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遊戯王GX 〜プロデュエリストの歩き方〜

作者:ざびー
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エピソード19 〜本物の闇の決闘〜

 
前書き
ようやくデュエルパートが書けます。 

 
辺りを見回しと周り一面、暗闇に閉ざされた空間だった。恐らく、床に刻まれていた魔法陣が闇を生み出すトリガーとなったんだろうなと推測する。

「おまえ!今度は何をしたんだ!」

「な、何もしていない!」

タイタンは焦って否定する。だが、すぐにその言葉は正しいことがわかる。周りから形を持たない闇が蠢き、取り込もうとする。

「「「「っ!?」」」」

「エアトス!」

『ようやく出番ですか!はぁぁぁあ!』


『クリクリ〜♪クリィィィィ!!』

「相棒!?」

エアトスが手に持つ聖剣で迫る闇を切り裂き、羽クリボーは体から閃光を放ち闇を退ける。
しかし、紫苑達と対局の位置に居たタイタンは守れず、闇に呑まれ、連れていかれてしまう。

「ん?ここは…」

眠らされていた明日香がちょうど目を覚ます。だが、周りの異様な風景に表情が強張る。

「え!?ここは!それと、エアトスと羽クリボー!?どうして、デュエルディスクを使ってないのに!?」

半狂乱になりつつ、紫苑に早口でまくし立てる。

くそっ…タイミングが悪い…

心の中で悪態をつきつつ、明日香を落ち着かせる

「ここは少し特殊な空間だから、常人には見えない精霊が実体化できるんだ」

「せ、精霊!?そんなの…」

ありえないと言った感じの表情をする。

「今は時間ないから説明は後な。姉ちゃん、十代たちをよろしく」

「行ってら〜」

軽いノリで急ぐ紫苑を送りだす。いつの間にかアテナも実体化しているし…まぁ、大丈夫だろ。





「……この辺だよな…アレか?」

紫苑の目線の先には黒い繭のようなもの。近づくとボロボロと崩れ、呑み込まれていたタイタンが姿を現す。その目には正気を感じられず、全身から狂気を発している。

「貴様ァ、俺と戦え…そして、俺に力をォ」

「完全に力に呑まれてるな。まぁ、助けられなくもないか」

戦闘狂かよ、めんどくさそうだなと溜息を吐く。そして、表情を一転させ、目つきが鋭くなり、

「さぁ、かかってこいよ。雑魚が!」

「「決闘(デュエル)!」」


タイタンLP4000 紫苑LP4000

「俺のターンだァ!ドロー。ふふ、俺は手札から【ジェネラルデーモン】を捨て、フィールド魔法【万魔殿(パンデモニウム) 悪魔の巣窟】を手札に加え、発動するゥ。ここは貴様を恐怖に引きずりこむ場所。さしずめ、地獄の一丁目と言ったところだァ」

周りが壊れた遺跡と言った感じの風景へと変化を見せる。さすが闇の力が充満する場所だけあって、リアルである。

「ふふふ、恐怖で声も出ないか。俺は手札から【トリックデーモン】を守備表示で召喚し、カードを一枚伏せてターンエンドだァ」

【トリックデーモン】☆3 DEF0

トリックデーモン…さっきやった十代とのデュエルでは使われていなかったな。闇に取り込まれたことによってカードに変化が起きたか?

「俺のターン、ドロー。おまえの場にのみモンスターが存在することにより、通常魔法【炎王の急襲】を発動。デッキから【炎王獣 バロン】を特殊召喚。さらに、【炎王獣 ガルドニクス】を守備表示で召喚する。」

【炎王獣 バロン】 ☆4 ATK1800
【炎王獣 ガルドニクス】☆3 DEF1700

炎のような紅い身体を持った聖獣と鳥が召喚され、その身に纏う炎がフィールドを明るく照らす。その光を受けたデーモンたちは嫌そうな表情を浮かべている。

「バトルフェイズだ。バロンでトリックデーモンを攻撃!炎爪撃!」

炎を纏った爪と牙でデーモンを切り刻む。だが、トリックデーモンは苦悶の表情どころか喜んで散っていった。Mか!?

