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ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士

作者:竜胆
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第二十四話 遭難

 
前書き
ジルベールの技紹介
闇夜殲滅剣(なはとせんめつけん)
ジルベールがバウンサーをサブに設定時に使う双剣の技、双剣とフォトンブレードを駆使して単体多次元攻撃を行い、最後は刀の一閃にてとどめを刺す

星刻活殺衝(せいこくかっさつしょう)
双剣の技、刹那で天高く跳び、片方の剣から発生するフォトンブレードで地面に五芒星を書く
その後、五芒星の頂点をフォトンブレードで刺し、凝縮した気を放つと五芒星が描かれている範囲が爆発する。練気開放、血の覚醒専用の技で威力が圧倒的に高いが、気を大量に使うため練気開放では一発で効果が無くなり、血の覚醒では解除されるというデメリットがある

冥雷閃光斬(めいらいせんこうざん)
ジルベールが血の覚醒時に放つことが出来る大技、気とフォトンを剣に纏わす事で赤黒い稲光が剣を包み、そのまま降り下ろす事で赤黒い稲妻を放つ。血の覚醒状態の技の中では一番代表的な技の一つと言われている 

 
ナベリウス凍土エリア

ポツンと一人の少年が倒れていた

ハドレット「うう…ここは?」

その少年はハドレット、第二学年A組の生徒である

ハドレット「確か…僕は…!!!」

ハドレットは何かを思い出した

ハドレット「ジル!みんな!!!何処だ!?」

と大声を出すハドレット

ジルベール「この声…ハドレットか!?」

ハドレット「え、ジル?」

なんとジルベールが現れたのだ
ハドレット「ねえ、他の皆は?」
ジルベール「それがな…俺達…」

ハドレット「ま、まさか?」

ジルベールは息を吸い

ジルベール「そうなんです!遭難です!」




ハドレット「………………………………………………………………………は?」


急にボケたジルベールに困惑するハドレット、思考回路が完全停止した

ジルベール「どうだ?結構上手いだろ?」




ハドレット「バカかあんたはァァァァッ!?何こんな所でボケてんの!?今の状況わかってんの?しかもそのボケ微妙だし、余計に寒いわ!」

ジルベール「なんだよチクショー…結構自信あったんだけどなぁ…」
ハドレット「その自信どっから産まれて来るんだよ………ん?( -_・)?」

ハドレットが何かに気付いた
それはジルベールも同じである

ジルベール「来るな…」
ハドレット「これは…下か!?」


パオオオオオオオオオオオオオン!!!


いきなり地響きが起こり咆哮と共に地面が割れ出てきたのは

デ・マルモスである
デ・マルモスは凍土エリアに生息する象のエネミー、マルモスの親方的なエネミーである
その体はマルモスの何十倍あり、大きい体つきからは想像できないような素早さを見せる
特徴の長い鼻は振り回して攻撃、物を掴んで攻撃という遠距離にも対応できるエネミーである

ジルベール「デカさだけが取り柄のデ・マルモスかい?」
ハドレット「でも、僕達の敵じゃない!!」

ジルベールは黒陰蒼翔剣⚫滅双(こくいんそうしょうけん⚫めっそう)を構え、ハドレットは黒陰斬鉄剣⚫斬刃(こくいんざんてつけん・ざんは)を構えた

ジルベールの黒陰蒼翔剣⚫滅双はジルベールがバウンサーになってからナハト家の刀匠がジルベール専用に造られた二振りの飛翔剣である
黒く幅広で蒼色のフォトン両刃の刀身が特徴の剣、長さは70~80cm程である。
フォトンブレードの発生とその操作性をナハトの技に同調させた代物でジルベール以外では性能を発揮出来ない

ハドレットの黒陰斬鉄剣⚫斬刃はハドレットのハンター特性に合わせて大剣となっている。大型で段平状の片刃の刀身が特徴で、叩き斬るという感じである
しかし、ハドレットがこの剣に気を纏わすと切れ味が圧倒的に上がり、超合金でも容易く斬れるほどである


