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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第十三話 立花中尉!野球は九人でするものだ!その二

「俺も尚武もな」
「二人で自衛隊かよ」
「そっちに行くの」
「ああ、大学は進学してな」
 そして、というのだ。
「それからな」
「自衛隊入隊か」
「そうするのね」
「ただな」
「ただ?」
「ただっていうと?」
「俺は一般じゃ入らないよ」
 そのコースでは、というのだ。
「幹部候補生で行くぜ」
「おいおい、いきなり幹部かよ」
「そっちでいくのね」
「大学出たら受けられるんだよ」
 その幹部候補生コースの入隊試験をというのだ。
「だから受けてな」
「幹部からはじめるのかよ」
「そこから」
「ああ、そうするよ」
 ジャスティスカイザーとしてその将来が約束されているということは内緒だ、彼と尚武がジャスティスカイザーであることは秘密のことだ。
「三等陸尉になるぜ」
「軍隊で言うと少尉か」
「そこからはじめるのね」
「何か自衛隊って大卒と高卒でかなり違うな」
「大卒は幹部からはじめられるのね」
「そうだよ、何でも自衛隊って結構入口社会らしいぜ」
 他のお役所と同じくだ、自衛隊も役所であり自衛官も公務員だ。公務員だから入った課程がどうしても重要になるのだ。
「だからな」
「大卒で幹部候補生になると」
「もういきなり管理職で」
「高卒で一般だと」
「兵隊からなのね」
「勿論大卒でも一般から入られるぜ」
 それも可能だというのだ。
「あと下士官候補からはじめるコースもな、こっちは下士官になって暫くしたら自衛隊の中の幹部候補生コース受けられるんだよ」
「そっちは高卒でも受けられるんだよな」
「そうだよ」
 尚智は笑ってクラスメイトの一人の問いに答えた。
「大卒でもな」
「そうなんだな」
「こっちは本採用、一般は現地採用だな」
「それで幹部候補生はキャリアか」
「そんなところだな」
「本当に全然違うな、自衛隊は」
 その入隊コースでだ、このクラスメイトもこのことを知ったのだ。
「いや、いい勉強になっただろ」
「御前よくそういうこと知ってるな」
「教えてもらったんだよ」
 悪田部に、というのは内緒にしてこう言った尚智だった。
「ある悪い人にな」
「そこはいい人って言わねえか?普通」
「何でそこで悪い人なのよ」
「いや、ガチで悪人だからな」
 悪田部本人の名前は出せないが彼がどう見てもどう考えてもかなりの悪人なのでこう言ったのである。尚智はこうした時は素直なのだ。
「だからなんだよ」
「ある悪い人か」
「そう言うのね」
「本当に悪人だからな」
 それで、とだ。また言う尚智だった。
「正真正銘のな」
「そんなに悪い奴なのか、その人」
「あんたがそう言う位」
「俺なんかより相当悪人だぜ」
 尚智はこのことについても嘘を言わなかった。
「それこそ人殺すのを何とも思わない位にな」
「そこまで凄いのか」
「極悪人なのね」
「しかも女好きなんだよ」 
 悪田部の名前も出さないがそうだというのだ。 
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