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オズのカエルマン

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第一幕その七

「リーダーのジョージや知恵袋の神宝の行動や考えにいつも最初に頷くじゃない」
「だからなの」
「物事を決めて背中を押してあげるのがお父さんだから」
「私はお父さんなのね」
「その位置だと思うよ」
「その考えだと」
 それならと言うドロシーでした。
「男の子がお母さんってこともあるわね」
「そうだね、確かに」
「ええ、そうよね」
「こういうことは性別じゃなくて」
「それぞれの個性なのね」
「そうだと思うよ、それでドロシー達は皆のお姉さんになるよ」
 ドロシーだけでなくベッツイやトロットもというのです。
「オズマにしてもね」
「お父さんお母さんのお姉さんなのね」
「そうなるよ」
「何かそれも微妙ね」
 今度はドロシーがこうしたことを言いました。
「それだと叔母さんになるから」
「あはは、神宝達のね」
「そうなるけれど」
「いやいや、お姉さんはお姉さんだよ」
「五人の?」
「このことは血縁じゃなくて立場だから」
 その位置になるからというのです。
「だからね」
「それでなのね」
「ドロシー達は五人のお姉さんになるよ」
「そういうことね。それじゃあ皆いいかしら」
 ここまでお話してでした、ドロシーは。
 その五人にです、言葉で手を引いて言いました。
「行きましょう、皆で」
「はい、じゃあ」
「これから」
 五人も笑顔で応えます、ですが。
 ここで、です。またジュリアが来て皆に言ってきました。
「出発の前に」
「どうかしたの?」
「お茶はどうですか?」
 こう笑顔で、です。ドロシー達に言うのでした。
「これから」
「あっ、もうその時間なの」
「はい、ティータイムです」
「さっきお茶とお菓子を食べたけれど」
「またどうでしょうか、さっきは食後のデザートでしたよね」
「ええ、そうだったわ」
「デザートはデザートで」
 そしてというのです。
「ティータイムはティータイムで」
「それでよね」
「如何でしょうか」
「そうね、それじゃあね」
 ドロシーもジュリアの言葉に頷いてでした、そのうえで五人に言いました。
「じゃあ出発前に」
「はい、これから」
「ティータイムですね」
「まずは」
「ティータイムは守らないと」
 それこそというのです。
「折角だから」
「そうですね、それじゃあ」
 神宝が笑顔で応えます、そして。
 ジョージもです、皆に言いました。
「まずはお茶にしよう」
「いいと思うわ」
 リーダーの言葉にお父さん役のナターシャが微笑んで頷きます。
「これから」
「そうだよね、今度のお菓子は何かな」
 ムードメーカーのカルロスはこのことを楽しみにしています。
「一体」
「イギリス風にね」
 ジュリアが笑顔でカルロスに答えます。 
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