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転生特典をもらっても全て得になるとは限らない

作者:フリーK
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機動戦士ガンダムSEED編
  第9話

デュエル、バスター、ブリッツとの戦闘を終え、アークエンジェルに帰還したオレはコックピットハッチを開け格納庫に降り立つ。降り立った先にいたのはマードックだった。

「おう、兄ちゃんか。しかしG三機を相手にしてよく無事だったな」
「いや、全然無事じゃないよ。バズーカは木っ端微塵だし、スラスターの片方は壊されるしで」
「何言ってんだ。それだけの損害で済んだんだ。儲けもんじゃねぇか」
「まあ、そうだけど…でも、換えのパーツとかあるのか?」
「スラスターの修理ならここの機材でも直せるさ。まあ、武器に関しては換えは無えから今ある分でどうにかしてもらうしかないがな」
「だよな…「よぉ」…んっ?」

声の聞こえた方へ振り向くと、パイロットスーツを着たムウがこちらへ向かってきていた。

「お疲れさん。そっちは随分と大変だったみたいだな」
「そりゃあこっちの攻撃がろくに効かなかったからな…。かなり苦労したよ…」
「でもこれだけの損傷で済んだんだろ?大したもんだぜ」
「サンキュ」
「しかし、ジンでG三機と互角に戦うとはな…一応GはザフトのMSに対抗する為に造られた機体なんだかな」
「いや、Gの性能はすごかったぞ。並の相手なら対抗するのはまず無理だろうな」
「並の相手ね…ちょっと聞きたいんだが…」
「何だ?」
「お前さんってホントにナチュラルなのか?」

…またか。まあ、この世界じゃコーディネイターと同じ位MSを使いこなせるナチュラルなんてごく少数だから仕方ないかもしれないがな…。

「ああ、正真正銘ナチュラルだよ。検査もして結果も出てるが?」
「いや、悪い。Gのパイロットになる予定だった奴らのシミュレーションを結構見てたんだが、ちょっと動かすのにも四苦八苦してたからな。どうにも信じられなくてな」
「いや、ジンと最新型のGは大分違うだろうに…まあオレは結構長いことMSに乗ってるからな。新人パイロットに負けてはいられないさ」
「ん?長いことって、MSが使われるようになったのはこの戦争が始まってからだぜ?」
「……それ位MSで戦場に出てたってことさ。この戦争中な」
「…そうか?」

…ふう、危ない危ない。もう少しでボロ出すとこだったわ。この世界じゃMSが出てまだ日が浅いってことをすっかり忘れてた。一応ごまかせたみたいだしまあセーフかな?
しっかしこれからどうするか…アレ?そういえばこの後って原作通りならアルテミスに向かうんだったか?でもアルテミスで起こったことといえば…入港してすぐに大勢の兵士に銃を突きつけられて拘束されたり、ストライクの各種データを吸い出されそうになったり、ブリッツに侵入されてアルテミスごと沈められそうになったりと…ろくなことが起きてないな。しかもあそこの司令官であるガルシアの性格を考えるとオレにまで危険が及ぶ気がする…

「どうした?」

急に黙り込んだオレの様子が気になったのか、ムウはそう言いながら話しかけてきた。
…そうだ。ムウなら多分これからの行き先も知ってるだろう。原作でマリューやナタルと今後の方針を決定するシーンがあったし。
…頼むからアルテミスではありませんように!

「いや、そういえばこれからアークエンジェルはどこに向かうのかと思ってな」
「それなら、今のところアルテミスだが」

…現実は無慈悲なものだな。ヤバい、本気でどうしよう。このままだとオレの身が危ないぞ!?説得するにしてもどうやったら成功するんだ。新参者のオレの言葉なんてまともに受け取るとは到底思えないし………そうだ!あれを使えば…

