅いです。それでも真面目にしていますが。
「熊君のところにいこう」
「ツキノワグマのだね」
「それで熊さん達のお話も聞いて」
「そしてだね」
「熊さんの生態系も知るんだね」
「そうするよ、ツキノワグマも面白い生きものでね」
 先生は生物学者として目をきらきらさせて語ります。
「研究のしがいがあるんだ」
「ツキノワグマもなんだ」
「面白い生きものなんだ」
「そうなんだね」
「そうだよ、日本の他の動物の皆と同じでね」
 ツキノワグマもというのです。
「面白いんだよ、ただ普通の熊に比べて小さいから」
「ああ、日本の他の生きものと同じで」
「森の中にいるからなんだ」
「この山の森の中で」
「それでなんだ」
「小さいんだ」
「そうだよ、比較的小型の熊なんだよ」 
 それがツキノワグマだというのです。
「狼や狐、狸と同じくね」
「狐さや狸さんと同じなら」
 チーチーがここで言うことはといいますと。
「化ける?」
「日本の狐さん狸さんって化けるからね」
 トートーはチーチーのその言葉に頷きました。
「だからだね」
「熊さんも化けるのかしら」
 ダブダブもそのお話に入りました。
「やっぱり」
「僕達犬や猫君もこの国じゃ普通に妖怪変化になるしね」
 ジップは猫のお静さんのことも思い出しました。
「歳を経るとね」
「松山じゃそれで仁左衛門さんと色々あったね」
 ガブガブはこの時のことを思い出しました。 
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