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魔法科高校~黒衣の人間主神~

作者:黒鐡
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九校戦編〈上〉
  織斑家での祝杯×玄信との秘匿通信

本来なら俺が完全マニュアル調整をしてから、服部副会長をセリフが来ると思ったがそれが外れる何てという事は思わなかった。未知なる技術を見せたら否定派の奴らも烈や零達也がいたからだろうな。本来なら、桐原先輩個人が所有しているCADは競技用の物よりハイスペックな機種。スペックの違いにも拘わらず、使用者に違いを感じなかったのは高く評価。九校戦は当校の威信を掛けた大会であり、肩書き関係無しで能力的にベストメンバーを選ぶべき。エンジニアの仕事は選手が戦いやすい様にサポート役であり、今見せた技術は非常に高いレベルと判断せざるを得ない。エンジニア不足の現状では一年生とか前例がないとかそんなしょうもない事に拘っている場合ではない。

とそう言った後に十文字会頭からも、相応しい技術を見せたとかで織斑の選手兼エンジニアを支持するとか言うはずだったが全て未知なる技術で不発となった。そしてこの会合というより技術を見せた後に俺と零達也と烈は、学校にある校長室に案内をした。そこに入ってから烈が言ったけど。

「ここならもう平気ですぞ、零社長。いや一真様、分身体を長期でやるのと同時にリンクシステムで疲労されていますからな」

そう言ったら零達也は消えてから、俺は座り一息ついた。

「ふう、分身体である零達也と俺の動きは違うが全てゼロがやってくれたからな。それよりあれが俺の技術だとは思っていない」

「それはそうだ、現にリンクシステム何て存在しないシステムなのだから。あれは精神干渉系ですよね、視線をディスプレイに向けさせてから一真様が電子化とされて中に入ったという幻覚を見せただけに過ぎない」

さっきやったのは、リンクシステムと呼ばれたモノだが実は存在しないシステムで電子化をしたのを機器に飛ばす事は可能だけど、あれは単に電子化させたに過ぎない。本当はエレメンツの一つであるゴーストを使い機器とリンクしたかに見せたがあれは幻術の類だ。俺の技術は、ゼロと一緒の時だけ本当の力が発揮されない。電子化された俺と思わせたのは烈からの思いつきである。

「それにしても本番で一発で出来たのはさすがと言いたいですな」

「まあね、それが俺の真価だと思うよ烈。あと来てくれてありがとよ」

「あそこに私がいなければ、偽物扱いをされていただろうさ。まあ一真様の調整は全てキーボードオンリーだから、時間は数分で終わらせる。ゼロがいるからね」

「さてと、そろそろ帰った方がいいと思うぞ?ここに烈がいると記者にバレたら大変な事になる」

という事で黒塗りの車に乗せた烈と護衛者二名と秘書を乗せた車は行ってしまった。あとはいつも通り深雪と一緒に帰ったんだが、家に帰った後の会話となるが俺が九校戦の選手兼エンジニア入りと知ったのかお祝いケーキをケータリングで頼んでいたので紅茶の後にケーキを食べた俺達。

「改めて九校戦メンバー入りおめでとう!」

『おめでとうございます!』

「ありがとう。深夜、穂波さん、深雪、蒼太、結衣、沙紀」

とマグカップで乾杯をしてから、ケーキを食べていたらエンジニアについての技術についてだったが、あれは俺の技術を隠すための思いつき技術。リンクシステム何て存在しないし、俺のCAD調整する時はゼロがいないと調整不可能。それにキーボードを1秒で数十から数百を打っているので、数分で終わらせる事が出来た。

「それにしても映像で見たけど、まさか精神干渉系統を使って幻術を見させている間にキーボードオンリーで数分処理をするとはね。真夜から聞いたけど凄いわね」

「精神干渉系統は何も相手の精神を壊すだけではないからね、見ている者全員に幻術をかけるのは烈が手伝ってくれたおかげさ。俺一人ではできなかったからな」

「九島老師のお陰でまだ一真様の技術を隠せたのですから、あとでお礼をお贈りした方がよろしいでしょうか?奥様」

俺は別に送らなくてもいいのでは?と言ったがこのくらいしないと気が済まないと言って、タブレットにあるカタログを見ていたのだった。リビング兼ダイニングルームにはテレビ電話のような大画面がある。これについては前にも説明したが、調査した物を閲覧したりといろいろと便利であるけど。あとは秘匿回線以上の独自回線でトレミーと月中基地にあるヴェーダにアクセスできる。情報を閲覧するときはヴェーダ直結で見ている。

