| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~

作者:村雲恭夜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

番外:白いW/それぞれの誓い

 
前書き
まぁ、ハイ。甘くなるとは思います。 

 
ライトsied

『過去、未来、現在。俺は永劫にお前を愛す……結婚してくれ、新羅』
『……っ!はい……っ!』
新羅が卒業したその日、俺が新羅に結婚を申し込み、晴れて結婚することとなった。
まぁ、その間に、親間での抗争が在ったのをどうにかいさめて今に至るわけだ。
そして今日。俺はある事件に襲われる。
「……結婚式かぁ」
「ゴメンね……お母さんがどうしてもって言って……」
新羅が頭を下げて呟く。
ホワイトデーの今日。
珍しく俺の方が休暇が取れ、新羅も予定が空いていたので、数年前のバレンタインのお返しを買いにいくこととなっていたのだが……新羅の母親から結婚式をあげてほしいと言われたのだ。
「……つーかなぁ。もう今更って感じだよな」
「そうだよね……」
溜め息を付くと、俺は言う。
「……取り合えず知り合いには連絡いれてやるしかないか」
スマホを取り出すと、そこで手を止めた。
「……あー、しまった。俺が殺したんだった……」
「ダークのこと?でも、不死身じゃ無かったっけ?」
ダークが不死身なのはあくまで神としての力があってこそ。
あの時は既に人間同等の身体でしかなく、不死身では無くなっていた。
「……兎に角、別世界の方に連絡入れてみるか」
「あ、それならミヤビちゃんは?」
新羅が提案する。
「ミヤビ?……あ、そっか。彼奴も神だっけ。威厳ないけど」
途端、俺の背に猛吹雪が起きたような感じがして、すぐに振り返るが、どうやら勘違いだったらしい。
「……兎に角、旧ダーク家に行ってみる。多分承諾はしてくれるだろうし」
「解った。でも、気を付けてね……?」
新羅は言うと、俺は頷いて頬にキスをした。
これから死に逝くような物と解っていて。







†††






旧ダーク家

「……変わらないな、此処も」
旧ダーク家。現在では、ミヤビ達異世界人らが占拠している、言わば異世界人専用住宅になっていた。
が、ダークの私物は残されたままで、誰も手をつけた様子は無い。
すると、突然玄関からブリザードが放たれた。
「うおっ!」
帝雷壁で防ぐと、そこにミヤビが立っていた。
「……どの面付けてここに来た、人殺し!!」
ミヤビは睨むと、近付いてくる。
「ライト……私は許さない。ダークを殺したことに!!」
「……彼奴も望んでいたことだ。それに、『一つの世界に二つの異能力者は存在してはならない』……それが彼奴の守護者としてのルールだった」
「……そんなの知らない!!ダークはっ!ダークは私の大切な……!」
そこまで言うと、ミヤビの目から涙が溢れた。
「……返してよ。ライトの命でダークを返してよ!!出来なきゃ、二度とその姿を現さないで!!!」
ミヤビが叫び、ブリザードを放つと、俺は防ぎ、その場を後にした。

ミヤビsied

私はライトが消えるのを見たのち、家に入っていった。
「……」
無言でリビングに入り、水を飲む。
「……ライトのせいじゃ、無いのに」
私は何故あんなことを言ったのか解らなかった。
すると、騒ぎを聞き付けたのか、黒の方のライトが降りてきた。
「どうしたミヤビ?」
「……ううん、何でもないよ」
笑顔を見せて、ライトに言う。
「……なら良いけど。あんまり、彼奴を邪険にするなよ。それと、暫く休んだらどうだ?」
「……ううん。あと少しだけ、ダークの跡を探してみる」
私はそう言うと、ライトはやれやれと首を振って上に戻っていった。
「……よし」
私は気合いを入れ、またリビングのソファーに横たわり、目を閉じた。

ライトsied

「ゴメン……」
「当然だよね……」
俺達は二人して落胆していた。
まぁ、愛しい人を殺されたらそれはそれでなぁ……。
「ねぇ、どうにかしてダークを喚べないの?」
新羅は言うが、首を振る。
「無理。彼奴の身体の在処は今も行方知れずだし、もし仮に在ったとしても動かせねぇ……」
と言うか結構マジで焦がした記憶が在る。今更ながら反省。
「そっか……」
新羅が顔を下げると、俺はベッドから降りて、扉を開けて部屋を出ようとする。
「どこいくの?」
「……少し、買い物」
嘘だ。本当は、あの戦いの在った場所にいく。それを正直に言うのは憚れた。
「……そう。行ってらっしゃい」
新羅は笑顔で言うと、頷いて返した。









†††









最南端・無人島。

雷撃となって戦いの場に赴いた俺は、すぐに捜索を始めた。
広域なので、かなり時間が掛かると思われたのだが……。
「お前……ずっとそこに居たのかよ……」
ダークの身体はすんなりと見付かった。
最も戦闘が激しかった場に、その身体は横たわっていた。
「……後は」
俺は急いで支度をすると、手を心臓に向けた。
「一か八か……!『雷帝【エクルシオ・ヴォルテクス】!!」
途端、俺とダークの上空に、とても雷撃とは思えない程の稲妻が降り注いだ。

