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ハイスクールD×D 新訳 更新停止

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第4章
停止教室のヴァンパイア
  第85話 夏です!水着です!ピンチです!

 
前書き
今回、千春の神器(セイクリッド・ギア)が登場します。 

 
「……うっわ、スッゲェな…」
イッセーは目の前の光景を見て、そう漏らす。
俺達は現在、学園のプールに来ていた。
そして、件のプールは苔が生い茂り、水も腐って濁り、枯れ落ち葉が大量に浮遊している状態となっていた。
先程のイッセーの発言も目の前のプールを見ての一言だ。
「……ヒデェな…」
「これは…去年使ってそのまま放置したって感じだね」
「ええ、そうですわ」
……せめて、水ぐらい抜けよな…。
「……ううぅ…鼻が曲がりそうです…」
神楽が水の腐敗臭に鼻を摘まむ。
「……これを綺麗にすんのかよぉ…」
「……やるしかねえだろ…」
なぜプールに俺達が来ているのかと言うと、この凄まじい惨状のプールを掃除する為だ。
「なぜ、オカルト研究部がプールの掃除などするんだ?」
「本来は生徒会の仕事なのだけれど、コカビエルの一件のお礼に今年はうちが担当してあげる事にしたの」
その代わりに掃除が終わったらそのままプール開きをして良い事になってる。
「これはやりがいがあるね」
「ま、終わったらそのまま涼めるし」
ちなみにオカ研どころか学園生でもない兄貴と姉貴がいるのは、兄貴は俺達を手伝ってくれる為で、姉貴はプールに入りたい為だ。
あと、家事好きの兄貴はヤル気満々だった。
「オカルト研究部の名に懸けて、生徒会が驚くくらいにピカピカにするのよ!」
『はい!』
部長の号令で全員がヤル気を入れる。


「グフフ、水着だ水着だぁ♪」
ニヤニヤが止まらないぜ!
今日のプール開きで、部長と朱乃さんがおニューの水着を着るのだ!
ちなみに、この前のカラオケの時にどんな水着なのか、試着姿の写メールを送ってくれたんだが、二人のプロポーションも相まってそれはもう見事に眼福で眼福で、思わず鼻血が吹き出そうだった!
そして、それがついに生で見られるのだぁ!
「イッセー、楽しみなのは良いが、掃除にも気を入れてくれよ?」
「お、おお、分かってるよ!」
ニヤついてたら、明日夏に諌められてしまった。
「ははは、明日夏も少しは女の子達の水着姿を楽しみにしたらどうだい?」
「いきなりなんだよ?」
すると、冬夜さんが小声で話し掛けてくる。
(イッセー君、明日夏って相変わらず女っ気無いでしょ?)
(え~と、一応イケメンなんでモテてますけど)
(でも、色恋沙汰とか全然無いでしょ?)
(無いです)
明日夏って、イケメンで木場程じゃないが、結構モテてるんだけど(チキショウ!)、そんな気配は一切感じられないんだよなぁ。
最初は真面目だから、軽い感じじゃ付き合わないのかと思ったんだが、ある時女の子の好みについて聞いてみた事があったんだが。
「別にそう言うのは無いな。考えた事もねえし、あまり興味も無いな」
なんてほざきやがった。
女の子に興味無いって、それでも男か!?って思わずツッコミそうになってしまったよ。
その事を冬夜さんに話すと、冬夜さんは軽く嘆息して再び小声で話し掛けてくる。
(明日夏って、家族の事を考えすぎて、自分の事を疎かにしている訳じゃないんだけど、そう言う方面の事を考えなくなっちゃてるんだよね)
う~ん、確かに明日夏は…って言うか、士騎家兄弟皆、想いすぎてるって程家族想いなんだよな。
家族優先って事で自分の事を疎かにする事は無いけど、自分のやりたい事にそう言う方面の事が無いみたいだな。
(まあ、女の子に興味津々なイッセー君の近くにいれば、影響を受けるかもしれないし。千秋共々よろしくね♪)
ウィンクしながらそう言い、冬夜さんは離れていった。
あれ?俺のスケベな所を影響させて明日夏に少しでも女の子に興味を向けさせろって言うのは分かったけど、千秋の事をよろしくってどう言う意味だ?
千秋に好きな人ができたら応援しろって事なのか?
すると、今度は明日夏が小声で話し掛けてくる。
(兄貴と何話してたんだ?)
(え、え~と…)
(まあ、大体想像つくが、俺の色恋沙汰の事についてだろ?)
