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4.神無異がクトゥルフ神話舞台に行くよ!

作者:クシャル
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マスゴミ?いいえ、マスコミであってます

エ「あの、白夜くん••••、これってどういう状況?」

エレンはカーテンの隙間から校門前を覗く、外にはマスコミがたくさん来ていた。

白「どういう状況も見たまんまの通りで。」

白夜とエレンはとある教室に立てこもっていた、扉は一種の呪いのようなもので開かなくなっているうえ壊せもしない。

白夜は暢気にもっしゃもっしゃとパンにかじりついていた。

どうしてこうなったのかは、数時間前に遡る••••。




電源が切れて何もかもパーになった白夜は、とりあえず家に帰ってパソコンを持ち出した。

見た目はノートパソコンであるが、白夜自身が作った化物スペックのノートパソコンである。

ちなみにKも愛用している、非売品。

色々と準備してから学校に行き、1人ぼっちでいたエレンを連れとある教室に引きこもる。

そして先ほどのハッキングをやり直した。

麻薬密売のこと、不正商品のこと、いじめに対して何も手を打たなかった学校のことなど事実を歪めず全て流したのだ。

それを見たマスコミは校門前に殺到しているというわけである。

現在はそのとある教室の前まで生徒と教師が集まり説得中、しかし全くと言って良いほど耳を傾けない2人。

エ「マスコミが殺到してるのは分かるよ?

どうしてこうなったの?」

白「ん〜お前には関係ないことだからつまんないし分からないと思うぞ?」

エ「何それ、聞きたくなっちゃうじゃん。」

白「ハッキングした、この学校のいじめの対処法も、今までの悪事も全て。

あとはここの生徒の家のことかな、ハッキングすれば幾らでも悪事情報なんて出てくるさ。

それを事実のままあちこちに流しただけ。」

エ「でもハッキングは犯罪なんでしょ⁉︎

世界規模で認められない限り••••。」

白「お前知らなかったっけ、俺はちゃんと認められてるよ、俺の友人もな。」

そう言って白夜は懐からカードを取り出しエレンに手渡す。

白「それが証拠だ、それに俺とKはどこぞのお偉いさん方と友達だからそういう犯罪になりかねないことでも許される。

あとは信用の問題だな。

まー俺らはただ単に悪事を働いた人間がそれを暴かれた時どうなるかってのを見たくてやってるわけなんだが••••。」

エ「びゃ、白夜くんてすごい人だったんだね••••、ってことはHKのHの方って••••。」

白「俺のことだよ、愛称で白(はく)って呼ばれてるからな。」

エ「やっぱりそうだったんだ!

さ、サインもらっても良いかな?」

白「ん、構わない、あとでKのサインももらってきてやるよ。

あいつどんな反応するかな〜。(黒笑)」

そのとき、白夜の胸ポケットに入っていたスマホが鳴り出した。

発信主はKだった。

白「はいもしもし、珍しいな、お前が電話かけてくるなんて。」

K「すごいことが分かったんですよ、大田財閥は麻薬密造だけでなくオカルト宗教にも関係していました!」

白「カルト宗教だぁ?

なんつう名前?」

K「名前はあとでそっちに送ります、なんでも魔王を復活させるとか神を復活させるとか••••、不可思議な話ですよね。」

白「••••••魔王••••神••••、そいつらの目的は?」

K「人類滅亡、です。」

白「はっ、そうか、あいつを呼び出すつもりか、まあたしかに、あいつならやりそうだな。」

K「知ってるんですか?」

白「ああ、魔王と呼ばれる神の正体はアザトース、盲目白痴の神だ。

気分で破壊の規模が決まる、街一つぶっ壊すこともあるし地球をそのままパーンする可能性もある。

まあ最近の情報では何も破壊せず帰ることが多いらしいな。

けどもう1匹、ヨグ=ソトースが一緒に召喚されるなら人類滅亡どころか地球が滅亡する。」

K「詳しいですね〜。」

白「まあな。(そうなった星を幾つも見てきたし••••。)

K、そいつには手を出さない方がいい、死にたいってんなら話は別だがな。」

K「いやいやいや死にたくないですよ!

