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ハイスクールD×D 新訳 更新停止

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第4章
停止教室のヴァンパイア
  第92話 テロリスト、襲来です!

 
前書き
少しの間編集するので、オリキャラの紹介ページは見れなくなっています。
編集が終了しだい、見れる様にします。 

 
「い、今のは…!」
「……まさか…!」
時間停止を受けた感覚が消えるなり、俺達は周りを見渡す!
ほとんどの者が停止させられており、動けているのは、三大勢力のトップ達、俺、イッセー、姉貴、部長、木場、ゼノヴィア、グレイフィアさん、イリナ、ユウナ、ライニー、アルミヤさん、ヴァーリだけであった!
「……時間…停止…!」
「らしいな。上位の力を持った俺達はともかく…」
「俺や兵藤一誠、士騎明日夏はドラゴンの力、そっちの連中は聖剣が力を防いだんだろう」
木場は聖魔剣、ゼノヴィアはデュランダル、イリナはエクスカリバー手にしており、アルミヤさんを中心にユウナとライニーの周りに聖剣が出現していたの見る限り、ヴァーリの言う通り、聖剣の力が時間停止の力を防いだのだろう。
「っ、近くにいた二人が限界だったか…!」
「い、一体!?」
「な、何が起きたの!?」
アルミヤさんは二人までしか対処できなかった事に歯噛みしており、イリナとユウナはこの状況に少しパニックになっていた。
「私が大丈夫なのはイッセーのお陰ね」
部長の手はイッセーの左手の籠手に触れていた。
それによって、イッセーと同様にドラゴンの力が防いでくれたんだろう。
「ん?姉貴はなんで…?」
「ん?ああ、私の深海の激流(デプス・スプラッシュ)もドラゴン系だからね」
そう言う姉貴の腰には紐で吊るされた四つの筒があった。
って!?姉貴もドラゴン系かよ!イッセーと言い、兄貴と言い、俺と言い、やけにドラゴン系が集まってるな!?いや、赤龍帝のイッセーに集まったと言うべきか…?
まあ、今はどうでも良いか。
それよりも、状況確認を…。
ドォォォォン!
「ッ!?」
突然、外から轟音が響き、俺達は窓から外を見る!
「な、なんだ、あの連中!?」
上空に巨大な魔方陣が出現しており、そこからフードを被った奴らが無数に現れていた!
「あれは魔術師ね…」
『魔術師…!』
魔術師、伝説の魔術師、確か、マーリン・アンブロジウスが悪魔の魔力体系を独自に解析し、人間でも扱えるようにした物が魔術、魔法であり、それを扱う存在。
ちなみに、俺達が使う身体強化の術式や指輪(リング)の力も簡易的な魔術による物だ。
「まったく、魔女っ娘の私を差し置いて失礼なのよ!」
セラフォルー・レヴィアタンが妙な所で憤慨しているが、気にしない事にして、目の前の状況に意識を向ける。
「ちなみに、あれはテロリストって事で良いの?」
「まあ、そんな所だろうな」
姉貴の質問にアザゼルが淡々と答える。
テロリストと来たか…。
「しかし、この力は…?」
「おそらくは、あのハーフ吸血鬼(ヴァンパイア)の小僧を強制的に禁手(バランス・ブレイカー)状態にしたんだろ」
「ギャスパーを!?」
「停止能力を持つ者は滅多に存在しない。おそらく、敵の手に落ちたと見るべきだ」
まあ、そう見ざるを得ないだろう。
「私の眷属をテロリストに利用されるなんて、これほどの侮辱はないわ!」
自分の眷属をテロ行為に利用された事に憤慨する部長。
眷属への愛が深い部長にとっちゃ、当然の反応か。
「それにしても、あそこにはギャー坊以外にも千秋や鶇、燕に戦車(ルーク)のおチビちゃんがいたのになぁ」
『ッ!?』
確かに、ギャスパーだけならともかく、あの程度の魔術師達相手に千秋達がやられたとは思い難い。
「って言うか、神楽がいるから、襲撃は察知できたはずなんだけど」
「神楽が?」
「ああ、そう言やぁ、あの嬢ちゃん、猫又だったなぁ。その言い分からして、仙術が使えるんだな?」
「うん」
仙術、体内及び自然界に存在する気(オーラやチャクラとも言う)を操る魔術、魔法とはまったく違う別種の術だったな。
確か、肉体の強化や治癒力の強化も当然できるが、特に注目すべきは、生命の流れを操作できる事だな。
「特にあの娘、気の流れを読んでの探知力に優れてたから、襲撃には確実に察知できるだし、それに、撃退が無理だったとしても、燕に敵の目を盗ませて、私達の所に知らせに来させるって言う事もできるはずなんだけれどなぁ」
にも関わらず、敵の手に落ちたって事はつまり、それができなかったと言う事だ。
そうなると、向こうにはかなりの手練れがいるって事か?