(あ、ああ…)
あっさりバレた。
(たくっ、兄貴には言われたくねえよ)
(って言うと?)
(兄貴はどうも、俺達の事を考えすぎるあまり、そう言う方面の事を考えなくなってるんだよ。一応、自分の事を蔑ろにしてる訳じゃねえんだが。まあとりあえず、そう言う事を言ってきたら、いい年なんだから自分の事を考えろって言ってやってくれ)
そう言い、明日夏も離れていった。
うん、とりあえずあれだ、二人はよく似た兄弟だってことがよく分かったよ。
まるっきり同じ事をして自分達の恋愛方面の事を疎かにしちゃってるよ!
やっぱり兄弟だよなぁ。
そんな事を思いながら、ジャージに着替える。
「さてと、んじゃやるか!」
部長達の水着を見る為に!
「あ、イッセー君」
「ん、なんだよ木場?」
「ちょっと残っててくれるかい?話があるんだ」
「話?」
「うん。あ、明日夏君と冬夜さんは外してくれるとありがたいな。ちょっと二人きりで話したい事なんだ」
「分かった」
「じゃあ、先に行ってるね」
木場に言われた通り、明日夏と冬夜さんは更衣室から出ていった。
「んで、話ってなんだよ?」
「うん、話って言うより誓いかな」
「ち、誓い…?」
な、なんだ、ものすごい真剣な顔をされた!?
「イッセー君、僕は誓うよ!たとえ何者かが君を狙っていたとしても、僕は君を守るから!」
「っ!?な、なんだよ急に!?」
「こう言う事って二人きりじゃないとなかなか言いづらいだろう?」
「え、あ、いやぁ……ありがとうな…」
……そ、そう言うのは男の俺とかじゃなく、普通ヒロインとかに向ける物では…?
「君は僕を助けてくれた。君の危機を救わないで、グレモリー眷属の騎士(ナイト)は名乗れないさ!」
……ましてや、こんな場所(更衣室)で…!?
「大丈夫さ!僕の禁手(バランスブレイカー)と君の赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)があればどんな危機でも乗り越えられるさ!ふふ、僕はこんな熱いキャラじゃなかったんだけどね。それに…」
な、なぜ頬を赤くする!?
「なぜか君といると、なんだか胸の辺りが熱くなるんだ。でも、嫌な感じじゃないんだ…」
キ、キモイ!?キモイぞ木場ぁッ!?
「じゃ、じゃあ、先に行ってるからな!!」
「ああ、イ、イッセー君!?」
俺はその場から大急ぎで退散した!
先日のコカビエル襲来事件が解決してから、最近の俺に対する木場の態度がなんかおかしい!
さっきみたい口説く様なセリフを言ってきたり、時折俺を見つめては頬を染めたりと明らかにおかしい!
ただでさえ、一部の女子の間であいつとのBL的な噂が流れてるのに、それに拍車が掛かっちまうじゃねえか!?
ポン。
心の中で嘆いている俺の肩に手が置かれる。
振り返ると、俺の肩に手を置く苦笑いの明日夏とニコニコ顔の冬夜さんがいた。
「……まあ、なんだ。あいつは純粋だから言動も純粋な物になってるんだ。あいつ自身は友愛のつもりなんだ……たぶんな…」
どうやら、さっきの会話を聞いてたみたいだ。
って言うか、もっとはっきり否定してくれよ、明日夏!!
「あはは、モテモテだね、イッセー君?」
勘弁してくださいよ、冬夜さん!?
男にモテたくありません!!
ドクン。
「痛っ…!?」
突然、左手が熱く疼きだした!
「イッセー!?」
「イッセー君!?」
「……この間、朱乃さんに吸いだしてもらったばっかじゃねえか…!」
この疼きはドラゴン化した左手にドラゴンの気が溜まった事によるものだ。
でも、この間、朱乃さんに吸いだしてもらってからそんなに時間がたってないはずなのに…?
