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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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新四天王の作戦
2学期の高校生活
  第33話 美希とミユキのこわいもの!

 
前書き
 キュアピーチこと桃園ラブは、風邪で寝込んでしまい未変身となる珍エピソードです。代わって、あゆみ扮するキュアピーチマザーが出撃します。名乗りの台詞にも変化が。
 一方、美希はファッション誌専属モデルのオーディションを受験するべく、服を探し回っています。ある休日、お友達と一緒に行く予定でしたが、ミユキ以外、様々な都合があり一緒に行くことはできずミユキと一緒に服を買いに行きます、
  

 

                     蒼乃家 美希の部屋

 「フンフフフンフーーーン。ウフフフフッ、あたし完璧。」
 すると、美希のリンクルンに着信が入った。
 「もしもし。おはよう、ブッキー。.....ん。」
 「おはよう、美希ちゃん。」
 「どうしたの。」
 「朝から病気やケガの動物たちがたくさん来て『手伝って欲しい。』って、頼まれちゃったの。」
 「そうなんだ。それじゃあ、今日のお買い物は無理だね。」
 「ごめんね。美希ちゃんがオーディション(ダンスではない。ファッション誌の専属モデルです。)で着る服、皆で選ぼうって約束だったのに。」
 「平気平気。気にしないで。お手伝い頑張ってね。」
 「ありがとう、美希ちゃん。」
 「じゃあ、またね。」
 通話を切った。すると、また着信が入った。
 「もしもし、エッ、あゆみさん。」
 「美希ちゃん、おはよう。ラブちゃん、ちょっと体調不良でお休みするね。」
 「ラブ、大丈夫なの。」
 「なーーに、少し休めば、快方へ向かうわよ。」

 桃園家 ラブの部屋

 「ううーーーん、ううーーーん。」
 「ウフッ、フーーーン。」
 「離してぇーーー、タルト。」
 「離さへんでぇーー、あゆみオカンに言われてるねん。微熱でも熱は熱やで。」
 「みんなとお買い物。」
 「悪化せんよう、休まなけばあかんでぇーーー。」
 「プリップウーーー。」
 「ううーーーっ。あっ、うわぁーーーっ。」
 ラブはベットで横にされてしまった。
 「ミキタン、ごめん。今日は出られない。」
 「スルスルスルッ。」
 「ラブ。」
 「今日はゆっくりお休みなさい。有事があった場合のことを考えパートは休むからね。」
 「トホホ。」
 通話に戻って
 「分かりましたわ、あゆみおばさん。」
 「じゃあ、よろしくね。」

 十数分後、新高島平駅前ファミリー名店街

 「ミユキさーーーん、おはようございます。」
 「おはよう。」
 「遅れてごめんさい。出掛けにブッキーとあゆみおばさんから電話があって、ブッキーは家のお手伝い。ラブは病で来れないそうです。」
 「そう、仕方ないわね。」
 「ところでミユキさん、ナナさんとレイカさんは。」
 「あの2人、池袋駅前のダンス教室でレッスンを予約していて、日中来れないみたいよ。」
 「そうですか。4人も来れないですか。」
 「あたしたち2人だけね。ついでに、美希ちゃんを個人レッスンしようかしら。」
 「エエーーーッ。今日はご勘弁願います。」
 「冗談よ。その代わり、ショッピングを通じて社会勉強していただくわ。」
 「ミユキさんと2人きりではねえ。」
 「では、このまま新高島平駅へ向かおう。」
 「その前に、カオルちゃんとこ寄りましょう。」
 「そう、行きましょう。」
 「はい。」
 2人は赤塚公園へ向かうことにした。

 しばらく通りを歩くと

 「うはぁーーっ。あの雑貨屋さん、可愛い。」
 「何か買うの。」
 「いや、後にします。ところで、ミユキさんは普段、どんな店へ行きますか。」
 「ダンス用品の店。次のショーのことを考え衣装やアイテムを選んでいるわ。」
 「そうですか。他に行ってみたいお店はありますか。」
 「この辺では無いね。」
 「それでは、カオルちゃんのところへ行きますか。」
 「行きましょう。」
 すると、魚屋の水槽が美希の目に入った。
 「ブクン。」
 蛸が姿を現した。
 「ういーーーーーっ。」
 「美希ちゃん、どうかしたの。」
 「いいーーーーっ、別に。」
 美希は足早に魚屋の前から去った。
 「持ちなさい、美希ちゃん。」

