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オズのベッツイ

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第二幕その八

「挨拶しようと思って」
「僕の家に来てくれたんだね」
「そうなの。駄目だったしら」
「駄目な筈がないよ」
 明るい声で、です。ジャックはベッツイに答えました。
「僕はお客さんは誰でも大歓迎だよ」
「だからなのね」
「うん、よく来てくれたね」
 ベッツイ達にはジャックのお顔が笑っている様に見えました、カボチャに目鼻そしてぎざぎざのお口を彫り込んだハロウィンのそのカボチャ頭がです。
「じゃあ皆で楽しもうね」
「そうさせてもらっていいのね」
「何なら泊まっていく?」
 ジャックはベッツイ達にこう提案しました。
「今夜は」
「そうしていいの?」
「いいよ、遠慮は無用だよ」
 気さくに笑っての返事でした。
「だからね」
「今夜はなのね」
「皆泊まるといいよ」
 このジャックのお家にというのです。
「是非ね」
「そうね、そこまで言うのならね」
 どうかとです、ベッツイは少し考えてからジャックに答えました。
「お言葉に甘えようかしら」
「僕は遠慮されると困るんだよ」
 ジャックは性格的にそうなのです。
「だから頼むよ」
「そこまで言ってくれるのならね」
「僕達も今夜はここに泊まるんだ」
 かかしもベッツイにこう言います。
「そうして一晩三人でおしゃべりを楽しむつもりだよ」
「私もその中に入っていいかしら」
 ガラスの猫はかかしに申し出ました。
「今日は」
「是非共、おしゃべりは三人より四人の方が面白いからね」
「この場合三人と一匹じゃないの?」
「ははは、言われてみればそうだね」
「じゃあ三人と一匹でね」
 今晩は、と言う猫でした。
「宜しくね」
「おしゃべりを楽しもう」
「君達は夜になったらね」
 ジャックはベッツイ達にあらためて言いました。
「ベッドに寝るといいよ」
「お客さん用のベッドに」
「沢山あるからね」
 ジャックは寝ないのでベッドは必要ありません、ですがお客さん達の為に沢山のベッドをお家の中に用意しているのです。
「そこにそれぞれ寝てね」
「ええ、それじゃあね」
 ベッツイはジャックの言葉ににこりと笑って頷いてみせましあt。
「そうさせてもらうわ」
「じゃあ君達は晩御飯を食べて」
「晩御飯はこちらで出すわね」
 ベッツイはジャックにあっさりと返しました。
「そうするわね」
「あのテーブル掛けでだよね」
「ええ、持ってきたから」
 それでとです、ベッツイはジャックにこれまたあっさりとした感じで返すのでした。
「それでお料理出して食べるわね」
「そうするといいよ、しかしあのテーブル掛けは凄いね」
 ジャックはしみじみとしてこうも言うのでした。
「どんなお料理でも何時でも好きなだけ出せるからね」
「ええ、凄く役に立っているわ」
「あれはオズの国の中で特に素晴らしいものの一つだね」
「確かにそうですね」
 ナターシャもジャックのその言葉に頷きます。
「あれがあると食べることに困りません」
「食べないといけない人には本当に有り難いよね」
「とても、ただ」
「ただ?」
「ロシアであれがあると」
 あのテーブル掛けがです。
「ウォッカ出す人が多い様な」
「ロシアのお酒だよね、確か」
「はい、我が国のお酒です」
 ナターシャはジャックにも答えます。 
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