だって私まだ学生だし。」

白「はっはっはっ、元だろ元、インドア派ニート。」

K「ニートは本来引きこもりですから。(キリッ」

白「おう、そうだったな、とりあえずこっちもこっちで今いろいろ問題が起こってる、来るか?」

K「私インドア派ニートですよ?

まあ行きますけどね!」

白「了解、迎えに行くから待ってろ。」

K「校門の横で待ってますなう。」

白「早い早い、今行く。」

白夜は通話をし終わり出口はないかと辺りを見渡す。

エ「ちょっ、白夜くんいろいろツッコミたいけど外出るの⁉︎」

白「ちょっとの間な、捕まるようなヘマはしねぇから安心しろ、友人を連れてくるだけだ。」

エ「うぅ、本当?

僕1人になっちゃったらどうすれば••••。」

白「安心しろって、俺はちゃんと戻ってくる、約束だ。」

エ「うん••••。」

白「ちょっとの間待っててくれな、すぐ戻る。」

白夜はエレンの頭を撫でて床に設置されてあった下の階に下りるための蓋を外し下りていった。

エ「••••涙出てきちゃった••••。

白夜くん戻って来るって言ったもん、待つしかないよね。」

今まで何も食べていなかったエレンは、涙を拭って食べ物に手をつけた。




下の階に下りた白夜は、アクロバティックに移動していく、どこの忍者だとツッコミたくなる。

とりあえず誰もいない裏門へとやってきた白夜、そこの門を飛び越えて外へと出る。

白「もしもしK、校名の付いている方に歩いてぐるっと回ってきてくれないか?

俺は裏門にいるから。」

K「分かりました、えーっと右かな。」

少し経つとKがやってきた。

K「いつの間にこんな門が••••。」

白「ここは一度リフォームしたらしい、それで追加されたんだろう。

校内は先公がいる、見つからないようにな。」

そう言って白夜とKは移動を始めた。




K「なんか忍者みたいですね。」

白「俺はお前の運動神経の良さにビックリだよ、着いたぞ。」

とある教室に登ったK、それに続き白夜も登り、蓋を閉めた。

エ「ふぁっ、おひゃへりにゃしゃい。(あっ、おかえりなさい。)」

ハムスターのようにほっぺを膨らませたエレンが出迎えてくれた。

白「ただいま、なんかハムスターみたいだな、こいつが友人のKだ。」

K「どうも、神崎 ケイです、愛称はK、好きなものは甘いもの、よろしくです。」

エ「ふぇ⁉︎

けっ、Kさん••••⁉︎

ほっ、本物ですか••••⁉︎」

K「影武者はたくさんいますが私が本物のKです。」

白「お前影武者いんの?

なんかずりぃな、こっちはいないのに。」

K「あなたの影武者になれる人間なんて限られますよ。

それよりもお腹が空いたので何か食べてもいいですか?」

白「そういうと思ってチョコレートを用意した。

もちろん俺は効率重視なんでブドウ糖だけどな、エレンと俺は食べちゃったけど食うか。」

「「「いただきます!」」」




エ「ふぁぁぁ••••、眠い••••••。」

白「••••そうだな、俺も眠いしK、寝るぞ。」

K「三日ぶりの休眠です••••。」

白「••••ツッコむ気力もねぇよ、布団敷いてやるから寝とけ。」

そういうと白夜はいつの間にか持ってきていた布団を敷く。

K「2つしかないですけど••••。」

白「俺はいいや、お前らが布団使え、ちょっと調べごとがあったから。」

K「ありがたく使わせてもらいます。」

エ「ありがと••••、おやすみにゃさい••••••。」

白「おう、おやすみ。」

K「あぁ、布団だ••••!」

白(こいつベッドあるのに寝てねぇのかよ。)

やれやれとため息を吐く白夜。

白「••••••宗教団体か。

人類を滅亡させて何をしようってんだ?

