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歌集「春雪花」

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 春風の

  吹きし日和も

   虚しける

 日の差しにしも

     君の影なく



 春の爽やかな風が吹き抜ける良い日和なのに、どうしようもなく虚しく感じる。
 太陽は燦々と大地を照らしているというのに…そこへ彼の影は映らない…。



 散りゆきて

  桜 はかなく

    春の日の

 君待つわれの

      心痛みし



 あっという間に桜は散り始めた。良い春の日和が続く中、君はどこにもいない…。
 待っていても仕方無い…そう知りつつも、会いたくてどうしようもない…。

 待つ我が儘は…許されるのか…?それとも…それさえ許されないのか…?





 
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