『強い力に気を付けろと言ったはずだ』
「なに…?」
『アザゼルみたいな奴に何回も接触すれば、そらそうなるわな』
「力は力を呼ぶって訳か…」
前にドライグが言ってた強い力ってのはあいつの事だったのか…。
「そこにこの間のコカビエルの襲来と白龍皇が介入だからね」
『ほっとけば、あっという間にドラゴンの腕になっちまうぜ』
「……とりあえず、部長に報告するか」


「例の宿題は済ませたのか、アーシア?」
「はい。ゼノヴィアさんは?」
「……日本語で分からない事が多くてな…」
「……私も漢字がまだ苦手で」
「確かに日本の文字は複雑過ぎる。今夜は徹夜で漢字の練習でもするかな」
「頑張ってください!主も見守ってくださるはずです!」
「ああ、そうだな」
『アーメン……ああぁっ!?』
プール掃除の為に体操着に着替えてる最中、アーシア先輩とゼノヴィア先輩が仲良くコント的な事をしていた。
最初に出会った時のやり取りが嘘の様に思える程、二人は仲が良くなっていた。
今みたいにお祈りしてダメージを受けてる光景も何度目なんだろう?すっかり、見馴れてしまった。
むにゅ。
「ひゃあっ!?」
「う~ん、千秋ぃ、相変わらず育ってないわねぇ」
「止めてよ、千春姉!?」
いきなり千春姉が後ろから私の胸を揉みしだかれる!?
「ん、揉まれるならイッセーが良いの?」
「そう言う問題じゃない!!後、大きさに関しては余計なお世話だよ!?」
対する千春姉の胸はイッセー兄好みの大きさだった。
うぅ、姉妹なのに、どうしてこんなに差が…。
「まあ、もっと悲惨な娘もいるけどね…」
『……ケンカ売ってるの(んですか)?』
燕と塔城さんが千春姉を睨む。
二人よりは確かに大きいけど、小さい事には変わらない。
「大丈夫だよ!皆きっと大きくなるよ!」
神楽が胸を張って言う。
その際に彼女が持つ豊満な胸が揺れる。
「うんうん、貧乳から見事巨乳になったあんたが言うと、説得力があるねえ♪」
「えへへ、それほどでも」
千春姉の言う通りで、あの頃の神楽は私達とそんなに変わらなかったのに、今じゃすっかり大きくなってる。
あの頃から一年半ちょっとくらいしか経ってないのに…。
ドンドン!
「大変です部長!?」
突然、激しいノック音と共に木場先輩の切羽詰まった声が響いた。
「どうしたの、祐斗?」
「イッセー君が!」
「イッセーがどうかしたの!?」


あの後、木場がイッセーの左手の事を伝え、ドラゴンの気を副部長に吸いだしてもらう事になり、今は更衣室で吸いだしてもらっている。
そう言う訳でプール掃除はイッセーと副部長の二人を覗いた状態で始める事になった。
もっとも、二人ぐらい抜けてもさして問題は無かった。
「さてと」
プールから水を抜いた後、姉貴はプールサイドに立つ。
腰には筒の様な物が四つ、左右に二つずつ紐でぶら下げられていた。
「ふっ」
姉貴が手を振るうと、筒から水が吹き出し、姉貴の周りでいくつもの水の塊が形成される。
「明日夏君、あれって?」
「ああ、姉貴の神器(セイクリッド・ギア)、深海の激流(デプス・スプラッシュ)だ」
能力は単純で、あの筒から出た水を自在に操ると言う物だ。
「はっ」
もう一度姉貴が手を振るうと、水の塊は高速回転し、プールを縦横無尽に駆け回る。
水の回転数は相当な物で、プールのほとんどの汚れが落とされ、最終的に汚れごと排水溝に流れ込んでいった。
「う~ん、やっぱ細かい所は残るか」
「ま、後は手でやろうか」
兄貴の言う通り、そっからはブラシ等を使って細かい所の掃除をする。
「………」
「部長、どうしたんですか?」
ふと、俺はさっきからイッセーと副部長がいる更衣室を見つめている部長に話し掛ける。
「どうも気になるのよ」
「イッセーの事がですか?」
「いえ、朱乃の事がよ」
「副部長が?」
副部長がイッセーの左手に溜まったドラゴンの気を吸いだしてもらう事なんて今さらだろうに。
そもそも、副部長に任せたのは部長なのに?
「どうも最近、朱乃のイッセーに対する様子が少しおかしいのよ」
「……イッセーに対する…ですか…」
そう言えば、なんか千秋もそんな事を言ってたような。
「ごめんなさい!すぐに戻るわ!」
そう言って部長は更衣室に向かって駆け出していった。


「ん、んぅ、んぁ、あむ、ちゅ」
「う、うぁぁぁぁ…」
現在、俺は左手に溜まったドラゴンの気を朱乃さんに吸いだしてもらっている最中で、左手から感じる絵も言えぬ快感に思わず声が出てしまっていた。
「こうしてイッセー君を楽しませていると、いじめっことしての本能が疼きますわ」
「ええ!?い、いじめっこって……!?」
「うふ、浮気、私としてみる?」
「浮気!?」
「これから起こる事は部長にも、アーシアちゃんにも、もちろん千秋ちゃん達にも内緒にしてあげますわ」
そう言いながら朱乃さんが妖艶な顔をして身体を寄せてくる!