人類は1人で事を進めるケースが多い、しかし大規模な宗教団体となると••••おそらく人類滅亡は表向き••••。

••••••考えても無駄か、少し眠ろう。」

白夜は壁に寄りかかり膝を立てて眠った。




白「••••ッ••••••。」

白夜が苦しそうに顔を歪める、そして目を覚ました。

白「はぁ••••はぁ••••、••••••夢、か••••••。」

カーテンを少し開き外を見る、まだ早いのかマスコミはいない。

白「••••ふぁぁ••••••、今は••••4時か••••、早く起きすぎたな。

••••ゲームやるか、誰か彼かいるだろ。」

そう言ってパソコンを立ち上げ、ゲームをし始めた。




Kとエレンは目を覚ました。

時刻は午前5時。

白「おはよーさん、よく眠れたか?」

エ「うん••••。」

K「おはようございます••••。」

白「起きたところ悪いんだけど屋上に移動する。」

K「昨日みたいにハードじゃないですよね?」

白「運動神経が悪くても行けるような通路を見つけた、今から行くぞ。」

エ「いっ、今から••••?」

白「今から、大丈夫大丈夫、大人は眠ってる。」

K「チョコレート持っていっていいですか?」

白「どうしてその質問が出たのかは理解しかねるが、いいぞ。」

K「わーい。」

Kはささっとチョコレートだけ持ってきたポーチに詰める。

そして、白夜を先頭とし3人は屋上へと移動し始めた。




白「••••来た。」

俯いていた白夜が顔を上げる、その言葉のすぐ後屋上の扉が勢いよく開かれた。

教師、生徒、生徒の親••••、ぞろぞろと入ってくる。

そして1人の男教師が声を張り上げた。

「禍あ!

どうしてこんなことをするんだ!

先生に何か不満があるのかぁ!

あるなら言ってみろ!」

その男教師は白夜とエレンの担任である。

白夜はニヒルに笑うと答えた。

白「不満?

ああ、確かにあるさ、最も、一番あるのは俺ではなくエレン••••エレカルトだと思うがね。

いじめを見て見ぬ振りをし、相談に乗ってもロクな返答をしない、貴様はただの馬鹿だ。」

「担任の先生になんてこと言うの!

先生はちゃんと相談に乗ってくれているのよ!

仕事だって忙しいのに!」

白「そう、だからいじめられていることを報告しないのか。

校長とすれ違っても、いじめられている生徒がいる、その一言も言えないんだな。

それともなんだ、給料が下がるのが嫌だったか?」

「あなた、ちょっと口が過ぎるのではなくて?」

白「口が過ぎる?

事実を言っているだけだろう、どこが過ぎている?

俺は貴様らのガキどもがやったいじめの方が過ぎていると思うがね。

ここにいるエレカルトは血が出るまで蹴られたぞ、証拠だってある。」

それを聞いた一部の親たちは我が子に問う、しかし子供達は怒られると思っているのか顔を青くして口を閉ざしたままだ。

「エレン!おりてきなさい‼︎」

エレンの父親と思しき大人が駆け寄ってくる。

エ「お父さん••••。」

白「おりるかおりないかはお前次第だ、ただ分かっているんだろう?

おりたら打たれるぞ。」

エ「••••おりない、おりないよ••••。

おりたくないよッ、打たれるって分かってて、おりる必要なんてないじゃん!

もう痛いのは嫌だよ••••‼︎」

「何を言っているんだ!

そんなところにいて解決する問題なのか⁉︎

エレン、もしかしてそこにいる子供に脅されているんだな‼︎

おいッエレンを返せ‼︎」

白「俺に言ってんの?」

「当たり前だろう!

愛しいエレンをお前が無理矢理連れて行ったんだろう‼︎」

白「あっはははっ、確かに連れて行ったのは俺だ、でも振り払って逃げることもできた。」

「嘘を吐くな!

だいたいー」

エ「白夜くんを悪く言わないで‼︎」

俯き震えていたエレンが顔を涙で濡らし叫んだ。

エ「白夜くんは僕がいじめられてたときいっつも助けてくれたんだよ!