ジルベール「さて、どう料理してやろうかな…?」
ハドレット「無論、一撃必殺で……!?ジル!!あ、あれ!」

ハドレットは何かを見つけた

デ・マルモスの頭部の角の部分に何か着いているのだ
それはまるで眼のような紋様をした物が刺さっていたのだ

ジルベールとハドレットはそれが何なのかは知っていた

ジルベール「侵蝕核!!!」
ハドレット「しかもレベル4!!」

侵蝕核にはレベルが存在し、レベル1~3は赤黒い核が特徴で、丸い球体<蕾形<花弁形という段階があるが、レベル4の侵蝕核はそのレベル1~3の侵蝕核を遥かに凌駕している。それは侵蝕核自体が攻撃をしてくるのである。今回のデ・マルモスの侵蝕核は粒子ビームを放ってくる厄介な侵蝕核なのである


そしてデ・マルモスの侵蝕核が輝き出し

ジルベール「!?」
ハドレット「まずい!!」

極太の粒子ビームを放った


ドガァァァァアアアアアン!!!


ジルベール「があああっ!!!」
ハドレット「うわああっ!!!」

デ・マルモスが放ったビームを避けた二人だったが、着弾地点が大爆発を起こし二人は吹き飛ばされた


ゆっくりと立ち上がるジルベールとハドレット…

ジルベール「これは…もう…」
ハドレット「楽して勝てる相手じゃ無さそうだね…」


二人は気を貯め始め、次第に赤黒いオーラが出始めた

ジルベール、ハドレット
「「はあああああああっ!!!」」

二人は血の覚醒状態となった
しかしここで疑問が一つ
何故ハドレットが血の覚醒状態になれるのかである
それはハドレットがまだ暴走龍状態の時に、ジルベールの腕に噛み付いた事があり、その時に彼の血を飲んだのである
その血はコアとして生きていたハドレットの体内に入り、ハドレットの血とナハト家の血が混ざり合ったのである
それ故、ハドレットはナハト家の元々の家系ではないが血の覚醒に目覚めたのである


