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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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ラビリンス本土決戦
いざ敵地へ
  第44話 6人はプリキュア!クリスマスイブの別れ!!

 
前書き
 インフィニティが奪われ、シフォンも拉致され、ラビリンスは、卑劣な野望へ突き進んで行きます。プリキュア隊は、マザープリキュア(ママキュア)の方で新たに2人就任させ、17人でラビリンスへ乗り込むことを宣言します。
 6人とは、フレッシュのメンバーを指します。 

 

 ラビリンス 首都ピョンピョン 総統官邸内コンピュータルーム

 クラインは、透明キーボードでマザーコンピュータを遠隔操作をしている。そこに、幹部たちが捕まえたスウィーツ王国の妖精の子供たちを連れて入って来た。
 「パーーパ、マーーマ、ラーーブ、チーーカ。」
 ノーザは、例の葉っぱを取り出し鳴らし始めた。
 「プーーーウーーーーゥーーーー。」
 妖精の子供たちはおとなしくなった。その直後、メビウスが姿を現した。
 「よくぞインフィニティを手に入れた。陸軍曹長、イース、サウラー、ノーサー、ニューウェスター。そして、ノーザよ。」
 「ハッ、全てはメビウス様のために。」
 「よし、降りて手にするぞ。」
 メビウスは乗っているリフトを下降し始めた。その直後、リフトから降りた。
 「メビウス様。」
 「何だ。」
 「一緒に捕まえた妖精の子供たちはどうしますか。」
 「牢へ入れておけ。但し、問題の赤子だけば、専用のカプセルに入れておけ。」
 「ハッ。」
 「ノーザ以外、下がって良いぞ。」
 「ハッ。」
 ノーザを除く、陸軍曹長及び他の幹部はコンピュータルームから妖精の子供たちを連れて去った。
 「これか。」
 「ハッ。」
 ノーザは、メビウスにインフィニティを手渡した。
 「おおっ、白く輝いてる。本当に∞TB(無限大テラバイト)だ。」
 「ハッ。」
 「これぞ探し求めていた最後のピース。私の心が満たされていく。これで全パラレルワールドは私のものだ。ハハハハハハハッ、ガハハハハハハハッ。」

 スウィーツ王国首都アラモード内ナノ研究所前

 「エーーンエーーンエーーンエーーン。」
 「ワーーンワーーンワーーンワーーン。」
 「ワーーンワーーンワーーンワーーン。」
 「何でい何でい。」
 「カオルちゃん、ジュリアーノさん、たこ焼き屋のおじさんも。」
 「3人共、これを食べて元気出すんでい。」
 「ありがとう。」
 泣き続けていたキュアピーチ、キュアチビピーチ、パフェの3人はドーナツとたこ焼きを食べ始めた。」
 「アグン。」
 「美味しい。」
 すると、圭太郎、千香の母、ショコラの3人も姿を現した。
 「ラブ。」
 「エーーーッ、何でラブって分かるの。お母さんが喋ったの。」
 「違う。僕は24年前、お母さんと知り合ってから、プリキュアだと承知で交際し結婚したんだよ。」
 「そうだったの。」
 「ああ。ところで、ラブ。」
 「何。」
 「長老から重大な話があるそうだ。早く、女子トイレで着替えてからナノ研究所へ来てくれ。」
 「はい。」
 
 一方、千香の母娘は

 「ドーナツ、美味しい。」
 「千香、いつまで泣き続けていても仕方がないよ。」
 「シフォンちゃん。」

 回想編 桃園家ラブの部屋

 「ラーーーブ、チーーーカ。」

 戻って、ナノ研究所前

 「大丈夫、お姉さんたちやおばさんたちがいるじゃない。皆を信じて、シフォンちゃんの奪還を目指しましょう。」
 「うん。」
 「さあ、着替えてからナノ研究所へ向かうよ。口端を付けたお爺さんが話したいことがあるそうよ。」
 「口端を付けたお爺さん。行く行く。」
 千香の母娘もナノ研究所へ入って行った。

 更に一方、シフォンの両親は

 「ングング、美味しい。」
 「パフェ、いつまで泣き続けても仕方がないよ。僕は絶対にメビウスのマザーコンピュータを改ざんしてまでも、娘を助けてみせる。だから、もう泣かないでくれ。」
 「あなた。」
 「僕ができることは、コンピュータ技術でもってラビリンスと戦うこと。さあ、ナノ研究所へ戻ろう。」
 「うん。」

 ラビリンス コンピュータルーム内総統執務室

 ここには、メビウス自身が操作するマザーコンピュータ1台と部下たちが操作するサブコンピュータ5台があります。
 「よし、差し込むぞ。」
 メビウスは、メモリースロット(USB端子)にインフィニティを差し込んだ。
 「メビウス様。」
 「クラインか。」
 「コンピュータのコマンドをクリックしてください。」
 「こうか。」
 マザーコンピュータのディスプレイからインフィニティが差し込んでいることを示す「リムーバブルディスクF」のマークが映像に表示されている。
 「おっ、インフィニティはリムーバブルディスクFか。」
 「成功でございます、メビウス様。メモリースロットにインフィニティがセットされました。」
 「間違いない。で、これからどうすれば良いのか。」
 「メビウス様、これまで使っていた全てのUSB メモリーを親衛隊の皆様にお渡ししております。これらのUSBメモリーを差し込み、データを閲覧し、必要なデータをドキュメントへ送ってください。私は、必要なデータをマザーコンピュータのプログラムに追加させていただきます。」
 「相分かった。早速、作業に取り掛かる。」
 「メビウス様、1人だけでは大変です。これから、USBメモリーを持ち込んで来る親衛隊の皆様にもお手伝いさせてみてはいかがでしょうか。」
 「そうか、手伝わさせた方が断然早いか。」
 「その通りです。私の方も、コンピュータ担当部署の部下に手伝わせます。膨大な量がありますから。」

