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ひねくれヒーロー

作者:無花果
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風船唐綿をあげよう


花言葉、「隠された能力」(風船唐綿の花)
「いっぱいの夢」(風船唐綿の実)


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風船唐綿をあげよう














◆◇◆シカマル◆◇◆


朝からガミガミ怒鳴られて、面倒くさいことこの上ねえと思っていたのに・・・

五代目からの呼び出しで更にやる気がなくなった

足早に、しかし気分は鈍重に執務室に向かう

その途中でシュロが任務書片手に挨拶だけして立ち去って行った


・・・あいつも朝っぱらから任務かよ・・・


中忍になって三日も経たないというのに・・・

木の葉の人材不足が身に染みる


執務室に入ると、五代目がうちはサスケが里抜けしたと告げる

・・・待った、なんでアイツそんな面倒くさいことしてやがるんだ


「これから初任務をやってもらう」

「サスケを連れ戻すだけッすか?」

「あぁ・・・
 ただしこの任務は急を要するうえに、厄介な事になる可能性が高い」


連れ戻すのを阻む敵さえいなければ・・・そう期待を持つものの、無情にも五代目は告げる

同期の中では何かにつけてスゲー奴だと思って、一目おいてたのによ

まさか里抜け・・・


「だったらこの任務、四人小隊の人員構成は上忍中忍だけにしてくださいよ」


感知・情報索敵ならシュロが良いけれど・・・さっき任務に出たからなぁ

感知だけならイカリが頼もしい、あとサスケを絆してくれそうなんだが、あいつは追いかける側じゃない

罠を張り巡らせて、自分の陣地でただひたすら動かず待つタイプ

今回の任務には合わない


「それは出来ないんだよ・・・」

「! ・・・なんで!?」

「今ほとんどの中忍上忍たちは、必要最低限の人数を残して皆任務で里外に出ている
 ・・・こりより30分以内に、お前が優秀だと思う下忍を集めるだけ集めて里を出ろ」


下忍だけ・・・

おいおい、ほとんど同期しか顔も知らないっていうのによ

・・・チョウジは必須だ、組んで長い

感知ならシノ、キバって所か

アカデミー時代三人でよく組んだコンも捨てがたいな・・・


「火影様、ねたみコンを応接室に待たせてありますが・・・」

「おぉ、もうそんな時間だったか
 ・・・それではシカマル、サスケ奪還任務頼んだぞ」


「ちょ、ちょっと待ってください、コンを任務に参加させたいんすよ・・・!」


コンがいたらあの妙に速い術で、一気に敵からサスケを奪えるかもしれねえ

大蛇丸を退けたとかいう噂のあるコンがいれば、大蛇丸の配下の意表をつけるかも・・・

・・・大蛇丸と戦ったっていう噂、どうせ暴走したんだろうけどよ・・・


「ダメだ!!」


「な、なんでっすか・・・そりゃ、あいつが体弱いのは知ってますけど・・・」


「火影でもなんでもない、ただの医療忍者として言わせてもらう
 ・・・ねたみコンは木の葉で療養させる
 なんとしてもだ!」


バン!と力強く机をたたきつけて五代目は声を荒げた

・・・知らない間に体調を崩してたのか・・・?