ジルベール「デ・マルモス如きが…」
赤黒い稲妻のオーラを出すジルベール

ハドレット「調子に乗るなよ…」
赤黒い炎のオーラを出すハドレット

二人は同時にデ・マルモスに吶喊した







惑星ナベリウス凍土エリア 一般解放地区

アルティナ「ねえ、どうしてジルがいないの?ねえ…答えなさいよ!!!」

とアルティナの怒号がいきなり飛び出し、キース、リン、カリーナ、エアリィの四人にぶつかった
事の発端は数分前である






アルティナ「おかしいわね…ジルと連絡が取れなくなっちゃった…」
ユウリ「ちょっと心配ですね…」

ゲレンデのゴール地点にアルティナ、ユウリ、クルル、ミスティの四人がいた
今回は結花理達他のメンバーはクエストでいないのである




「「「うわああああああああああああああああああ!!!」」」
と何処から悲鳴が聞こえた

ミスティ「な、なんじゃ!?」
クルル「お、大きくなってますよぉ…」



そして

カリーナ「にゃあああああ!!!退いて退いて退いてにゃああああああ!!!」

アルティナ「え、ちょ!カリーナ!きゃああっ!!!」

といきなり後ろの崖から飛び出してアルティナの上に落っこちたカリーナ
それに続いてキース、リン、エアリィが飛び出して


キース「ぐぼぁ!」
リン「むぎゅ!」
エアリィ「いぎっ!」

それぞれうつ伏せて雪の上に落ちた


キース「ぬあ?ここは…」
リン「よ、よかったぁ…私達助かったぁ…」
エアリィ「全く!あのバカ猫娘のお陰で私まで巻き添えを…ってあのバカ猫娘は?」



カリーナはというと


カリーナ「いたいにゃあ…」

そうやって立ち上がろうとすると

(むにゅう…)
「きゃあっ!」

カリーナ「?なんなのにゃあ?この柔らかくてムニムニしたの…?」

そうやってカリーナは再びその柔らかい物を揉み出した

アルティナ「ひゃあああっ!あんっ!ちょっとカリーナ!!!」

カリーナ「ほにゃ?にゃにゃあっ!!( ; ゜Д゜)」

何とカリーナはアルティナの上に馬乗りになって彼女の胸をおもいっきり掴んでいたのである
そうカリーナの柔らかいと思った物はアルティナの胸であった

アルティナ「カリーナァァァァァッ!!!」

カリーナ「ちょっと待つにゃあァァァァァッ!」



その後




顔を真っ赤にしたアルティナが胸を隠してキース達四人に突っかかる先程の状況に戻る
因みにカリーナの頭にはお見事に団子三兄弟…もとい…たんこぶ三兄弟が積み上がっていた

キース「なあ、アルティナ…」

アルティナ「何よ?」
と冷たい目線で言うアルティナ

キース「あのさぁ…聴きづらいんだけどさ…ジルは?」

アルティナ「………」



この言葉に語気を荒げて
アルティナ「何言ってんのよあんたはァアアアアアッ!!!」
バゴッ!!!

キース「いってッ!!!殴ることは無えだろ!!!俺までたんこぶ三兄弟積み上げる気か!?」

アルティナ「黙って私の質問に答えればいいのよ!!!で、ジルは何処?何処にいるの!?」

と怒鳴って聞くアルティナ…ジルベールの事を大事に思ってるが故にこのようになってしまうのである

エアリィ「そのな…非常に言いにくいんだけど…ハドレットは見かけなかった?」

とここでもう一人の行方不明に気付く

リン「あ、そう言えばハドレットいないや!」
キース「アイツも行方不明なのか!?」

アルティナ「ハドレットの事はどうでもいいのよ!!!ジルは何処にいるの!?」

カリーナ「ひどっ!!!少しは心配してくれても…」
アルティナ「うっさい!!!あんたは黙ってなさい!!!」

アルティナはまだ胸を揉まれた事をまだ怒っており、カリーナに対して厳しい態度を取ってる



セルベリア「お前達…何をしている?」

と2-Aの学級委員長、セルベリアが生徒達と一緒に来た

エアリィ「ああ!お姉様!!!どうかお助けを!!!」
セルベリア「何時の間に私をお姉様と言うようになったんだ…まあいい…所で…ジルベールとハドレットは見かけなかったか?」

と聞くとアルティナが

アルティナ「私が質問してんのよ!それにあんたとジルは関係ないでしょ!」
セルベリア「貴様…ジルの彼女か…まあいい…私はジルに生徒会選挙を手伝って貰っているんだ…手伝って貰っている以上、ジルの安否は心配なのだ」

次第にアルティナの体が震え出し、機嫌が悪くなっていた

アルティナ「あんた…何ジルの事を愛称で呼んでんのよ!チームの人間でもないあんたにジルの愛称を言う権利なんて無いわ!」
セルベリアもこの言葉には眉間に皺を寄せた

セルベリア「何だ貴様…まるでジルを独り占めしているようだな?」
アルティナ「当たり前よ!あたしはジルの彼女だもん!」
セルベリア「だが…いくら彼氏と彼女の関係でも、人を独り占めはいかんな…ジルだって人間だ…いくらお前に独り占めされたいとは思っていないだろ?」
アルティナ「ぐ…あんた…いちいち頭に来るわね…」
セルベリア「ふん…恋に盲目とはこの事だな…」

アルティナはエアロシューターを装備し
セルベリアは氷双剣⚫干将莫邪を装備した

キース「お、おいお前ら…ケンカは…」

セルベリア、アルティナ
「「あんたは(貴様は)黙ってろ!!!」」

とユニゾンシャウトを成功した二人だが、仲は最悪となった

セルベリア「どうやら、その噴火寸前の火山のような頭を冷やさねばな…」
アルティナ「あんたこそ、そのムカつく無駄口叩けないようにしてやる!」


と戦闘体勢を整った瞬間




パオオオオオオオオオオオオオン!!!



