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オズのムシノスケ

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第七幕その八

 五人は今は将軍と旦那さんが作ってくれたお菓子と飲みものを心から楽しみました、そうしてその楽しい時間が終わってからです。 
 カルロスがです、皆に言いました。
「それじゃあ」
「ええ、後はね」
 恵梨香がそのカルロスに応えます。
「ボタン=ブライトにどのお菓子を持って行くかよね」
「全部持って行くといいわ」
 こう言ったのは将軍でした。
「私の家で作ったお菓子の全部の種類をね」
「シュークリームもパイもですね」
「キャラメルもチョコレートも」
「たっぷりと持って行ってね」
 将軍は量についても言ってくれました。
「後はね」
「後は?」
「飲みものはね」
 こちらのことも忘れていない将軍でした。
「そっちは水筒あるかしら」
「ええ、持ってるわ」
 ここでドロシーがにこりと笑ってでした、そうして水筒を出して来てです。
 そのうえで、です。将軍に言うのでした。
「これね」
「ああ、王女さんが持ってたのね」
「そう、だからね」
「飲みものの心配はいらないわね」
「後ね」
 ここでさらにです、ドロシーはバスケットボックスも出して来ました。そうして将軍にあらためて言うのでした。
「お菓子はここに入れるから」
「相変わらずもの持ちがいいわね、王女さんは」
「いつも旅行してるから」
 それでなのです、ドロシーは。
「持ってるの」
「そういうことね」
「それじゃあね」
「ええ、その水筒とバスケットボックスに入れてね」
「持って行くわ」
「お菓子は」
 ここで恵梨香が言うことはといいますと。
 大きな黒地に唐草模様の布を出してです、こう言うのでした。
「これに入れるつもりでしたけれど」
「それ何なの?」
 トトは恵梨香が出して手に持っているその大きな布を見て尋ねました。
「物凄く大きいけれど」
「風呂敷っていうの」
「風呂敷?」
「日本にある布で」
 それでというのです。
「この中に入れて包んでものを運ぶのよ」
「お菓子もなんだ」
「そう、食べものとかもね」
 包んで運ぶとです、恵梨香はトトにお話しました。
「そうするものだけれど」
「ドロシーがバスケットボックス持ってるからね」
 だからなのでした。
「あのバスケットボックスには幾らでも入るからね」
「この風呂敷の出番はないわね」
「そうなるね、けれど」
「けれど?」
「面白いね、布に包んで持ち運びするなんて」
「日本独自だと思うわ」
「日本って前から面白い国だと思っていたけれど」
 それでもだというのです。
「そうしたものもあるなんてね」
「面白いっていうのね」
「かなりね」
「それでね」
 だからだというのです。
「僕もその風呂敷欲しいね」
「トトもなの」
「前足で包んで」
 そうしてです。 
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