ミヤビsied

「……ん」
私はいつの間にか寝ていたらしく、ソファーに寝転がっていた。
髪はボサボサになっており、ダークが好きだった髪がボロボロだ。
「……ハァ」
溜め息一つ着くと、掛けられていたコートを見る。
「……え?」
それを見た私は外に出る。
掛けられていたコートは、嘗て私が造ったコートだった。激しい戦闘があったのか、ボロボロになっていたが、それはまごうことなき、『シャドウ・オブ・シルバー』、【暗黒の銀】だった。
もしやーーーーー。
そして、それは真実と知った。
玄関を飛び出し、そこにいた人物を見付けた。

「よぉ……悪いな、留守にしてよ」

銀色の髪は風でなびき、そのボロボロの身体には黒い服。
間違い無い。本物の、ダークだった。
「ダーク……翔夜ぁ!!」
突進が如く私は翔夜に抱き付いた。
「あいだだだだだっ!!」
翔夜は本気で痛そうにしていたが、抱き締める力は弱めなかった。
「翔夜……っ、しょうやぁ……」
「わ、解ったから落ち着け……!」
翔夜は言うと、頷いて離す。
「いってぇ……相変わらず過ぎるな……」
翔夜は笑顔で言う。
「何処ほっつき歩いてたのさ!!ライトに殺されたって聞いて……!」
「あー、悪い悪い。ちぃとばかし過去に吹き飛ばされてたんだわ」
「過去に……?」
私は首をかしげると、翔夜が言う。
「前にも言っただろ?俺はこの世界の管理人だ。あのゼウスの馬鹿でも、完全に管理人の力を奪うことは不可能。制限つきで封印が精々だ。それに、俺が過去に吹き飛ばされるには、過半数の神力封印し、尚且つ誰かが高出力の攻撃を俺に放たなきゃなんねぇ。適役が彼奴ーーーーーライトだけだったって話だよ」
「それじゃ。過去の……アンダーワールドのライト達を救って来たの?」
「おう」
全く、この男は……と思い、バコンと叩く。
「無茶無謀もはだはだしい!!」
「……ごもっとも」
翔夜は言うと、私は笑う。
「あ、そうだ。ミヤビ、コレからちょっとした仕事が在るんだ。手伝ってくれよ」
「仕事?」
「……ライトと新羅の結婚式さ」
翔夜の言葉に、私は唖然とした。






†††




ライトsied

「ダーク、来たぞ」
私服姿の俺と新羅、それと親族を連れてきた俺が言う。
「おー。さて、んじゃま軽く始めるか」
ダークは言うと、何かを呟く。

途端、周りか結婚式場に早変わりした。
「おおう!?」
「ま、神様名物【型式転換】って所よ!序でに服も、型式転換!」
ダークが言うと、俺達の服も、変わる。
「うおっ!」
「わぁ……!」
新羅は綺麗なウェディングドレスに身を包み、俺は新郎服に変わっていた。
親族も既に座っており、その中には在住している異世界人も居る。
「さて、と。簡易的にだけど誓いの言葉だけで良いのか、ライト?」
「まぁ、な」
「それじゃ、俺形式で」
んんっ!と咳払いすると、ダークが言う。
「闇神・ダークネス・ウイングの名の元に、新郎よ、新婦を一生涯愛すことを誓うか」
「勿論、誓うぜ」
俺が言うと、新羅の方を向く。
「闇神・ダークネス・ウイングの名の元に、新婦よ、新郎を一生涯愛すことを誓うか」
「はい、誓います」
すると、タツが現れ、ダークに何かを渡す。
「それでは指輪の交換と誓いのキスを」
と、俺と新羅に、深紅と翡翠の指輪を差し出してくる。
それは、あの戦いの時に無くしたと思われていた神器と神機を宿した指輪だった。
「……全く、何処から見付けてきたのかね」
「ま、良いんじゃない?こう言うサプライズもさ」
新羅は言うと、手を差し出してくる。
それに、深紅の指輪を填めると、新羅が俺の手を取り、翡翠の指輪を填めた。
「コレからもよろしく」
「此方こそ」
そして、互いに唇を合わせた。











†††








ダークsied

「いい結婚式だったね、翔夜」
「そうだな。些か適当だが」
俺はぶっきらぼうに言うと、ミヤビが前に立つ。
「と、こ、ろ、で、翔夜。責任は取ってくれるよね?」
「ああ……結婚するか?俺達も」
普通に言ったつもりだったが、突然、ミヤビが顔を赤くしてカリスマガード態勢に移行した。
「うおっ!?」
「不意打ち、ズルいぃいいい……」
「おーい、カリスマガード中悪いけど、連れていくぞー」
ヒョイと俺が抱き抱えると、カリスマガード状態のまま、俺の部屋へとつれていく。
「……おお、綺麗だな」
「掃除、してた」
ミヤビが言うと、俺は苦笑してベッドにミヤビを転がし、俺はその上に覆い被さる。
「悪いけど、さっきので理性がガチギリなんだけど……良いの?襲うよ俺?」
「……別に、襲われても良いよ、翔夜なら……」
更に顔を赤くしたミヤビを見て、理性の蓋が壊れた。
「今日は寝かせねぇから覚悟しろよ、真夜美」
「出来たら、責任とってよね……」
そして、俺達はキスをした。 
 

 
後書き
な ぜ こ う な っ た ! !
ライト「いや、知らんけども」
ダーク「それよか、俺の神度が点元突破してるんだけど?」
いやぁ、当たり前でしょう。実質、ゼウスよりも強いですよ貴方。
ダーク「……複雑」
ライト「コレが作者だ」
次回もお楽しみに!! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