 数分後

 2人は赤塚公園へ到着した。
 「へい、お待ち。」
 「うわぁーーー。」
 「私も同じものをください。」
 「合点でい。」
 「私も。」
 「合点でい。」
 「私も。」
 「合点でい。」
 「私も私も私も私も。」
 「べらんべい。何と、いやあーーー。盆と正月が一緒に来た忙しさでい。おじさん、気分はクリスマスでい、グハアッ。」
 「混んでるね。」
 「今日から連休の上、快晴ですかね。」
 「美希ちゃん、高島平駅へ行きましょう。」
 「えっ。」
 「行かないの、お買い物。」
 「はい。」
 美希とミユキは高島平駅へ向かった。
 数分後、高島平駅に到着した。
 「美希ちゃん、電子マネーで買うなら、チャージしておいた方が良いよ。」
 「はい。」
 美希とミユキは、自分のICカード(美希=Suica、ミユキ=PASMO)を自販機のカード挿入口へ入れチャージ(入金)した。領収書も手に入れ。更に、利用履歴を発行した。
 「さあ、行くわよ。」
 「はい。」
 「ピッ.....ピッ。」
 美希とミユキは改札口を通過した。そして、ホームへ通じる階段へ向かった。
 高島平駅プラットホーム
 「ピンポポポピンポポポポロロローーン。」
 「間もなく1番線に巣鴨、大手町、日比谷、目黒方面。東急線直通日吉行きが到着します。ホームドアから下がってお待ちください。」
 「来るわよ。巣鴨まで乗るよ。」
 「はい。」
 「フォン。ゴオーーーーーーーッ、キューーーキューーーキューーーキューーーッキューーーーウーーーーゥーーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーッピューーーッ。」
 ミユキと美希は乗り込んだ。
 「高島平、高島平。1番線は日吉行き電車です。」
 美希とミユキは中央寄りの座席を着席した。
 「タンタンタンターアーーータンタンタンターアーーー。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ブーーーーッ、キューーキューーキューーー。」
 「次は西台、西台。お出口は左側です。」
 「皆、楽しそう。よーーーし。ねえ、昨日のミュージックアワード見た。」
 「見たわよ。」
 「どの歌手、ミュージシャンが良かった。」
 「嵐、B’z、福山雅治の3組の曲だね。」
 「流石はミユキさん。」
 「美希ちゃんは。」
 「もちろん嵐よ。」
 「やっぱりね。イケメン揃いだからね。」
 「まあっ。」
 「ほらっ、赤くなって。」
 「キューーーウーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーッピューーーッ。」
 ドカドカと乗り込んできた。
 「西台、西台。」
 「今日は、連休だけにいつもより多いね。」
 「ええ。」
 「タンタンタンターアーーータンタンタンターアーーー。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ブーーーーッキューーーキューーキューーキューーーン。」
 「次は蓮根、蓮根。お出口は右側です。」
 西台で乗り込んだ女子大生は、お2人さんの向かい側へ座り、手に持っているファッション誌を広げた。
 それを見ている美希は
 「ワオーーーッ、可愛い。これだわ。おしゃれの雑誌なら、絶対に盛り上がるわよね。ねえ、知ってる。ガールズファッションの雑誌、今、すっごく話題よ。」
 「あら、東京ガールズコレクションの方が大話題よ。私たちの事務所のモデルさん大活躍よ。」
 「ガーーーン。」
 「そうかあー。ミユキさん、読んでみてはいかがでしょうか。」
 「あら、この雑誌。2・3年前までよく読んでいたわ。」
 「そうですか。ところで、最近学校生活はどうですか。」
 「あらっ、あたしは社会人よ。学校生活なんて2年以上前の話よ。」
 「すいません。ダメ、会話が続かない、ミユキさんは、あたしと同じ高校の先輩でOGだけに。」
 「ん、美希ちゃん、何か言った。」
 「いいえ、何でもありません。」
 「キューーーーウーーーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーッピューーーーッ。」
 この駅からもかなりの人々が乗り込んだ。立席客も出て来た。
 「蓮根、蓮根。」
 「麗子はいない。」
 「あら、麗子ちゃんなら、ウチの事務所のナナとレイカと一緒にダンスレッスンを受けているわよ。」
 「そうかあ。昨日、来れないって電話が入ってた。」
 「タンタンタンターアーーータンタンタンターアーーーー。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ブーーーーッ、キューーンキューーンキューーーン。」
 「次は志村三丁目、志村三丁目。お出口は左側です。」
 この後、巣鴨まで会話が無かった。