「ふふふ、破壊されたトリックデーモンの効果を発動するゥ!デッキから【デーモン】一体をサーチできる。俺は【戦慄の凶皇 ジェネシス・デーモン】を手札に加えるゥ」

ドヤァとしてくる闇タイタン。超うざい…だから、どーした!

「俺はカードを1枚伏せ、永続魔法【補給部隊】を発動してエンドだ。」

「俺のターン、どろ「まだあるぞ!」くっ…」

「まだ、エンドフェイズだ、早とちりすんな。このターンの終わりに炎王急襲の効果で特殊召喚されたバロンは破壊される。」

バロンはその身を己の炎で焼き、消滅する。

「ふふふ、己の炎で焼かれるとは馬鹿めェ」

フハハとあざ笑うタイタン

「だが、俺の場に存在する炎王が効果によって破壊されたことにより手札から【炎王獣 キリン】を特殊召喚!さらにモンスターが破壊されたことにより【補給部隊】の効果により一枚ドローする。」

今度は炎を纏った中国神話で割とよく登場する麒麟が登場する。

【炎王獣 キリン】 ☆3 DEF200

タイタン
LP4000
手札4枚
魔法・罠伏せ1枚
フィールド魔法【万魔殿 悪魔の巣窟】
場無し

紫苑
LP4000
手札2枚
魔法・罠伏せ1枚
永続魔法【補給部隊】

【炎王獣 ガルドニクス】☆3 DEF1700
【炎王獣 キリン】☆3 DEF200



「俺のターン、ドロー!ふふふ、来たか…俺は手札から「待った!」またかァ!」

「おまえのスタンバイフェイズ時にさっきのターンに破壊されたバロンの効果を発動する!デッキから【炎王獣 ヤクシャ】を手札に加える。さぁ、おまえのターンだぞ?」

「くぅ…俺は【天使の施し】を発動して、3枚ドローし、2枚捨てる。そして俺は攻守を半分にし、ジェネシス・デーモンを生贄なしで妥協召喚!さらに俺の場にデーモンが存在していることにより手札から【デーモンの将星】を特殊召喚!そして、ジェネシス・デーモンを破壊する。だが、デーモンが破壊されたことにより悪魔の巣窟の効果を発動!ジェネシス・デーモンよりレベルの低いデーモンを手札に、俺は二体目の【デーモンの将星】をサーチするゥ。」

【デーモンの将星】☆6 ATK2500

一回り小さなジェネシス・デーモンが現れたと思った矢先、黒い雷に撃たれ、将星が登場。消える寸前のジェネシスは文字通り断末魔をあげ、二体目の将星を呼ぶ。

なんか、ジェネシス哀れだな…

ブルータス、おまえもか!的な感じで消えていったジェネシスに哀れみの視線を送る紫苑

「バトルと行きたいところだが、将星はこのターン攻撃はできない。俺はカードを2枚伏せてターンえん「待った!」またかァ!?」

いい加減にしろよ!と睨みつけてくる。しょうがないだろ!

「トラップ発動!【爆導策】!このカードがセットされていた縦列全て埋まっている時、その列のカードを全て破壊する!縦列には爆導策、キリン、将星、セットカードだ!」

ガチャリとゴブリンがスイッチを押すとボンッ、ボンッ、ボンッと音を立てて爆発して行く。

「キリンが破壊されたことにより、【補給部隊】の効果で1枚ドロー。そして、破壊されたキリンの効果でデッキから【炎王神獣 ガルドニクス】を墓地に送る」

「俺のターン、ドロー。【炎王炎環】を発動!場のガルドニクスと墓地の炎王神獣ガルドニクスを選択。ガルドニクスを破壊し、墓地から炎王神獣ガルドニクスを特殊召喚!!
聖なる炎で全ての闇を燃やし尽くせ!降臨せよ、炎王神獣 ガルドニクス!」

【炎王神獣 ガルドニクス】☆8 ATK2700

ガルドニクスが炎に包まれ、その中から成長し神獣へと進化したガルドニクスが現れる。その身に纏う炎は周りの暗がりを照らし、安心させてくれる。

「さらに【炎王獣 ヤクシャ】を召喚し、バトル!ヤクシャで攻撃!炎剛撃破!」

「グハァァァァァ!?」

炎を纏った拳をタイタンの鳩尾へと叩き込む。一応、闇のゲームだからダメージが現実化するんだけど…大丈夫かな?