納得いかないが、そう己をなだめてみる

代わりとでも言いたげに推薦された下忍——ナルトの家へと向かう


・・・、腑に落ちねえな・・・










◆◇◆ツナデ◆◇◆






新人中忍のシカマルを見送り、応接室に向かう

事務の引き継ぎを手伝ってくれていた三代目がコンを見ていてくださった

・・・執務室に来るように言わなくて良かった

サスケ奪還任務に参加させてしまっては、与えた休暇の意味がない


三代目とコンは爺孫さながらに、茶を飲みながら近況を語り合っていた


・・・あぁ、やっぱりこの子に忍なんて合わない


「あ、五代目さま
 ・・・どうしたんですか、そんな顔して」


「いや・・・次に診るロック・リーの手術が・・・ちょっとね」


「・・・大丈夫ですよ
 夢のためなら、死ねる人だから」


・・・お前もそうなのか

そう、問いかけてみたかった

だけど、答えはもうすでに分かっている

ナルトが言った言葉を私は憶えている


——コンは、忍を諦めない
  だってそれがコンの夢だから——


コンも、リーも、諦めない、夢のために死ねる人間

そう思うと、不安になると同時に何故だか誇らしく感じる


「・・・さ、軽く診察しようか」

「はーい
 ・・・どう?湯隠れのときよりずっと丈夫になってるでしょ?」


取り寄せておいた過去のカルテを見ながら診察する

三代目がアカデミー時代の健康診断書、実技授業における注意点、問題点をまとめたレポートを渡してくれる

・・・ふむ、確かに体力がついているか・・・

しかし泊まり込みの任務後は必ず入院している

木の葉へ移住した直後に比べれば、目に見えて入院日数は短くなっている

一週間必要だったものが最短一日入院・・・

・・・入院回数は変わってない・・・?


あとこのアカデミーのレポート・・・


「三代目、これ通信簿・・・」


「わかりやすかろうて・・・イルカがまとめておるしのぅ」


イルカ・・・あぁ、あの受付の・・・あれ?受付が教師?


「イルカ先生は兼業してんの
 あの人すごいよ、無理だと判断したら上忍も叱りつけるから

 そして周囲が、あいつ叱られるような任務受けようとしてたんだーププーみたいな感じになる」


あー・・・この間そんなの見たような・・・


「死にたがりストッパーじゃからの・・・」

「前にシナイちゃんとガチ口論して勝ったのは吃驚した」


シナイちゃん泣いてた


・・・そ、そうか、そういう報告されてもな


「あれは凄かったのぉ
 ここだけの話、カカシも泣かされたことが・・・」

「うわー・・・きっとナルト達じゃ無理な任務受けさせようとしたんだなぁ・・・」


・・・良い奴じゃないか


「・・・長時間話しても、吐血しなくなったんだな」

「リハビリだけで吐血してたころに比べたら、殆ど吐血しなくなったよ」


そうか

・・・本当に良かった


「・・・どうして大蛇丸と戦った」



死に急ぐような真似を、どうしてしたのか

三代目を助けるのは良い、だが、自分では危険だと分かりきっているだろうに



「・・・・・・どうしてこうなった、かな」


「は?」


「いや、いうなれば・・・ノリ?」


「・・・ノリじゃったの」


猿飛先生、お願いですから私にもわかるよう説明してください

2人で頷きあって笑い合わないでください


「・・・怒る気、だったのに・・・」


そんな風に言われると怒る気も失せる


「ご、ごめん五代目
 何か言うこと聞くから、顔を上げて、さ?」


言うことを聞く?

それなら言いたいことは一つだけだ




「・・・なら、忍者を止めろ」




「絶っっっっ対に!!





 嫌だ!!」




渙発入れずに叫ばれる

叫んだ拍子に血が飛んだ

・・・そう言われるのも分かっていたさ

それがお前の夢、だもんな




「あーやだやだ青臭いったりゃありゃしない」




不意に何者かの声が響き渡る

声が聞こえてきた窓をみれば、そこには一羽の烏

忍鳥か、しかし、一体だれの?


「おま、鴉!」


「いよう巫子さん
 ・・・うちはサスケを止めたきゃ、ついてきな」


身を翻して窓から飛び立った

こいつは里抜けを知っている!

まだそんなに広まっていない話なのに、何故忍鳥が知っている!?

こいつの主人は誰だ


「待ちやがれ!」


「待ちなさいコン!」


伸ばした手も虚しく、雷光を残して窓から走り出てしまった

窓から身を乗り出すと烏に先導されるあの子の姿が微かに確認できた


「・・・綱手よ、あまりあの子に過保護になる必要ない」

「猿飛先生・・・しかし」

「あの子はお前が思っているよりもずっと強い
 信じてやりなさい」


とても不安になる

あの子の背中を見ると、またあの血だらけの姿になっているのではないかと・・・

目をつむり、開く度にあの姿がちらつくのです

そうして縄樹の死と被りだして、不安にさせるのです・・・先生




 

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二日酔いはなかった

飲まなかったもの・・・どうして介抱役になってしまったのか・・・

二日続きの新年会(仕事と身内)は疲れます

医療忍術で気疲れも治らないものか
 
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