 すると

 「コンコンコン。」
 「誰かね。」
 「親衛隊です。USBメモリーも持って来ました。」
 「入りたまえ。」
 「ハッ。」
 「おおっ、箱で山盛り。こんなにデータがあったとはな。」
 「ハッ。」
 「君たちから隊長、露払い、太刀持ち、他2名、サブコンピュータのデスクに座って手伝ってくれ。」
 「ハッ。」
 「全パラレルワールド征服に必要なデータだと思われるデータを見つけたら、声をかけてくれ。私が判断する。」
 「ハッ。」
 「そうでないものは、私が操作するマザーコンピュータのリムーバブルディスクFの中へ送ってくれ。マザーコンピュータのリムーバブルディスクFがインフィニティだ。分かったな。」
 「ハッ。」
 こうして、全パラレルワールド征服へ向けてのプログラム組み込み作業が始まった。

 スウィーツ王国 ナノ研究所

 「もう泣いていても仕方あらへん。拉致された妖精の子供たちを奪還する目的でラビリンスを乗り込むしかあら
へん。」
 「でも。」
 「うち、行くどす。」
 「アズキーナはん。」
 「うちの子供たちもさらわれたんだどす。どんなことがあっても、うちプリキュア隊と一緒に行動したいんどす。」
 「相分かった。アズキナーよタルトと共に行くが良い。」
 「ほんまでっか。」
 「ああ、ほんまや。」
 「おおきに。」
 「良かったね、タルト。」
 「アズキーナさんと一緒に行動できるんから。」
 「皆はん、よろしくお願いするどす。」
 「任せて。」
 「皆はんええなあ。これから、ラビリンス潜入するための説明するぞい。」
 「はい。」
 「では、ショコラから説明するぞい。」
 「皆さん、ラビリンス潜入のために、トリニティの所属事務所からパスポートをご用意しております。」
 「本当。」
 「タルトとアズキーナ以外、瞬間移動を使った場合、密入国になってしまうから、成田空港から飛行機に乗って途中、中華人民共和国の北京空港でピョンピョン行きに乗り換えて入国してくれ。」
 「直行便はありませんか。」
 「残念ながら、国交がないので、直行便は存在しません。」
 「タルトとアズキーナよ、皆の到着まで待ってくれ。ラビリンスにはテルンを何体か放っているから。」
 「ヘエ。」
 「それから、トリニティの事務所では現在、ラビリンスへ入国のビザの発給手続きを行なっている。目的内容は興行だ。」
 「興行。」
 「そう、ラビリンスでもダンスショーの興行をやっていただく。このビザだと、滞在期間の長く取れるからじゃ。」
 「そうなんですか。」
 「年末年始中心に、地方も回っていただくからな。」
 「やっぱり、メビウスを倒すのに相当時間がかかるのね。」
 「そうだ。あちらも、クローバー国の捜査員や我が国の妖精の子供たちが捕虜になってることを忘れてはならない。安易に殺害される事態は、あってはならない。」
 「それもそうね。」
 「ラビリンスの軍や警察がどう動くか分からん。だから、細心の注意を払わなくてはならない。」
 「はい。」
 「それから、ラビリンス潜入に対して新たにプリキュアを2人追加する。」
 「2人増えますか。」
 「そうじゃ。既に、プリキュアの祠からアカルン2号とミルン2号を放っておいた。追加メンバーのプリキュアネームは、キュアチェリーマザーとキュアメロンマザーじゃ。」
 「キュアチェリーマザーとキュアメロンマザー。」
 「これで、マザープリキュアの部隊『スウィート(Sweet)プリキュア!』でも5人揃い、あのチーム技ラッキークローバーグランドフィナーレが使えるはずじゃ。」
 「すごい。」
 「3組共、ラッキークローバーグランドフィナーレが使えるなんて。」
 「更に、フレッシュの6人でも、スーパーフォームを用意しておく。」
 「本当ですか。マザーにはウルトラ、チビッコにはミニマムがあるように、君たちにも更に強力なフォームが必要とする時が来るじゃろ。」
 「本当ですか。」
 「ああ。今、ショコラの部下たちがプログラム作成に着手している。」
 「ありがとうございます。」
 「では、プリキュア隊の皆様には帰国の後、トリニティ所属事務所の人たちからパスポート、航空券、成田のホテル宿泊券をもらってくれ。」
 「はい。」
 「次、隼人君のラビリンス入国に関して説明する。」
 「俺ですか。」
 「そうだ。パスポートが異なるからな。」

 ラビリンス 総統執務室

 「メビウス様、おもちゃの国の住民基本台帳を見つけました。」
 「そうか、マザーコンピュータのドキュメントへ送っておけ。」
 「ハッ。」
 「メビウス様、各国の住民基本台帳は、ドキュメントへ送るだけで十分でございます。全パラレルワールド征服用の肝心なプログラムについては、私がプログラムに組み込みます。」
 「頼んだぞ、クライン。」
 「ハッ。」

