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EVANGELION ANIMA~もう1つの可能性~

作者:
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伍話 見知らぬ記憶(2)

 
前書き
作者:早く戦闘シーンを書きたい。
ミサト:文章力皆無の癖になに言ってんのよ。
マヤ:今だってかなり急ぎ足で、文章メチャクチャなのに…。
作者:うっ…でも一回書いてみたいんだよ!下手かどうかなんて書いてみないと分からないでしょう!?
ミサト:うわぁ、逆切れしちゃた。もう子供じゃないんだから…。
マヤ:……葛城さんも人のこと言えないんじゃ(ボソ)
作者:あ、マヤさんっ
マヤ:へ?…あっ
ミサト:フフフ…マヤ少し、O☆HA☆NA☆SIをしましょ?(ガシッ)
マヤ:ひぃ、た助けてェ~。(ズルズル)

作者:あーあ、マヤさん墓穴掘ったな。あっ、それでは本編をどうぞ。 

 
「マヤ、貴女一体何言ってるの?」
「葛城さんこそどうしたんです?」
先程無意識に出た言葉。葛城艦長や伊吹整備長そしてヴンダー。
ミサトはそれらの言葉に思い当たる節があった。
それは、『夢』
「……ねぇマヤ、へんな夢とか見たことない?」
ミサトは近頃睡眠不足に悩まされていた。ただでさえ短い睡眠時間を悪夢に邪魔されていたのだ。懐かしいようなつい最近起こった出来事のような…いい夢とはいえなかったが。
「うーん。夢なら結構見ますけど」
「その内容思い出せる?」
ミサト自身が覚えているのは、ジオフロント直上にできた赤と黒の…いや白もあったか、その三色巨大な輪。赤く染まる大地。廃墟と化した第3新東京市、そして大空を進む巨大な戦艦(?)ヴンダー。

「…ってのが私の夢で出てきたきがするんだけどけど」
ミサトは自分のみた夢の大まかなところをマヤに話した。
「私の夢も似てるかも、一番きになるのは虹色の輪と光るエヴァですけど…あと、この船もです。大破してましたけど…」
どうやらミサトとマヤの記憶は少し違っているようだ。正確にはずれているのだが。
「んー、なにか引っ掛かるわね~。もしかして私達だれかの『生まれ変わり』だったり?」
「それなら私と葛城さんが同じ夢を見るのは不自然じゃないですかぁ?」
ミサトは冗談で言っていたがこれはある意味正解だ。
二人には別の可能性の中で生きていた自分…簡単にいえば『パラレルワールド』の自分の記憶が少なからず残っていたということだ。

「そういえば日向君と青葉君はどうなんでしょうか?」
今度はマヤが。
自分達に変な記憶(?)があるのならマコトやシゲル、その他の人達にももしかしたらその可能性があるかもしれないと考えたのだ。
「そうね、少し気になるわ」
口の前で指を組みゲンドウポーズ
この席に座ると皆ゲンドウポーズになってしまうのかとマヤは内心不安になった。
…ミサトが(ゲンドウポーズ)すると悪巧みしたような顔になるのはどうしてだろう?