「警護の者達が…!」
ミカエルの声を聞き、再び窓の外を見ると、警護を行っていた悪魔、天使、堕天使達も停止しており、魔術師達が警護兵達に閃光を放ち、閃光に貫かれた警護兵達はその姿を消失させていた!
「転移魔術…?この結界とゲートを繋げている者がいる様ですね」
「逆にこちらの転移用魔法陣は完全に封じられています」
つまり、転移による脱出は不可能って言う状況か!
「やられたな」
「ええ。このタイミングと言い、リアス・グレモリーの眷属を逆利用する戦術と言い…」
「情報をリークした裏切り者でもいるのかね?」
裏切りかよ。
いや、長年争い合ってきたんだ、和平に不満を持つ奴がいてもおかしくは無いか。
「このままじっとしている訳にもいくまい。ギャスパー君の力がこれ以上増大すれば、我らとて…」
「サーゼクス様達まで!?あいつにそこまでの力が!?」
「彼は変異の駒(ミューテーション・ピース)だからね」
「変異の駒(ミューテーション・ピース)…?」
「様々な特異現象を起こす駒のことよ。ギャスパーに使用した僧侶(ビショップ)の駒だけは本来複数の駒が必要な転生体を一つの駒で済ませてしまう変異の駒(ミューテーション・ピース)だったの」
「あいつ!そんなに凄かったのか!」
「あの子の潜在能力は計り知れないわ」
「あいつが封印されていたのは、そう言う部分もあったんですね」
停止能力が無意識の内に高まっていると言う話も、その潜在能力による物だったって事か。
「とにかくハーフ吸血鬼(ヴァンパイア)の小僧をなんとかしねえと、危なっかしくて反撃も出来やしねぇ」
確かに、反撃してる時に停止なんてされたら、格好の的になるからな。
しかし、どうした物か?ギャスパー達を助けに旧校舎に行こうにも、転移は封じられてるし、あの軍勢の中を進むのも危険だ。
「お兄様、旧校舎に未使用の戦車(ルーク)の駒が保管してあります」
「戦車(ルーク)?なるほど、キャスリングか!」
「きゃすりんぐ?」
「チェスの特殊ルールの一つだ。簡単に言えば、王(キング)と戦車(ルーク)の場所を入れ換える物だ」
通常の転移は封じられてるかもしれないが、そう言う特殊な転移なら連中も見落としてるかもしれないし、転移を封じたと想っている奴らには相当な奇襲になるだろう。
「だが、リアス一人を送り込むのは…」
「ギャスパーは私の眷属です!私が責任を持って、奪い返してきます!」
とは言え、部長一人はやはり危険だ。
「サーゼクス様の魔力をお借りできれば、もう一方まで転移は可能かと」
「なら、俺に行かせてください!俺が部長を守ります!」
グレイフィアさんの言葉を聞き、イッセーは真っ先に志願する。
「君に任せよう」
「はい!」
サーゼクス・ルシファーは了承し、イッセーに部長を任せた。
「テロリストごと、ハーフ吸血鬼(ヴァンパイア)を吹き飛ばす方が簡単じゃないか?なんなら、俺がやってもいいぞ♪」
「テメェ!!」
あの時みたいに冗談とも本気とも取れない、茶化す感じに言うヴァーリにイッセーが捲し立て、すぐさまアザゼルがヴァーリをたしなめる。
「ちったぁ空気読めよヴァーリ。和平を結ぼうって時だぜ?」
「じっとしてるのは性に合わないんでね」
「なら、外で敵を撹乱してくれ。白龍皇が出れば、奴らも少しは乱れるはずだ」
「了解♪」
そう言い、窓から外に出ようとするヴァーリに姉貴が話し掛ける。
「外に出るんだったら、気を付けなよぉ」
「フッ、あの程度の魔術師に遅れは取らな…」
「ああ、私が言ってるのは魔術師の事じゃなくて」
「?」
カラン。
カッ!