 スウィーツ王国 ナノ研究所

 「夕方には、日本国政府が赤塚公園でセレモニーを開催するそうだ。」
 「エエーーーッ、政府が。」
 「感づいたらしい。素直に受けてくれ。」
 「はい。」
 「それと、リンクルンは預けてくれ。」
 「エエーーーッ。」
 「中国やラビリンスの税関に引っ掛かったらどうする。リンクルンが無かったら、プリキュアには変身できない。それでは、ラビリンスとは戦えないぞ。」
 「そうか。」
 「出発前にタルトとアズキーナに預けておけ。」
 「はい。」
 「現地で合流したら、そこで手にしておけ。待ち合わせ場所も考えておけ。但し、相手は管理国家。目立つ場所では、敵の軍や警察にバレてしまうぞ。」
 「はい。」
 「今日はこれまで。もう遅いから、全員帰国してくれ。」
 「はい。」
 「皆様、ワープホールをワッフル城に戻して置きました。該当するホールへ入って帰国してください。」
 「はい。」
 「それでは、解散。」
 
 桃園家ラブの部屋

 「うわあ、ひどい。」
 「あれだけのラビリンス兵士がなだれ込んだからね。」
 「お掃除しましょう。」
 「それから、ファミレスへ行きますか。」
 「お父さん。」
 「食事つくるのも大変だろ。明日も忙しくなるからね。」
 「はい。」

 ラビリンス総統執務室

 「まだまだかかるな。」
 「メビウス様、ここは無理をなさらず部下にお任せしてはいかがでしょうか。」
 「それもそうだな。眠くなってきたし。」
 「そうでしょ。私も、部下に交代して仮眠する予定です。」
 「ああ、そうだな。目もおかしくなってしまうからな。」
 メビウスとクラインは、席を外し、作業を部下に任せることにした。

 2009年12月24日 クリスマスイブの翌朝 山吹家

 「おはよう。」
 「今日、パパに話したいことがあるの。」
 「何だ。」
 「祈里がプリキュアだってこと。」
 「それなら、とっくの昔に分かっているぞ。10ヶ月前、タケシ君をこの動物病院へ置いてあの犬怪獣に立ち向かったことを。プリキュアでなかったら、あんなことできない。」
 「やっぱり、そこから分かっていたのね。」
 「そうだ。祈里よ、僕が24年前、尚子がプリキュアだと分かって交際し結婚したんだよ。」
 「パパ。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「全パラレルワールド制圧に向けて動きまっか。」
 「まだ作業は完了していないと見るが、データ収集作業も間もなく完了するでしょう。」
 「我が国は大丈夫でっか。」
 「ラビリンスが手にした名簿はウイルス入りの偽名簿。あんなローテク芋コンピュータに侵略される国ではない。」
 「それもそうじゃ。だが、メビウスはこの手で支配できなかった国と地域に対し、核攻撃を仕掛けてくることは間違いない。」
 「もう既に手を打っております。部下に弾道ミサイル発射プログラム破壊を優先させ、メビウスをいい気にさせいる間、支配失敗地域の核攻撃をできなくします。」
 「そうか。ところで、マザーコンピュータの所在は。」
 「残念ながら見つかっておりません。ミサイル発射のプログラム破壊と併せて行ってはおりますが。」
 「そうじゃの。」

 桃園家ラブの部屋

 美希と祈里が訪れている。
 「ごめんね、タルト。」
 「私たち、シフォンちゃんを守れなかった。」
 「プリキュア失格よね。本当にごめんなさい。」
 「ええんや。あんさんたちようやったで。」
 「そうどすよ。」

 高島平団地トリニティの寮

 「これがそうなの。」
 「そう、昨日言ってたパスポート、航空券と宿泊券が入っているわ。」
 「どれどれ。あっ、あたしの顔写真。ビザも入ってる。しかも、興行用だ。航空券はあれ、帰りの便の指定がない。」
 「いつ、帰れるか分からないからね。現地の宿泊も来年の4日までよ。」
 「その後は、現地にいるジャーナリストを頼りにするしかないわ。」
 「ジャーナリストが行っているの。」
 「来海流ノ介と渡部陽一の2人よ。」
 「取材に行ってるワケね。」
 「そう。ところで、弟君たち来てるけど。」
 「通して。」

 すると

 「おはよう、姉貴。」
 「大輔。裕喜君に健人君も。」
 「おはようございます。」
 「姉貴、話は聞いたぜ。姉貴もラブもプリキュアだったってこと。」
 「マネージャーが喋ったの。」
 「そうよ。長老が言って良いって言ってたし。今後の戦いは、敵地へ乗り込むワケだから、もう隠すワケには行かないのよ。」
 「そうか。敗れたら、行方が分からないまま命を落とすことになるからね。」
 「だから、正体を明かすことはやむを得ないことよ。」
 「そうか。」
 「あのー、美希さんもプリキュアだったんですか。」
 「そうよ。あの娘は青いプリキュアキュアベリーよ。」
 「山吹さんも。」
 「山吹さんは、黄色いプリキュアキュアパインよ。」
 「姉貴は。」
 「あたしは、赤いプリキュアキュアチェリーよ。」
 「ナナさんは。」
 「私は緑のプリキュアキュアメロンよ。」
 「レイカさんは。」
 「あたしは白いプリキュアキュアココよ。」
 「皆、分かったかね。」
 「はい。」
 「じゃあ私、他のメンバーの皆様にパスポートとチケットをお届けに行くわ。」
 「はい。」
 マネージャーは寮を出た。
 「バタン。」
 「これで分かったね。」
 「はい。」

 ラビリンス総統執務室

 「メビウス様、プログラムの追加を全て完了しました。」
 「そうか。こっちも、全ての名簿のドキュメント移動を完了させた。では、制圧アプリを開けるぞ。」
 「ハッ。」
 「それでは、実行しますか。」
 「やるぞ。皆、構えろ。」
 「ハッ。」
 「時は来た。全パラレルワールドを制圧せよ!」
 全パラレルワールド制圧に向けて、マザーコンピュータが作動し始めた。
 「ゴオーーーーーッ、グラグラグラ。」
 「これは。」
 「何、地震。」
 首都ピョンピョン内にある建物の内、各官公庁の建物が次から次へと変化し、総統官邸は巨大な塔に変化した。その後、コンピュータルーム中央の床が空き、配線端子らしき怪物が無数に出て来た。そして、天空へ上昇した後、各地へ散らばるように発射した。