「燃えるでしょう?二人だけの秘密。年下の男の子に肉欲のまま貪られるって、どんな感じなのでしょう?」
「に、肉欲…」
「私、意外にMの気もあるのよ」
朱乃さんはのしかかりながら、少しでも近付けばキスしてしまう程の距離まで顔を近付いてきてしまった!?
(い、いいのか!?本当にいいのか!?いや!ここで逃げたら男が廃るよな!うむ!廃るったら、廃る!)
覚悟を決め、お互いに顔を近付けようと… 。
「……これはどう言う事かしら?」
「ぶ、部長っ!?」
…とした所で部長が現れて、上擦った声が出てしまった。!?
「うふふ、ドラゴンの気を散らしていただけですわ」
「……そうは見えなかったけど?そうなの、イッセー?」
「あ、あのですね…いつつつつつ!?!?」
部長におもいっきり頬をつねられてしまう!?
「憧れの朱乃お姉様と仲を深め合ったのかしら?」
「ひょ、ひょんな、俺は!?」
「勝手になさい!」
「ぶ、部長!!」
そう言って手を離した部長は踵を返して、出ていってしまった!
「あらあら、嫉妬だなんて、可愛らしいわ」
朱乃さんは相変わらずの笑顔だった。
「イッセー君」
「はい」
「関係は着実にステップアップしていますわね」
え~と、どう言う事ですかそれ!?


とかなんとかやった後、大体終わりかけていた掃除を手伝い、プールは見事にキレイになった。
「はぁ!」
「よっ!」
ザバァァァッ!
うぉぉ、スッゲー!
朱乃さんが魔力、冬夜さんが神器(セイクリッド・ギア)の力でプールに水を張っているのだが、圧巻の一言だった。
「さあ、思う存分泳ぎましょう」
水を張り終えると同時に部長が高々と告げる。
「イッセー」
「はい」
「私の水着、どうかしら?」
「サ、サイッコーっス!この上無く!」
ああ、白が眩しいビギニが部長の身体を映えさせるぜ!
「あらあら、部長ったら、張り切ってますわね。よほどイッセー君に見せたかったんですのね。うふふふ」
「そう言う貴女はどうなの、朱乃?」
「さあ」
ぬおおお、朱乃さんの水着も青と赤を織り交ぜた色のビギニで、より一層エッチな体つきを強調させてるぜ!
部長も朱乃さんもなんてエッチな体つきなんだ!
「イッセーさん」
「ん?」
「わ、私も着替えてきました」
アーシアが着てたのは学園指定のスクール水着だった!
「おお!アーシア、可愛いぞ!お兄さん、ご機嫌だ!」
「あはは、そう言われると嬉しいです!」
特に胸の名前の文字がひらがななのがグッドだぜ!
「………」
おお!小猫ちゃんもスク水かぁ。
「はは!小猫ちゃんはまさにマスコットって感じで、愛くるしさ全開だな!」
「……卑猥な目付きで見られないのも、それはそれって感じで、ちょっと複雑です」
あれ?なんかぶつぶつ言いながら残念そうだぞ?
「イッセーく~ん、見て見て~!」
「………」
そちらを見ると、同じくスク水を着た鶇さんと燕ちゃんがいた!
「おお!燕ちゃんも可愛いな!」
「でしょでしょ~!」
俺の感想に鶇さんもテンションを上げて同意する。
一方の鶇さんはと言うと……うん…グラマーな身体のラインが浮き出てる上、胸のトコなんかはち切れんばかりの状態で、アーシア達と違い……エロい!うん!
「イッセーさーん!」
お、神楽も来たか。
「どうですか?」
神楽もアーシア達と同じスク水だった。
「うん!バッチリ可愛いぞ!」
うん、神楽はおっぱいは大きいけど体つきはスレンダーだから、かわいさが目立つな。
……もっとも、視線は鶇さんと同じくおっぱいに釘付けなんだけどな。
「ヤッホー♪」
千春さんと千秋も来たようだ。
「イッセー兄、どう?」
「お、それって新しい水着か?」
「う、うん…」
セパレートタイプの水着で可愛らしくしていた。
「うん!似合っているし、可愛いぞ!」
そう言うと嬉しそうにはにかんだ。
「イッセー、お姉さんのはどうかな?」
千春さんが大胆に魅惑的なポーズで水着姿を見せてくる。
うおおお、黒のビギニで部長や朱乃さんに負けず劣らずのプロポーションで、ポーズも相俟って非常にセクシーだ!
