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剣聖龍使いの神皇帝

作者:黒鐡
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第1巻
  特別顧問としての見学×帰宅後の自由

実戦部隊(ストライカーズ)』の特別顧問になった俺は基本的に見学だが、静乃は予備隊員としての特別演習をしていた。見ているだけだが、通常授業よりかは面白そうだった。一日の後にこれだが、俺としては白騎士機関での戦い方を学んでいた。一年生の授業の質や量も違う濃度ではあったが、クロウやダハーカにラードゥンが相手をしていた時は皆が本気になっていた。俺がラスボスだとしたら、クロウ達は中ボスという感じである。国内最エリートの先輩方に合せた特訓に付き合っていたが、感想としては面白みがないだそうで。

「『戦術(タクティス)』『布陣(フォーメーション)』『連携(チームワーク)』が三つの重点的な特訓らしいが、正直どうなのよ?」

「あちらとしては、防御陣構築後に前線を支える特訓後に、後ろから闇術で支援する戦術。疲労した味方と陣に穴を空けずに交代する連携。中央突破された事を想定し、陣を咄嗟に二つに分ける特訓に効果的に挟撃する戦術。二つの陣で相互補助する連携に、一旦戦術的後退する時の布陣を互いに短所や窮地をフォローし合う事で個々の生存率は跳ね上がるでしたか。それがストライカーズでの実戦の定石(セオリー)ではありますが、ウチとしては全く役に立たない事かと思われます」

だよな~と聞いている間に、俺だったらという想定で端末を出して作戦を決める。前線にはIS部隊を配置し、後方射撃を得意とする者は母艦であるトレミー3番艦を中心にしてからの攻撃。MS部隊の武装は各機体によってだが、対異端者戦も対ドウター戦も少数精鋭で戦うのが俺らの戦術であり、これまで死亡者はゼロである。異端者には決して一対一で勝てないと思っているが、それは白騎士機関の考えであり《救世主(セイヴァー)》の場合だ。俺らCBは一対一でも勝てるために、様々な技術を応用して使って来た。

「静乃はどうだったんだ?俺は基本見ていただけだけど」

「私は一年前から特訓してきたから、手の抜き所は心得ているわ。あとはあなたとの連携だけど・・・・」

「まあ俺としては、背中を任せられるのは今の所沙紀だけだが、今回はこれで勘弁してくれ」

そう言いながら校門を出てから、頭を撫でたのだった。今だけはこれくらいしか出来ないが、静乃にとっては何だか懐かしい感じだったらしいのでそのまま撫でていた。でも歩きにくいので、撫でる代わりとして腕にしがみ付きながら歩いていたけどな。そんで車がある所まで行くと見慣れた顔が揃っていた。

「待ってたわよ!諸葉」

「「お久しぶりです、諸葉様」」

そこにいたのは、桜花と結衣だったがサツキもいた。アイツは女子寮に帰ったのではないのか?

「女子寮に戻ったら、桜花さんが送迎車のとこにいるっていうからここで待ってたのよ」

「そうか。で、何でお前までいんだよ桜花に結衣」

「申し訳ありません、ですがたまにはと思いまして」

そう言いながらサツキは桜花と結衣に話していたが、話が終わるとサツキは女子寮の方に戻って行った。静乃もまた明日と言うと去って行ったので、俺達も帰るかと言ってから桜花・結衣・沙紀が乗った。家に戻った後に、月中基地支部にいるトレミーからのメールで、もうそろそろ異端者が出そうだとヴェーダからの推測として送られて来た。特別演習は明日からもあるが、俺は基本的に訓練を見ているだけとなるが、たまにクロウとの相手をするが次元が違い過ぎると先輩方は言っていたな。

『アイツら正直言ってCBメンバーより弱かったぞ』

『そうねー。まあ一真と一緒に戦うのは私達で十分よ』

「グレンデルやティアもそう思うが、いつかは連携しなければならない。それに実戦部隊とか言っているが、それは数での戦いだからああいう訓練をしているんだと思う」

玄関を潜ると、たくさんのメイドに迎えられてからドラゴン達と喋りながら自室に行った。自室に入るや否や中にいる相棒達を外に出す。ドライグ、サマエル、ペルセフォネ以外はそれぞれヒト化をした。この家に戻ったら、基本俺の中にいるドラゴン達は自由にしろと言っている。なので、俺の部屋にはベッドが五つある。俺の部屋にはもう一つのドアがあるが、そこは俺専用ベッドと密談や行為が出来るようになっている。