ー第2発令所
ミサトとマヤは発令所に足を運んでいた。
「ありゃま~ここも随分ヒドかったのね」
ミサトは発令所に戦自が攻めに来た時はここにいなかったので現場を直接見てはいないが一方的にやられていたのはすぐに想像がつく。司令事務作業が忙しく発令所に顔を出したのは本当に久しぶりだった。改めて見渡すとそこら中ボロボロで、ケーブルがむき出しになっている所も。
それだけではない、銃跡だらけの壁。最上階であるここでもかなりの攻撃を受けたのだ。『ここまで弾が飛ぶのか?』という所にもキズがある。さすがは戦自といったところか。
下の階のオペレーター室などはここよりも酷くコンソールや取り残されているイスは原型を保っていない。オペレーターが全員ぶじだったのが奇跡としか思えない。
「…第1発令所修理した方が安いんじゃない?」
使徒により破壊された第1発令所はモニターが壁ごとやられたがコンソールや周辺の機器は無事だったのでモニターなしのオペレートなら可能だった。
「はい。ですので第1発令の機器をここに移すつもりです」
造りはほとんど同じなのでそれが最良だろう。時間は掛かりそうだが仕方ない。今のNERVは一円でも惜しい状態なのだから。
ミサトは辺りを見回す。
「日向君、青葉君ちょっちいい?」
なんとか使用可能な最上階で仕事をしているマコトとシゲルが振り替える。
「葛城さん、どうかしたんですか?」
「いや~ちょっち聞きたいことがあってね」
少し顔が引き吊っているように思えた。
『怪しい』
二人は思った。ミサトは『ちょっち』や『~よん♪』などおちゃらけた言葉を使うことが多い。(仕事は別)
それは素の状態で、無理に使えば妙な違和感を感じる。
親友のリツコや加持にも『嘘をつくのが下手』と言われていた。実はセカンド・インパクトの体験が原因だったりするのだが……
「聞きたいことですか?」
そんなミサトを気遣ってなるべく笑顔で聞き返すシゲル。彼のコミュニケーション能力は少々ずれた人の多いNERV内でもかなり高いといわれている。(原作では名前を一回も呼ばれなかったが)
「ええ。最近よく眠れなかったり目眩がしてへんな光景が頭に浮かんだりしない?」
「そうですね、眠れないことはありますけど…」
健康チェックか何かなのかとマコトは一瞬思った。しかし、この前健康診断をしたばかりでその時は何も異常はなかったはず。(極度の睡眠不足を除けば)
「なら変な夢見たりはしない?」
気がつくとミサトの顔は、真剣そのものに…しかも急接近していた。
(な、こんな近くに葛城さんの顔が…ヤバイ)
憧れの上司(美人)の顔がこんなに近くにあるのだ、男としての理性が保てなくなるのは仕方がないだろう。(笑)
「あっ、ごめん」
そんなマコトに気づいたのか顔を遠ざけるミサト。
ここら辺のことについては常識を持っているようだ。
「い、いえ。…ゆ、夢見ますよ。少々グロイのを」
「…どんな夢?」
ミサトやマヤが見た夢はグロイとまではいかない。感じ方は人それぞれだが。
「空飛ぶ白いウナギ…」
「へ?」
白いウナギ?なんじゃそりゃ、たしかにウナギはウネウネしていてキモイけど…ミサトは後ろに立っているマヤの方を向くが彼女も首を傾けている。
「あっその夢なら俺も見ました」
先程から黙っていたシゲルが手を挙げながら言う。
「え?同じ夢を?」
「はい。はっきりとは覚えてないんですが、さっきマコトがいってた白いジオフロントの上空を舞うウナギみたいな奴と巨大な白い天使(?)、あとは…大量のオレンジジュース?」
言っていることがメチャクチャだ。男子は皆、想像力が豊かなのだろうか?
その後他の職員にも聞いて回ったが無意味に終わった。

ー司令室
「…情報が少なすぎる」
「日向君と青葉君意外の人達からは何の成果も得れませんでしたからね…どうぞ」
マヤはNERVのロゴが入ったマグカップをミサトに渡す。中身はコーヒー、徹夜の多いNERV職員の間では好まれてお
り専用の自販機もあるほどだ。

「ありがと、…んっさっすがマヤちゃん美味しいわ」
「そう言ってもられると嬉しいです。…あと『ちゃん』付けはやめてください」
童顔で年齢より若く見えるマヤだが彼女も二十代半ば、ちゃん付けで呼ばれるのは恥ずかしい。
「ところでヴンダーのことはどうするんですか?造るなら急いだほうが…」
ミサトがふざけない内に話題を変える。
「…そうね、戦自やゼーレにバレるとマズいからね」
「そうなると製造は本部の職員だけでやっていくしかありませんね」
現在NERVには人員派遣として日本政府の職員が出入りしている。
NERV職員は3000人前後(戦自突入以前は各施設の職員をあわせて15000人ほど)で派遣されてきたのは500人。現職員の3分の1は敵なのだ。
もちろんセントラルドグマやターミナルドグマの立ち入りは厳禁しており監視も厳重に行われている。