タイタンLP4000→2200

「続いて、ガルドニクスでダイレクトアタック!」

「させるかァ!トラップ発動!【炸裂装甲】!これで貴様のモンスターを破壊だァ!」

某科学忍者隊よろしく火の鳥になって突っ込んでいくが悪趣味な鎧がガルドニクスに張り付き、爆発。消し炭にされる。

「だが、補給部隊の効果で1枚ドローできる。そして、永続魔法【炎舞ー「天キ」】を発動!デッキからバロンを手札に加え、さらに俺の場の獣戦士族の攻撃力を100ポイント上昇させる。カードを1枚伏せてエンドだ。」

【炎王獣 ヤクシャ】☆4 ATK1800→1900


タイタン
LP2200
手札2枚
魔法・罠伏せ1枚
フィールド魔法【万魔殿 悪魔の巣窟】
場無し


紫苑
LP4000
手札2枚
魔法・罠伏せ1枚
永続魔法【補給部隊】
永続魔法【炎舞ー「天キ」】


【炎王獣 ヤクシャ】☆4 ATK1900



「俺のターン、ドローだァ。何かあるかァ?」

タイタン自身も学習したようで聞いてくる。まぁ、当然だろ。

「あるよ。このスタンバイフェイズにさっきのターンに破壊されたガルドニクスが蘇る。そして、場の自身以外のモンスター全てを破壊する!」

消し炭が轟々と燃え上がり、その炎の中からガルドニクスが飛び立つ。

「ガルドニクスの効果にチェーンして、トラップ発動!【デーモンの雄叫び】だァ!ライフを800支払い、墓地からデーモン一体を特殊召喚できる。俺は、【ヘルエンプレスデーモン】を特殊召喚するゥ!!」

タイタンLP2200→1400

「っ!?天使の施しの時か。また厄介な奴を…ガルドニクスの効果で自身を除く場のモンスター全てを破壊する!ブラストバーン!」

ガルドニクスが全てを燃やし尽くす神炎を放ち、悪魔もろとも全てを焼き払う

「ヤクシャが破壊されたので補給部隊の効果で1枚ドロー!そして、破壊されたヤクシャの効果で手札の【ガーディアン・エアトス】を破壊する!」

「ふ、血迷ったかァ!自身の手札を破壊など巫山戯た効果…を?何ィ!?」

黒色の炎がフィールドに出現し、その中から黒い翼を持った守護者が現れる。

「エアトスが破壊されたことによって、手札から【ガーディアン・テスサイス】を特殊召喚できる!来い!死を司る守護者よ!全ての生物に等しい死を!」

「そして、デスサイズの効果でデッキから【死神の大鎌 デスサイス】を装備する。そして、互いの墓地のモンスター一枚につき、500ポイント攻撃力を上昇させる!互いの墓地には合計10体のモンスターが存在するため攻撃力は5000ポイントアップする!」

【ガーディアン・デスサイズ】☆8 ATK2500→7500

「ぐぬぬ。だが、こちらも破壊されたヘルエンプレスデーモンの効果を使わせてもらおう。墓地から【戦慄の凶皇 ジェネシス・デーモン】を特殊召喚!さらに俺の場のデーモンが効果により破壊されたことにより悪魔の巣窟の効果が発動!デッキから2体目のジェネシス・デーモンを手札に加えるゥ!」