『っ!?』
姉貴の言葉にヴァーリが首を傾げてると、突然、室内に閃光が迸る!?
こいつは!?閃光手榴弾(スタングレネード)!クソッ!?目が!
強烈な閃光に目がやられてしまう!
バンッ!
ドドドドドドッ!
そんな中、ドアが勢いよく開けられた様な音が鳴ると同時に銃撃音が鳴り響く!?
思わず、身構えてしまうが、いつまで経っても体に銃撃の衝撃が訪れる事は無かった。
気になった俺は視力が回復した目でドアの方を見ると、ライフルを手に驚愕の表情を浮かべている男が四人いた。
男達の反応の理由はすぐに分かった。
俺達に襲い掛かってくるはずの銃弾が途中の宙で静止していたからだ。
いや、よく見ると、透明な膜の様な物が銃弾を遮っていた。
「私が言ってるのはこいつらの事だよ」
そう言う姉貴は手を前に出し、筒から膜へと水が流れ出ていた。
どうやら、あの膜は姉貴が水で作った物の様だな。
「クソッ!」
男の一人が毒付くと同時に男達はこの場から逃げようとする!
パチンッ。
ドバァッ!
『ぐああっ!?』
だが、姉貴が指を鳴らすと、膜は水の散弾となって男達に襲い掛かった!
「はいはい、大人しくする」
そう言いながら、姉貴は男達に近寄る。
「クソがッ!」
男の一人がナイフを手に姉貴に襲い掛かる!
が、姉貴はナイフを持った右手を片手でいなし、もう片方の手を男の顔に巻き付かせ、そのまま腕を勢いよく引いて首を回して骨を折って男を絶命させる。
『チィッ!』
他の二人の男が立ち上がってライフルを構える!
だが、姉貴は絶命させた男のナイフを片方の男に投げ付ける!
ナイフは男の額に深々と刺さり、その男は崩れ落ちる。
その間に姉貴はもう片方の男に近付き、ライフルと男の腕を掴んで捻り、銃口を最後の男の方に向けられ、引き金の指に力が入れられていたのか、銃口から銃弾が放たれ、その銃弾が最後の男の命を奪う。
グキッ!
「がぁぁっ!?」
ガシャ。
そのまま、姉貴は男の腕を捻って骨を折り、男は怯んでライフルを床に落とした隙に壁に向けて男を投げ飛ばした!
ドガァン!
投げ飛ばされた男は壁に激突し、姉貴が床に落ちる前に一気に近付いて腕で首を押さえ付ける。
「さて、色々吐いてもらうよ」
「ぐぅぅ……クソがっ…!」
「まず、ここにはあんた達を含めて何人ぐらい乗り込んでるんだ?」
「知るかよ…!ここへ来るなり、真っ先にこの校舎に乗り込んだんだからな…!」
「あっそ。んじゃあ次に、誰に雇われた?」
「ヘッ、知った所でなんも分かんねえよ…!」
「なるほど。やっぱ、災禍の盟主(カラミティ・キング)ね…」
「そう言う事だ…!」
災禍の盟主(カラミティ・キング)?誰かの通り名か?
