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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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ALO編 Running through in Alfheim
Chapter-11 不可避の現実
  Story11-2 現実と手掛かり

聖音side


俺の誕生日から日にちが経ち、年を越していた。


「今日は……俺の用件で病院に行く日か…………


検査ついでに桜華のところに行こうかな…………」

俺は三日に一回、桜華のところを訪れることにしていた。

今日の用事は自分のことだけど。
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

















検査を終え、そこから所沢の病院まで自転車をこいで来た。

今回も受付でもらった通行パスはポケットの中。



階段で最上階まで行き、桜華の病室の扉を開けると…………




そこにいたのは未だに目覚めない桜華の姿。

「桜華、また来たよ」

もう一度、あの世界に戻ることが出来れば…………

もうあの世界(俺と桜華が過ごしたアインクラッド)は存在しない。








ふと、後ろから声がした。

「光崎君、来てくれてありがとう」

「あ、桜華の父さん。どうも」

この人は春宮冬樹、桜華の父さんで総合電子機器メーカー『レクト』の重職についている。

そのレクトのCEOが明日奈の父と知った時にはさすがにびっくりした。




冬樹さんの後ろから一人の男が出てきた。

「おっと、彼とは初めてだな。
レクトの研究所で主任をしている須郷伸之の兄で副主任の須郷明宏君だ」

「こんにちは。須郷明宏です。

君が英雄シャオン君ですか」


なんでこの男はSAO事件を…………?


その疑問には冬樹さんがすぐに答えを言ってくれた。

「いやーすまん。

SAOサーバー内のことは口外禁止だったんだが、
あまりにもドラマチックだったので…………つい、な」

…………おい、それダメだろ。

「彼は私の腹心の弟の息子でね。
結城家共々家族ぐるみの付き合いなんだ」

「春宮さん。その事なんですが…………来月にでも正式に決めさせてもらいたいと思います。

桜華さんが今の美しい姿でいる間にドレスを着せてあげたいのです」

「そうか……そろそろ覚悟を決める時期なのかもな…………」

「春宮さん、そろそろ時間が…………」

「そうか。では、また会おう、光崎君」

冬樹さんは部屋を出た。


でも、今の話は何なんだろう…………

「君はあの世界で桜華と一緒に暮らしてたんだって?」

「…………ああ」

「そうか。それなら僕と君は複雑な関係ということになるかな?」

「どういうことだよ?」

「さっきの話はねぇ…………僕と桜華が結婚するという話だよ」

…………!

「そんなことできるはずが…………」

「確かに、この状況では意思確認出来ないから法的には出来ないけどね。

…………実のところ、親たちは知らないが、桜華は昔から僕を嫌っていてね。
いざ結婚となれば拒絶されるだろう。

だから、この状態は僕にとって非常に都合がいい。

おまけに君も知っている結城明日奈も僕の弟と縁談が出てるんだ。

どっちかは避けられないという仕組みになってるんだ」

この男…………すごく…………ヤバイやつだ。

「あんたは……桜華のこの状態を利用する気なのか」

「利用? いや、正当な権利だよ。光崎君。


SAOを開発したアーガスは莫大な負債を抱えて倒産。

そのSAOサーバーの維持を委託されたのはレクトのフルダイブ技術研究部門、
具体的に言えば僕と弟の部署。

つまり、桜華の命は僕が管理していると言ってもいい!

なら、僅かばかりの対価を要求してもいいじゃないか!」

この男は……桜華のこの状態どころか……生命までも己の目的のために利用する気かよ…………

くそっ…………


「君があの世界で何を約束したのかは知らないが、春宮家への接触はやめてもらおう。

式は来月、この病室で行う。
君も呼んであげよう。




では、最後の別れを楽しみたまえ、英雄君」


…………俺はどうすることもできない…………

俺のすべてを越えた速さは幻…………だったんだよな…………

「…………俺は…………何もしてあげられない…………」


俺は病室をあとにした。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆













光崎家

第3者side

――俺は……桜華と約束したのに…………

何も……何もしてあげられない…………


聖音が自室で呆然としていると……


ピンポーン

遠くでベルの音がした。

――こんな時間に……誰だろ

「はぁい、シャオン」

「は!?ミズキ!?」

なんと、ミズキこと村橋瑞希がやって来た。

「エギルにここ教えてもらったし、アンタの母さんと私の母さんが知り合いだったから通してもらえたのよ。

あ、先に行っとくけど、私、アンタの1つ上だからね」

「(そういえば……母さん、昔そんなこと言ってたな)

それは分かった…………で、何の用?」

「桜華ちゃんの居場所、知りたい?」

「めっちゃ知りたい!!!」

「これ、エギルから預かった写真なの」

「鳥籠…………?


!!! これ…………まさか…………?」

「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

でも、行く価値はあるわよ。

それに、明日奈もここにいるの」

「アスナもなのか!?」

「うん。私、明日奈と知り合いで、私の病室がたまたま隣だったんだけど……起きてなかったの。

そんなときにエギルが写真くれて知ったの」

「こうなったら…………行くしかないか」

「詳しくは明日エギルに聞くといいわ。

じゃお休み、シャオン」

「貴重な情報をありがとう、ミズキ先輩」

「年上だけど先輩言うな」








その後、聖音はベッドでぐっすり寝た。
















Story11-2 END 
 

 
後書き
久々のミズキ登場!

なんですが……この後は当分ミズキは出てきません!
すみません!

聖音「全力で謝罪してもダメだと思う」

僕に出来ることはこれしかないんだ…………!

ってことで手掛かりを掴んだ聖音。
次回はどうなるのか…………お楽しみに!

聖音「次回もよろしくな!」
 
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