 パラレルワールド 南極 ペンギン王国

 「うふうふうふうふ。」
 「ハハハハハハハッ。」
 「あっ。」
 「ん。」
 「プシュッ。」

 パラレルワールド イースター島

 ここには、モアイ族が住んでいる。
 「うおっ。」

 パラレルワールド バード王国

 ここには、翼の生えたバード族が住んでいる。
 「プシュッ、バリン。」
 ラビリンスが放った配線端子らしき怪物が世界中に散らばっていく。

 パラレルワールド 野菜王国

 「ゴオーーーーーッ。」
 「ああん。」
 「プシュッ。」
 「うわあーーーーっ。」

 パラレルワールド おもちゃの国

 「うわあーーーーっ。」
 「キャーーーッ。」
 「助けてーーーーっ。」
 「シューーーッ。」
 首都は大混乱となった。

 桃園家 ラブの部屋

 「シフォン..........。」
 「パシン。」
 「いつまでもこうしてても仕方ないよ。」
 すると
 「ピンポッポッピンポッポッピンポッポッピンポッポッ。」
 「何。」
 「緊急メールよ。」
 「スウィーツ王国に何かあったの。」
 「スルスルスル。」
 「ラブ。」
 「お母さん。」
 「マネージャーさんも。」
 「スウィーツ王国が攻め込まれたらしいの。」
 「トリニティの3人も向かって来るから。6人揃ったら一緒に行って。」
 「はい。」
 「ところで、マネージャーさんは。」
 「パスポートとチケットを渡しに来たのよ。」
 「この間、配布するわ。」
 トリニティの寮
 「ナナ、レイカ、行くわよ。」
 「OK。」
 トリニティの3人も寮を出た。
 その間、奇妙な配線端子が各国を襲撃しておる。

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「ウーウーウーウー。」
 「所長、長老。」
 「やれるものならやってみろ。スウィーツ王国を舐めるな!」
 「来たぞい。」
 「プシュッ、バリン。ピューーーーッ。」
 「あれは。」
 「ミシミシミシミシッ。」
 「パタッ、パタパタパタッ。」
 「錆び付いてしまったぞい。」
 「渡した名簿は、ウィルスだらけの偽名簿だ。ラビリンス、貴様等思い通りにさせはしない。妖精のモノづくりは人間のモノづくりを超越していることを忘れるな。」

 ラビリンス総統執務室

 「メビウス様。」
 「どうした、クライン。」
 「スウィーツ王国の支配に失敗しました。」
 「何だと。」
 「ウィルスだらけの偽名簿らしいのです。」
 「どれどれ、スキャンしてみるか。」
 「ポチッ。」
 「な、何だ。ウィルスがこんなにたくさんあるぞ。しかも、復元不可能になっておる。仕方ない削除するか。」
 「メビウス様、まだ不正確な名簿が他にも存在します。それ以外の名簿データは正確なので確実に支配続けております。」
 「そうか。支配できなかった国と地域については、弾道ミサイルで持って核攻撃するしかあるまい。とりあえず、支配完了するまで様子を見よう。」

 桃園家ラブの部屋

 「ラブ、トリニティの3人が来たわよ。」
 「ミユキさんたちが。」
 「ラブちゃん、美希ちゃん、祈里ちゃん、おはよう。」
 「おはようございます。」
 「どうやら、ラビリンスは大きな有事を行い始めたみたいよ。」
 「直ちに向かうよ。」
 「ポスターめくって。」
 「はい。」
 6人はポスターの裏側にあるワープホールへ入って行った。
 「わいらも行くでー。」
 「タルト様。」
 タルトもアズキーナも入って行った。

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「やっぱり来たか。大丈夫だ。」
 「良かった。」
 「皆、ご無事で。」
 「こんなものに敗れるスウィーツ王国ではない。」
 「良かったどす。」
 「スウィーツ王国のモノづくりは宇宙一やで。」
 「外へ出てみるか。」
 「はい。」

 首都アラモード市街

 「こ、これは。」
 「錆び付いてわね。」
 「ああ、こっちが仕込んだウィルスで錆を作って動けなくしたのだ。この配線端子の化け物は、生あるものに差し込まれれば、マインドコントロールを受け支配されてしまうのだ。建物や地面に刺さっても広範囲に生あるものをマインドコントロールしてくる。」
 「そんな恐ろしい化け物なの。」
 「ああ。但し、名簿が不正確であれば、さまようような動きをして最終的には錆び付いて死滅する。」
 「なるほどね。」
 「正確な名簿を手にしなければ、ラビリンスに支配・管理されることはないのね。」
 「そうだ。その代わり、不正確で支配・管理できなかった国と地域は、次なる手を打ってくる。」
 「それは。」
 「核弾頭を仕込んだ弾道ミサイルを必ず撃ってくろ。」
 「エエーーーーッ、核。」
 「これはヤバイわ。」
 「そう思って、発射プログラムの破壊を今行っている。」
 「そうですか。」
 「君たちは、ミサイル発射場で弾道ミサイルを装填を阻止する任務も加わるぞ。」
 「手動発射することもあるからの。」
 「頼んだぞ。」
 「はい。」
 「皆様。」
 「パフェさん。」
 「いつまでメソメソしても仕方ないですよ。あなたちを信じて、シフォンが無事帰ってくることを信じて願うしかないわ。さあ、お昼の時間よ。ランチ食べて行く。」
 「お言葉に甘えます。」
 「さあ、こちらへ。」
 ラブたち6人はパフェに案内されてワッフル城へ向かった。

