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雷神†無双

作者:ペペンヌ
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君って大体の作品で噛ませだよね

 
前書き
転職したい(マジレス) 

 
「それでどうする?」

「どうするもなにも唐突に決まったんで、何も考えてないんですよね。」

何て野郎だ。いや野郎じゃないか。孔明の罠にまんまと嵌ってしまった!
一応、子龍が着いてきてる。何でも俺は義勇軍の将みたいな扱いなので俺だけ行かせるのはまずいらしい。
あと護衛も兼ねてるとか。いや俺の方が強いし、別にいいんじゃ…ちなみに劉備は別のことをやってる。
相手もたかが客将だしいいっしょ?って思っていたが相手の機嫌をそこねるとまずいらしい。
ってことは馬鹿にしたりぶん殴ったりできないのか。ツマンネ。

「またまたご冗談を。」

「はぁ。」

カラカラと笑う子龍に米神をピクピクと震わせながら陣に向かった。




「あなたが絶郎?」

「はい。」

ぺこりとお辞儀する。俺らはあっさりと孫策たちに通された。
この褐色長身女が孫策か…全然イメージと違う!まぁ女体化してる時点でイメージも糞もないのだが。

「それで要件というのは何かしら?作戦ならさっき伝わったけど?」

「は、孫策軍に先陣をお願いしたくっ。」

そこそこ柔らかかった表情が今の一言であからさまに歪んだ。
うぇー背中が痒くなってきた。何で周りが女だらけなんだ?次郎連れてくればよかった…

「何故、我が軍を?」

ずっとこちらを静観してた眼鏡が話しかけきた。
軍師かな?頭良さそうだし。まぁ、こっちはお願いしてる立場なので簡単に説明しておく。

「関を守っているのは張遼と華雄…そのうちの華雄とは因縁がありますねよね?」

「えぇ…先代がね。」

「我々は関を守る華雄に挑発をしかけようと考えてます。そこで挑発に協力して頂ければ…」

「アナタ達だけで充分なんじゃないの?」

うーん…やりたくないのか?張遼もいるし確実にしたいから誘ってるんだけど。
別に関くらい力づくで壊せるんだよなぁ。たしか蜀と呉って同盟結ぶんだよな?
少しでも仲良くできるために今のうちに接点とか欲しかったんだけど、しゃーないか。
何かこの人わかってて焦らしてそうだし、ぶっちゃけ帰りたいし。

「それもそうですね。」

「え?」

「作戦をより確実にしたかったのですが…急に頼まれても失礼ですよね。」

「ちょ、ちょっと。」

「ありがとうございました。失礼します。」

よし。帰るか。帰る帰る。機嫌そこねるだの何だののくだり完全に無視である。







「無理でした。」

「えぇー!」

だって面倒だっただもん。てか俺に任せる孔明が悪い(逆ギレ)

「うーん、大丈夫ですか…ね?」

「でもでも華雄さん以外にも張遼さんって人がいるから頼みに行ったんだよね?わたし達だけで大丈夫なのかな?」

「いざとなったら潜入して内側から開けますし。」

えーとした顔をする一同。いいじゃん実績持ちよ俺ちゃん。次郎達は嫌そうだけど。

「と、とりあえず全軍配置に着きました。動こうとしたら動けますけど…」

「大丈夫かな…凄い不安なんだけど。」

「ですが、これ以上はもうどうしようもないかと。攻城戦においてはもう策の立てようもないですし…」

ざわざわ…って感じだなー(他人事)
ならもう行こうぜ。でもなぁー自分で言っといて失敗してるし言えない。

「あーもう、めんどくさいのだ!さっさと行くのだ!」

「鈴々の言う通りです。こうしている間にも奴らは軍備を整えてしまいますよ、桃香様。」

おぉ、思わぬところこら援軍が。
劉備もうんと頷いた。やはり義妹達の言葉だからか納得したらしい。

「朱里ちゃんは私の補佐、雛里ちゃんは前線にいる愛紗ちゃんたちの補佐に付いてね。」

「「御意。」」

「そして絶郎さんは私の護衛を…」

「それは子龍殿がよろしいかと、私はやることがあるので。」

文句言いたそうな子龍のスネを思いっきり蹴とばした。哀れにも痛みでのたうち回る子龍。
よし、これで前線には出れないな(キリッ)
コイツはどうでもいいので劉備に矢文も見せた。俺もちょっとは責任感じているのだ。

