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ドリトル先生と森の狼達

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第四幕その九

「森の中だから夜はね」
「はい、あまり進まずに」
「休むんだね」
「そうしよう」
 トミーと王子にも答えます。
「ここはね」
「日本の森もですね」
「夜は危ないからね」
「だからあまり進まないで」
「休まないとね」
「それで朝早く起きてね」
 そして朝早く食べてです。
「先に進もうね」
「そうしましょう、やっぱり森の中だと」
「夜は危ないからね」
「このことは何処でもですよね」
「森の中なら」
「うん、だからね」
 それで、とです。また言う先生でした。
「日が落ちたらテントを設けようね」
「わかりました、それで晩御飯を食べてゆっくりとね」
「休もうね」
「ただ夜はね」
 この時のことも考えている先生でした、休むにしましても。
「夜行性の動物のお話も聞きたいね」
「それも生態系を調べることだよね」
 トートーがここで先生に言ってきました。
「やっぱり」
「そう、だからね」
「夜の生きものとも会いたいんだね」
「具体的にはモモンガ君やムササビ君のね」
「あの子達と会って」
「話をしたいね」
 是非にというのです。
「彼等は日本の森の欠かせない住人だからね」
「あとニホンザルにはまだ会っていないね」
 チーチーはここで自分のお友達を思い出しました。
「そういえば」
「うん、そうだね」
「そろそろ会えるかな」
「会えたらいいね」 
 先生も願っていることです、この森の猿達に会うことに。
「是非」
「そうだよね」
「ううんと、猿君達なら」
 ジップがお鼻をくんくんとさせました、ここで。
「匂いが少し先にするよ」
「あっ、そうなんだね」
「うん、ここから進んだらね」
「方角はどっちかな」
「こっちだよ」
 方位磁石を出した先生にです、ジップは南南西n方を指し示して言いました。
「こっちに行けばね」
「猿君達がいるんだね」
「そうだよ、行くよね」
「うん、行こう」
 先生もこのことはもう決めていました、そしてでした。
 先生は実際にその方角に向かいました、すると実際にでした。
 ニホンザルの群れが木の上に一杯いました、チープサイドの家族はその猿達を観つつ彼等に尋ねました。
「ねえ、ちょっといい?」
「聞きたいことがあるけれど」
「少しいいかな」
「お話をして」
「あれっ、ここまで雀君達が来るってことは」
 猿のうちの一匹がこのことから言うのでした、木の上で遊んでいましたがその動きを止めてからそうしたのです。
「君達は」
「そう、ドリトル先生とね」
「一緒にここまで来たの」
「先生がこの辺りの動物のことを調べていて」
「それでなの」
「うん、お話は僕達も聞いてるよ」
 猿達もというのです。 
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