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『ひとつ』

作者:零那
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『未練』


僕は未だ貴女に沢山の未練があります。
夢の中では、あの頃と変わらず綺麗な顔をクシャッと崩す様に微笑んでる。
そして僕を励まし、なだめ、時に叱ってくれる。

過ぎ去ってしまった季節は早過ぎて、未来を語り尽くせて無かった。
貴女と寄り添った日々は辛く哀しいモノだったけれど、確かに温かいモノだった。
そして其処には愛が在った。

貴女の為に命を棄てる事が出来た。
でも、貴女だけが逝ってしまった。
もう傍に居れない、此処には居ない、此の世には居ない。
其れは、受け入れたくない現実だった。

貴女が此処に戻ってきてくれるなら他には何も願わない。
本気でそう想った。
愛しくて、哀しくて、苦しくて、死にたかった。
出逢ったことさえ悔やんでしまった程。

此の想いは異常なのだろうか。
何度もそう想った。
女同士だからとか男友達だからとか、そんな風に割り切れない。
同じ人間同士。
そこに愛が在っては駄目なのだろうか。
愛は恋愛だけじゃない。
友愛、家族愛...人間愛ってモノが在っても良いだろう。

貴女との愛はどんな愛だったんだろう。
そして其の愛は今も此処に在るんだってことを、貴女は其処で感じてくれてますか?

 
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