「雲長殿の挑発が一段落ついたら、城壁に向かってこれを打ち込んで追い打ちを掛けます。」

「うわー…いっぱい書いてあるね。」

「弓術はわたしが一番得意ですし、適任は私だけかと。」

「…ならお願いね。」

「御意。」

「うぅ!痛い痛い!」

陣も決まったので早速進軍することになった。
そして子龍よ、何時まで遊んでんだ。早くいくぞ。




関羽の挑発が始まった。俺も合間にぴょいぴょいと矢文を射る。
それにしても酷い悪口である。これ逆に俺たちが悪者扱いされないか不安である…。
砦は燃やして証拠隠滅しなきゃ(使命感)

「貴様らぁああああああああああああああ!!」

「お、来た来た。」

あれが華雄か…もう女であることには驚かない自分が憎い件。
ありゃ完全に頭に血が上って俺と関羽しか目に見えてないな。兵と分断されかけているのにも気づいてないっぽいし。

「では絶郎殿、行ってまい…」

「敵将!討ち取った!」

「「「オおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」

「は?」

ぽかーんとした表情で声の方を見ると華雄の生首が掲げられてた。
あ、そっか。この世界の武将の実力を見誤ってた。俺と次郎の育てた兵は関羽にもタイマン張れるんだった。
さすがに勝てないが関羽でも2,3人抜きが限界である。これは関羽が弱いんだと思ってたけどここじゃやっぱ強い部類なのか。

基本、3人で戦うように教育してる兵の群れに単騎で突っ込んで来たら討ち取られわな。

「関羽殿関羽殿、好機ですよ!」

「はっ!……ぜ、全軍突撃ぃー!」

我に返った関羽の号令で後退していた軍が一斉に全身した。
陣も崩れかけているが将が討ち取られたせいか相手の士気は激減。これなら殲滅できるだろう。

「絶郎殿!張遼はまだ遠くには行っていないはず!指揮は私に任せて、絶郎殿は張遼を!」

「わかりました。」

聞こえたかどうか知らんが指示に答え混乱する敵陣を突き抜けて張遼を追い詰める。
関の付近に張遼の軍はいた。旗があるからすぐにわかった。どうやら華雄を助けに来たのか自ら出てきたようだ。
好都合である。

「ほいさー!」

気の抜けた俺の声が響き渡る。現状をまだ理解できないのか、張遼の軍は混乱していた。
まぁ出て行ってすぐやられるとは思わないよなぁ。

「くっ!撤退するで!敵に構うな!」

「遅いんだよなぁ(呆れ)」

乗っていた馬の尻を蹴り跳躍する。
100人以上の人間を飛び越え張遼の丁度上空まで飛んだ。余りにシャレオツ(死語)な俺のジャンプを見たせいか、口をあんぐりと開ける張遼だがさすがは武将。
すぐに顔を引き締め俺を撃ち落すべく武器を構えた。張遼の偃月刀と俺の踵が交差する。

「ちょ、張遼様ぁあああああああああああああああああ!」

「あ、やっべ。」

武器は愚か顔まで潰してしまった。これじゃ即死だろう。
てかこれで生きてたら人間じゃないわ。うーん情報引き出したかっただけどなぁ。
しゃーない副官でも尋問するか、もしくは力ずくで次も行くか。

「おらおら、武器を捨てて投降しろやぁ!」

屍となった張遼の足を掴みヌンチャクのように振り回す。
キレて襲いかかってくる奴もいたが、大抵は恐れをなして土下座していった。
こうしてあっさり汜水関は落ちたのだった。わずか半日にも満たない時間である。



 
 

 
後書き
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