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『ひとつ』

作者:零那
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『茉莉花』


どんな闇に飲み込まれようと足掻き続ける。
這いつくばってでも闇を裂く。
例え闇から闇に行くことになっても。
それでも生きてく。
生き抜いてく。
貴女との約束だから...

眠れない夜を幾度も越え続け、どんなにイタミに襲われ続けても、生き抜いてく。

今の状況や立場、環境など理由は何とでも言える。
でも本当の本当の強い理由は綺麗事じゃない。
ただ、貴女との約束だから...

ほらやっぱり僕は最低だ。
結局、今は此処に存在しない貴女に今でもすがりついてる。

貴女を想う想いが消えないのは何故だろう。
貴女を想う想いが強く強く、いつまでも強く募ってくのは何故だろう。

僕にとって大事なものは増えたんだよ?
あの頃と違って大人になったんだ。
きっと貴女より大事な存在は此の躰から産まれた天使なんだ。

それでも...それでも...
何故なんだろう。
何より誰より、あの頃の貴女の言葉に生かされてきた。

僕には大切に想う何かが、誰かが、あの頃より増えたんだよ。
貴女は其れを『良かったね』って優しく微笑んで頭を撫でてくれるかな?
あれからどれだけ、貴女に逢いたいと祈り続けただろう。
夢の中の貴女はあの頃の貴女のままで温かい...

 
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