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我輩は逃亡者である

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第一章 ただいま逃亡中ぼっち。
  07.あれ、なんでこうなった?

密航船から飛び降りようやく岸の近くまで来れたわけだが何やら美人二人が話している。一人はスーツ、もう一人は…メカみたいなウサミミつけて、アレだ不思議の国のアリスみたいな格好してるちょっと痛い美人である。
少し趣味が悪いが何を話してるのか気になる…何々……


よーし大体わかった、何やら途中波で聞こえにくかったりよくわからんことも言っていたがそんなこたぁどーでもいい。要約するとこういうことか

メカウサミミ「面白そうだから密航船に海封鎖の情報リークしちゃったぜテヘペロ☆」

お前の仕業かぁぁぁぁぁ!久々に頭に来た、一言いってやる!まだなんか喋ってるけどそんなこと知らんよ!


ザッパァ!!

「ん?」
「うぇ!?」
「アンタのせいかメカウサミミぃぃぃぃ!」
あ、上半身裸のままだった。まあ海だしいいや、今はこの目の前のメカウサミミに文句言うことが先決だね。

「アンタのせいで、アンタのせいで危うく死にかけたんだぞ!?」
「お、おおう。それでも生きてるじゃん!結果オーライだよ!それに私にそんな口の聞き方していいのかなぁ?」

いや確かに生きてるけどそういう問題じゃなくて…ってかなんかニヤニヤしながらそんなこと言われてもなぁ

「そんな口の聞き方…?いや、まあ年上だろうけど命の危機を招いた原因に敬意を払うのはちょっと…」
「いやいや、そうじゃなくて私を見て何か気づかないかい?ほらほらよく見るといいよ!」

んんー?よく見てもなぁ、そんな胸張られても気づくことって…おお!とても大きなものをお持ちで、眼福だね!といえばいいのであろうか。でもこれ普通にセクハラだし言えない

「すみません、メカウサミミつけたアリス風の服着たちょっと痛い美人ってことしかわかりません」
「ちょ!束さんに何てこと言うんだよ!?」
「ふっ、正にその通りではないか束」
「ちーちゃんまで!?い、いやちーちゃんが美人っとこも肯定してくたと考えれば…!」
「調子に乗るなよ。メカウサミミが」
「痛たた!?出ちゃう、中身出ちゃうよ!」

メカウサミミは束さん、スーツさんはちーちゃんさんか。
それにしてもやっぱ違ったか…それ以外と言えばやっぱ日本人離れしたメロン×2以外見て気づくことはないんだけど。
取り敢えず二人がアイアンクローっていう新しいコミュニケーションをしてるうちに上の服着よ。さすがに冷えてきた。

「君は君でなんで冷静に服来てるのかな!?」
「なんと、上半身裸のままを所望すると言うのか…!」
「違うよ!」
「ですよね」
よかった、いくら美人でもそんなこと言わたら困る。風邪引くし。
「そうだよ!でわからないかな!ほら、名前は篠ノ之束!これでもうわかるでしょ!」
「ああ…そういうことですか。格好見ただけでわかれなんてまったくメカウサミミったら人が悪い…」

つまりこういうことか!

「珍しい名前ってことですね」
「違ーう!名前聞いてもわからないとは思わなかったよ!」
「よかったな束、お前が思ってたより存外世界は広いらしいぞ?」
「むきー!篠ノ之束と言えばIS開発者だよ!それが私!」
「IS開発者…?」
「そうだよ!」
…このメカウサミミの痛い人が?
「ないわー」
「なんでさ!?」
「だって少し痛い格好した人を命の危機に陥れようとする人がそうだと言われてもちょっと…」
「まったくだ」
「さっきからちーちゃんはどっちの味方なの!?とにかく私が篠ノ之束でIS開発者なんだよ!篠ノ之束がIS開発者ってことは知ってるでしょ!?」
「知りません」
「えー……」

そう肩を落とさないでほしい、歴史は苦手なのだ。織田信長がイチゴパンツかぶって本能寺で変になったくらいしかまともに覚えてない。
それとさっきから叫び続けてるが疲れないのだろうか?

「君のせいだよ…それにこんなに疲れのは久々だよ」

心を読まないでほしい、いや顔に出ててたのかな。口には出てないと思うのだが。
それにしてもそろそろ逃げたい、文句言う気分でもなくなったし。密航船が捕まったであろう場所からはある程度離れているがまだ見つかる可能性はあるし…でもこのままでは抜けにくいなぁ。もうこの人ちーちゃんさんに任せていいかな?

「ちーちゃんさん」
「ぷぷっ、ちーちゃんさんだって「はぁっ!」ふべ!?」
「おい何だその変な呼び方は。私の名前は織斑千冬だ」
「そうでしたか、失礼しました…ん?つい最近どこかでそんな名字を耳にしたような…」
「おーい束さんも話に混ぜてよ!」
「ふっ、そうだろうな私の弟は織斑一夏。IS操縦者だ」
「あーそうでしたか、どおり…で……え?」
「ぶー束さんを無視するなー!」
あれ?この人の弟が織斑一夏で織斑一夏は男性操縦者で男性操縦者の姉は世界最強ブリュンヒルデで織斑一夏の姉であるコノヒトはブリュンヒルデで…!?

「ようやく会えたな上代翔、会いたかったぞ」
「ハハ、ハ…始めまして織斑さん…」
ヤバいヤバいヤバいヤバい!笑ってるように見えるけど滅茶苦茶恐い、空港であったボーデヴィッヒさんの睨みが霞んで見えるくらい恐い!ってか世界最強と天災は知り合いだか友達って聞いたことが…まさかこのメカウサミミ本当にIS開発者!?いやそんな場合じゃない!この人が織斑千冬であるなら逃げれな…いや、まだだ!

諦めたらそれまでだ

「いーもん、いーもん!束さんはもう帰るよ!」
「連れてって束さん!」
僕と契約して共犯者になってよ!
「へ?」
「なに!?」
とにかくここを凌げ、上代翔…!
「いやー束さんがIS開発者だったなんて!能ある鷹は爪を隠すって言いますしね!流石天才な束さん、私なんかではおいそれとは見抜けなかったなー!それにさっきは長距離泳いだあとで目が狂ってましたが個性的なウサミミにドレス、束さん美人だし着せられることもなく着こなしてますね!そんな束さんなら私一人連れて逃げるなんてわけないだろーなー!」
「うーん…そこまで言うなら仕方無いなー。フッフッフ、ちーちゃんから、世界から!逃げに逃げ続けた私の逃走力をとくと見よ!これが私の逃走力だぁぁぁぁ!」

契約は成立だ。おれの祈りは、エントロピーを凌駕した……

とか思ってたら地面から人参型のロケットが出てきて束さんと共に中に引っ張りこまれた。

「お、おい!待て束、上代!」
「待てと言われて待つやつはいないよちーちゃん!」
「答えはノーです!解剖なんてごめんだ!ずっと逃げ続けてやる!」
と織斑さんの制止への返答を言い切るか切らないかのところで人参型のロケットは空へと飛び立ったのであった。


--世界最強は振り切れたが天災と逃げたことが良かったのかは上代翔にしかわからないのであり…その後上代翔の行方を知るものはまあまあ居たりするのであった。 
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