現代は電「話」機ではなく電「影(映)」機ではないかと、実にどうでもいい議論が行われているそうだが、俺達は普通に電話機か電話と呼んでいる。深夜達がカタログを見ていると電話が鳴ったので、俺が出てみるとカーテンが閉まり室内が暗くなった事で深夜達もこれは秘匿通信だと気付いたようだったので画面を見たのだった。

『お久しぶりですな、織斑少将。おっと皆さんもいるとは思いませんでしたな』

「久しぶりとでも言っておこうか、玄信。いや風間少佐殿」

俺はそう言った後に皆それぞれ久しぶり~という風に軽いなと思いながらだったが、俺はそのまま画面の前に立っていた。

「私達は撤退した方がよさそうかしら?」

『深夜さん達もいてくれると助かりますが、用件はそちらと大きく関わる事なので』

深夜達がそう言ったら深夜達にも関係がある事か、もしかしてサード・アイやIS関連かな?と俺は思ったので深夜達はそのまま座っていて俺だけ立っていたけどね。

「リアルタイムで話すのはいつ振りかな?それとも敬語にした方がいい?」

『いやそのままで結構ですよ織斑少将、リアルで話すのは三ヶ月振りですな。それとこの通信はトレミーを経由させているから問題ありません』

「なるほど、では俺らは玄信と呼ぼうか。それと経由先であるトレミー応答せよ『何ですか?一真さん』これは大丈夫な通信だよな?『逆探知されても問題無いです~』ならいいんだけど。よくもまあ一般家庭用ラインに割り込めただけはある」

トレミーからの経由して秘匿通信だからなのか、多少は心配はするが問題なさそうだし、トレミー周辺にはGN粒子撒いているから問題ない。

『簡単ではなかったが、トレミー側からの経由なのでな。織斑少将の家のセキュリティーが厳し過ぎるとは聞いていたからね、ま、少将の家には見られてはいけない宝庫でもあるからなのか、一度こっちで通信しようとしたら危うくカウンターでクラッキングを喰らいそうになったよ。ちなみにこの通信をこちらからトレミーに送ったのは藤林がやってくれたなのか、すぐに経由できましたよ』

「最近のハッカーは見境ないし、何よりそこら辺の管理はゼロがやってくれますしね。CBの武装データとかもありますから、深い階層に行くにはヴェーダからのアクセス権がないと見れない仕組みです。そうか、そっちに響子がいるなら安心だな。どうせオペレータとしてやっているからすぐ近くでこの会話聞いているんじゃねえのか?それよりも用があって来たんでしょ?玄信」

『あら?バレちゃったみたいだけど、お久しぶりですわ一真さん。特に深夜はいいですよねー、一真さんと一緒にいられるから羨ましいわぁ』

「まあしょうがないじゃない、前は一緒に働いたとしても今回の役目でも十分一真さんとバックアップできるんだから」

まあ記憶共有者は年齢が停まるし、不老不死と脳量子波がオプションとして付いてくるので俺達も何百年経とうがそのままの顔になっている。地位と所属部署からして、相当な激務だと聞いているが微塵の疲労感もなさそうだ。通話相手は陸軍一○一旅団・独立魔装大隊隊長・風間玄信少佐ではあるが、記憶共有者で前外史では元部下だった男だ。国連軍ブラック・シャーク隊の一員だったはずだが、この世界に国連軍は存在しないので俺達はソレスタルビーイングとしての活躍をしている。

それとあちらは藤林でこちらは響子と呼んでいるが、玄信と同じ大隊の隊員の一人で記憶共有者の藤林響子少尉だ。元部下で部下だった時はIS部隊の隊員としてやっていたので、ここにいる深夜と同期の者だ。玄信が隊長で響子が副官をしていると聞いているが、名前だけは同じでも容姿と声は違うから一瞬誰だ?と思うかもしれないけど。脳量子波による会話が証拠となる。

「深夜に響子よ、お喋りは今度にしてくれ。それで?今回はどんな用件な訳」

『前置きはこのくらいにしておきたいが、深夜や蒼太とはまた一緒に織斑少将と戦いたいとは思ったのだがまあそれはいいとして、まずは事務連絡だ』

「事務連絡か、それと脳量子波が使えるんだからそれで話せば?まあいいとして用件を聞こう」

『本日「サード・アイ」のオーバーホールを行い、部品をいくつか新型に更新した。これに合せて、ソフトウェアのアップデートと性能テストを行ってほしい。それと黒鐵改専用の「サード・アイ」も見てみたいと真田が言っていた』

