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インフィニット・ストラトス if 織斑一夏が女だったら

作者:しばいぬ
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第十一話《織斑一夏は存在しない》

 
前書き
スイカおいしいです。
ちなみに私は華扇、アリス、優曇華、さとりさまが好きです。
R指定するほどではないと、私は判断しました( ゜Д゜) 

 
「それにしても・・・スコールとアリアは、ちょっとやりすぎだよねー」

回線が樹海のように這う部屋で束はそういい残すと、ゆっくりと腰を上げた。

*

はてさて、どこから話ませうか。

なにせ、沢山の出来事を思い出しましたから。

まず、私の両親について話ませう。

私の父は日本人、私の母はアメリカ人。『私』はハーフなのでした。奇跡的にそんな特徴は一つも出てませんけどね。でも、目尻なんかはお母さんにそっくりです。

父はイラストレーターを夢見るフリーターで、母はIS関連武器開発会社に勤めてました。

母は仕事が忙しくて、休日にしか起きている私と会えませんでした。

ですが私は、休日は母と遊び、平日は父と一緒に過ごし、すくすくと育ちました。

私は両親の愛とともに成長し、五歳となりました。

もうすぐ小学生となりますゆえ、新しい友達との出会いを楽しみにしてました。ちょうどケ○ロ軍曹が流行った時期でしたね。

ですが、私の父は1ヶ月に数回しか家に戻らなくなっていました。

母は父が今までやっていた家事をやらねばならなくなり、会社でのストレスもあり、日々やつれていきました。

時には私に暴力を振りました。母は自殺もしようとしました。そのたびに私が止めると決まって
「あなたになにがわかるの」
私が子どもだからと、何も言わないのに。自分勝手です。

いつしか料理はインスタントや冷凍食品だけになり、母は会社も辞め、夜、お化粧をしてどこかへ行くようになりました。

ですが時というのは残酷です。何があろうと等しく過ぎていくのですから。私はそんな環境のなか、小学生になりました。

父は、たまに家に帰ってくると私の部屋に入り、決まって私に乱暴をします。

子どもというのは、親という宗教にどっぷりと浸かっています。親の言うことはなんの疑いもなく信じます。たとえそうでなくても、そうであると思い込むものです。

だから私は、私を『淫乱な小学生』にしました。

こんな生活で、うまく育つわけがありません。

私は家に入ってきた野良猫や野良犬を殺すのが趣味でした。

脚を一本ずつもいだり、削っていったり。どこまで失ったら死ぬのか、調べるのが楽しみでした。

時には全身を赤くして。時には猫みたいに臓物を口にくわえてみたり、洗ってみたり。

そんな生活が半年続き、十月となりました。ここから私の人生は、さらに動きます。

母は、私の腕をつかみ、どこかへと乱暴に引っ張って行きました。

お母さんは、私に歩幅を会わせてくれなかったので私は何回も脚を挫きました。

駅からずっと歩いて、辺りに田んぼが広がった所の住宅街に着きました。

そこの一つの家、瓦の屋根の二階建て。

お母さんはその家の庭の窓をいきなり割り、土足で私を引っ張りながら中へ入りました。

そこには私のお父さんと見知らぬ女性。そして、小学生の織斑千冬がいました。

突然、お母さんが怒鳴りました。

お父さんも大声で怒鳴りました。

・・・しばらく、怒鳴りあいが続きました。

見知らぬ女性も怒鳴りました。

その時の私には、何が起きたか、わからなかったでしょう。

でも、今ではわかります。お父さんは不倫していたのです。

私のお母さんは、お父さんの不倫相手でした。

次第に熱をおび、物が飛び交うようになりました。

お姉ちゃんは、私をつれて逃げるように押し入れに隠れました。

しばらくしたら、見知らぬ女性の大きな叫び声が上がり、押し入れの床に血がしみてきました。

お姉ちゃんは、そのまま気絶してしました。

私は、押し入れを少しだけ開け、部屋の様子を見ました。

お父さんが、猫や犬みたいに血を流して倒れていました。

見知らぬ女性は逃げました。

お母さんも逃げました。

その家は先程までの騒ぎとは一変し、静寂が包みました。

私はなんだか堪えきれなくなり、押し入れから出て、お父さんに包丁を何度も突き立てました。今までの恨み、乱暴された恨み。

私は涙を流しながら大きく笑ったあと、気を失いました。

もう、私も限界だったのでしょう。

次に目を覚ました時、私は『私』となって、病室にいました。

この時からは『私』でも覚えています。

これまでの事は何も覚えていないのですから、『私』も驚きました。自分の名前も、親の名前も、住所も何も覚えていないので、まるで『私』が『私』でないみたいな、変な感覚でした。

