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異世界系暗殺者

作者:沙羅双樹
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結果の時間(2016/03/30 一部修正)

 
前書き
イッキ君、武内空ほどではないものの、いい感じにゲスいです。

まぁ、エア●ギア原作イッキも身内にはいい感じにゲスい時があったので、大して変りないかもしれませんけど。

ちなみに科目毎の学年1位となるものが大幅に増えたので、殺センセーが触手を失った時の運動能力低下率を原作より少しばかり下げました。

とは言え、原作でも100の力が約21まで下がっていたのに対して、当作では16以下まで下げてしまったので、運動能力低下率の変化も焼け石に水程度なんですけどね。(笑) 

 



【視点:樹】



期末テストが終了してから3日。ついに、全教科の採点も終了し、答案と一緒に学年順位表がE組にも届けられた。


「皆さん、全教科の答案と順位表が届きました。まずは英語から発表します。………ぬるふふふ、幸先がいいですね。E組1位は学年でも1位です。
南樹、中村莉桜!共に満点!!中村さん、完璧ですね。君はやる気にムラっ気があるので、心配していたんですが……。そして、南君も相変わらず素晴らしい」


殺センセーは答案を渡しながら俺と中村を褒め称え、中村はドヤ顔をしながら答案を受け取った。


「うふふーん。なんせ、今回のテストの結果には賞金100億の可能性が掛かってっから。殺センセー、5教科&総合1位1人に対して触手1本って約束、忘れないでよね」
「ヌルフフフ。分かっていますよ」


そう。テスト開始前に殺センセーは俺達E組の生徒と1つの約束をしていたんだ。期末テストの5教科と総合で1位を取った人数分、触手を破壊する権利をくれるってな。

殺センセーの触手の正確な数は分からないけど、目視できる範囲では合計14本。そして、殺センセーは触手を1本失う毎に約15%の運動能力を失う。

つまり、同率でも学年で1位となる者が多ければ多いほど、E組の殺センセー暗殺成功率が上昇するって訳だ。ってか、俺が全教科で1位を取ることを想定して尚、自分の命が危うくなる約束をする辺り、殺センセーは最高の教師だと思う。


「続いて国語ですね。英語に続き国語もE組がクラス、学年共に1位です。南樹、神崎有希子!共に満点!!ただ、A組の浅野学秀君も学年1位です」
「A組との勝負は今の所、1勝1分か…」
「え?磯貝、何言ってんの?人数ではこっちが多いから2勝でしょ?」
「勝負内容は人数じゃなくてクラス単位での回数なんだよ、中村。だから、、1勝1分」
「イッキがいるから余裕で勝ち越すと思ってたんだけど、やっぱ浅野は点取るなぁ」
「ああ、英語だって南や中村と1点差の3位だ。流石、3年になるまで全国模試1位をキープし続けただけはあるってことだ」


確かに、中学生ということを考えたら浅野は頭の出来は化け物級と言える。前の世界の俺と同じ分だけ歳を取って知識を蓄えていたら、きっと俺と同じ様に全教科満点も夢ではなかっただろう。


「では、続けて社会を返却します。E組1位は南樹、磯貝悠馬、宝代律!3人とも満点です。当然、学年でも1位ですね。問題がマニアック過ぎだったのに、よく満点が取れました」
「よっしゃー!今度は3人!!」
「A組との勝負も、現時点で2勝1分。負けることは無くなったね!」
「次は理科……。ってことは奥田か!?」
「そろそろ焦らすのも飽きてきましたね。手っ取り早く済ませてしまいましょう。理科の1位は南樹、奥田愛美、宝代律の3名。全員が満点で学年1位です!」


よし!この時点でA組との賭け勝負は勝ちが確定した。俺のテスト結果を除いたとしても、勝敗に変化はない。ふっ!今頃、A組の奴らはどんな顔をしているのかな?


「3勝1分!数学の結果を待つことなくA組との賭け勝負に勝ったぞ!」
「やった!!」
「奥田!お前ならやってくれるって信じてたぞ!!」


この時、A組との賭け勝負に勝ったこともあって、クラスの殆どが気付いていなかったが、俺と渚だけは気付いていた。カルマが教室から姿を消していることに。

その理由は数学の結果で判明した。数学のE組及び学年1位は同率だった俺と律の2人だけだったんだ。あ、あとA組の浅野も同率1位だったっぽい。全員が満点だ。

中間の数学で満点を取ったカルマは、今回の期末で満点を取れず、一気に順位を落としてしまったそうだ。まぁ、それでも学年順位TOP10には入ってたそうだけど。

それでも合宿中に余裕をかましていたこともあって、教室に居辛くなったんだろう。実際の所、カルマのことを責める奴なんてこのクラスには誰一人としていないんだけどな。

この後、学年総合1位が俺であったことも発表され、教室内の興奮冷めない中、殺センセーは1度姿を消し、その数分後にカルマが戻って来たが、殺センセーが戻って来たのはそれから更に数分後のことだった。

そして、殺センセーは興奮しているクラスの皆を宥めた後、改めて話を再開した。


「皆さん、大変すばらしい成績でした。私の予想を大きく上回っています。まさか、各教科と総合で学年1位を13も取れるとは思ってもみませんでした。
南君を除けば、3名が入れればいい方と思っていたのですが、君達の執念を甘く見ていた様です。では、これより暗殺の方を始めましょうか。トップの6名はどうぞ触手を破壊―――」
「そのことなんだけど、ちょっと待ってくんない。殺センセー」
「にゅや?どうしたんですか、イッキ君?」
「今回の暗殺、A組と賭けた戦利品次第で、暗殺場所を俺達に指定させて貰いたいんだ」
「………それは一体どういう―――成程、そういうことですか」
「ああ。こっちが一方的に要求するのは可哀想だからな。敗者にも選ぶ権利を与えなきゃ。俺が作った協定書に同意するか、それとも――――」


どちらにせよ、選民思想のA組にとっては屈辱の選択だろう。自らE組の奴隷となることを選ぶか。それともE組の慈悲に縋り付き、奴隷になることを避けるか。

五英傑(笑)も含め、A組の奴らがどんな顔をするか。次に顔を合わせる終業式が楽しみでならないな。


 
 

 
後書き
やっぱり、リゾート編に突入する前に日常編やA・T訓練編を書いた方がいいでしょうか?

読者の皆様の意見を頂けると助かります。 
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