「はい!非常にセクシーで最高です!」
「あはは、イッセーは素直で良い反応をしてくれるから、選びがいがあるね~♪」
それはもう、こんな眼福も眼福の水着パラダイスを見て良い反応しない訳無いじゃないですか!
みんなの水着姿を脳内ホルダーに名前を付けてそれぞれ保存だぜ!
「そう言や、ゼノヴィアは?」
ふと、この場にゼノヴィアがいない事に気付く。
「水着を着るのに手間取っていて、先に行ってくれと…」
「ふ~ん」
教会の出身だからかな?
「イッセー、貴方にお願いがあるの」
「はい?」


バシャバシャバシャバシャ。
「ぷはー!」
「はい、イチ、ニ、イチ、ニ…」
部長が俺にお願いしたのは小猫ちゃんの泳ぎの練習の相手だった。
意外だったな、小猫ちゃんが泳げないなんて。
「頑張って、小猫ちゃん!」
アーシアの声援を受けながら、小猫ちゃんは俺に手を引かれながら一生懸命にバタバタと足を動かしている。
ちなみにアーシアも泳げないから、小猫ちゃんの後にアーシアの練習にも付き合う事になってる。
「……イッセー先輩…」
「ん、なに?」
「……付き合わせてしまって…ごめんなさい…」
小猫ちゃんが申し訳なさそうな顔をして謝ってきた。
「いやいや、女の子の泳ぎの練習に付き合うのも楽しいよ」
普通に楽しいし、可愛い小猫ちゃんやアーシアの為だったら幾らでも付き合っちゃうぜ!
初めての体験で新鮮だって言うのもあるかもしれない。
千秋達はみんな、普通に泳げてたからな。
……鶇さんの場合、泳ぐと言うよりも浮いてるって言うべきかな。
終いにはそのままお昼寝タイムに突入しちゃうんだよな。
よく沈まないもんだ。
「うわっ!?」
「っ!?」
いつの間にか端に着いてる事に気付かず、急に止まったもんだから、小猫ちゃんは勢いが止まらず、勢い余って、俺にぶつかってしまう!?
しかも、思わず抱き止める体勢になっちまった!
(ヤッベ、殴られる!?)
いつもみたいに「……触れないでください!」って殴られる!って警戒したんだけど、訪れた反応は全く別の物で、顔を赤くして恥ずかしそうにしていた。
「……イッセー先輩は意外に優しいですよね……ドスケベなのに…」
「……誉められてるんだか、貶されてるんだか……まあ、俺だって後輩に何かしてあげたいしさ。小猫ちゃんにはいつも迷惑掛けてるしね」
「あ…」
俺は小猫ちゃんの頭を撫でながら言う。
って、つい、よく千秋達にやる様に頭撫でちゃった!
千秋達はいつも嬉しそうにするんだけど、小猫ちゃんとって嬉しいかどうか分からんのに。
顔を見ると、さらに顔を赤くして恥ずかしそうにしていた。
ザバン!
突然の水音に驚きながら、そっちの方を見ると、競争をしている二大お姉様方がいた!
俺は急いで潜って赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を出して、両目に力を譲渡する。
『Transfer!!』
力が流れ込んできた瞬間、遠くで泳いでいるお姉様方の姿が鮮明に見えてきた!
お姉様方の素晴らしい肢体まではっきりと見えるぜ!
俺の赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)はやっぱこう言う事に使うべきだよな!
早速、この光景を脳内保存…。
グイッ。
っと思ったら、腕を掴まれて引き上げられた!?
いつの間にかプールサイドに上がっていた小猫ちゃんが俺の二の腕を掴んでいた。
その顔は不機嫌そのものだった。
「……次はアーシア先輩の泳ぎを見るんじゃないんですか?」
よく見ると、アーシアが涙目で唸りながらこちらを見ていた。
俺はアーシアのご機嫌を取る為にすぐにアーシアの練習に付き合うのだった。


「はぁ、ちょっとはしゃぎ過ぎたかなぁ…」
アーシアと小猫ちゃんの泳ぎの練習に付き合ったり、その後に一泳ぎしたり、千秋達と遊んだりとちょっとクタクタになってしまった。
「イッセー」
一休みしているところに部長が呼ぶ。
「オイル塗ってくれないかしら?」
「はい!喜んで!」
疲れなんて吹っ飛び、即座に部長の下へ移動する!
