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仮面ライダーディケイド 〜覇者の帝具〜

作者:カツゲン
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戦いの終わり、旅の始まり、動き出す闇

ディケイド達とナイトレイドが
セーファスを囲む
承太郎達は花京院とアヴドゥルの遺体を
丁寧に回収していた
アヴドゥルの遺体はほとんどの部分が
グチャグチャになっており、
両腕しか回収できなかった

「さて…セーファス、
これから一旦お前をナイトレイドのアジトへと
連れていく」

アカメが告げ、タツミがセーファスを
持ち上げようとする

その時、突如大きな音と共に
城全体が揺れ始めた

「何だッ!」

ディケイドが上を見上げると、
黒煙のような物が見えた
どうやら、爆弾らしき物が爆発したらしい

「クッソ…早く逃げるぞ!
おい!立て!セーファス!城の外に出るぞ!」

だが、セーファスは起き上がろうとしなかった
それどころか、また何かを呟き続けていた

「そんな…これは…まだ私がいるのに…
彼らが裏切ったのか?そんなはずはない…
彼らが私を見捨てるはずがない…これは…ただの地震だ…」

ディケイドがイラついて、無理矢理腕を掴む

「離せ!お前のようなやつが新たな皇帝に触るんじゃあない!」
「黙れ!お前はもうただの罪人だ!行くぞ!」

だが、それでもセーファスは動こうとしなかった
すでに2、3回目の爆発が起こっており、
ディエンド達もすでに逃げ出していた

「仕方ねぇ…ふざけやがって」

ディケイドはセーファスを置いて
部屋から走り去った







周りがどんどんと崩れて行く中、
アポロガイストがセーファスの前へと
現れた

「……!!
や、やっぱり見捨てていなかったか!
さあ、早くお前達の世界へ連れて行ってくれ!」

セーファスが起き上がる
だが、アポロガイストは銃を取り出し、
セーファスへと向けた

「何だその銃は…?」
「お前は覚醒に失敗した上にディケイドを
倒すこともできなかった
挙句に…見ろ、ベルトも破損している」
「そ…そんな…だからってまさか…」
「ああ、そのまさかだ」

アポロガイストが引き金を引く
銃弾はセーファスの頭を貫通した
セーファスの身体は再び地面へと崩れ落ち…
二度と動くことはなかった

「さて…壊れてはいるが、
とりあえず持ち帰るとするか…」

アポロガイストはベルトを拾い、
闇の中へと消えていった







ディケイドが出口までの道を走っていると、
どこからか大量のショッカー戦闘員や
ゲルショッカー戦闘員が現れた

「何故こいつらが!?…めんどくさいな…」

ディケイドはライドブッカーでどんどんと戦闘員を
切り倒して行く
だが、移動スピードは確実に遅くなっており、
かなり危険な状態であった

近くで爆発が起こる
崩れてきた瓦礫に、戦闘員達が巻き込まれて行く

「こいつを使うか…」

【カメンライド カブト】
【アタックライド クロックアップ】

ディケイドは超高速の世界へと突入し、城の外へと向かった








ディケイドが城の外へ出た時には
既に全員が揃っていた
大量にいたドーパントは
スサノオの活躍のおかげで
既に全滅していた

「えぇ!?お前ら、エンペラーに襲われたのか!?」

タツミの驚きに溢れた声が聞こえる
ディケイドが視線を向けると
そこにはタツミと、ボロボロになったマイン達がいた

タツミ達の会話を聞いていると
こっちに気づいたナジェンダがやってきた

「エンペラーは?」
「多分死んだ
連れて来ようとしたが、動こうとしなかった
今頃瓦礫の下敷きになってるだろうな」
「そうか…色々と聞きたいことがあったが…仕方ない」


背後ではまだ、爆発音が鳴り響いている
やがて、城が崩落し始めた

「ここはやばそうだ
もう少し離れよう」

大樹の言葉に、
全員が従った






三日後、ナイトレイドのアジトにて

「士、お前たちのおかげで
エンペラーを止めることができた
感謝する」

ナジェンダが差し出した手を
士が握る

「これから私達は
本来の目的、革命に向けて動き出すのだが…
どうだ?このまま協力してくれないか?」

ナジェンダの誘いに、士は首を横に振る

「すまない、俺達は今回の件で
また本格的な旅をしないといけないことになった
これ以上、ここに止まってはいられない」
「そうか…残念だ
君達がいれば、とても心強いのだがな」
「悪いな」