一○一旅団の読み方はイチマルイチ旅団というが、通常の編成とは別系統の魔法装備を主兵装した実験的な旅団で、その中にある独立魔装大隊は新開発された装備のテスト運用を担う部隊。まあウチも元は独立部隊だから少しは似ている部分はあるかもしれんが、ウチの場合は完全独立化した部隊なので上からの命令無視で出撃可能。

更に言えば対ドウター戦によるMSとISを開発・整備を行っている。機密の度合いは、あちらだと通常軍事機密から五~六段階跳ね上がるからか、本来ならばこちらがCBでテロリストは全て敵だと言っているウチと関わり合うなど、部隊存在を耳にする事すら許されていない。が、それは表の話だ。ウチの場合は表だと技術を提供する事であり、裏ではCBとの取引で繋がりを持っているという事だ。

「深夜、明日空いているか?」

「ええ。私と穂波は暇だけど、明日行くなら別にいいわよ」

「深雪も構わないか?」

「私もよろしいですよお兄様」

「という事で、明日の昼に霞ヶ浦基地に行く。無論全員でな」

『私は学校を休むまでして、差し迫っている訳ではないが・・・・なるほどそう言う事か、藤林のIS調整をしてくれるという事なら全員来るのが納得できる』

『それと真夜もこっちに来るんでしょ?私と真夜のISは、起動すら出来てない状態だからね。たぶん今回必要ないからなのかもしれないけど、一応調整をしてほしいわ』

誰かが脳量子波で教えたそうだが、あとは真夜のISも調整が必要なのでこの電話を終えたら呼ぶか。黒鐵改専用武器はハリセンやゴルフクラブや剣はいつも通りだが、この世界に来てから黒鐵改専用武器を開発した。魔法師専用武装の『サード・アイ』と黒鐵改専用があるから、もし戦艦内にドウター反応があった場合は普通のマテリアル・バーストとかが撃てないからだ。

「という事で明日の昼に基地に行くから、その時は玄信とかその他関係者が一緒だと助かる。明日はこの姿ではなく本来の姿で行くのでな」

『本来ならば本官は立ち会えないが、織斑少将の頼みとあれば立ち会いましょう。擬態前なら分かりやすいのでそれでお願いしますので、明日の昼にお待ちしております』

「了解」

事務的に敬礼したので、玄信も敬礼した。俺は国防軍の者ではないが、国連の時がまだ癖としてあるからだ。

『では次の話だが、聞くところによると織斑少将は今夏の九校戦には選手兼エンジニアとして出場するそうだな』

「おやおやその話は誰に聞いたのやら、つい数時間前の話ではありますけど?」

『月中基地支部にいるミレイナ君に聞いた、トレミー経由で通信する時に教えてくれたのさ。会場は富士演習場南東エリア。これについては例年の事であるが・・・・気を付けてほしいと忠告を入れておきます。一真さん』

先程のブラック・シャーク隊では少将や大佐だったが、今回は少将なのでそうなのだが名前で呼んでくるのは意外だった。国連軍時の元部下の時に使っていた階級ではなく、名前で呼んできたと言う事は何らかの警告なのだろうな。

『該当エリアに不穏な動きがあります。不正な侵入者の痕跡も発見されました』

「軍の演習場に侵入者とは、軍のセキュリティーが甘いんじゃねえの?」

『一真さんの言う通りで、実に嘆かわしい事なのでな。一度蒼い翼セキュリティー関連を、九校戦が終わり次第来させるつもりのようだよ』

『国際犯罪シンジケートの構成員らしき東アジア人の姿が、近隣で何度も目撃はされているわ。去年までの九校戦ではなかったから、ますます怪しさ満載だから九校戦狙いだと思っているわ。だから一真さん達にも、厳重注意してほしいのよ』

高校の九校戦を狙いのという事は、当校の三連覇を邪魔する何かなのか?それともこの国で十代のトップクラスにある魔法の才能持ち主が、技量を競うために集まるからだから表彰式狙いで爆弾テロを使ってくる可能性もある。俺は四月の事件について思い出した事を玄信と響子に聞いたのだった。