部長に手渡されたオイルを早速手に馴染ませて部長の肌に塗り込む。
ああぁぁぁ、部長のスベスベのお肌の感触がたまらん!
はぁぁ、こんな体験ができるなんて、なんて最高な日なんだ。
「ねえ、イッセー」
「は、はい!」
「胸にもオイル塗りたい?」
胸にもオイル!?こんな美しい日本語があったのかぁぁぁっ!!
「どうなの?」
もちろん、塗りたい!
「で、でも、良いんですか…?」
「良いわ。イッセーは女性の胸が大好きだものね」
「はい!大好物です!」
「うふ、後で念入りに塗ってちょうだい」
な、なんか、急に部長の積極性を増したような…?
むにゅぅ。
なんて考えてると、柔らかく、弾力のある何かが背中に引っ付いてきた!?
「あらあら、部長だけずるいですわ」
「あ、朱乃さん!?」
って事は、背中の柔らかい感触は朱乃さんのおっぱい!?しかも、直!?
「ちょっと、朱乃!?私のオイル塗りは終わってないのよ!」
「部長!?む、胸!胸!?」
水着のブラを外している状態で起き上がったものだから、大きな乳房がぷるんぷるんと揺れちゃってるよぉぉぉっ!?!?
「ねえ、部長。イッセー君を私にくださらない?」
「ええぇぇっ!?」
「ダメよ!その子は私のよ!絶対にあげたりするものですか!!」
なんだなんだ!?王(キング)様と女王(クイーン)様でペットな俺の取り合いですか!?
「ねえ、イッセー君」
「は、はい!」
「部長のお乳は吸えました?」
「い、いえ、吸えてません…」
「あらあら、かわいそう。それなら、私が代わりに吸わせてあげますわ」
「ええぇっ!?」
「あむ…」
「うひぃぃぃ!?」
官能的な事を言われながら耳を甘噛みされて、思わず変な声が出てしまった!?
ボン!
後方での破砕音によって、ピンク色の脳みそが一気に正常稼働する。
後ろを見ると、飛び込み台の一つが消し飛んでいた。
前を見ると、部長の手に赤黒い破滅の魔力を滾らせていた!?
「ぶ、部長…?」
「……朱乃、調子に乗り過ぎなんじゃないの?」
「あらあらうふふ、そちらがその気なら、私も退かないわ」
朱乃さんも負けじと、手に雷を迸らせる!?
俺は身の危険を感じて即座にその場から退散してしまう!


後方から爆発音が聴こえる中、命からがら逃げてきた俺は用具室の前に腰を下ろす。
……マジ怖かったぁ…。
お姉様方の眷属悪魔のかわいがり方は俺の想像を超えています…。
「何をしているんだ?」
「ん?ゼノヴィア!?今まで何やってたんだよ?」
「初めての水着だから、着るのに時間が掛かった。似合うだろうか?」
部長達と違ったビギニで、鍛えているからなのかキュッと引き締まった身体と十分に大きいおっぱいと相俟って、なかなかの色気を醸し出していた。
「初めてって!?やっぱ、教会の出身だから?」
「私自身、こう言う娯楽的な物に興味無くてね」
……にしても、時間掛かり過ぎだろ…。
「実は着替えた後、少し考え事をしていたんだ」
「考え事?」
「兵藤一誠、折り入って君に話があるんだ」
「イッセーで良いよ。で、話って?」
「では、イッセー、改めて言う。私と子供を作らないか?」


「ふう…」
一通り泳いだ俺はプールサイドに敷いたシートの上で休息を取っていた。
俺以外の部員もほとんどが休んでいた。
木場だけはいまだに泳ぎ続けていた。
「ははは、こんな大勢でプールで遊ぶなんて初めてだね」
隣で休んでいる兄貴がふと、そんな事を言ってきた。
確かに、プールやらなにやらで遊ぶなんて事、いつもは俺、イッセー、千秋、兄貴、姉貴の五人が基本(鶇と燕がいた頃は七人で、神楽は猫の姿でだが)だったが、今じゃ、鶇と燕は帰ってきており、神楽も本来の姿でおり、オカ研のメンバーとずいぶんと大所帯になったものだ。
ま、悪くないから良いけどな。
ふと、兄貴の手元を見る。
兄貴は休憩がてら、ベル、カリス、コカビエルとの戦闘時に使っていた拳銃の整備をしていた。
「手慣れてるもんだな」
兄貴の手付きは休憩の片手間と言った軽い感じだったが、その手腕は洗練されたものだった。
「まあ、付き合いは長いからね」
そう言いながら整備し終えた銃を構え、調子を見た後に何回かガンスピンさせた後、武装指輪(アーム・リング)に収納させる。