 ラビリンス首都ピョンピョン総統官邸内謁見の間

 「何、今度はニューウェスターが出動したいだと。」
 「ハッ、どうかよろしくお願い申し上げます。」
 「待って。」
 「これは、イース国防大臣。」
 「私はミユキを追跡している身。どうしても出たいのですが。」
 「イースよ。残念だが、今回の戦場は警察署の側になるかもしれんぞ。」
 「ダメですか。」
 「イースよ、サウラーと共にクローバー国(現実世界での国名日本)で指名手配を受けている身。ここは、ニューウェスターにお任せ願えないか。」
 「ハッ。」
 「メビウス様、これで決まりですね。」
 「ああ、先に申請手続きを行ったのもニューウェスターだからな。」
 「ハッ。」
 「相分かった。ニューウェスターよ行くがよい。イースよ休んでから、国防大臣として任務遂行するが良い。」
 「ハッ。」
 「2人共、下がって良いぞ。」
 「ハッ。」
 イースとニューウェスターは、謁見の間から去った。

 陸軍本部内控室

 「残念ですね、イース様。」
 「ああっ、自分の部屋で仮眠するよ。その代わり、こちらも申請書提出済みだから、次回は出動させていただくわ。」
 「では、イース様。私は、総連本部へ行くわ。」
 「どうぞ。」
 ニューウェスターは去った。

 数分後

 ニューウェスターは総連本部へ到着した。
 ニューウェスターは、パソコンのGPSで6人の居場所を調べています。
 「何か、動いているのが2人いるみたいね。青と赤だわ。ん、巣鴨駅で止まっているみたいね。」

 巣鴨駅

 「ピッ....ピッ。」
 「美希ちゃん、山手線に乗り換えるわよ。」
 「はい。」
 2人はJR改札を通過しようとしています。
 「ピッ.....ピッ。」

 ラビリンス総連本部

 「おっ、動いた。山手線の電車に乗っているわ。間違いなく池袋ね。」
 今度は、自分の携帯でGPS画面を見始めた。

 数分後

 「池袋を降りて西口へ出た見たいね。よし、決まりね。」
 ニューウェスターは、GPSのコマンドをクリックし地図に照準を合わせた。そして....
 「池袋駅西口へ。」
 「シューーーーッ。」

