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極短編集

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短編37「朝帰り」

「いったいどこにいったのよ!!」

 とある家の旦那が行方不明になった。奥方は旦那を探したが、一向に見つけられなかった。しかしある朝、いい匂いになった旦那が家に帰って来た。

「いったい相手は誰なの!?」

 奥方は怒り心頭だった。旦那に問うたが旦那は答えなかった。いや答えられなかったのだ。そう、目の前にいる旦那の姿は、もはや人間の姿ではなく、美味しい匂いのするシチューになっていたからだ。それが……



 猟奇殺人事件の始まりだった。

おしまい

 
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