それに、白夜くんについて行ったのは僕の意思だ‼︎」

「エ、エレン••••どうして••••。」

エ「だってお父さんなんにも話聞いてくれないんだもん!

お母さんに話すとお父さんとお母さんは喧嘩するし••••僕はもうそんな姿見たくないよ‼︎」

「わっ、私はただお前の幸せを願っているだけなんだ!

どうして分かってくれない!」

白「それは当てつけだ、自分の子を理想の子にするための。

良い学校に入れるのが幸せか、良い就職先に務めるのが幸せか?

そんなのお前の理想を我が子に押し付けているだけだ。」

白夜は少し寂しそうな顔をする。

「違う!そんなこと思ってない‼︎」

白「なら何故今目の前で悲しんでるこいつの助けに耳を傾けない‼︎

どうして理想を押し付けてこいつを苦しめる‼︎

放っておいたらこいつは死んでいたんだぞ⁉︎

遺書を書き残し、今日ここから飛び降りて‼︎

本当に我が子を愛しているなら、消えそうな命を繋ぎ止めてやれよ‼︎」

白夜は叫ぶ、ただその叫び声は、今にも泣き出しそうな訴えだった。

白「幸せなんて人それぞれだから分からねぇけど、それでも金さえあれば幸せなんて言えないだろ。

そんなののために、一つの命が失われて良いわけないだろ。

金があれば確かに幸せだ、でもなぁ、温もりに包まれる幸せってのは、失ったとき泣くくらいでかい幸せなんだよ。

金なんて目に見えるものは、いつでも同じもんを取り戻せる。

でも、愛っつう目に見えないものは、唯一失ったら同じもんは取り戻せないものなんだ。

お前は、金的幸せを求めたが故、こいつを死なせようとしたんだ。」

「••••そんな••••私のやったことは、間違っていたというのか••••••?」

白「いや、叱るときに打つのは明らかに間違ってんだろ、暴力だよそれ。」

けろっと態度を変えた白夜。

白「エレン、戻りたいなら戻っていいぞ。

父親の側にいてやれ。」

エ「うん、僕も謝らなくちゃ、心配かけてごめんなさいって。」

白「それがいいな。」

エレンは父親の元へと駆け寄っていった。

白「なあ神崎、お前って将来の夢とかある?」

K「将来の夢••••ですか?

あ〜、ありますよ。」

白「奇遇だな、俺もある。」

K「じゃあせーので言いましょうか、せーのっー」

「「さっさと死ぬこと。」」

白「••••お前やっぱり俺と気があうな、言うことも同じだなんて。」

K「私だってそう思ってましたよ、あと、あなたと会えて良かったとも。」

白「••••照れるからやめろ。」

K「すみません、••••ツンデレだなぁ••••。(ボソッ」

白「ツンデレじゃないし!」

K「そうかなぁ。」

白「ま、話すことはなくなった、帰るぞ。」

K「••••どうも簡単には帰れないみたいですよ。」

白夜はKが顎で指したところに視線を向ける。

白「あいつらが残ってたな••••••。

あんたらそこ避けてくんない?

帰れないから。」

「待て、モノコ先生から聞いたぞ、お前の親だけが授業参観日に来ていなかったってな。

親はどうした?」

白夜はやれやれとため息を吐いて笑った。

白「まだくたばってないなら言ってやりたいよ。

「産み落としたばかりの我が子をコインロッカーに突っ込んで閉じ込めてくれてありがとうございました」ってな。

あと「拾ったガキを川に流してくれてありがとうございました」とも言いたいな、じゃ、俺帰るんで。」

「どっ、どういうことだ⁉︎

もっと詳しくー」

白「センセイ、あんまり人のプライバシーを覗くんじゃねぇよ、命に関わるぞ?」

白夜が睨み、男教師は口を閉ざした。

白「帰るぞ〜。」

K「あっ、待ってください!

置いてかないで!」

その場に居合わせたものは、白夜の生い立ちを聞き、固まってしまった。 
 

 
後書き
ひゃっふーい終わったぜえええええ‼︎(壊れています)

白夜がかっこよすぎて辛い••••! 
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