| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

小学時代を思い出そう!

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

「雨上がりの校庭」

 今回は詩っぽく……



○年○組 ミズキ

「なんだか道みたいだなあ」

 と、友達が僕に言った。
 見ると、雨上がりの校庭には、あてのない水路がたくさん出来ていた。

「釣りしようぜ!」

 と、枝を竿に見立てる友達。
 水溜まりに、いるはずのない魚を思い浮かべ、釣っていた。

「うわ~!大物だ。銛(もりi)を撃ち込め~」

 どうやら、クジラを釣ってるらしい。

 水溜まりに、流れる雲が映りこむ。
 鏡のように反射していて、手を入れたらつかめるかな?と手を伸ばしていると、それに気付いたあの子も水溜まりをのぞきこむ。

 その瞬間、僕らの姿が水溜まりの枠で切り取られ……

「一緒に写真に写ってるみたい」

 と、あの子が言った。
 ずーっと見ていると、今度はなんだか不思議な感じがした。
 すると、あの子も思ったようで……

「「なんだか、空に浮いてるみたい」」

 と、同じ事を言っていた。
 お互いに目を合わせると、なんだか恥ずかしくって、僕は足元の小石を拾って水溜りに投げ込んだのだった。

おしまい
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