「そう言えば、雷刃(ライトニングスラッシュ)の改善してほしい事とかリクエストは纏まったかい?」
「まあ、大体は…」
コカビエル戦の折り、俺の雷刃(ライトニングスラッシュ)と千秋の黒鷹(ブラックホーク)が致命的に破損してしまい、修繕するよりも新しく作り直した方が早いと言う事になった。
で、その際に改善してほしい事があったり、追加してほしい事のリクエストを纏めるよう言われた。
俺も千秋も大体は纏まっていた。
「完成にはどれぐらい掛かる?」
「う~ん、リクエスト内容にもよるし、彼女自身が投入したいアイディアとか浮かんだりしたら、その分時間掛かるし、二人分の同時進行で尚且つ完成度をできるだけ高めようとするからね。材料問題の発生も考慮すると、大体数ヶ月かな」
「そうか」
兄貴が口にした彼女とは、雷刃(ライトニングスラッシュ)と黒鷹(ブラックホーク)、兄貴の拳銃の産みの親の事だ。
かなり優秀な武装製作屋で、オーダーメイドの武装作成の依頼が後を断たないらしい。
ちなみに元賞金稼ぎ(バウンティーハンター)で、かなりの実力者だったみたいだ。
あと、兄貴が賞金稼ぎ(バウンティーハンター)になりたて頃にいろいろとお世話になったりと、結構交流があるようだ。
どう言った人物か聞いたところ、兄貴からしたら面白くて、面倒見が良いらしいが、俺からしたら変わった人かもねと言われた。
……腕は確かなんだろうが、ちょっと不安だな…。
ドゴォォン!
「っ!?なんだ!?」
突然の爆発音に驚き、辺りを見渡す俺!
プールサイドの所々から煙が上がっていた!
「明日夏、上だよ」
「上?」
兄貴に促されるまま上を見ると、学園で二大お姉様と呼ばれている二人が上の水着も着けないで、魔力を片手に論争をしていた!?
「イッセーはあげないわ!」
「かわいがるくらい良いじゃない!」
「だいたい、貴女は男が嫌いだったはずでしょ!」
「そう言う貴女も男なんか興味無い、全部一緒に見えると言ってましたわ!」
……ああ、論争内容から大体察した。
俺は頭を抱える。
どうやら、イッセーを取り合って論争している内にヒートアップして魔力による戦闘に発展してしまった様だ。
……はぁ、なにやってるんですか、お二人とも…。
……あと、男目があるんですから、ちゃんと水着を着てください…。
それから、プライベートなケンカで学校の施設を壊さないでください!
手加減はしているだろうが、プールが使用不可能になるぐらいに破損するのは時間の問題だった。
周りを見ると、結構慌てている部員が見てとれた。
例外は余程集中して取り組んでいるのかいまだに泳ぎ続けていて騒動に気付いていな様子の木場、騒動が起きているにも関わらず昼寝している鶇、この状況を楽しんで笑っている兄貴と姉貴ぐらいだ。
「あははは、イッセー君はモテモテだね♪」
「まったくだぁ♪千秋もうかうかしてられないなぁ♪」
「はぁ…」
我が家の兄と姉の呑気ぶりにますます辟易する。
ちなみに論争の原因となったイッセーの姿は見受けられない。
おそらく、身の危険を感じて逃走したのだろう。
とりあえず、二人を止めないと。
生徒会を手伝うはずが仕事を増やしたなんて目も当てられないだろう。
もう、手遅れな気もするが、被害の甚大化は避けねばだろう。
「あははは!もう少し見ていたいけど、さすがに止めないとヤバイか♪」
二人を止めようと立ち上がった俺を遮って姉貴が前に出る。
その腰には姉貴の神器(セイクリッド・ギア)である深海の激流(デプス・スプラッシュ)が吊るされていた。
「はぁッ!」
姉貴が手を振るった瞬間、神器(セイクリッド・ギア)である筒から水が発生し、その水がプールに流れ込み、プールの水が大量に巻き上がる!
姉貴の神器(セイクリッド・ギア)は操作能力に特化しており、生成能力はそれほど高くない。
が、筒から出した水を媒体にする事で 周囲にある液体も同様に操作する事ができる。
ここで重要なのが液体ならなんでも良い訳で科学薬品を混同させて操作する事ができ、強酸性の液体にして操作するなど、何気に恐ろしい事もできる。
舞き上がった水は部長と副部長の頭上で滝の様に流れ落ちてきた!