 ワッフル城ダイニングルーム

 「さあ、せっかくのクリスマスイブだから、遠慮なく召し上がってくれ。」
 「ありがとうございます。」
 「子供たちがおらへんのが寂しいが、皆でクリスマスを祝うで。」
 「はい。」
 「メリークリスマス。」
 「メリークリスマス。」
 「カキン。」
 クリスマスケーキ付きコースメニューでランチが振る舞われた。

 ラビリンス総統執務室

 「メビウス様、ランチの時間です。」
 「そうか。」
 「一部を除いて、全パラレルワールド達成は間違いありません。このクリスマスイブに一足早く、野望達成を祝いましょう。」
 「そうだな。」
 「作業は部下にお任せしておいて。」
 「では、クラインよ。先にダイニングへ向かうぞ。」
 「ハッ。」

 総統官邸内ダイニング

 「皆の者、ご苦労であった。こんな最高なクリスマスイブは無い。遠慮なくいただいてくれ。」
 「ハッ。」
 「それでは、メリークリスマス。」
 「メリークリスマス。全てはメビウス様のために。」
 「カキン。」

 ワッフル城内ダイニングルーム

 「ごちそうさま。」
 「皆様元気がないですね。」
 「シフォン。」
 「お気持ちは分かるが、君たちは妖精の子供たちや捜査員たちを救い、メビウスを倒す大役を任せているのだぞ。そう固くならず、リラックスしてくれ。」
 「はい。」
 「フレッシュの6人。この後どうするのか。」
 「これから、学生さんたちのお友達を集めて、プリキュアであることを告白し、ラビリンスへ向かうことをお知らせします。」
 「ああ、しばしの別れだからの。」
 「気を付けて行くのですよ。」
 「はい。」

 蓮根駅プラットホーム

 「こんにちは。麗子さんですね。」
 「あなたは。」
 「私、桃園ラブのクラスメートで悦子と言います。」
 「悦子さん、ラブちゃんのクラスメートね。」
 「ラブちゃん、何か改まっているように喋って、赤塚公園へ来てくれって言われたの。」
 「そうなの。」
 「私もミキタンに言われてね。」
 「麗子さん、一緒にダンスの練習しているからね。」
 「そう。」
 「ピンポポッポッピンポポッポッポロローーン。」
 「間もなく、2番線に西高島平行き電車が到着します。ホームドアから下がってお待ちください。」
 「鳥越高校に通ってるんだよね。」
 「そうよ。」
 「フォン、ゴオーーーーーッ、キューーーンキューーーンキューーンキューーンキューーーーウーーーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーーッピューーーーッ。」
 麗子と悦子は乗り込んだ。
 「蓮根、蓮根。2番線は西高島平行き電車です。」
 「あら皆。」
 「ラブちゃんが一大決心したみたいだから、これから向かって会って話を聞いてみるのよ。」
 「皆さんは、四ツ葉高校の学生さん。」
 「そうよ。」
 「タンタンタンタンタターアーーーータンタンタンタンタターアーーーー。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ブーーーーーーッキューーンキューーン。」
 「次は西台、西台。お出口は左側です。」

 知念家

 「ラブの奴、改まって連絡して来やがって。」
 「おいらも美希さんからメールが来たんですよ。」
 「僕も山吹さんから。」
 「和希は。」
 「姉貴からメールが来ました。」
 「よし、行くぞ。」
 四色だんごの4人は、赤塚公園へ向かった。

 地下鉄車内

 「キューーーーン。」
 「次は高島平、高島平。お出口は右側です。」
 「四ツ葉高校はね。都立の普通科高校だけど、一番遠いところで新板橋から通っている子もいるよ。」
 「そうなの。」
 「もうすぐ着くわね。」
 「ラブちゃん、美希ちゃん、一体、何を考えてるのかしら。」
 「一大決心だからね。」
 「まさか、外国へ行くのかしら。」
 「それでダンスレッスンを疎かにしては。」
 「不安ね。」
 「キューーーーンキューーーンキューーンキューーンキューーーウーーーーゥーーーーッカクッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーッピューーーッ。」
 「着いたわ。」
 麗子とラブのクラスメートは降車し始めた。
 「高島平、高島平。4番線は西高島平行き電車です。」

