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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-10 すべての終わり
  Story10-2 必死の戦い

第3者side

ヒースクリフは十字盾の裏側から長剣を音高く引き抜き、右手を高く掲げた。

「戦闘、開始!」

そのまま完全に開ききった扉の中へと走り出す。その後に全員が続いた。

部屋の中はドーム状になっており天井も高くかなり広い。


円弧を描く黒い壁が高くせり上がり、遥か頭上で湾曲して閉じていた。

33人全員が部屋に走り込み、自然な陣形を作って立ち止まった直後。


背後で轟音を立てて大扉が閉まった。


シャオンたちがボスを倒すか、もしくはボスに全滅させられるまでは開けることは不可能だろう。















数秒の沈黙が続いた。


沈黙に耐えられなくなったプレイヤーの一人が声をあげる。


「おい…………」


「「上よ!」」

フローラとアスナが同時に叫ぶ。

全員が高い天井を見上げる。


ドームの天頂部に、巨大なムカデのようなものが張り付いていた。

体は虫ではなく、人間の背骨みたいな感じで、灰白色の円筒形をした体節のひとつひとつからは、骨がむき出しの鋭い脚が伸びている。

その徐々に太くなる体の先端に、凶悪な顔の頭蓋骨があった。

人間のものではない。流線型にゆがんだその骨には2対4つの鋭く吊り上がった眼窩があり、内部では青く炎が瞬いている。

大きく前方に突き出した顎の骨には鋭い牙が並び、頭骨の両脇からは鎌状に尖った巨大な骨の腕が突き出している。



視線を集中させると、イエローカーソルと共にモンスター名が表示された。


『The Skullreaper』


スカルリーパーは不意に全ての脚を大きく広げ、パーティーの真上に落下してきた。

「固まるな!距離を取れ!!」

ヒースクリフの鋭い叫び声が、凍りついていた空気を切り裂いた。


我に返ったように全員が動き出し、キリトたちも落下予測地点から慌てて飛び退く。


落ちてくるスカルリーパーのちょうど真下にいた三人の動きが、わずかに遅れた。

どちらに移動したものか迷うように足を止めて見上げている。

「こっちだ!!」

キリトが慌てて叫んだ!

呪縛のとけた三人が慌てて走り出す。

だが。その背後にBossが地響きを立てて落下した瞬間、床全体が大きく震えた。

足を取られた三人がたたらを踏む。

そこにむかって刃状の部分だけで人間の身長ほどもある 長大な骨の鎌が、横薙ぎに振り下ろされた。

三人が背後から同時に切り飛ばされた。

宙を吹き飛ぶ間にも、そのHPバーが猛烈な勢いで減少していく。

イエローからレッドへ…………

あっけなくゼロになった。

まだ空中にあった三人の体が、立て続けに無数の結晶を撒き散らしながら破砕した。

消滅音が重なって響く。

「い、一撃で、死亡だと?!」

クラインが驚きの声をあげる。




通常レベルの上昇に伴ってHPの上限も増えていく。

上手下手はさておきレベルさえ高ければそれに伴いHPも上昇するので死ににくくはなる。

まして、今日みたいなボス戦には高レベルかつ優秀なプレイヤーが集まっている。

たとえボスに攻撃をもらったとしても数発は耐えられるはずだ。

なのにたったの一撃で、だ。

「こ、こんなの、無茶苦茶だわ」

かすれた声でアスナが呟いた。

スカルリーパーは上体を高く持ち上げ、轟く雄叫びを上げると、猛烈な勢いでキリトたちとは別な新たなプレイヤーの一団目掛けて突進した。

「わあああーーー!!」

その方向にいたプレイヤーたちが恐慌の悲鳴をあげる。
再び、骨鎌が高く振り上げられる。



と、その真下に飛び込んだ影があった。

ヒースクリフだ。

巨大な盾を掲げ、鎌を迎撃する。

耳をつんざく衝撃音と火花が飛び散る。


しかし、鎌は二本ある。

左側の鎌でヒースクリフを攻撃しつつも、右の鎌を振り上げ、凍りついたプレイヤーの一団につきたてようとする。

「くそっ!」

キリトが宙を飛ぶように瞬時に距離を詰め、轟音を立てて振るってくる鎌の下に身を踊らせた。

そして、左右の剣を交差させ、鎌を受ける。

「だめだ、重すぎる!」

新たな剣が純白の光芒を引いて空を切り裂き、下から鎌に命中した。

アスナだ。

「2人同時に受ければいけるよ!」

「よし、頼む!」

キリトたち夫婦は右の鎌に取り付いた。

シャオンはヒースクリフの元に向かう。

「ヒースクリフ!お前は残ったメンバーを指揮してボスの本体を攻撃するように指示してくれ!左の鎌は俺が食い止める!」

「了解した。シャオン君頼むぞ」

ヒースクリフは鎌をなぎ払い、シャオンと立ち位置を交代した。

シャオンが鎌を受けようしたとき、横から別の光芒が空を切り裂いた。

それは1人しかいない。

フローラだ。

「シャオン君、俺がじゃなくて、私たちで食い止めるんでしょ?」

「そうだったな。んじゃ、いくぞ!」

2人は放たれる鎌を受け止めては弾き返しの繰り返しだ。

「各員、腹の下に潜りこんで本体にダメージを与える。行くぞ」

ヒースクリフが早くも散り散りになった攻略組のパーティを立て直し指揮をとっている。

時折繰り出される敵の攻撃で少しずつだがHPが削られるがそれすら意識にはないほどに鎌に集中しきっていた。






しかし、鎌を防ぎきれていなかった。

「くおっ!」

「きゃっ!」

「うあっ!」

「きゃっ!」

4人は弾き飛ばされてしまった。

「くっ…………SEED Mode-Acceleration!!」

体勢を立て直し、SEED Mode-Acceleration状態のシャオンがBossの元へ。

「シャオン、一旦下がれ!」

「まぁ、見てなって!


ヒースクリフ!残りのメンバーでHP削れ!」

「分かった」

そして、シャオンはBossに向かって言う。

「さあ、ひとっ走り……付き合えよ!!」

シャオンの体が、青に光る。

そして、驚くべきスピードで両方の鎌を捌いていく。

「すごい、あれが『蒼藍の剣閃』の力…………」


ゴァァァァァァ!!


シャオンに鎌が向けられた。

「危ない!シャオン君、避けて!」

鎌がシャオンを真っ二つに…………













しなかった。


一瞬ぶれたかと思ったら、シャオンが鎌の後ろにいた。


「剣が奏でし輪廻の剣音…………

サークリング・クレッシェンド」



それは連二刀流スキル技の一つ。

高速で叩き込む48連撃。

Bossの鎌を二つとも切り裂いた。

ゴァァァァ!!!


「ヒースクリフ、今だ!」

「承知した。全員、スイッチしながら攻撃だ!」

メイン武器を使えないBossなど恐ろしくもないかの様に皆攻撃を開始した。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


















そして、30分後、HPは2割まで減っていた。

しかし、皆、疲れている。

そんな中シャオンが口を開いた。

「皆、いったん下がれ!俺が出る!」

前に出るシャオン。


そのままBossに向かう。

「いくぜ!シューティングスター!」

そのまま目にも止まらぬ速さでBossを切り裂いた。

この攻撃で1割ほどに減らし

「トップスピードで…………振りきるぜ!!



流星よ、我に纏いて光となれ!

メテオリッター・スタードライブ!」


目にも止まらぬ光の連撃で、Bossはその体を四散させた。















Story10-2 END 
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