「アルテミスか…ちょっとまずいんじゃないか?」
「?何でそう思うんだ?」
「いや、アルテミスはユーラシアの軍事要塞だろ?しかもそこの司令官のジェラード・ガルシアはオレの持ってる情報だと自己中で横暴な性格で、自分の失敗も部下に平気でなすりつけるような正に上司におきたくない奴の典型型の男でな。大西洋連邦の新型兵器のストライクを積んでいるこの艦が連合の識別コード無しでユーラシアの、それもそんな男の指揮する基地に入港したが最後、ストライクとこの艦は拿捕されるだろうよ」
「あー………確かに俺もあの基地の司令の噂は悪いもんしか聞いたことないな。でもあくまでそれはお前さんの予測だろ?今の俺達は物資が避難民の分も考えると全然足りてない、弾薬なんかもだ。だからどこかで補給しないととてもじゃないが保たない。それにあそこはアルテミスの傘があるからな。クルーゼの奴らもそう簡単には手出し出来んだろうさ」
「いや…オレが反対してるのは防御での安全面での問題だよ。それに補給の面も考えてある」
「へえ」

ムウはそう言いながら興味深そうな顔でオレの話に耳を傾ける。ムウが納得するならあの二人もオレの案に乗らざるをえないだろうからな。

「まず安全面の問題だが、ザフトに奪われたGの中にブリッツってのがいるだろ。さっきの戦闘中にそのブリッツが急に目の前で姿を消してな。視認も出来ないしレーダーにも引っかからなかった。それがあの機体に搭載された機能なら、アルテミスの傘も突破されるんじゃないか?あの防御帯って敵が見えない上にレーダーにも引っかからないならまず発動しないだろ」
「ああ、そりゃミラージュコロイドだな。大尉、確かに兄ちゃんの言う通りそいつを発動してる最中なら傘を展開されずにアルテミスに侵入することが可能ですよ」
「撃墜した訳じゃないからあっちもまだ動けるし、多分まだ追ってくるぞ」
「マジか…確かにそれならアルテミスに入るのは危険だな…でもそれなら補給はどうする?考えてあるって言ってたが」
「ああ、補給は地球周辺のデブリベルトで行う。デブリベルトなら撃墜されたMSやら艦船があるだろうから弾薬の補充もできるだろ。食糧なんかは近くにユニウスセブンもあるだろうしそこから採れば…」

そこまで言うとムウとマードックは渋い顔になっていた。それを見ただけで二人がオレの案に拒否反応を示しているのがわかる。だが、オレの安全の為にもこの案は絶対に受け入れてもらわなくてはならない。

「…オレも好き好んで墓漁りをしたい訳じゃないさ。だが、アルテミスは今説明したように突破される可能性があり、それが現実になれば下手したらそこで全員御陀仏になるかもしれない。それなら確実に生き残る為にも手段は選んでられないだろ?」
「…悠凪の言う通りだな」
「なら早速艦長達の説得…「ちょっと待った」……えっ?」

ムウが肯定の意を示したのを確認し、すぐにマリューやナタルの説得に行こうとすると、マードックに肩を掴まれ呼び止められた。

「忘れたとは言わせないぜ。整備を手伝ってもらうって話」
「…いや、後でちゃんとまた来るからさ。今はブリッジに行かせてくれないかなぁ…」
「ブリッジから帰ってくる頃にはもう終わってるよ。というわけで大尉、ちょっと借りていきますよ」
「…フラガ大尉、艦長達への説得は任せた」
「あ、ああ…まあ頑張れよ。説得はちゃんとやっとくよ」
「ああ」

そう答えてムウへ背を向け、MSへ向かうマードックの後を追う。マードックには機体のことを黙ってもらってるし、断るわけにはいかないからな。仕方ないからムウが説得に成功するのを祈りますか。











この後、整備を手伝わされたオレが休むことができたのは数時間後だった。もうかなり遅い時間帯である。
ハロによる訓練という名の拷問により体力はかなり高くなったのだが、今回の戦闘のせいで昼食をとれておらず、それに加え整備に休み無しで付き合わされ、夕食もとれていない。簡潔に述べると空腹で今にも倒れそうなのだ。このまま倒れてしまうかもしれないと思ったが、運はオレに味方していたようだ。