 数分後、赤塚公園

 「どうしたの皆。」
 「こんなところに呼び出して。」
 「話って何。」
 「何か重大発表みたいでい。」
 「ごめん、タルト。プリキュアの掟破るよ。」
 「かまへんで。」
 「見てて、皆。」
 「ラブたち6人は、リンクルンを出し例の操作を始めた。
 「チェンジ。ダンシング・プリキュア、ヒーーーートアーーーッッップ。」
 「マジかよ。」
 6人は変身を終えた。
 「私たち、プリキュアだったの。」
 「ラビリンスと言う悪い奴等と戦っているのよ。」
 「でも、大事な友だちを奪われてしまって。」
 「それは誰だ。」
 「シフォンって言う妖精の赤子よ。」
 「妖精の赤子が友達かよ。」
 「そう。ラビリンスは、スウィーツ王国との戦争で妖精の子供たちを大量にさらって行ったのよ。」
 「その中に、シフォンって言う妖精の赤子もいるんだな。」
 「うん。」
 「わいらの子供たちもさらわれたやねん。」
 「フェ、フェレットが喋った。」 
 「あの子供たちは、うちがお腹を痛め産んだ子たちどす。」
 「あなたは。」
 「うち、アズキーナ。5匹の子供のフェレットの母親どす。」
 「と、言うことは。」
 「わいら、夫婦やねん。」
 「エエーーーーッ。」
 「だから。」
 「これから助けに行かなくてはいけないんです。」
 「だから、その前に皆に話しておこうと思って。」
 「そんなこと急に言われたって。」
 「何が何だかさっぱり分からないし。」
 「納得できるワケないでしょ。」
 「話は聞いてるけど、本当に山吹さんがプリキュアだったなんて。どうしても行くのか。」
 「私たちが行かなくちゃならない。」
 「何で、もっと早くに話してくれなかったの。幼馴染みでしょ。」
 「わいが悪いんや。わいが内緒にしといてくれって言うたやさかい。」
 「ごめんなさい。でも、行かなくちゃ。世界の危機が迫ってるんだよ。」
 「必ず戻ってくるから心配しないで。」
 「それじゃあ、行って来ます。」
 すると、由美はピーチとチェリーの片腕を、麗子はベリーとキュアココの片腕を、健人はパインとメロンの腕をそれぞれ掴んだ。
 「ダメよ。行っちゃダメ。」
 「行かないで、美希ちゃん。」
 「麗子。」
 「山吹さんを危険な目に遭わせられません。」
 「健人君。」
 「あきらめるまでこの手を離さないから。」
 由美と麗子は涙目になってる。健人は男泣きし始めた。
 「わあーーん。」
 「あっ。」
 「うっ。」
 「あーーん。」
 6人の変身が解けてしまった。
 「プリキュアはん。」

 その後

 現実の世界でも例の配線端子らしきものが襲ってきた。しかも、真っ先に大国「アメリカ合衆国」を狙ってきた。まず、ニューヨークを狙い、首都ワシントンへ向けて伸ばして来た。

 ホワイトハウス内

 「我が名はバラック・オバマ。ラビリンス総統メビウス様が僕。」

 ラビリンス総統執務室

 「ガハハハハハハハッ。やったぞ。ついに、アメリカ大統領を管理・支配できたぞ。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「しまった。アメリカを支配されたら、優秀な基本ソフトを奪われかねない。至急、マザーコンピュータの所在を突き止めるのだ。」
 「ハッ。」
 「絶対、マザーコンピュータに入った名簿を削除してやる。」

 フランス共和国首都パリ

 「うわあーーーーっ。」
 「キャアーーーーーーッ。」

 北アフリカエジプトアラブ共和国

 「プシュッ、ゴオーーーーーッ。」
 欧米中心に現実世界を襲い続けている。

 桃園家

 変身を解かれた6人の内、ラブが真っ直ぐ帰宅し。更に、荷物をまとめ出発準備を終えて向かってきたトリニティの3人が両親と一緒にリビングルームにいます。
 「ご覧ください。街が次々と。」
 「ピッ。」
 「信じられない光景が。」
 「ピッ。」
 「このような光景が、世界各地で起きています。」
 「ピッ。」
 「これが言ってた世界の危機なのか。」
 「間違いありません。」
 「じゃあ、いずれ日本も。」
 「うっ、ええっ。レミさんの所に。はい、今から行きます。それじゃ。」
 あゆみは、一般電話の通話を切った。
 「ママーーー、ママーーーッ。」
 「うっ。」
 「お母さん。」
 「はっ。」
 「電話なんて。」
 「レミさんの家で話し合おうって。」
 「そうか。」
 「ラブ、トリニティの皆さん。集合する前にちょっと出るけど、時間が来たら先に行ってて。良いわね。」
 「ううん。」
 「はい。」
 圭太郎とあゆみは、あゆみのみ出発の荷物を持ってレミの家へ向かった。
 「ラブちゃん。」
 「はい。」
 「集合時間までそう時間は無いよ。」
 「まだ、言い残してることがあるなら、その人に会って来て。」

 すると

 「ミキタンから着信が。」
 「パカッ。」
 「もしもし、ミキタン。」
 「ラブ、ニュース見た。」
 「うん、見たよ。」
 「今、ブッキーと相談してたけど、一足先に行くよ。ママが両親レベルの皆と話し合いを行っているみたいだけど、そうこうしているうちに、ラビリンスは侵攻を進めているわ。」
 「ミキタン、その前に会いたい人いる。」
 「あっ。」
 「いるでしょ。」
 「和希よ。例の場所に待たせているわ。じゃああたし、出発準備するわ。」
 「うん。」
 通話を切られた。
 「何だって。」
 「祈里ちゃんが一足早く赤塚公園へ向かっているそうです。」
 「美希ちゃんは。」
 「私同様、どうしても会っておきたい人がいるの。」
 「こないな時に誰やねん。」
 「分かったわ。あたしの弟ね。美希ちゃんも弟君がいるからね。」
 「それでは準備して行きます。」
 「私たちトリニティも祈里ちゃん同様、先に公園へ行って待ってるからね。」
 「はい。」

 蒼乃家 レミの部屋

 「私たちもプリキュアだから娘も。」
 「そうか。これは伝承なのか。」
 「そう言う事ね。母として、娘と共に行かなくては。」
 「つまり君たちは、あの怪物たちの本拠地に乗り込むってことなのか。」
 「そうよ。」
 「仕方ないわ。」
 「もはや一刻の猶予もない。」
 「確かにテレビで見た。この国の侵攻も時間の問題だろう。」
 「じゃったら、はちゃく行こうよ。」
 「おや。」
 「こんな幼子まで。」
 「どうだろう。ここは一つ、子供たちの尊重してみては。」
 「子供たちの意志。」
 「そうです。見守ってやることも親の役目じゃないかって、思ったんですよ。」
 「そうね、後悔だけはさせたくないわ。」
 「だったら、私たちにできることは。」
 「うん。」
 「決まりでちゅ。」
 「まあっ、この子ったら。」
 「ハハハハハハハッ。」
 「パパたちるちゅばんね。」
 「また。」
 「ハハハハハハハッ。」

