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東方喪戦苦

作者:鬼心
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~十九幕~存在意義

寝室に運ばれていた菜々が目を覚ました。

「回復早いな」

菜「起きちゃダメだった?」
この時の菜々は何時もの笑顔は無く、真面目な顔つきになっていた

「そう言う訳じゃないさ」

菜「そう?」

「そうさ、それよりハツとタツの事どう思う?」

菜「どうって?」

「説明するのが難しい、俺の記憶見てくれるか?」

菜「勿論。」

菜々は俺の額に手を当てて、静かに目を閉じた。

そこにはハツとタツの姿が有り、一通り骸の記憶に目を通した。
だが、骸が生前、と言うかここに来る前まで、何をしていたのか気になって見てしまった。

女の子に刺されている骸

女の子を複数人から守る骸

ーー色々見ていたが、生まれてくる頃より前の記憶があるという事が分かった。

菜「何だろう?お腹の中の記憶かな?」

目を通すと、案の定子宮内での記憶だった。

菜「珍しいなぁ、子宮内の記憶が有るなんて」

「何見てんだ?菜々?」

子宮内の骸の様子を見ていると、突然骸の記憶から遮断された

菜「ーーーーっはぁ!はぁ、はぁ、はぁ、ふぅ」

菜々は、現実に引き戻されたかの様な状況だった

「どうだ?」

菜「ハツとタツのことは良く分かったわ、でも残念ながら今奴らを倒す方法は無いわね」

「·····そうか、おっと“幾姉”が行っちまう」

菜「気を付けて」

「おう」

幾姉を追いかける事数分、いきなり涙を流した。
声をかけようとしたが、そんな雰囲気では無かった
幾姉が俺を睨む、どうする事も出来ない。ここで大丈夫だよと行ったところで何が大丈夫なのか?
色々思考回路を巡らせたが、どうすればいいか、の答えは出なかった。
そうこうしている内に、幾姉は先来た道を走っていった。

「幾姉速ぇ!何てこった!」

凄いスピードで走って行った幾姉を見失い
出来るだけ速く走って家に帰った

ーーーーーーーーーーーー

「はぁ、はぁ、はぁ」
そう息を切らして家の中に入ると

アゲハが血を雑巾で拭いていた。

菜「お帰りなさい」

「あ?····あぁ、ただいま」

菜「星花ちゃん、可哀想ね」

「幾姉が居ないと存在意義を見失う、か」

菜「まるで自分を壊したがっているかの様に色々叩いてたよ」

「幾姉自体が星花ちゃんの存在意義なら、ヤバイんじゃないか?」

菜「どうして?」

「当然、人なら寿命があるだろ?星花ちゃんより幾姉は歳上、ここまで言えば想像出来るだろ」

菜「幾姉が寿命で亡くなったとしても、星花ちゃんは生きている····」

「そんときにまだ幾姉が自分の存在意義であるのかは知らないがな」

菜「それもそうね」

「寒いから取り敢えず中入らないか?」

菜「うん」
菜々は真面目な顔から、何時もの笑顔に戻った。












この時は又、菜々の笑顔が見たい。と思う事になるなんて、知るよしもなかった






To be continud

 
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