そう言って士は大樹とユウスケを連れて
ナイトレイドのアジトを出て行こうとする

「また会おうぜ!士!」

タツミのその言葉に、士は振り返る

「残念だが、もう会うことはない…多分な」

そう言い残して士達はアジトを後にした




「なあ、士」
「なんだ」
「本格的な旅って?
これまでとは違うのか?」
「士、僕もそのことが知りたい
一体何があったんだ?」

二人の疑問に士は答える

「あそこにはアポロガイストがいた
俺たちが倒したはずの、あいつがな」
「なに…?一体どういうことだ?」
「俺にも詳しいことはわからない
だがあいつの言葉から察するに
また大ショッカーのような…
いや、それよりももっと大きな組織が
動いているようだ」

士の言葉を聞いて二人は考え込む

「大ショッカーよりも大きな組織…それは一体?」
「俺が知るわけないだろ
だが、鳴滝はもうこの事に気づいているはずだ
俺たちもこれまでのように色々な世界を巡るだけではなく、
そいつらについて調べなくてはならない」
「わかった
…あ、そうだ士、もう一つ聞いていいか?」
「今度はなんだ?」
「あいつらはどうしたんだ?
ほら、電王達と地獄の旅団」
「電王達なら昨日デンライナーと
そのオーナーが来て
連れて行った
地獄の旅団の奴らは仲間の遺体を埋葬しに行ったまま
戻ってきてない
だからその後どうなったかは知らん」
「そう…あ、写真館が見えてきたよ」
「さて…次はどんな世界に行くんだろうな」









どこかの世界のどこかの砦
その中心部の部屋に
アポロガイストは現れた

「ただいま戻りました」

アポロガイストが跪き、
目の前にいる人物に頭を下げた
部屋が暗く、顔は見えない

「ご苦労だった、アポロガイスト
しばらく休むがいい」
「ありがとうございます…ところで、今は何を?」

アポロガイストが尋ねる

「また我々の仲間を冥界から呼び寄せていただけさ
そしてまた一人、新たなる仲間が増えた」

その人物が後ろに向かって誰かを呼び寄せる
そして、そこに現れたのは……


かつて、風都を地獄に変えようとし、Wと戦った仮面ライダー、
エターナルであった

「流石です
あなたのその力、とても素晴らしい」
「大したことはない
私も、気づいた時には
使えるようになっていただけだ
…ところでアポロガイスト、
奴らは見つかったか?」
「申し訳ございません
半年前から依然痕跡が見つかっておりません
おそらく、今もいろいろな世界を転々としてるかと」
「なるほど…まあいい、見つけ次第、すぐに消せ
これ以上、正義のライダーに増えられては困る」
「もちろんです。では」

アポロガイストはその場を後にした







ディケイド達とエンペラーの戦いから半年前
鎧武の世界、沢芽市
そこに、社会の裏で人々のために暗躍する、
1人のビジランテがいた
彼の名は…霧島 翔
後に、仮面ライダーバレルへと変身する男

To be continued in WATCH DOGS 〜in RIDER WORLD〜
 
 

 
後書き
雑で、所々おかしな文章もあったとおもいますが、
ここまで読んでくださって
ありがとうございました
これで、仮面ライダーディケイド 〜覇者の帝具〜は完結です
しかし、ディケイド達の戦いはまだ終わっていません
寧ろ始まったばかりです
仮名ではありますがイマジンウォーズという名前のシリーズとして
彼らの戦いの物語は続いていきます

今回の話に現れたアポロガイストは
どんな組織に属しているのか
そして、最後に彼が会話をしていた相手は
一体誰なのか
そういったことも今後の展開でわかります
次回作の名は最後に出た通り
WATCH DOGS 〜in RIDER WORLD〜
です
よろしくお願いします


では、今回はこれで最後です
ここまで読んでくださって
本当にありがとうございました
また、次の小説でお会いしましょう
次は、ちゃんと面白い作品を書けるように
頑張ります!

 
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