 赤塚公園 ダンスレッスン会場

 「祈里ちゃん。」
 「トリニティの皆さん。」
 「もうすぐ、マネージャーと師匠が手配した観光バス(貸切バス)に乗ってやって来るわ。」
 「そうなの。」

 高島平駅前広場 大きなクリスマスツリーのある場所
 まず、美希と和希は

 「行くんだね。」
 「和希。」
 「分かってる。僕はいつでも姉貴の味方だよ。」
 「あー、和希。ありがとう。」
 「頑張って。」
 美希は赤塚公園へ向かった。

 続いて、ラブと大輔は

 「大輔。」
 「ハアハアハアハア。」
 「よおーーーっ。」
 「ごめんね。こんな所に呼び出して。...........。ああーっ、あのさー、大輔。」
 「早く言えよ。」
 「はあーん。」
 「姉貴共々、プリキュアだったんだから、早くそう言えよ。」
 「ごめん。」
 「俺には黙っててよおーーーっ。」
 「ごめん。」
 「俺、キュアピーチに『ラブが好きだ。』って、バカみたいじゃんかよ。」
 「ごめん。」
 「あっ、ああーーーーっ、カッコ悪い。」
 「そんなことないよ。ああーーーっ。あのね、私の返事なんだけど。」
 「ちょっと待った。」
 「おっ。」
 「返事は帰ってから聞く。」
 「エエーーーッ。」
 「どうせ行く気なんだろう。お前、一度言い出したら聞かねえからな。だから絶対、帰って来いよ。俺、待ってるから。」
 「ははーーん。うん、ありがとう。大輔、あっ。」
 雪が降り始めた。
 「ははーーーっ、雪だ。じゃあ行くね。ミユキさんたちが待っているから。」
 「ああーーーっ、悪い奴等ババーーンとやっつけて来いよ。」
 「任せなさーーい。」
 ラブは去った。

 赤塚公園ダンスレッスン会場

 「バスが来てる。」
 そこから、数人降りて来た。
 「マネージャー、師匠、隼人君も。」
 隼人は既に、ホワイトウェスターに変身している。
 「こんばんは。」
 「こんばんは。」
 「まだ、来てない人が多いね。」
 「そろそろ、要人の方々もいっぱい来るわよ。」
 「エーーーッ。」
 「いつ侵略されるか分からないし。」
 「地元自治体も政府も今は、プリキュア隊を頼るしかないからね。」
 「自衛隊を起用したら、大戦争になるわよ。お上も借金まみれだし。」
 「そうね。」

 すると

 「お待たせ。」
 「美希ちゃん。」
 「ブッキー、ミユキさんたちも。」
 「あっ、車がどんどん入って来た。」
 「警察から自衛隊からいろんな車がいるわ。」
 「何だか騒然ね。」
 「皆様、こんばんは。」
 「こんばんは。」
 「これは、警察署長に板橋区の区長さん。」

 更に

 東京都の車が入って来た。そこから、あの東京都知事も姿を現した。
 「皆さん、こんばんは。」
 「こんばんは。」

 更に

 「お待たせ。」
 「済んだ。」
 「うん、それにしてもすごいね。」
 「ラブちゃん、こんばんは。」
 「こんばんは。もしかして、トリニティ所属事務所の方。」
 「そうよ。私たちも24年前、あなたのお母さんと一緒に戦った伝説のプリキュアよ。」
 「本当。」
 「あたしは4人目赤いプリキュア、キュアチェリーマザー。」
 「私は5人目緑のプリキュア、キュアメロンマザーよ。」
 「24年前当時、生身だったメビウスをあのチーム技で倒したのよ。」
 「チーム技って、ラッキークローバーグランドフィナーレ。」
 「そう。」
 「当時、最強の威力だったからね。」
 「すごい。」

 すると

 「皆様、お待たせ。」
 「お父さん、お母さん。」
 「全員揃ったね。自分の信じる道を皆で行きましょう。」
 「お母さん。」
 「ママ。」
 「千香ちゃんも。」
 「お姉さんたち、お互いに頑張りましょう。」
 「うん。」
 「但し、約束だぞ。必ず、全員で帰って来ること。いいね。」
 「はい。」
 「皆、待ってるぞ。」
 「そうだぞ、ラブちゃん。エヘヘヘヘヘッ。」
 「クローバータウンストリートの皆様。」
 「お坊さんたちもいる。」
 「松月院と乗蓮寺の住職と修行僧達さんね。」
 「由美、大輔、裕喜、健人、クラスメートの皆と先生。」
 「麗子、和希。」

 更に

 「うわあ、すごい車が入って来た。」
 「プリキュア隊の皆様、こんばんは。」
 「こんばんは。」
 「私、内閣総理大臣の鳩山由紀夫です。」
 「そ、総理大臣。」
 「そうですよ。他に、外務、防衛、国土交通などの主要大臣も一緒にここへ来ました。皆様には、政府の今後の方針をお伝えさせていただきます。」
 「はい。」

