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世界聖戦 絶域攻魔の栄光

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第四話 幸せな毎日

 
前書き
今回は神生児達の日常を書かせてもらいました。 

 
金曜日の六時間目が終わり帰ろうとしていた颯は親友の隼人に話しかけられた。「よ!颯!今週の土日空いてるか?皆でどっか行こうって話だぜ?」
隼人の問いかけに対して颯は申し訳なさそうに首を振る。
「土曜日はサッカー部の都大会、日曜日はバスケ部の都大会があるんだ。特に日曜日はバスケ部と野球部の大会が重なって俺がどっちに出るかって両部活が揉めてたもんで、とてもじゃないけどそっちの誘いは無理かな…すまん、いつも誘ってくれてるのに断ってばっかでな…」
「そんな謝ることねぇって、な?まあ、また空いてる日あったら教えてくれよ。それより!この俺様のお誘いを断って出るんだから絶対勝って来いよな!わかったか!?颯!」
冗談交じりに言う親友に対して颯は気を取り直し言う。
「おう!当たり前だ!俺が大会に出る限りチームが負けるわけが無い!絶対に勝ってやるさ!」
二人は笑い合い教室前で別れた。
俺が基本的に活動することになった部活は剣道部だが、気付けば大会においては全ての部活の選手として出場することになってしまった。そうなったのは仮入部期間での出来事が原因だ。俺はまず陸上部に仮入部した。そこでは短距離走と長距離走のタイムを測ったのだがそのタイムがゆうに先輩達の自己ベストを越えてしまった。それを見かねたサッカー部、野球部、バスケ部、テニス部がこぞって俺を勧誘して来た。そこでまず俺はサッカー部に仮入部した。終わる気配のない高度なリフティング、並外れたキック力、高度なドリブルはレギュラーの先輩達のディフェンスを単独突破しゴールを決めた。次は野球部に仮入部した。エースの先輩を超えるゆうに速さの剛速球を投げ、そしてバッティングマシーンのレギュラーの先輩達ですら打てなかった剛速球、変化球をも打ち取った。遠投力にも優れ140mの飛距離の球を投げた。その次はバスケ部に仮入部した。短期間の練習で完璧なドリブルを駆使、レギュラーの先輩達のディフェンスを単独突破し1mに及ぶ驚異的な跳躍力でダンクシュートを決めた。その他にも何処からでもシュートを決め続けた。そしてテニス部にも仮入部した。コーチでさえ打ち返せないサーブ、どんな球にも瞬時に対応しオンラインゾーンに強烈な球を打ち返した。レギュラーの先輩達全員にストレート勝ちした。この練習風景を見た全運動部は颯を勧誘。結局一番気に入った剣道部に所属することになったのだが全ての部活の大会に出場することになったのだった。
「全く…勘弁してほしい…一体全体どうして俺がこんな多忙な毎日を送らなければならないんだ?」
と颯はマンションのエレベーターの中で遥華に愚痴を言う。
「まあ、いいんじゃない?だって颯、凄く毎日楽しそうだし、友達ともうまくいってるじゃない。私も特別学校時代の時には考えられなかったくらい楽しい日々を過ごしてるわよ。」
と遥華は颯に言う。
「まあ、それはそうかもな。今は凄く毎日が楽しいし幸せを実感してる。でも…な…皆に押されて立候補もしたくない生徒会にお前と立候補したら当選しちまった。期末テストが近いっていうのによ…」
嘆く颯を見て遥華はクスクスと笑う。
「他の人が聞いたら怒り出す程の贅沢な悩みよそれ、それと期末テストのことなら心配ないんじゃない?私達は高校までの学習過程を終えてるしちょっと前日に復習すれば問題ないと思うわよ。あ、今日のご飯当番颯だからね。今日もしっかりしたどんなご飯を作ってくれるのかな?」
颯は深いため息をつく。
「あぁ…ちゃんと作るがあんまり時間かかるのは勘弁な。」
遥華はコクンとうなづいた後、あることを思い出した様子で話し始めた。
「知ってるとは思うけど米露がミサイル発射可能な人工衛星を続々と打ち上げているみたいよ。近いうちに軍部からお呼びがかかるかもしれないって事を忘れないで。」
「あぁ、わかってる。まあ俺達にお呼びがかかる時は最悪の事態が起きた時だがな。米露の衛星攻撃も絶域防空システムが防いでくれるだろうよ。」
すると遥華は言う。
「ただの衛星攻撃なら大丈夫でしょうけど、無いとは思うけど米露が攻魔技術を日本から盗み出してるって事もあり得るわ。どんな状況でも対応できるように頼むわよ。」
颯が真剣そうにうなづき、エレベーターの扉が開いた。
二人はマンションの最上階で降り、二人の住む部屋へ向かった。 
 

 
後書き
今回は神生児達の日常を書かせてもらいました。彼らの日常を楽しんでもらえれば幸いです。いきなり作風が多少変わりましたが読んで頂ければ幸いです。今後ともよろしくお願い申し上げます。 
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