「そいつらの中にドウターらしき者はいなかったか?一応対ドウター戦の武装をデータ化して送った覚えがあるが」

『いやいなかったが、もしや四月の事件で出たからなのかな?ドウターと人間を見分けるとするなら、記憶共有者にはすぐに探知可能だ。それと対ドウター戦の特殊伸縮警棒を今真田が作成している。さすがにガイアメモリだけは技術化不可だ』

『その警棒とヘッドギアを応用した武器と量子変換で武装を取り出す兵器開発は真田大尉にお任せにしてありますけど、その武装は出来れば織斑少将が知っている人物である私と隊長とあと三名のみに渡した方が良さそうね』

「ああ四月の事件にドウター戦したからな、それに魔法は効果がないからその武装とISがあれば問題ない。そいつの武装については明日俺がやっとくんでな、繁留に言っといてくんない?それと国際犯罪シンジケートと言ったが、それについてはこちらもある程度は知っているな。フェルト」

四月にあったブランシュに類する(反魔法政治団体を装った)テロ組織ではなく、犯罪シンジケートならば殺傷を目的とした行動は取らないはずだ。俺はそのテロ組織の中にドウターを装っていた人間達を見た。テロ組織ならともかく、国際犯罪組織に関しては専門外か管轄外のはず、一応あちらと合せるためにフェルトに言ってすぐに輩についてをいくつか纏め上げたのを脳量子波を介して見ていた。

『そっちは知っていると思うが、壬生に調べさせた。あいつは退役後に内情(内閣府情報管理局)に転籍して、現在の身分は外事課長だ。外国犯罪組織を担当している』

「なるほど、同じ第一高校二年生、壬生紗耶香の御父君でしょうか。こちらでもいくつか調べていたのですが、まさかそこで働いている人とは思いませんでした」

『さすがの深雪さんでも驚くわよね?そういう情報は一真さんしか知らない情報よ』

俺は深雪を見たら驚いていたが、深夜達も同じ顔をしていた。そして俺に視線を向けると何だか隠していた情報だったのか、拗ねていた深夜と深雪だった。だが穂波さんは元警視庁のSPをしていたから、こういう情報があとで知る事を知っていたかのように深夜達をフォローする役目をしたのだった。それと秘匿通信なのに、諜報組織に所属する者をあっさりと暴露してしまっていいのだろうか。

「おいおい。これが秘匿通信でしかもトレミー経由でよかったぜ、対外諜報・防諜の一責任者の娘がブランシュのような組織に下請け組織とはいえそれを放置したんだからな。そっちの方が非常識にも程があるけど」

「まあまあ、あちらには理由があったのだからいいじゃない。それより玄信とフェルトが調べ上げた情報公開した方がいいんじゃないの?」

『それもそうですな。こちらで掌握している情報はとても信頼できる、香港系の犯罪シンジケート「無頭竜(No Head Dragon)」の下部構成員では無いかという事らしいがどうやらそちらも同じ情報のようですな』

フェルトからの情報だと同じく香港系の犯罪シンジケート「無頭竜(No Head Dragon)」だと言う事を。しかもさすが蒼い翼とリンクしているのか、その他諸々まで調べ上げてくれたのである程度の情報を響子にあげた。首領は部下の前にすら姿を見せないことから「頭の無い竜」と敵対組織によって付けられた名で、組織自ら名乗り始めた名ではない。 単なる犯罪シンジケートではなく、魔法を悪用する犯罪組織で、幹部として取り立てられる為には、魔法師であることが条件になっている。非人道的に製造されているソーサリー・ブースターの供給を独占的に行っていた。

『フェルトには感謝でいっぱいだわ、お陰でこちらも欲しい情報があったのだし』

「お返しは明日の調整の時にでも会おうか?響子。それに真夜も連れて行く予定だ、この通信が終わったら『明日行くの?だったら私も連れて行ってほしいわ。明日七草家のマンションで待っているわ』あらら、脳量子波で知ったようだ。という事で明日行くからな」

『とりあえず長話は明日しましょう。基地には秘密地下がありますからな、そこに入れるのは織斑少将の指紋とIDカードが必要なのですよ。では明日お待ちしています』

そう言って通信が終わった後に、フェルトには逆探知されないようにしたのだった。そんで明日は学校を一日休むので、早めに寝たのだった。ネットワーク警察には一切介入できないので、本来なら回線割り込みの尻尾を掴まれそうだが俺らの通信にそんなミスはしない。それとネット警察にもウチのスパイがいるからか、たまに抜ける時がある。 
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