 マルイシティ池袋2階

 「わあーーー、あーーーっ。」
 「うははっ。これよろしいですか、どうミユキさん。」
 「イマイチね。」
 「チーーーン。」
 「エエーーーッ。今、言うの流行ってるんですけど。」
 「イメチェンになる服を探してるんでしょ。でも、それはいつもの美希ちゃんが着ているような服と同じ。」
 「それでは、着替えてきます。」
 「....。」
 「そうかもしれないけど、ミユキさんでは頭が上がらないからね。」
 服を着替え返還した後、ミユキさんと一緒に複数の店舗を回っておりますが、美希の選んだ服は悉く、首を横に振り続けるのであった。
 「あーーあ、もう良いよ。もうクタクタ、疲れちゃった。」
 美希は店を出ようとしています。
 「ちょっと待ちなさい、美希ちゃん。」
 2人はマルイシティを出た。その後、劇場通りを南下しております。
 すると
 「ねえ、ママ。あれ買って。」
 「エッ。」
 「お腹空いちゃったよ。」
 「ううーーーーっ。」
 そこは、西池袋公園で露店を構えるたこ焼屋であった。屋根の上にはタコロボが動いています。
 「ぅいーーーーーっ。」
 「どうしたの。」
 「な、何でもないわ。」
 「いらっしゃい、いらっしゃい。うちのは、そこいらのたこ焼とは違うよ。新鮮ピッチピチ大蛸入りだぜ。」
 「うははははっ。キャーーーッ、キャアーーーッ。」
 美希は、ものすごい勢いで全力疾走で劇場通りを南下した。
 「待ちなさい、美希ちゃん。」
 「キャーーーーアーーーー、キャーーーーアーーーッ。」

 とあるビルの階段

 「来ないで。」
 「美希ちゃん、どうして。」
 「どうしてもです。あたしは完璧、完璧でいたいのです。こんな情けない姿、見られたくありません。」
 ミユキは美希の背中をすり合わすかのように座った。
 「あっ、ミユキさん。ここに居たいのです。」
 「どうして。」
 「どうしてもです。」
 「美希ちゃん、詳しい話を聞かせて。今、話をしておいた方が、苦手を克服して完璧な本当の自分を取り戻せるんじゃないの。」
 「ありがとう。本当のあたしの気持ちを捉えていただきまして。」
 「話してくれる。美希ちゃんがプリキュアでも、ダンサーでも、ファッションモデルでも完璧な自分を目指すためにも。」
 「あたし、蛸が苦手です。」
 「タコ。」

 1998年 神奈川県茅ヶ崎市 サンビーチちがさき

 「うははははっ、はははははぁーーっ。ううう、あーーーあっ。」
 「ドデッ。」
 「うーーーっ、ああーっ。蛸さんだ。」
 美希は蛸のお腹を掴んだ。
 「あはーーーっ。」
 蛸は、美希の右腕に絡みつき始めた。
 「ぅいーーーっ。」
 吸盤に吸い付かれ、あまりの痛さに悲鳴をあげた。
 「キャーーーッ。」
 「ボキボキッ。」
 美希の右腕が骨折した。

 現世へ戻って

 「それからは、蛸を思い出すだけで、ううっーー。」
 「そう。確かに、生蛸の吸盤って、そのすごい威力があるわよ。本当に骨折するわよ。」
 「今、情けないって思ったでしょ。」
 「まだ、毒蛸でなくて良かったわ。」
 「エーーーッ、蛸に毒。」
 「いるわよ。あたしの両親の実家の海に。ヒョウモン蛸って言う毒蛸がいるわ。命落とすわよ。」
 「ぅいーーーーーーっ。」
 「美希ちゃん、怖いもの誰だって1つぐらいあるものでしょ。」
 「では、ミユキさんが怖いものって何ですか。」
 「あたしが一番怖いのは、毒を持った生物よ。両親は暖かい地域の出身だし、毒持ち生物がザラザラいるわ。毒で命を落とす可能性が大だからね。」
 「はーーーーっ。」

 一方、ワープして到着した西文子は

 「青と赤の奴、どこにいるのかな。」
 すると、粉ものが焼いている臭いが文子の鼻を直撃した。
 「これはたこ焼店。」
 「お姉さん、いらっしゃい。お1つ食べてみる。」
 「いただくわ。」
 「アグッ。」
 「お、美味しいーーー。」
 「お姉さん、大げさだな。もう1個食べる。」
 「いただくわ。」
 「アグン。」
 「おいしい。じゃあ、1箱いただくわ。」
 「500円です。」
 「はい。」
 「丁度お預かり。毎度あり。」
 文子は、付近のベンチでたこ焼を食べています。
 「わあーーっ、とろける。いけないわ。この美味しさは、ドーナツと並んで危険過ぎるわ。この世界の人たちが幸せになってしまうわ。」
 文子は食べ終えた。
 「スイッチ・オーバー。」
 「ボン!」
 「我が名はニューウェスター。ラビリンス総統メビウス様が僕。テンペンチイ4号我に仕えよ。」
 ニューウェスターは、たこ焼き露天の屋根にあるタコロボへ向けてカードを投げつけた。
 「シューーーーッ、ペタッ。」
 「ボロッ、パタッ、ドデッ。ムクムクムクムク。」
 「タコチューーーーーーッ。」
 「キャアーーーーッ。」

