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オズのカエルマン

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第四幕その九

 ギリキンの国に入ったところで煉瓦の道のすぐ横にまずはシーツを敷いてでした。そこからさらにでした。
 テーブル掛けも敷きました、そこからです。
 魔法使いはまずです、沢山のサンドイッチを出しました。その中に挟まっているものは。
「カツにハンバーグ」
「卵にレタス、胡瓜にトマト」
「ハムサンドもありますね」
「色々と」
「ツナサンドもあるし」
「豪勢ですね」
「お昼はね」
 それこそというのです、魔法使いも。
「サンドイッチって時もあるね」
「はい、確かに」
「サンドイッチってお昼に食べたい時もありますね」
「時々ですけれど」
「それで、なんですか」
「うん、皆もそうかなって思ってね」
 それでというのです。
「出してみたけれど」
「サラダもありますね」
 見ればそれもあります、奇麗に切られたレタスとキャベツの酢漬け、プチトマトにセロリと林檎のサラダです。
「じゃあこれも食べて」
「それで、ですね」
「これも食べて」
「お昼を楽しむんですね」
「そうしよう、ジュースもあるよ」
 ここで出したジュースはといいますと。
「葡萄のね」
「あっ、紫ですね」
 神宝はその奇麗な葡萄のジュースを見て言いました。
「ギリキンの国だから」
「うん、入ったお祝いにね」
「それで、ですね」
「このジュースも出したんだ」
「そういうことですね」
「じゃあ皆で食べよう」
 このサンドイッチとサラダ、そしてジュースをというのです。
「どんどん出すから遠慮しないでね」
「はい、それじゃあ」
「頂きます」
「それで、です」
「楽しませてもらいます」
 こうしてでした、皆でこのお昼も楽しむのでした。カエルマンはその大きなお口でツナサンドを食べつつです。
 五人にです、目を細めさせて言いました。
「いや、このツナサンドというのは」
「美味しいですよね」
「僕はサンドイッチの中で一番好きだよ」
 こう恵梨香に答えます、恵梨香は今はハムサンドを食べています。
「お魚だしね」
「だからですね」
「うん、ツナサンドがね」
 それこそというのです。
「一番好きなんだ」
「そういうことですね」
「他のサンドイッチも好きだけれどね」
 それでもだというのです。
「いいね、ツナサンドは」
「ツナサンドは日本のお料理ですね」 
 神宝はカツサンドを食べつつこんなことを言いました。
「そうですね」
「あれっ、そうなの?」
「うん、他の国にはないよ」
「そうなの」
「オズの国のこのツナサンドもね」
 神宝はハンバーグサンドを食べつつ恵梨香にお話します。
「日本から来た人がアメリカに持ち込んで」
「それでなのね」
「オズの国にもあるんだ」
 アメリカが反映されるこの国でもというのです。
「そうなんだよ」
「成程ね」
「ハムサンドとかは他の国にもあるよ」
 カルロスも恵梨香に言います。 
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