と大きな咆哮が聴こえた




ユウリ「な、何!?」
クルル「ど、何処から!?」

と驚く全員

そして



ドガァァァァアアアアアン!!!



と大きな爆音が聴こえた

ミスティ「な、なんじゃ!?今度は?」
リン「爆音!?」
キース「いったい何が?」
エアリィ「お、お姉様!!!こ、これは!?」
セルベリア「わ、わからぬ…だが何だ…この胸騒ぎは…?」


と、次の瞬間



ジルベール「ぐあああああっ!!!」
ハドレット「があああああっ!!!」




アルティナ「この悲鳴…まさか…ジル!?」

と叫んだと同時に西側の崖から何かがぶっ飛んできた

そしてそれは人だった

ジルベールとハドレットである

アルティナ「ジル!!」
セルベリア「ハドレット!!」


二人は雪の上に落ちた

ジルベール「…くっ…ここは?」
ハドレット「ここは…一般解放エリア!?まずい!!!」

アルティナ「ジル!!大丈夫!?」

アルティナがジルベールの下へ駆け寄った

ジルベール「アルティナ!?…!いかん!避けろ!!」

アルティナ「え?」

アルティナがジルベール達が飛んで来た崖の上を見上げた

そこには先程までジルベール達と戦っていたデ・マルモスが侵蝕核に光を貯め始めていた

そして

ビシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!

アルティナ「きゃあああっ!!!」

放たれた粒子ビームを避けたアルティナだったが、着弾したと同時に爆風が襲った

ジルベール「アルティナ!」

ジルベールは吹き飛ばされたアルティナを受け止めた

ジルベール「大丈夫か!?アルティナ!」
アルティナ「ジル…その…手…」
ジルベール「え?」

アルティナを受け止めたジルベールだったが、ジルベールの右手がアルティナの胸を掴んでいたのだ

ジルベールは一気に赤くなって

ジルベール「ご、ごめん!わざとじゃないから!本当にごめん!」
とアルティナから離れた

アルティナ「あ!…もうちょっと触ってても良かったのに…」

と小声で呟くアルティナ




セルベリア「凍れ…凍牙氷槍刃!」


セルベリアの双剣から氷の刃が出現し、デ・マルモスの各部位を貫き、動きを止めた






カリーナ「こらぁっ!敵ほっといてイチャイチャするな!」
ミスティ「全く!しかもあのデ・マルモス核着きか…」
クルル「ひっ!…しかもレベル4…」
エアリィ「大丈夫よ!こっちにはお姉様がいます!」
セルベリア「その呼び方はやめろ…ハドレット…戦えるか?」
ハドレット「問題ない…」


ジルベールとハドレットは血の覚醒状態をまだ維持していた


ジルベール「行くぜ!ハドレット!」
ハドレット「ああ!これで決める!」

ジルベールとハドレットは赤黒いオーラを爆発的に放出させた


ハドレット「うおおおおおっ!燃え上がれ!紅蓮の翼!!」

ハドレットの背中から炎の翼が現れ大空へ飛んだ
そして空中で大剣をデ・マルモスに向け、突進した

ハドレット「燃え上がれ!緋鳳絶炎斬!」

それはまるで紅蓮の炎を纏った鳳凰のオーラを纏い、周りの雪を溶かしながら炎の翼を広げた


そしてデ・マルモスは紅蓮の炎に包まれた

パオオオオオオオオオオオオオッ!!!