 再び、階段では

 「ハッ。」
 「今のは。」
 「ウワアーーーーああーーーああーーーっ。」
 警察署が近くにあり、迷うことなく狙撃隊が姿を現し、テンペンチイ4号へ向けて発砲し始めようとしております。
 「撃てーーーーーーーーーーーーっ。」
 「ドドドドドドドドドドドドドド。」
 「コンコンコンコン。」
 「ターーコターーーーーコーーー。」
 テンペンチイ4号の脚が伸びて行き、複数台のパトカーを掴み始めた。
 「うわあーーーーー、逃げろーーーーっ。」
 「「ムグムグムグムギュッ。」
 「ブーンブーン。」
 「ワアーーーーッ。」
 「ドスン、ドスン。」
 「ダメだ。やっぱり、プリキュア隊でないと歯が立たん。」
 「隊長、ここは署内に入って構えるしかありません。」
 「クソッ。」
 「ニョロニョロニョロ、ドスンドスンドスン。」
 「うわあーーーぁーーーーっ。」
 「ターーーーコチュウーーーーッ。」
 「オホホホホッ。今日からたこ焼は恐怖の食べ物となるわ。それでもって、残ったたこ焼は全部、在日ラビリンスの民と一緒に食べちゃうわ。」

 一方、非常階段にいる2人は

 「何で何で何で。寄りによって蛸なワケ。」

 桃園家ラブの部屋

 「症状が悪化したわね。結局、風邪薬を飲まして寝かせるしかなかったわ。」
 すると、あゆみのリンクルンに緊急メールが届いた。
 「あっ。」
 「オオーーーッ。」
 「プリッ。」
 「何や。」
 「緊急メールよ。開けてみるわ。」
 あゆみはメールを開封した。
 「こ、これは美希ちゃんとミユキちゃん。ん、何、この蛸の化け物。」
 「あゆみオカン。」
 「プリーッ。」
 「分かったわ。私が行くしかないわね。タルト、シフォン、後をお願いね。」
 「ヘェ。」
 「キュア。」

 山吹動物病院前

 「さようなら、お大事にね。」
 「ワンワン。」
 「美希ちゃんの服、良いのあったかなあ。」
 祈里のリンクルンにメール到着音が。
 「ん、これは行くしかないわね。」

 池袋駅東口にあるダンススクール

 「ワンツースリーフォーワンツースリーフォー。」
 「ブーーッ、ブーーーッ(マナーモードに入っている)。」
 「ヤバい、緊急メールが届いたみたいよ。」
 「終わったら、直行ね。」
 「OK。」

 再び、階段では

 「行かないと。」
 「無理無理。絶対無理。ううーーーん、うーーーん。」
 「美希ちゃん、仕方ないわね。」
 ミユキはプリキュアに変身し始めた。
 「チェンジ。ダンシングプリキュア、ヒーーーートアーーーッッップ。」
 ミユキは変身を終えた。

 四ツ葉町

 建物の陰で祈里が変身し始めた。
 「チェンジ。プリキュア、ヒーーートアーーーッッップ。」
 祈里も変身を終えた。そして、飛び立った。

 桃園家裏庭

 あゆみが変身し始めた。
 「チェンジ。マザープリキュア、ヒーーートアーーーッッップ。」
 あゆみも変身を終え飛び立った。

 再び、階段では

 「美希ちゃんはここにいなさい。」
 「まさか、1人で行くつもり。無理よ。いつも、3人以上で戦ってる相手なのに。」
 「ドスン。」
 「タコチューーーーッ。」
 「何とかするわ。」
 「何とかって、チェリー!」
 チェリーは飛び立ち怪物のいる方向へ向かった。
 「あーーーっ。」