 更に

 「き、菊の紋様が入った車。」
 「皇族の皆様よ。」
 「こんばんは。」
 「こんばんは。メクルメク国王から話を聞いております。」
 「皆様が無事帰還した場合、後ほど、褒美を取らせる所存です。」
 「ありがとうございます。」
 日本政府がプリキュア隊に対して今後の方針を発表し始めた。
 「プリキュア隊の皆様。今回の有事は、あなたたちでご解決を願います。我が国政府は財政赤字がひどく、とても自衛隊を派遣するワケには参りません。他国も含め、軍隊及び自衛隊を派遣するは、第三次世界大戦に発展しかねない有事です。できる限り被害と費用を最小限に抑えたいため、この一件全てスウィーツ王国の特殊部隊のプリキュア隊に全て任せることにしました。プリキュア隊の皆様、どうか任務の無事成功をお祈りします。」
 「はい。」
 「あうんー、皆ー。あん、あえ、ううーーー。」
 ラブとあゆみは圭太郎に抱き付いた。
 「ありがとう。」
 「どういたしまして。」
 「うわーーん。」
 「デエーーンエーーン、うわあーーっあーーっ。」
 「世界を頼んだぞ、ラブ、あゆみ。」
 「はい。」
 17人のプリキュア隊員は、一斉にリンクルンを出し操作をし始めた。
 「チェンジ。プチプリキュア、ヒーーーートアーーーッッップ。」
 「チェンジ。ダンシングプリキュア、ヒーーーートアーーーッッップ。」
 「チェンジ。マザープリキュア、ヒーーーートアーーーッッップ。」
 強制的に着替えが始まった。今回は、新たに加わるトリニティ所属事務所の振付師とマネージャーの変身シーンをご紹介します。
 振付師は長袖付き四葉フレプリ紋様入り緑の縁取り入り真紅のブラトップ、ダークレッド長リボン付き緑の縁取り入りレッドチュチュ、ダークレッドのバニエ2枚ビキニサイズのアンダースコート(赤いブルマ)、レッドハートエンブレム付き2連シュシュ、両耳にレッドハートピアス、ルビーアイメイク、レッドチョーカー、左太ももにビーエヌオーガーターベルトキャリーケース、両脚に緑の縁取り入りレッドニーハイブーツ、両腕に赤の濃淡ブレスをそれぞれ身につけた。続いて、マネージャーは四葉フレプリ紋様入り長袖メロンチュチュドレス、頭両側にグリーンハートエンブレム付き付け髪、両耳にグリーンピアス、エメラルドアイメイク、左太ももにビーエヌオーガーターベルトキャリーケース、両脚にグリーン濃淡ニーハイブーツ、両腕にグリーン濃淡ブレスをそれぞれ身につけた。
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「同じく、もぎたてフレッシュ、キュアチビピーチ。」
 「同じく、もぎたてスウィート、キュアピーーーーチマザーーーーッ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「同じく、摘みたてフレッシュ、キュアチビベリー。」
 「同じく、摘みたてスウィート、キュアベリーーーーマザーーーーッ。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「同じく、とれたてフレッシュ、キュアチビパイン。」
 「同じく、とれたてスウィート、キュアパイーーーンマザーーーーッ。」
 「真っ赤なハートは情熱の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアチェリー。」
 「同じく、摘みたてフレッシュ、キュアチビチェリー。」
 「同じく、摘みたてスウィート、キュアチェリーーーーマザーーーーッ。」
 「グリーンハートは浄化の印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアメロン。」
 「同じく、とれたてフレッシュ、キュアチビメロン。」
 「同じく、とれたてスウィート、キュアメローーーーンマザーーーーッ。」
 「ホワイトハートは誠実の印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアココ。」
 「同じく、もぎたてフレッシュ、キュアチビココ。」
 「5色揃って幸せの証!スウィートプリキュア!」
 「6色揃って真の幸せの証!フレッシュチビキュア!」
 「6色揃って真の幸せの証!フレッシュプリキュア!」
 「パチパチパチパチパチパチ。」
 「これ、持って行きな、兄弟。」
 「おおきに、カオルはん。ありがたくいただくわ。」
 「皆さん、リンクルンをタルト君とアズキーナさんに預けてください。」
 「はい。」
 「ヘエ。」
 タルトは、透明のプチプチシートと風呂敷を用意した。
 「これにくるんでテープで止めれば良いだろう。さあ。」
 「はい。」
 「プリキュア隊17人とチビプリの母親たち6人のリンクルンをプチプチに包んで預けた。更に、ホワイトウェスター愛用のタブレットもプチプチに包んで預けた。タルトは、風呂敷にまとめてくるんだ。」
 「これでエエやろ。ほな、わいら占いの館跡へ行きまっせ。」
 「そこから、ワープホールへ入って行くのね。」
 「じゃあタルト、アズキーナ。後を頼むね。」
 「ヘエ。」
 「それでは、行ってきます。」
 プリキュア隊、チビプリの母親たち及びホワイトウェスターの24人は、観光バスに乗車し始めた。タルトとアズキーナは、カオルちゃんとジュリアーノに付き添われて占いの館跡地へ向かった。
 「プリキュア隊に敬礼。」

 占いの館跡地

 「ここからワープして行きまっせ。」
 「行くんだぜ。」
 「タルトくん、アズキーナさん、気を付けて行くのですよ。」
 「ヘエ。」
 「おおきに。」
 タルトとアズキーナはワープホールへ入って行った。

 ダンスレッスン会場

 「シューーーン。」
 「おおーーーっ。」
 「タルト、アズキーナ。」
 「さあ、こちらも出発よ。」
 「はい。」
 「ブーーーーーーッ。」
 「ブオン、ブオーーーーッ。」
 プリキュア隊御一行の乗車した観光バスは発車した。
 「必ず戻って来るんだぞ。」
 「約束だぞ。」

           完
  
 

 
後書き
 さあ、プリキュア隊、チビッコプリキュアの母親6人、タルトとアズキーナは、ラビリンスへ向けて出発しました。シフォン、日本国の捜査員及びスウィーツ王国その他の妖精たちの奪還を目指し、これ以上、ラビリンスの好きにはさせない戦いが始まります。 
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