【戦慄の凶皇 ジェネシス・デーモン】☆8 ATK3000

地面に黒い渦ができ、そこから巨大な悪魔が雄叫びを上げながら復活してくる

「ふふふ、さらにジェネシス・デーモンを妥協召喚。そして、フィールド魔法【伏魔殿(デーモンパレス) 悪魔の迷宮】を発動!ここが貴様の墓場となる場所だァ!悪魔の迷宮の効果で悪魔族の攻撃力が500ポイントアップするゥ!そしてェ、場のデーモンを除外し、墓地・手札・デッキから同じレベルを持つデーモンを特殊召喚できるゥ。俺は妥協召喚したジェネシス・デーモンを除外し、墓地のヘル・エンプレス・デーモンを復活させるゥ!」

【ヘル・エンプレス・デーモン】☆8 ATK2900→3400
【戦慄の凶皇 ジェネシス・デーモン】☆8 ATK3000→3500

【ガーディアン・デスサイズ】☆8 ATK7500→6500→7000

悪魔の女皇帝が圧倒的な存在感を醸し出しながら地面から登場してくる。

いや、こっちにウィンクしてくんな!キモいだけだから!

エンプレス(女帝)のウィンクに悪寒を感じつつ、デュエルに集中する紫苑

「バトルダァ!エンプレスでガルドニクスを攻撃!」

ガルドニクスを素手で殴り飛ばす女帝。戦う女って怖い…

紫苑LP4000→3300

「っ!?痛いだけど…戦闘破壊されたガルドニクスの効果発動!デッキから【炎王獣 ガルドニクス】を特殊召喚する」

【炎王獣 ガルドニクス】☆3 DEF1700

「ジェネシス・デーモンでガルドニクスを攻撃ィ!」

雷を纏った拳で殴られ、焼き鳥状態になるガルドニクス。なんか旨そう…

「破壊されたガルドニクスの効果発動!デッキからガルドニクスを特殊召喚!」

「グゥ、次から次へと…俺はカードを一枚伏せターンエンドだァ
(ふふふ、俺が伏せたのは聖なるバリア ミラーフォース。これであいつがどんなモンスターを出してこようと破壊できる。ふふふ、攻撃したきた時が運の尽きだァ!)」


切り札っぽいのを出しておきながら仕留めれなかったタイタンは悔しそうな表情すると思っていたら、案外ニヤニヤとしていた。多分、伏せカードが除去かなんかだろう。関係ないけど…

「さて、そろそろ終わりにするか…俺のターン、ドロー!デスサイズでエンプレス・デーモンを攻撃!散っていった者たちの怨念を受けろ!フォビドュン・レクイエム!」

デスサイズが鎌を上段から振り下ろす!