 劇場通り

 「そこまでよ。」
 「あら、あんた1人。」
 「ここから先へは行かせない。」
 「さあ。」
 「真っ赤なハートは情熱の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアチェリー。」
 「他のプリキュアはどうしたの。」
 「あたし1人で十分よ。」
 「あーーら、強がっちゃって。」

 再び、階段では

 「ううっ。大丈夫なワケないでしょ。早くラブとブッキーたちに。」
 美希はリンクルンでメンバーの状況を見ています。
 「ああーーっ。ラブは寝込んでいる。今、向かっているのはあゆみオバさん。まだ、5分以上かかるね。それから、ナナさんとレイカさんは緊急メール未開封よ。やっぱり、あたしが行くしかない。ううーーーっ、無理よ。」

 劇場通り

 「ハアーーーッ。」
 「スーーッ。」
 「タアーーーッ。」
 「ドスン。」
 「キャーーーッ。」
 「ドデッ。」
 「どうした、キュアチェリー。その程度か。」
 「ハアーーーーッ。」
 「プヨン。」
 「ならば、どこまで耐えられるのか試してあげよう。」
 「ニュルニュルニュルニュル。ギュッ。」
 「うっううーーーっ。」
 「ブーーン、ドスン。」
 「痛ーーーい。」

 再び、階段にいる美希は

 「このまま怖がっている場合じゃない。こんなところで震えてる場合じゃないのよ。立つのよ。」

 再び、劇場通りでは

 「ゴボゴボゴボッ。」
 「うっ。」
 キュアチェリーは、テンペンチイ4号の脚に掴まれて締め付けられ始めた。
 「ううーーっ、うっ。」
 「チェリー。」
 「ううーーーっ。」
 「ムギュムギュ。」
 「.......。」

 回想編

 「あたしが一番怖いものは毒を持った生物よ。」

 現世へ戻って

 「チェリーを1人にさせないわ。ううーーーっうーーーん。」
 
 池袋駅東口にあるダンススクール

 ダンスレッスンが終わった。
 「何か振動したよね。」
 「見て見て。」
 「こ、これは。」
 「チェ、チェリー。」
 「行くわよ。」
 「OK。」
 「麗子ちゃん、荷物預けて。急用が発生したから。」
 「はい。」
 ナナとレイカは、同じビルの中にある女子トイレへ向かった。

 劇場通り

 「ムギュムギュムギュムギュッ。」
 「ううーーーーっ。」
 「とどめよ、覚悟。」
 「ブーーーン。」
 「キャアーーーッ。」
 「やめなさい。」
 「ピタッ。」
 「はあ。」
 「次はあたしが相手よ。」
 美希はプリキュアに変身し始めた。
 「チェンジ。プリキュア、ヒーーーートアーーーッッップ。」
 変身を終えた。
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「ベリーー。」
 「ハアーーーーッ。」
 キュアベリーはジャンプした。
 「タアーーーーッ。」
 「バコン。」
 チェリーに絡んだ脚が緩んだ。ベリーはチェリーを救出した。
 「オ・ク・ト。」
 「コラーーーッ、タコ。しっかりしなさい。」
 「タコです。」
 「大丈夫。本当、強がりなんだから。」
 「あーーーら、蛸嫌いのあなたがよく立ち向かえたわね。」
 「ベリー、それでこそプリキュアよ。」
 「チェリー。」
 「あの女に言い放ってあげなさい。」
 「OK。」
 「長身女のコンビ、関心ないわよ。」
 「ニューウェスター。チェリーはねえ、完璧にあたしが選んだ服を『イマイチだ。』って、言ったのよ。」
 「はあ。」
 「『人が来ないで。』って、頼んでいるのにずっと側にいるの。」
 「それって、すごく嫌な奴じゃないの。」
 「ニューウェスター。あたしは、ベリーの先輩で姉貴分よ。」
 「お2人はそんな関係なの。先輩後輩ね。」
 「そう。鳥越高校の先輩後輩よ。チェリーはすごく真面目で正直だからよ。ちょっと、怖い先輩だけど、優しい面もあるわよ。」

