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高原で

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第二章

「あたしの料理の腕は知ってるよな」
「ああ、最高だよ」
「どうもカナダってのは料理はな」
「評判よくないけれどな」
「それは人それぞれだよ」
 ジーンはにやりと笑ってだ、ロバートに言うのだった。
「あたしはガキの頃から作ってるからな」
「料理の腕はな」
「いいだろ」
「そうさ、自信があるからな」
 ロバートにまた言ったのだった。
「楽しみしとけよ」
「そうさせてもらうな」
「飲みものもな」
 それについてもだ、ジーンは言及した。
「いいの持って来るからな」
「ピクニックのだよな」
「そうだよ」
 その時に飲むのに相応しいものをというのだ。
「だからそっちもな」
「楽しみにさせてもらうな」
「高原も楽しみだしな」
 こうしたことを話してだった、二人は。
 その休みの時に二人で高原に行った、そしてそこで。
 まずは二人はお互いの格好を見た、ロバートはジーンの服装を見て微笑んで彼女にこんなことを言った。
「今日もジーンズだな」
「ああ、いいだろ」
 ジーンは青いジーンズとラフな赤と黒のシャツという格好だった。実に動きやすそうで高原を歩くのに最適と言える各国だった。
 そしてだ、ジーンは自分の足を見て今度は自分から言った。
「足だってな」
「シューズか」
「動きやすいからな」
 それで、というのだ。
「この靴にしたんだよ」
「それでなんだな」
「ああ、どうだよ」
「いいと思うぜ」
 ロバートはジーンに笑って答えた。
「それでな」
「そうだろ、あたしはスカート穿かないしな」
「そうした女の子みたいなファッションはっていうんだよな」
「苦手だからさ」
 笑っての言葉である。
「だからなんだよ」
「それでだな」
「そうさ、そう言うあんたもな」
「大体同じ格好になったな」
「そうだよな」 
 見ればロバートは黒のジーンズでグレーのシャツだ、そして彼もまたその足はシューズである。その服装でだ。
 そしてだ、その服装で言うのだった。
「同じだな」
「そうだな、ただな」
「ただ?」
「俺は身軽だけれどな」
「ああ、あたしはな」
 笑ってだ、こうロバートに言うのだった。その手に持っている大きなバスケットボックスを見せてそうしてである。
「これ持ってるからな」
「そこにある弁当がだよな」
「ああ、作ってきたぜ」
 にやりと笑ってだ、ジーンはロバートに言った。
「ジュースだってな」
「どっちも楽しみにしていいよな」
「楽しみにしてもらわないとな」
 それこそ、という口調でだ。ジーンはまたロバートに言った。
「あたしも腕によりをかけたからな」
「そうだよな、俺のリクエストでな」
「たっぷり食えよ」
「そうさせてもらうな、じゃあな」
「まずは高原を登ってか」
「その一番上に行こうな」
 こう言うのだった。
「二人でな」
「そうしような、弁当はたっぷりあるからな」
「みたいだな」
 ロバートはジーンの手にあるそのバスケットボックスの大きさも見て言った、赤子位は普通に入られる大きさだ。 
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