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ドリトル先生と森の狼達

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第三幕その七

「それで環境全体がよくなったんだよ」
「この辺りのね」
「そうなんだよ」
「ここのね」
 鼬達はまた先生にお話しました。
「やっぱりね」
「調和っていうのが大事なのかな」
「僕達の住んでいる場所もね」
「どうしてもね」
「うん、そのことはその通りだよ」
 先生もこう答えました、鼬の皆に。
「鹿君達だけが増えてもいいことはないよ」
「そうそう、何か騒いでいる人達もいたらしいけれど」
「鹿さん達を殺すなって騒ぐ」
「そうした人達もいたけれどね」
「結局狩りをしてね」
「鹿さん達も減ってよかったよ」
 こう鼬の皆は先生にお話しました、そしてでした。
 そうしたことをお話してです、鼬の皆はまた先生に言いました。
「そういうことでね」
「まだお話することあるかな」
「あればどんどんお話するけれど」
「どんどん言って」
「そうだね、それじゃあね」
 先生も応えてでした、鼬の皆にさらに聞いていきました、鼬達の状況も自然と動物を大事にする先生からすれば素晴らしいことでした。
 そのことを聞いてでした、それから。
 先生達は鼬の皆と笑顔でお別れしてでした、さらに先に進み。
 鹿の皆がいる場所にも来ました、そして鹿達とも合いましたが。
 そのニホンジカを見てです、王子は目を瞬かせてから先生に尋ねました。
「あれっ、何か」
「どうかしたのかな」
「いや、日本の鹿って小さいけれど」
 それでもとです、王子はその鹿達を見つつ先生に言いました。
「身体つきはしっかりしているんだね」
「そうなんだ、日本の鹿は森の中にいるから小さいけれど」
「それでもなんだ」
「そう、食べる量は多くてね」
「身体つきもしっかりしているんだね」
「そして山道もどんどん進めるんだ」
 それがニホンジカだというのです。
「他の鹿で言うと高山地帯にいる鹿みたいにね」
「山道を進めるんだ」
「そうなんだ、崖でも平気だよ」
「うん、崖でもね」
「私達進めるわよ」
「上がるのも下りるのもね」
「どちらもいけるよ」
 鹿の皆もこう答えます。
 そしてその鹿達にです、先生はあらためて尋ねました。
「それでいいかな」
「?何かな」
「どうかしたの?」
「何かあったの?」
「うん、君達一時期数が多かったそうだね」 
 先生はこのことを鹿達に対して尋ねました。
「そうだよね」
「そうなんだ、前はね」
「私達今よりも数が多かったのよ」
「それで数が多過ぎて」
「かえって食べるものが減って」
「結構何でも食べていたのよ」
「木の皮でもね」
 ほかならぬ鹿達自身もこうお話するのでした、このことについて。
「いや、あの時はね」
「結構大変だったよね」
「何かとね」
「どの山のあちこちにも鹿がいて」
「何でも食べていてね」
「そういえば奈良公園の鹿も」
 先生は奈良県について調べているうちに聞いたこおtも思い出しました、その思い出したことはといいますと。 
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