『なっ!?キャアアアアアア!?!?!?』
水は部長と副部長を巻き込みながらプールに流れ込ん…って!?
ドバァァァン!
水の勢いが強過ぎたせいで、辺り一面に水が爆散してしまう!?
ザァァァァ。
「い、一体何が!?」
「何!?何!?」
さすがに木場と鶇も今ので騒動に気が付いた様だ。
「……やり過ぎだ…」
びしょ濡れの風体で俺は姉貴を睨む。
今ので辺り一面は水飛沫で水浸しになっていた。
ちなみに兄貴と姉貴は自身の神器(セイクリッド・ギア)の力で水飛沫を防いでいた為、全く濡れてない。
「あははは!ごめんごめん!」
笑いながら謝るが、はっきり言って詫びてる様子が見れなかった。
「ゲホッゲホッ。いきなり何するのよ!?」
噎せながらも、非難めいた視線を姉貴に向ける部長。
「……部長達こそ何やってるんですか。プールをぶっ壊して、会長にどやされたいんですか?」
「だからってやり過ぎよ!」
「……それには同感です」
部長と一緒に姉貴を睨む。
「あははは!」
当の姉貴は詫びれた様子も無く笑っていた。
「あらあら、イッセー君はどこかしら?」
「そう言えば、いつの間にかいなくなっているわね?」
「巻き込まれまいと逃げました」
まあ、そんなに遠くには行っていないだろう。
大方、用具室あたりに逃げ込んだだろう。


「うわっ!?」
ゼノヴィアの突拍子の無い発言に呆気に取られていたら、用具室に押し込まれてしまった!
てかっ、子作りって!?
「聞こえなかったのか、イッセー?私と子作りをしよう」
「はいぃっ!?」
この娘は一体何言ってるんだぁっ!?
「以前は神に仕えて奉仕すると言う夢や生き甲斐があった。だが、今はそう言った物が無い。そこで、リアス部長にその事を尋ねたら「悪魔は欲を持ち、欲を叶え、欲を与え、欲を望む者。好きに生きてみなさい」っと」
「え~…」
「そこで私は女らしい新たな目標…夢を持つ事にしたのさ。子供を産もうとね」
「いやいやいや!?」
「コカビエルとの戦いを見て思ったんだ。君の潜在的な力は評価に値する。その上、ドラゴンのオーラを身に付けている。子供を作る以上、そう言った特殊な、そして強い遺伝子を望みたい」
「そ、そんな事を力説されても!?」
「ここで二人っきりになれたのも好機だ。きっと、神のお導き…あうっ!?」
思わず祈りを捧げてダメージを受けるも、素早く持ち直すゼノヴィア。
「とにかく、早速試してみようじゃないか」
そう言って、おもむろに水着のブラを外してしまう!?
眼前でおっぱいがぷるんぷるんと弾む!
「残念な事に私は男性経験が無い。性知識の豊富そうな君に合わせよう」
「お、おい!?」
ゼノヴィアが唐突に抱き付いてきた!
「抱いてくれ。子作りの過程をちゃんとしてくれれば、好きにして構わない」
お、俺はこのまま大人の階段を登ってしまうのか!?
「……イッセー、これはどう言う事?」
「うわぁぁぁぁぁぁっ!?!?!?」
「あらあら、ずるいわ、ゼノヴィアちゃんたら。イッセー君の貞操は私がもらう予定ですのよ」
「イッセーさん、酷いですぅ!私だって言ってくれたら!」
「うぅぅぅぅっ…」
「……イッセーく~ん、言ってくれたら、私と燕ちゃんが…」
「なんで、私も入ってるのよ!?」
「わ~…」
「あははは!とんでもない場面に遭遇したもんだな♪」
「……油断も隙も無い」
オカ研女子全員+千春さんの総登場だった!?
「どうした、イッセー?さあ、子供を作ろう」
「バ、バカ、お前!?この状況分かってんのか!?ちったぁ、空気ってもんをよ!?」
『こ!?』
『ど!?』
『もっ!?』
子供っと言う単語に女子部員みんなの顔色が変わる!?
「なぁぁぁぁぁっ!?!?!?」
プールに俺の絶叫が響き渡る。
「あははは!」
千春さんだけは面白そうに状況を楽しんでいた。 
 

 
後書き
アニメではイッセーがおっぱいをつついて、ついに初禁手(バランス・ブレイカー)!
映像だとさらに笑いが込み上げてきました。 
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