「作業員の数は足りるのよ。設計図通りに造ればいいんだし。問題は広大な土地とお金、電力よ」
「土地なら必要のないゲージの壁を突き破ればいいじゃないですか?」
「可愛い顔して怖いこというのね。…その案はお金がかかり過ぎるから却下」
「ジオフロント?」
「戦自にバレるから却下」
「…ターミナルドグマ?」
「…それいいわね」
白い巨人リリスが拘束されているターミナルドグマはNERV本部の最も深い場所にあり、政府の人間も出入りできない。ドグマは発令所より広くエヴァより大きな物でも造れるはずだ。

「えぇーリリスの前でですかぁ?呪い殺されそうですよー」
ターミナルドグマを見下ろすリリスは近い内に全職員のトラウマになることだろう。
「いい大人がずべこべ言わないのー。
現場監督はマヤお願いね。あと本部職員といっても詳しいことまで教えちゃ駄目よ」
…製作所はターミナルドグマで決定のようだ。
「ううっ…了解」
それと私達二人じゃ無理があるので何人か信用できる人に補佐を頼みたいんですがいいですか?」
「うーん、そうね三人くらいならOKよ。技術面より信頼度を優先してね」
「わかりました」
明るく返事をかえすマヤ。誰を補佐にするか決まっているのだろう。

「あとは、お金と電力なのよねぇー」
お金は沸いて出てくるものじゃない。収入のないNERVには政府や国連の援助金は、職員を雇える金ほどしか出されていないのだ。
「本部の修理費とかいってちょろまかそうかしら」
もちろんNERVを敵視している国連だそう簡単にいくはずがない。
「必要最低限のブロック意外をすべて閉鎖して節約することもできますけど」
「…けど?」
「特に第1発令所などは一度システムダウンさせると完全に起動するまで一年ほどかかります」
「…いざという時困りそうだけど仕方ないわ。そのこと考えておいて」
「はい」

「あとはプロトタイプの解体と裏切り者が出ないように監視を強めることぐらいかしら」
「それだけで済めばいいんですけどね…」
「上手くことは運ばないでしょう。他支部ゼーレ側にあるし本部は完全に独立した状態よ…せめてリツコか加持君がいてくれたら」
「…」

ミサトには経験が足りない。マヤやマコト、シゲルも同様に。30前で世界を動かす組織の総司令または、各部署のトップ技術部長のマヤに至っては20代前半。組織の本部を支えていくには若すぎる。そもそもNERV職員の平均年齢が30歳前後というのも問題だ。
しかし、他支部が本部と縁を切った今NERVが頼れるのはエヴァとそのパイロット。ヴンダーが完成するまでにやつらが攻めてきたらまた、彼らに頼らなければならない。
ゼーレは綾波レイも利用してくるだろう。そうなった時二人…特にシンジは戦えるだろうか?
時が進むにつれゼーレも着実に準備をすすめている。

「遊んでる時間はないのね」
「それどころか寝る時間すらありませんよ」
苦笑するマヤ。
「世の中って色々と複雑で残酷ですね」
「今に始まったことじゃないわよ」
現実でも夢の中の記憶にも楽しい時間は一瞬だけ。
楽しみの後には悲しみがやってくる。
「これが渚カヲルがいってた運命ってものなのかもね」(ゴクリ)

飲んだコーヒーは既に冷えきっていた。

 
 

 
後書き
ー司令室
ミサト:なんなのよ最後のシリアスは!
作者:いやー僕の心の色がそのまま写ったんだろうね。
ミサト:あんたの心黒すぎよ。
作者:アハハ(本当は4000文字達成のために引き伸ばしただけだけどね)
ミサト:ん?なんか言った?
作者:い、いやなんでも
ミサト:そぉ?…で次回はどうするの
作者:キャラクター紹介をしようと思ってる。
ミサト:…手抜き
作者:そう言われても結構キャラ多いから。
ミサト:オリキャラはなしなんでしょう?
作者:うん。分かりにくくなりからね。
ミサト:ふーん、まっ期待せずに待っとくわ。
作者:ヒドッ

『さーて次回も、サービスサービスゥゥゥゥゥ!』 
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