「じゃあ、最後に、このテロの首謀者は?」
「それも知らねえよ…!」
「あっそ…」
姉貴は男の首から腕を離す。
「金以外興味無しの典型的なはぐれか。そう言えば、あんたの顔見た事あるな。確か、普通の民家に強盗行為をしてはぐれになったんだっけ。しかも、住人の夫婦とその娘は皆殺し、おまけに娘さんには強姦と救いが無いわね…」
やっぱりこいつら、はぐれ賞金稼ぎ(バウンティーハンター)か。
おまけに、姉貴の言う通り、救いが全くねえな。
「うるっせえよ、クソが!」
姉貴の言葉を聞き、男は壁に背を預けながら立ち上がって怒りを露にして叫ぶ。
「俺やそこの野郎共がはぐれになったのは、テメェらのせいだろうが!?」
「は?」
はぐれの怒声を聞いて、姉貴は首を傾げる。
「一応、俺らだってルールは守ってたさ!それなりに稼いで、メシにもこまらず、良い感じに小遣い稼ぎができていたのに、テメェらみてえなガキ共が三狩王(トライ・イェーガーズ)や十二新星(デュオデクテッド・ノヴァ)なんて持て囃されたせいで、仕事が全部テメェらガキ共に回る様になって、俺らみたいなのが食いっぱぐれる羽目になったんだよ!」
「…………」
「分かんねえよな?いきなり現れたガキ共に仕事を奪われ、食いっぱぐれる羽目になった俺らの気持ちなんざな!そうさ、テメェらがいなければ、俺らみたいなはぐれが出る事は無かったんだ!そうなればあの家の連中だって死ぬ事は…」
シュッ!
ブシャァッ!
男が言い切る前に姉貴は手を勢いよく振り、その瞬間、男の首筋が切断されて血が吹き出した!
「……分かんないね。そんな理由で罪の無い人を殺し、罪の意識も抱かない様な奴の気持ちなんてね…」
姉貴はそう言い、男の亡骸から離れ、普段のお茶らけた様な表情に戻る。
「とまあ、こんな連中がそこかしこに潜んでるから、さっきみたいに横槍を入れられない様にね。余計なお世話かもしんないけど」
「フッ、一応、気には留めておいておくよ」
ヴァーリは姉貴の忠告にそう答え、青い光を放つ翼を展開して窓から外に飛び出して無数の魔術師達の中を突っ切り、魔術師達が密集した場所の中央に移動した奴はその力を一気に解き放つ!
「……禁手化(バランス・ブレイク)!!」
『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!』
その音声と共に奴の体を光が包み込み、光が止むと白い装甲を全身に覆った、コカビエルの時に現れた白い鎧が現れた!
「あんな簡単に!?俺なんか左腕を対価にして、それもテンカウントしかできなかったんだぜ!?」
そもそも、イッセーのは完全な禁手(バランス・ブレイカー)じゃないからな。
魔術師達はヴァーリへ一斉攻撃を仕掛けるが、全身に展開される奴の魔方陣はそれを難無く防ぎきっていた!
更に奴は掌に光球を作り出し、それを握り潰して周囲に波動として振り撒いて魔術師達を一瞬にして消滅させた!
「さっきのやっぱ、要らぬ忠告だったかな?」
確かに、さっきみたいなはぐれでは、奴に傷付けるなんて、まず無理だ。
奴自身も本気で聞いちゃいないだろう。
「それより、姉貴。さっきの対応の早さからして、このテロの事を知ってたのか?」
俺の言葉に全員が姉貴の方を見る。
「……大多数のはぐれがこの会談にちょっかい出そうとしてたのは事前に知ってたけど、あの魔術師軍団とギャー坊の事は予想外」
「じゃあ、兄貴の急用ってのは…」
「そっ、この町に潜伏してるはぐれを何人かの協力者を率いての討伐。私はそのお零れ頂戴係」
兄貴が町のあっちこっちに出向いてはいたが、潜伏しているはぐれの捜索をしてたって事か。
「つまり、この会談をエサにしたって訳か?」
アザゼルが薄ら笑みを浮かべながら姉貴に問う。
「ま、そうなるね。纏めて討伐できるチャンスだったから」
「なるほどねぇ。んで、その災禍の盟主(カラミティ・キング)ってのは誰なんだ?」
「さあ」
「さあって…。知らねえのかよ?」
「その通り名と所業以外、全く不明の賞金首、それもかなりの危険人物だよ」
「具体的に何やらかしたんだ?」
「なんかヤバい違法行為や実験、密輸に手掛けて、最近じゃ、言葉巧みに金をチラつかせて賞金稼ぎ(バウンティーハンター)にはぐれ化を促してるって来たもんよ」
はぐれ化を促してるだと!?