「あれ?悠凪さん、どうしたんですか?」

オレの目の前にキラが現れたのだ。オレはその瞬間、まるで魂の抜けたかのように力無く崩れ落ちそうになる。
マ、マズっ………

「えっ!!大丈夫ですか!!?」

咄嗟にキラが受け止めてくれた為、床に勢いよく激突するのは避けられた。しかしやはり依然として力が入らない程弱っているのは変わっていない。ならばここはやはり…

「…ちょっと頼みがあるんだがいいか?」
「あっ、はい。何ですか?」
「食堂に…連れて行ってくんない?」











「いや~、危なかったわホントに」
「…よく食べますね…」

現在、オレ達は食堂にいた。キラに肩を貸してもらいながら何とかたどり着いたのだ。で、空腹を満たす為食事を摂っているわけである。ちなみに全部大盛りだ。

「昼から全然食べてなくてな。下手したらあのまま倒れてたわ」
「でも、何でそんなことになってたんです?」
「いや、マードックのオヤジに整備を手伝わされてな。休憩も無いから食事も摂れなくて力が入らずあんな状況になってた」
「…マードックさんってそんなに人使いの荒い人でしたっけ?」
「いや、結構荒かったぞ。休憩入れてくれって言ってもことごとく却下された」

オレもまさかあそこまで人使いが荒い人物だと思ってなかったよ。おかげでこっちは空腹でどうにかなりそうな状態になっちまったし。

「ああ、そうだ。ちょっと話がある」
「えっ?」

どうせ話すなら早い方がいいだろう。その時になってギャーギャー言われても困るし。

「この先のことに関してだ。これからこの艦は地球周辺のデブリベルトへ向かうことになる。」
「デブリベルト…ですか?」
「ああ。目的は補給だ。デブリベルトなら撃沈された戦艦とかから食糧や弾薬が入手できるだろうしな。それに近くにユニウスセブンもあるからあそこなら確実に食糧や水は確保できる。」
「そんな!…それじゃ!!」

オレの話を聞いてキラは机を叩きながら立ち上がり非難の声を上げる。だが、オレはそれを制しながら話を続ける。

「落ち着け。…お前の言いたいことはわかる。だがな、オレ達は生きなきゃならない。死者よりも今生きている者を優先しないでどうする。お前だってこんな所で死にたくはないだろ?」
「それは…」
「それにただ漁り回ろうってわけじゃない。自分達に必要な物だけ貰貰うだけだ。それはちゃんと全員わかってるさ」
「…他に方法はないんですか?」
「ああ、ないな」

キラは少し黙り込んだ後、静かに座り込んだ。何も言わないが、様子を見る限り否定の意は感じられない。一応納得したと見える。他に方法がないとはっきり言われたからだろうな。…まあ、まだムウが説得に成功したか実はちゃんと聞いてはいないのだが…。

「…でも、どうして今それを僕に話したんですか?その時になってからでもいいんじゃ…」
「なに、ブリッジで手伝いしてるお前の友人達に話しておいてもらいたくてな。その時に言って反対されて時間をロスするのもあれだと思っただけさ。何せオレ達はまだザフトに追われてるんだからな」
「えっ、まだ追ってきてるんですか!?」
「当然だろう。あちらさんの目的はこの艦に積まれる予定だった新型MS五機。で、その中にお前の駆るストライクも入ってる。あっちも奪った機体を解析してその性能を知っただろうし、そのまま放置しておくのは危険だと思う筈だ。なら捕獲または破壊しておこうと思うのは当然だろう?少なくともあと一回か二回は確実に襲ってくるぞ」
「………」
「…まあとにかく、ちゃんと話しておいてくれよ。ご馳走さんと」

オレは立ち上がり、トレイを片付けその場を後にした。





















翌日、ムウからオレの提案が受け入れられたことを知る。これによりアークエンジェルはデブリベルトへと向かうことになる。
 
 

 
後書き
名前:天原 洸

  Lv:16
 
  PP:260

  格闘:174

  射撃:169

  技量:170

  防御:150

  回避:189

  命中:177

  SP:155

  エースボーナス:不明

  空:A

  陸:A

  海:C

  宇:A

精神:直感(SP:15)

   直撃(SP:20)

   ???

   ???

   ???

スキル:???

   精神耐性

   ???

   ???

   ???

   ???

撃墜数:44 
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