ですが、実際に、『私』は『私』でなかったのですね。

『私』は私の記憶を見てわかりました。

『織斑一夏』は、お姉ちゃんがつけた名前。

私の本当の名前は≪アリア・ミュゼール≫でした。








さて、次にお話しするのは『私』が誘拐されたころの話になります。

『私』を誘拐したのは私のお母さん。スコール・ミュゼール。

記憶を見て分かったのですが、スコールは前より見た目は若くなっていました。やつれた頬はふっくらとし、カサカサになっていた肌もスベスベになっていました。まるで、別人みたいですね。

ここからは、『私』が自分で封印した記憶になります。

そう。スコールの拷問。

スコールはずっとこう言ってました。「私の娘を返して」。その時は意味がわからなかったのですが。今となってやっと意味がわかりました。






それでは次に、三つの人格についてお話ししましょう。

まず、多重人格というのは大抵過酷な心的外傷体験による精神崩壊を回避する手段です。そして人格たちはそれぞれ役割を持つのです。

私は家庭環境への限界から『私』を作りました。『私』という人格の役割は、私のかわりに主人格となること。人格たちのリーダー。だと『私』と私は考えました。

そして、私は『私』を主人格とすることで世界から逃げたそうです。

次に、俺君です。俺君が初めて人格として出て来たのは、私が痙攣して気を失ってからでしたね。

『私』は拷問を受けていると時、『私』はスコールを恨んでいました。

どうして、意味のわからない理由で『私』がこんな目に遭わなければいけないのか。

『私』は確かにスコールに対して殺意を持っていました。

そして、『私』は拷問に耐えられなくなりました。

『私』はだんだんと、『私』にされている拷問が『私』以外の人間が受けている感覚になりました。

まるで、『私』が『私』が拷問されている姿を見ているような。

実際、少しの間、私が表に出て、『私』を精神崩壊から守ってくれていたのでした。

そして、私と『私』の代わりに、俺君が人格として前に出たのでした。

では、俺君の役割は・・・。

『私』はその時、スコールに殺意を持っていた。

だから。もしかしたら俺君は・・・

*

俺の周りは爆煙とともに肉の焦げたにおいが立ち込めていた。

―――これが、強者。

俺は心底興奮していた。今まで何もうまくいってなかった俺が、初めて人より優れた力を持った。

一気に世界が変わって見えた。俺以外の全員が弱者。取るに足らない雑魚。

笑いが止まらなかった。今まで俺を馬鹿にしてきた奴らを心から見下した。

―――ざまぁみろ。俺はこんな力を手に入れた。誰にもない力を。

俺はこの力でどこまでやれるか試したかったから。だから、敵味方関係なく、破壊を始めた。

*

あぁ、いやな予感がします。

もし、この空間の色が外の人格の色を示しているとしたら、今頃どうなっているのでせうか。

『私』達は何としてでも、この空間からでなくてはいけなくなりました。

*

俺は半ISを5人、訓練機≪打鉄≫を8機破壊していた。

俺は確信した。

俺は強い。負ける気がしなかった。

「一夏っ!!」

聞きなれた声の主から、いままで聞いたことのない叫び声がした。

俺はゆっくりと振り向いた。

「千冬姉」

織斑千冬が≪白騎士≫を纏い、立っていた。

――調度いい。

今、ここで、世間に証明してやる。

俺は、織斑千冬より、優れていると!









 
 

 
後書き
今一番やりたいこと、それはこの物語を一からやり直すことだ!面倒だからやらないけどね!
先を考えず物語進めると若干無理矢理感がでるぜぃ 
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