超高熱の炎により体が焼け、炙られるデ・マルモス。ただ叫ぶしかなかった

ジルベール「アルティナ!頼む!」

アルティナ「任せて!」

アルティナは詠唱を始めた

ジルベールは双剣の機能の一つであるフォトンブレードを展開させた

アルティナ「行くわよジル!エアロストリーム!!」

と、デ・マルモスの下から上昇気流が発生した

そしてジルベールはその上昇気流に乗っかり、デ・マルモスの弱点である背中のコブにたどり着いた

ジルベール「おらおらぁあああっ!!」

フォトンブレードと双剣の多次元斬撃がデ・マルモスのコブを切り裂く、デ・マルモスは苦痛でもがき苦しむ

ジルベール「終いだッ!!!」

ジルベールが最後の一撃を刀の抜刀一閃を食らわせ


ジルベール「闇夜殲滅剣!!」

カチッ…



パオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!



納刀したと同時にデ・マルモスの至るところから切り傷が生じ、背中のコブもズタボロとなっていた

そして断末魔の声を上げて、倒れた

ジルベール「はぁ……やっと終わった…デ・マルモス如きに苦戦するなんてな」
ハドレット「まあ…今回は侵蝕核付きのデ・マルモスだったからね…」

二人は血の覚醒状態を解除してアルティナ達の下へ向かった

アルティナ「ジル!何処か怪我してない?ねえ大丈夫なの?」
心配そうにジルベールの状態を何度も確認するアルティナ


ジルベール「安心しろ…まあ、一発か二発喰らったがな…」
ハドレット「でも、通常の侵蝕核はあんな攻撃はしないはず」


とハドレットが考えていると

ミスティ「成る程な…」

ジルベール「ミスティ?何か見つけたのか?」
ミスティ「これ…自然と着いたものではないのう…」

エアリィ「自然とじゃないって…」
セルベリア「意図的に誰かが着けたのか?」

通常の侵蝕核はダーカーの媒体である汚染フォトンを摂取しすぎて侵蝕核化してしまうのが一般的である
ミスティ「ジル…これ…よーく見てみろ」
ジルベール「……これは!?」