「勝負を急いだなぁ!!トラップ発動!【聖なるバリア ミラーフォース】ダァ!」

強烈な光の閃光に焼かれ、跡形もなく消されるデスサイズ。これでモンスターを潰してやったとニンマリと笑いを浮かべ、勝利を確信するタイタン

「残念だな…まず、効果で破壊されたので補給部隊の効果で1枚ドロー。そして…復活しろ!デスサイズ!!」

紫苑の声に反応し、周りの闇が渦巻きその中からデスサイズが現れる。そして、闇が凝縮され大鎌を形作る。

「な、なんだとぉ!?」

「デスサイズの効果知らなかったんだな。こいつは場から墓地に行った時手札一枚をコストにして何度でも蘇る。さらにデッキから【死神の大鎌 デスサイズ】を装備できる。」

【ガーディアン・デスサイズ】☆8 ATK2500→8000

デスサイズの持つ鎌から禍々しいオーラがほとばしり、悪魔たちを斬り殺さんと構える。

「終わりだ。ジェネシス・デーモンを攻撃!フォビデュン・レクイエム!」

「アァァァァァァァァア!?」

タイタンLP1400→-3500

デスサイズの一撃を受け、断末魔を上げ、気絶するタイタン。そして、敗北者を呑み込もうとし、闇がタイタンへと襲いかかる。

「っ!?エアトス!闇を切り裂け!」

『うぅ…はい!!フォビドュン・ゴスペル!』

完全に堕天化が解けていないようでーー翼が黒いーー顔を顰めつつもきっちり仕事をやってくれる。

「おい、起きろ!」

「ぐはっ⁉︎知らないてんj…ごべらぁ!?」

気絶しているタイタンに蹴りをいれ起こしつつ、ネタに走ろうとしたのでもう一発蹴りをお見まする紫苑。

『一応、怪我人だからもっと丁寧に扱った方が……まあ、やったのは私ですがねー』

と言うと、闇のゲームの生贄にされなかっただけでもありがたいと思え!と反論された。エアトスはそれに対し、苦笑いで返すのだった。

「しかし、どうやってここから出るかな?また闇が動き出しても面倒だしな…いっそのこと、邪神召喚して…」

『いや、邪神降臨したら、精霊持ち以外の人はSAN値直葬ですか!!あんな若くして廃人とかやめてあげて!!』

「まぁ、なんとかなるでしょ…最悪、エアトスが治療すればよくね?」

『人任せ!?できなくないですけど、すご〜〜く疲れるんですよ!」

「決定な。じゃあ…」

内ポケットから邪神のカードを取り出し、実体化させようとす紫苑

「おーい、紫苑!大丈夫か!」

「ちっ…タイミング悪い」

「えぇ!?なんで舌打ちされたんだ!」

運良く?やってきた十代たちによって邪神召喚は止められた。

「で、どーやってこっからでる?」

「ふふふ、そこは最年長であるおねーさんにおまかせよ!」

デンッと胸を張って見下ろすポーズをとるアホ姉ー翠。アホっぽい…
そして、一枚のカードを頭上に掲げ、光が迸る。すると、次第に闇が薄れていき、しばらくすると、元いた廃寮の地下へと戻っていた。

「な、なんだったんすか、今の!?」

「ほ、本当なんだな!さっきの光はなんなんだな!」

興奮気味で翠に尋ねるが口笛を吹いて、知らんぷりである。

「まぁ、知らない方がいいこともあるよ。それより早く帰ろうか。」

にっこりと笑ってはいるが迫力がある笑顔をする翠。
その後、翠の迫力に押され各々蜘蛛の子を散らすように廃寮を後にする。

タイタンはまた気絶していたのと運ぶのが面倒くさいという理由で放置されている…








SIDEタイタン

「ん…ここは、確か俺はデュエルに負けて…そうか助かったのだったな…」

ゆったりと体を起こし、周りを確認する。少し埃っぽいが、あの時のように邪悪な雰囲気はない。

『ケケケ、何か闇のデュエルが行われたようなので来てみれば…ククク、いい駒になりそうな奴が居るじゃないですか〜』

突然、人を小馬鹿にしたような笑い声が響き、悪寒が体を走り抜ける。
逃げろと本能が警鐘を鳴らすが、金縛りにあったの如く動かせない。

『ケケケケ、ほぉ〜、すこ〜しですが闇の力を持ってるようですね〜。前の駒は使えませんでしたからね〜、少しは役に立ってくださいよ〜』

また声が薄暗い室内へと反響する。それがより一層恐怖心を抱かせる。
声を発しようとするが、パクパクと口が開閉を繰り返しばかりで一向に言葉が出てこない。

『ケケケケケケケ。じゃあ、さようなら。』

「あぁ……や、やめろォォォォ!アァァァァァァァァァ!?!?!?」

ずぶずぶと闇に下半身から呑み込まれ、必死に何かを掴もうとするがただ空をきるばかり。そして、完全に飲み込まれ視界が黒く染まる。

『さて、あいつらがそろそろ動き出す頃合いでしょうか?ケケケ、楽しみですね〜』

不気味な笑い声を発するナニかが闇に溶け込むように姿を消していく。
















一方その頃、一人置いて行かれた雪乃はというと…

「うぅ…グスン…誰かぁ…」

いつもの大人っぽさは完全に消え去り、泣いていたとか
 
 

 
後書き
前回デュエルパートをカットされたタイタンさんのデッキは【デーモン】ですね。けど、チェスデーモンじゃなくて将星やエンプレスを使った上級悪魔をポイポイ出して戦うビートダウンですね。今回はやらなかったけど、レベル6と8のエクシーズもかんたに狙えるのが強みですね。

 
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