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オズのベッツイ

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第七幕その一

                第七幕  ラベンダーグマと会って
 一行はクマセンターの中に入りました、すると小熊のぬいぐるみの兵隊さんが一匹出て来てです。こう一行に言ってきました。
「誰かと思えば」
「お久しぶり」
 ハンクがその小熊さんに応えます。
「お元気そうね」
「ベッツイさん達だね、ただ」
 小熊さんはベッツイ達と一緒にいる恵理香達を見て言うのでした。
「そっちの子達ははじめて見るね」
「私達のお友達よ」
 ベッツイが笑顔で小熊さんに説明します。
「だからね」
「おかしな人達じゃないんだね」
「そう、だから安心してね」
「わかったよ、それじゃあね」
 小熊さんはベッツイの言葉に納得した様子で前に進みました、そして。
 その恵理香達にです、こう言ったのでした。
「君達をお客さんとしてね」
「そうしてですね」
「クマセンターの中に案内するよ」
 ナターシャ達の前で五人を見上げての言葉です。
「これからね」
「お願いします」
「それにしてもさっきは君が来たし」
 小熊さんはガラスの猫も見て言いました。
「その前はアン王女も来たし」
「アン王女は今もここにいるのよね」
「うん、いるよ」
 小熊さんはベッツイの問いにはっきりとした言葉で答えました。
「それで王様、ラベンダーグマとお話してるよ」
「わかったわ、じゃあ王様達に会いに行って来るわね」
「それと王女にもだね」
「そうさせてもらうわ」
「それじゃあね」
「それにしても」
 ナターシャはここで小熊さんを見つつです、しみじみとした口調でこうしたことを言ったのでした。
「本当にぬいぐるみなのね」
「僕の姿がかい?」
 小熊さんもナターシャに応えます。兵隊さんの帽子とその手に持っている銃もとても似合っていてしかも可愛らしいです。
「そう言うのかい?」
「クマセンターのことは聞いてるけれど」
「僕達のことを」
「本当にぬいぐるみなのね」
「それは見た通りだよ」
 小熊さんはそのふかふかとした右の前足を頭の横で動かしつつ答えました。
「この通りね」
「そうなんですね」
「僕達は熊は熊でもね」
「ぬいぐるみですね」
「その熊達の国がね」
「このクマセンターですね」
「そうだよ」
 こうナターsタにもお話するのでした。
「そうなんだよ」
「わかりました」
「その目で見て納得してくれたね」
「噂には聞いていてもその目で見ますと」
「それでわかるね」
「納得出来ます」
 そうなるというのです。
「目で見ることが大きいですね」
「その通りだね、じゃあ僕達のことも納得してくれたし」
「はい、それじゃあ」
「今からね」
 まさにというのです。
「一緒に行こう」
「王様達のところに」
 こうお話してでした、一行は小熊さんに案内してもらってです。 
 クマセンター、森の中にあるその国の中を進みました。どの熊さん達もぬいぐるみでふかふかしててとても可愛らしいです。
 その熊さん達を見てです、恵理香が言いました。
「何かこの国もね」
「ずっといたくなるわね」
「熊さん達が可愛らしいから」
 それでとです、恵理香はナターシャに答えました。 
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