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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第十二話 上田大尉!!どうでもいいがホークスしっかりしろ!!その八

「そして勝ってな」
「そうしてな」
「今度こそ人気者になってな」
「女の子に囲まれてキャーキャー言われてやるぜ」
「どいつもこいつも日帝衆応援しやがって」
「応援どころか尊敬までしてな」
 日帝衆のその立派さ故にだ、日本国民の殆どが彼等を深く尊敬しその人生の模範としているのである。
 しかしだ、その日帝衆に対して彼等ジャスティスカイザーはというと。
「小学校で児童に授業で悪い大人の見本って言ってたしな」
「ああした大人になるなってな」
「それって何だよ」
「あんまりだろ」
 二人は自分達の日頃の行いは見ずに自分達の不人気を呪っていた。
「北の将軍様と並んで反面教師の鑑とかな」
「俺達喜び組とか持ってねえぞ」
「そりゃ持ちたいけれどな」
「持っていないことは確かだよ」
 花のDT十七歳だ、そんなものを持っていればとうの昔にDTではなくなっている。
「それで何でなんだよ」
「将軍様レベルの反面教師なんだよ」
「粛清も弾圧もしてねえぞ」
「他人を飢え死にさせて自分は肥満してねえぞ」
 これが三代続けてだから恐ろしい、国民全員が餓えて痩せているというのに国家元首一人だけが肥満しきっている国というものは。
「そりゃ食って飲んでるけれどな」
「この梅酒とイカリング美味いぜ」
「けれど他人を餓えさせてねえぞ」
「独裁もしてねえ」
「それで何でなんだよ」
「俺達将軍様レベルで嫌われてるんだよ」
 このことをしきりに抗議するのだった、何処かの誰かに。
 そしてまた読者に顔を向けてだ、こんなことを言い出した。
「読者は俺達尊敬しろよ」
「作者は尊敬しなくていいからな」
「この作品の主人公でありヒーローである俺達を尊敬しろ」
「これでも星河の覇皇以上の大作を目指してるんだよ」
「アッディーン大統領が何だ」
「八条長官が何だ」
 他の作品の主人公達にまで言う始末だった。
「格好よく決めやがってよ」
「特に八条長官なんかもてもてじゃねえか」
「それで全然気付かないっていう美味しい設定とかな」
「何処まで作者に贔屓されてんだよ」
「けれどその贔屓も終わりだ!」
「これからは俺達の時代だ!」
 二人は遂には永遠の、何処かの国の単位で十年後の話をしだした。
「織田信長さんにも勝つ!」
「戦国異伝他には幸村さんもすげえ贔屓されてるけれどな!」
「作者が史実の幸村さん大好きだからそうなってるんだよな」
「十勇士も全員出してるしな」
 ちなみに十勇士のうち三人か六人は実在だという、ただしそれぞれモデルになった歴史上の人物は存在している。
「何かやたら格好よくチートに書かれてるけれどな、幸村さん」
「将来幸村さんが主人公の作品の予定もあるしな」
「その幸村さんよりもだよ、俺達はな」
「目立ってみせるぜ」
 そして人気者になるというのだ、そうした話をしながらだった。
 二人は梅酒を飲む、そうしながら尚智は言った。
「美味いぜ、梅酒」
「ああ、蜂蜜梅酒いいな」
 尚武も飲みつつ応える。
「滅茶苦茶飲みやすいな」
「幾らでもいけるな」
「幸い飲み放題だしな」
「しかも食い放題だ」
 大阪難波ではこうした店は二人から食べ飲み放題となってきている、一人で飲む人間にとっては寂しいことだ。
「幾らでも飲み食い出来るぜ」
「どんどんな」
「じゃあ腹一杯楽しむか」
「酒池肉林だぜ」
 二人が大好きな言葉だ。
「さあ、次はサイコロステーキ頼むか」
「俺は刺身セットだ」
「飲んで食って楽しくやってな」
「とことんまでやろうぜ」
 こうしたことを話してだった、実際にだ。 
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