「先に風呂でも入ろうぜ、一真の旦那!」

「お、いいね。今日は余り疲労してないが、対ドウター戦とかあったもんな」

風呂に入ると言ったダハーカによって、ここにいる全員が入るために大浴場に向かう。最近は俺が帰宅してきた後に、湯を入れるように指示している。ドライグ達は俺の肩や頭上に乗ったりするが、皆で行こうぜというムードに行く。ラードゥンとかは特に障壁を創っては、実戦部隊の面々に破壊してみろという指示では誰も破壊できなかった。

「私としては、力がないただのヒトですね。修業をする悪魔らを思い出します」

「まあしょうがないと思うぞラードゥン。前世は異世界のあらゆる所にあるからな、いくら力があったとしても器の大きさによってだ」

「一真はこの世界では三人とされているが、本当は同一人物とされている事についてはバレてないよな?」

「バレてないぞクロウ。バレたとしても、記憶を消すだけだ」

ちなみにサツキは、静乃に休みの日には遊びに誘ってもいいかと言っていたが、それならいいと言っていたのでホントこの外史でのサツキと静乃の性格が違うのが、とても驚いていた。俺自身もそうだが、仲間達もそうだった。サツキも本来なら落ち込むのに、今では授業の中では優秀ではあるが、一年生白鉄の中ではな。地味に訓練しているが、桜花が今まで一緒にいたお陰で性格が変わったのだろうと推測できる。

「今サツキの事を考えていたでしょ?」

「ティアか。まあな、思っていた性格が違ったのでな」

「まあそうよねー。お調子者になるはずが、桜花との出会いがきっかけで地味に頑張る子になっているから。でもそうさせたのも一真なんだから、早く行きましょう」

手を引っ張られてから、大浴場に向かったが俺と入りたいメイドばかりいたが、そこは通常運転となり、俺は俺で入る。クロウ達はたまに背中にあるドラゴンの翼を互いの翼を洗う事になっている。今まではドライグ達のは、メイド達が洗っていたが今では元邪龍にして神龍として生まれ変わった者がいるので、クロウ、グレンデル、ダハーカ、ラードゥンという順となり洗っている。ドライグ達は相変わらずメイド達だったが。

「今回は私が洗ってやるわよ」

「助かるよティア」

蒼い翼であるティアの翼を洗った後に、俺の6対12枚の翼をティアや相棒達であるクロウが洗ってくれる。これも感謝の気持ちとしてらしいが、洗うのに不慣れだった頃を懐かしく思う。加減が分からずに引っ張ったグレンデルを、ハリセンではたいたからな。今ではちゃんと優しくやってもらっている。という感じで俺らはいつも通りに浴びていたが、第三者から見ていた者がいた事については知っている。モニタに映っているのは、亜鐘学園・実戦部隊でのトレーニング風景の前にあった決闘風景が録画として送られてきた映像を見ていた。

「当代の『実戦部隊(ストライカーズ)』でも、強さと力を持つ印象を持ちますね」

そう言った彼の秘書が・・・・。

「ついに学園内で現れた神皇帝さん。こういう映像を見るのも悪くは無いが、『実戦部隊(ストライカーズ)』の特別顧問とは。期待を大きくなってしまいますね」

期待を大きくしてしまうが、彼は答えた。

「手頃な《異端者(メタフィジカル)》が出現すれば、この『灰村諸葉』君の実力も測れるし、今のところ本気を見た事ない」

と言った彼の一言だったが、当たり前そうに。

「悪い冗談です。《異端者(メタフィジカル)》がそうそう都合よく出現する訳ないじゃないですか」

秘書は一笑いするが。

「ああ、そうだな。そんな偶然がある訳がないな。だが、文章のみだが対ドウター戦も行われたらしいが、その辺りの映像は無いらしい。生半な《異端者(メタフィジカル)》だと石動迅が指揮すればすぐに殲滅するが、灰村諸葉は最速で殲滅するだろうね。彼の本気を見てみたい」

声なき声で、彼は笑うが灰村諸葉の本気を知るにはまだ時間があるために、不運が密室で作られたとしてもだ。 
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