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SAO:孤独の剣聖

作者:けい。
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十三話

 
前書き
いろいろあったってことにしてください

原作1巻です 

 
 
 血盟騎士団をやめた俺はあれからずっとソロで最前線を潜っている

 同じソロであるキリトとパーティを組もうとも考えたがそれではもともとの目的を達成しないため結局誰とも組まないことにした

 身に纏っている装備もガラリと変わりギルドに入っていたころは白の血盟騎士団おそろいの服装だったが現在は深い青を基調とした服装へとなっている

 これは単純に俺の装備、傾国の剣との見栄えを意識しただけの装備だが俺自身この服装を気に入っているので変える気は早々ないだろう

 「うし、今日はこれまでにしておくか」

 現在の最前線は74層となっている。そしていまこのフロアに出現するMobリザードマンロードを倒し終え俺は馴染みの店に行くことにした

 ソロになってからかなり効率は落ちたが特に気にしてはいない、もともとかなりの頻度で迷宮探索へ駆り出されていた俺は攻略組トップクラスのレベルを維持しており安全マージンはしっかり取れているからだ

 そしてソロになった理由は自分自身のバトルスキル向上させるためである。現在ソロになって危険に晒され続けているためかそれは着実に上がってきているという実感がある

 俺の言うバトルスキルとはプレイヤー自身が持つ感覚のようなもので、それはゲームアシストのあるスキルやパラメーター、レベルアップによって上がるものではなく日々積み重ねによって身に付くものだ

 これがないプレイヤーはどんなにレベルが高くてもこれからの戦いを乗り切ることができないだろう

 最近のMobはAIが高く戦闘中にこちらの動きを学習しているようだった。アルゴリズムの不規則な変化、ソードスキルの多様化、単純な高ステータスだけでは攻略すら難しくなっているというのが最近感じたことだ

 俺が馴染みの店に着くとそこには先客がおり見知ったプレイヤーではなかったが気の弱そうな槍使いだった

 (これはカモにされるな)

 と考えていると俺の後に今度は見知ったやつが来店してきたようだ

 「ようキリト」

 「ジンか、お前も買収か?」

 「お前もってことはキリトもだな」

 と聞くとキリトは頷く

 俺とキリトが話していると

 「よし決まった!ダスクリザードの革二十枚で五百コルだ!」

 (なんてひどい商売だ。ダスクリザードの革といえば高性能な防御の素材となるものを二十枚で五百コルとは…)

 と俺が思っているとすでに交渉成立していたらしくその槍使いは沈黙のまま去ってしまった

 「相変わらず阿漕な商売しているな。エギル」

 「ようジンにキリトじゃねえか。安く仕入れて安く提供するのがウチのモットーなんでね」
 
 「後半は怪しいもんだけどな。まあいいや、オレとジンの買取も頼むよ」

 「お得意先のお前らにあくどい真似はしませんよっと」

 「はは、じゃあ俺から先に頼む、値段はいつものな」

 俺がそういうとエギルは少しだけむっとした顔をするが

 「はあ…わかったよ、お前がそれでいいのなら俺もそれに従うとするさ」

 俺は相変わらず一アイテム十コルといった破格の値段で交渉していた

 俺も普通の店で取引するならこんなことはしないのだが今までエギルがしていることを知っているためその援助になればと思い続けている

 俺の交渉が済むとキリトとの交渉に移る

 するとすぐにエギルは目を丸くし驚いていた

 「おいおい、こりゃS級食材ラグーラビットの肉じゃねえか。俺も現物をお目にかかるのは初めてだぜ。キリト金には困ってないんだろう、自分で食おうとは思わないのか」

 (相変わらずの豪運だな~。こいつ例のユニークスキルだってそうだし。俺の傾国の剣に並ぶぐらいの魔剣もドロップしてたしな~)

 自分を棚に上げそう思っているがなんでも料理スキルをとっていないらしく自分では宝の持ち腐れなので渋々手放すそうだ。

 (そういやあいつが料理スキルをとっていたな…)

 と考えているとその人物が俺の目の前を過ぎキリトの肩を掴む

 「キリト君」

 そいつがキリトの名前を呼ぶとキリトは素早くその手を掴み

 「シェフ確保」

 「な、なによ」
 
 そいつは俺もキリトもよく知る人物血盟騎士団の現副団長の閃光のアスナだ

 キリトがアスナの腕を掴んでいると後ろから殺気のようなものを感じたので振り向いてみるとものすごい形相でキリトを睨んでいる血盟騎士団の団員がいた

 キリトはそれに気づくと手を放し指をひらひらさせる

 「珍しいな、アスナ。こんなゴミ溜めに顔を出すなんて」

 (店のマスターがいる前でそれを言うか)

 と俺が苦笑しているとエギルも顔を若干ひくひくさせていたがアスナに少し声をかけてもらいご機嫌を取り戻した。何とも現金である…

 アスナは生きているのを確認しただけとキリトに言ったがそんなのフレンド欄もしくは黒鉄宮の石段をみればわかることなので嘘であろう

 (どうせキリトの顔が見たく会いに来たのだろう)

 と思い俺はアスナの後ろでにやにやしていた。

 しばらくすると本題に入り料理スキルをコンプリートしたアスナに料理を作ってもらおうということで話しは収まった

 俺もS級食材を食ってみたいと思ったがここはキリトとアスナを二人きりにしようと考えひっそりと店を抜け出す

 俺が帰る寸前血盟騎士団の団員とすれ違ったのだが

 (見ない顔だな。新入りか?)

 と考えたが気にせず俺は22層のマイハウスへと帰って行った

 俺が今住んでいるマイハウスはちょっとした秘密基地みたいなもので木の上に家が建っているのだ。

 ここは情報屋にも出回っていない秘密の場所で買うのにも体術スキルウォールランが必要などいろいろと条件がいる

 ここの近くにある小さなログハウスと迷ったがここから見える絶景に惹かれたためギルドを抜けた後はここで移住を済ませている

 俺が眠りに着こうと思っていると
 
 【助けてくれ】

 キリトから短文のメッセージが届き俺はまたあいつが何かしたのかと思いながらも眠りにつく

 
 

 
後書き
 とりあえず続きます。

 マイハウスの場所としてはキリト達がユイと出会った森だと考えてください

 ユイとの伏線を一応拾いたかったのでできるだけ近いところに住まわせてみました 
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