「しかも、なんかあっちこっちに顔が利き、かなりヤバめの裏社会にも精通してて、そいつの保護を受けるとはぐれのデメリットがほぼ無くなるみたいなのよ。お陰様で、基本的にならず者が多い賞金稼ぎ(バウンティーハンター)からかなりの数のはぐれが出没してるよ」
チッ、姉貴の言う通り、賞金稼ぎ(バウンティーハンター)には基本、金目当てのならず者がほとんどだ。
言い換えれば、ほとんどの奴がはぐれになる可能性がある。
数が少なかったのは、はぐれになった際のデメリットの大きさがはぐれ化の抑止力になっていたからだ。
まあ、カリスみたいなデメリットをメリットにする様な奴もいるが。
とにかく、そんな奴がいるとなると、色々ヤベェな。
おまけに、高い情報収集力を誇るハンターギルド専属の情報屋の網にも全く掛からないとなると、かなりヤバ過ぎるぞ!
「ま、ここにいない奴の事をあれこれ言ってもしょうがないし。とにかく今はギャー坊をなんとかするのが先決かな」
それもそうだ。
今はギャスパーをどうにかしないとな。
「グレイフィア、後どのくらいなの?」
「もう少しです、お嬢様」
既にキャスリング用の転移術式に調整を施していた。
そんな中、アザゼルがイッセーに近寄る。
「こいつを持っていけ」
アザゼルはイッセーに二つの腕輪サイズのリングを渡した。
「その腕輪が対価の代わりになってくれるはずだ」
「対価?っ!禁手(バランス・ブレイカー)になれるって事か!?」
つまり、イッセーはまたあの赤い鎧を事実上、無対価で着れるって事か!
「最後の手段にしておけよ。体力の消費までは調整できんからな」
「っ!?……分かってるさ…。……一度それで失敗し掛けてる」
ライザーとの一騎討ちの時も限界が来て、禁手(バランス・ブレイカー)が強制解除された事を思い出してるんだろう。
「もう一つはハーフ吸血鬼(ヴァンパイア)に付けろ。暴走を抑える効果がある」
ギャスパー用のまで!?随分と準備が良いな。
「良いか、よく覚えておけ?今までは運良く勝てた様だが、お前は人間に毛が生えた程度の悪魔だ。力を飼いならさなけりゃ、いずれ死ぬぞ?お前自身が神器(セイクリッド・ギア)の弱点なんだからな」
「っ!言われなくたって…!」
そう言いながら、イッセーは腕輪を身に付けた。
「お嬢様、準備ができました」
「分かったわ。行くわよ、イッセー」
「はい、部長!」
魔方陣が展開され、その中央にイッセーと部長が移動する。
「イッセー、千秋達がいながらギャスパーが敵の手に落ちたって事は手練れの敵がいるかもしれないぞ」
「外で暴れてるあいつの対応に出てるかもしんないけど、注意しろよ」
「ああ、分かってるよ、明日夏、千春さん」
「リアスを頼んだぞ、イッセー君」
「はい!」
イッセーの返事と同時にイッセーと部長を光が包み込み、この場から転移すると同時に紅色の戦車(ルーク)の駒が出現した。
どうやら、成功したみたいだな。
「リアス達がギャスパー君を確保できたら、反撃に移ろう」
パァァ!
「サーゼクス様!」
サーゼクス・ルシファーが駒を手に取りながらそう言った瞬間、魔方陣がいきなり出現した!?
「っ!?この魔法陣はまさか…!」
サーゼクス・ルシファーが驚嘆する中、魔方陣から深いスリットの入った露出の大きいドレスに身を包んだ地黒の女性が杖を手に現れた!
「ごきげんよう、現魔王サーゼクス殿、セラフォルー殿♪」
「あ、貴女がどうしてここに!?」
「……先代レヴィアタンの血を引く者、カテレア・レヴィアタン!」
先代レヴィアタンの血を引くだと!?
「世界に破壊と混沌を!」
ドォォォォォン!
俺や魔王が驚愕する中、現れた女が杖を頭上に上げた瞬間、杖から光が発せられ、次の瞬間には爆発が俺達を包み込んだ!? 
 

 
後書き
今章でもオリ敵を登場させます。 
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