 ダンススクールの入っているビルの上層階女子トイレ

 「ナナ、変身よ。」
 「OK、レイカ。」
 2人は変身し始めた。
 「チェンジ。ダンシングプリキュア、ヒーーートアーーーッッップ。」
 変身を終了した。
 「屋上へ直行よ。池袋駅西口は通行止めになっているわ。」
 「OK。」

 劇場通り

 「チェリーは頼もしい先輩よ。あたし信じるわ。」
 「ベリー。」
 「チェリー、立てる。」
 「もちろんよ。」
 チェリーは立ち上がり、ベリーとガッチリ握手した。
 「エエーーーイッ。まとめて始末しておやり。」
 「タコチューーーーーーッ。」
 「エーーーイッ。」
 「シューーーシューーーッ。」
 「ハアッ。」
 「バコン。」
 「うわっ。」
 「バコン。」
 「エイッ。」
 「バコン。」
 「ヤァー。」
 「バコン。」
 「フン、タコさんの脚は8本あるのよ。到底、2人では太刀打ちできないわ。捕まえなさい。」
 「ニューーッ。」
 「うわあーーーっ。」
 「ゴボゴボゴボッ、ギュッ。」
 「痛い。」
 「ベリー。」
 「ニューーッ。」
 「しまった。」
 「ゴボゴボゴボゴボッ、ギュッ。」
 「痛ーーーーい。」
 「もっと締め付けておやり。」
 「タコターーーーコーーーッ。」
 すると、東西両方向から他のプリキュアが2人ずつ姿を現した。
 まず、西から飛んで来たのは、キュアピーチマザーとキュアパインであった。2人は、キュアベリーの救出目指して攻撃します。
 「ダブルプリキュア・キィーーーーック。」
 「バコバコン。」
 「ターーーコ。」
 続いて、東から飛んで来たは、キュアメロンとキュアココであった。こちらは、キュアチェリーの救出目指して攻撃します。
 「ダブルプリキュア・キィーーーック。」
 「バコバコン。」
 「ターーーーーコ。」
 キュアベリーとキュアチェリーは脱出した。
 「お待たせ。」
 「間に合って良かった。」
 「あれ、ピーチだけ違う。一体、どうしたの。」
 「娘が風邪をひいて症状が悪化したから、風邪薬で眠らせたのよ。」
 「それで代わりにピーチマザーが出動したワケ。」
 「そうよ。さあ、まだ名乗っていないメンバーは、今のうちに名乗って。」
 「OK。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「グリーンハートは浄化の印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアメロン。」
 「ホワイトハー12540 {トは誠実の印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアココ。」
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてスィート、キュアピーーーーーーチマザーーーーッ。」
 「6色揃って真の幸せの証!フルーツプリキュア!」
 「フルーツプリキュア。1人オバさんが混じっているから。」
 「そうよ。」
 「フン。全員揃ったところで所詮6人。タコさんの脚は8本あるのよ。始末しておやり。」
 「ならば、これでも食らいなさい。プリキュア・サンダー。」
 「バチッ、ビリビリビリビリ。」
 「ターーーーーーコーーーー。」
 テンペンチイ4号の回路がショートした。
 「さあ、一気に畳み掛けるわよ。」
 「OK。」
 プリキュア隊6人一斉にテンペンチイ4号へ向けて突進し始めた。その後、伸びてくる脚を回避しながら、脚同士を絡め始めた。
 「タコ、タコ、タコ、ターーーコ。タコチューーーーーッ。」
 「ドスン。」
 テンペンチイ4号はダルマ状態となった。
 「もはや形無しね。」
 「ベリー、チェリー。」
 「今よ。」
 「待って。火と水、対極をなす関係よ。ここは、私も出ないとダメでしょ。」
 「メロン。」
 「悪霊抜きと対極の中和のためにもかかさないね。」
 「キィーーーッ。」
 ベリー、チェリー、メロンの3人は、一斉にリンクルンを出しピックルンを差込んでから横に開き、実行ボタンを押し続け始めた。
 「タコ。」
 「ハーイ。」
 メロンのみキュアスティックを受け取った。一方、ベリーとチェリーはリンクルンを折り畳んでキャリーケースへ収納した。
 「このタコ野郎。」
 「覚悟。」
 「ダブルプリキュア・ドローワンズソード。」
 「ゴオーーーッ。」
 「シューーッ。」
 「タコタコタコ(アチチチッ)。ターーコ(痛い)。」
 「浄めよ。浄化のユビーロッソ、メロンガン。チェンジ。」
 「ミ、カチャッ、ボン。」
 「メロンバズーカー。」
 「響け。希望のリズム、ベリーソード。」
 「努めよ。情熱のアレグロ、チェリータン。」
 「ドレミファソラシド。カチャッ、キィーーーン。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア。」
 「クリーンフィルターーーーー。」
 「エスポワールシャワーーーー。」
 「ホットハーーーーート。」
 「フレーーーーーーッシュ。」
 「ボン。....ボンボン。」
 「シューーーッ。」
 「ウッ。」
 「ゴオーーーッ、シューーーッ。シュッシュッ。」
 「ウッウッ。」
 「ハアーーーーーーーーーッ。」
 「シュワシュワーーー。」
 「やったあ。」
 「討伐したわ。」
 「それでも、たこ焼大好きよーーーーーだ。」
 ニューウェスターはワープして去った。
 「お疲れ様です。」
 「また、助けていただいてありがとうございます。」
 「これは、池袋警察署の特殊狙撃隊。」
 「前回は東口。今回は西口。」
 「本当てんやわんやね。」
 「でも、大動脈を守り抜けただけでもほっとしております。」
 「ああーーっ、タコロボは壊れてしまった。」
 「君は。」
 「覚えてるよ。この前、夏祭りにいたたこ焼屋さん。」
 「いやぁーーー。でも、店が無事なだけでもホッとしております。」
 「君、君。」
 「おいらですか。」
 「これから、破損した部分の現場検証をするから。店の再開は、検証がすんでからだぞ。」
 「へい。」
 「それでは皆様、私たちはこれで失礼します。」
 「そうですか。それでは。」
 「全員、プリキュア隊に敬礼。」
 6人のプリキュアは一斉に空を飛び立ち、ピーチマザーよパインの2人は西へ、他の4人は東へ向かった。

 夕方、桃園家ラブの部屋

 「ハッ。」
 「ラブはん、よう寝てましたでーえ。」
 「エエーーーッ。夕方。その間、何かなかった。」
 「さあ。何もなかったでぇーーーー。」
 「キュアーー。」
 「どやろ。一眠りの効果か、熱が下がったみたいやで。」
 「とほほっ。」
 翌日も休日であった。

 赤塚公園内 ドーナツカフェ

 「シフォーーーン。熱が出た時、お世話ありがとうね。たーーんと召し上がれ。」
 「ピップーーーウ。」
 「タルトも食べてね。」
 「もういただいとるでぇーーー。」あーーーう、そう言えば、ベリーはんとチェリーはんは、まだかいな。」
 「2人は、ちょっと寄るところがあるからって。」
 「ラーーブ、ブッキーーー、ナナさん、レイカさん。」
 「あっ、来た。」
 「はあっ。」
 「ジャーーーン。」
 「ミユキさんが選んでくれた服よ。どう。」
 「うはあーーっ。良いじゃん、すごいじゃん。」
 「いつものとは全然、雰囲気が違うわ。美希ちゃんが新たな魅力を発見って感じね。」
 「エヘーーーーッ。」
 「ウフフフフッ。」
 「完璧よ。」
 「それ、あたしの台詞。」
 「ウフフッ。」
 「アハハハッ。」
 「キュアーー。」
 「ハハハハハハハハハハハハハハハッ」
                      完
 
 

 
後書き
 美希の受験したファッション誌専属モデルオーディションの合否結果は、最終回にて判明します。 
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