ジルベール驚愕した

デ・マルモスの侵蝕核の周りが、妙に抉られた後があったのである

それを見たキース達は
キース「ひでぇ…」
アルティナ「そんな…こんなこと…」
ユウリ「無理矢理だなんて…そんな…」

セルベリア「恐らく『奴等』か?」
ハドレット「そうだね…『死神蜘蛛』の連中の仕業かもね」


「あーらら、倒されちゃってるじゃない」



と、何処から女性の声が聴こえた


クルル「ひっ!ど、何処?」
エアリィ「ちょっと出てきなさいよ!」


「キャッハハッ!そう言わなくても…」



ジルベール「おい、そこの一般人…」


とジルベールは遠くで見ていた一般人の一人を指差した

「!?」

ジルベール「お前から妙な気配がしまくりだ…」

「アハハ!バレちゃったかー」


その一般人はまるで変身するかの様に一回転し

すぐに別人へとなった
背は150~160位で、幼い顔立ちの少女であった
服装はお嬢様のような豪華な物であった


カリーナ「にゃ!?へ、変身したにゃあ!?」

「流石流石!蒼穹の剣士…あたしの迷彩を一発で見破るなんてね♪」


と拍手しながら近づいてくる


ジルベール「こいつに侵蝕核を埋め込んだのはお前か?」

「お前っての辞めて貰える?あたしはマリー…あんた達の敵『死神蜘蛛』のNo.3よ」

「「「!?」」」


この言葉を聞いて全員戦闘体勢に入った

キース「まさか…こんなガキみたいなのが彼奴等のNo.3だとはな…」

マリー「フフン…じゃあ…お・し・お・き♪」

とマリーは何か鞭みたいなもので四回振った


キース「ぐあああっ!!!な、何だこれは!?」

カリーナ「キース!?ってにゃにゃ!?なんなのにゃあこれ!!!」

キースの体は光の鎖に巻かれて身動きが取れなかった


クルル「え、これって…なに!?」

ユウリ「キースさん!?」

マリー「気とフォトンを融合させたテクニックみたいなもので…攻撃型の破道と束縛型の縛道の二種類があるのよ…それじゃあ♪」

ジルベール「やらせるか!」
マリーが再び縛道をかけようとした背後に刹那で移動したジルベールが

ジルベール「ナハト流・刹那・十字衝!!」


刹那でマリーに接近し、双剣を十字に振り抜いた

マリー「!?」


マリーが避けたと同時にキースを束縛していた光の鎖が消えた


ジルベール「やっぱりな…それは対象物に意識を向けていなければ効果を発動、もしくは維持できない!」

マリー「うそっ!これまで見破られるの!?何なのあなた?」

マリーはジルベールの鋭い洞察力に恐怖を覚えた

マリー「…ああもう!!ただのイケメンだと思ったら、相当ムカつく!」

ハドレット「良いの?僕を忘れて…」



マリー「!?」

何時の間にハドレットが上空に翔び

ハドレット「天覇閃光断!!!」

武器を大上段に振り上げ、落下スピードに身を任せて降り下ろした

マリー「し、しまった!!!」

マリーは防御体勢を整えて目を瞑った






ガキィン!!!




マリー「……!?」




何時まで経っても衝撃が来ない…

恐る恐る目を開けると




ハドレット「くっ…誰だ!?お前は!?」

「……邪魔だ…」

黒いセナミリオントールを着た男がハドレットの大剣を槍で受け止めた
顔は仮面で覆われているためわからない
そして

ジルベール「なんだ?この…感じ……まさか!?」

ハドレット「そんな……こいつは!?」


黒い槍を持った男は赤黒いオーラを爆発的に放出させた



アルティナ「そ、そんな…」
キース「『血の覚醒』…だと!!」
クルル「ふえええっ!これは一体…」
ユウリ「あわわ…どうなっているの?」
ミスティ「まさか…あのルシード以外にも、ナハト家じゃない奴の『血の覚醒』に覚醒したのか?」


全員が恐怖に陥った

まさか敵で血の覚醒を覚醒した人間が二人もいるのは


マリー「あら…カイン!!愛する私のために来てくださったのね♪」

カインと呼ばれた男はセナミリオントールの真っ黒の服を着ており、持っている槍(ガエボルグ)も真っ黒に染められている

カイン「…マリー……マスターが…呼んでいる…」

マリー「えー!仕方ないわね…じゃあね♪また会いましょ♪」

マリーはテレパイプを使い転送した


セルベリア「いかん!」
エアリィ「待ちなさいよ!」
カリーナ「うにゃあああああっ!!待てゴラアァァァァァッ!!!」

カリーナは転送されるマリーに向かって

カリーナ「猫々彗星拳!!」

ドリル回転しながら突撃した


カイン「…甘いな」


猫々彗星拳を放ったカリーナの前にカインが立ち

カイン「…断空」


ドガァァッ!!!

カリーナ「う……が……あ…っ…」

カリーナは何か見えない壁のような物で猫々彗星拳を止められ、同時に大ダメージを全身に受けた

キース「カリーナァァァァァッ!!!てめえッ!!!やりやがったなァァァァッ!!!」


キースは怒りに任せてツインハンドガンを交差して

キース「X(クロス)バスタァァァァァァァァァァァッ!!!」


極太の粒子ビームを解き放った

キースの怒りを含んでいるのかその勢いは凄まじいの一言で、真っ直ぐにカインの下へ

しかし



ドガァァァァアアアアアン!!!


カインに到達する前にXバスターが何かにぶつかり、爆散した


カイン「馬鹿目が…」


キース「な!?」

何時の間にキースの背後に瞬間移動したカイン

そのまま槍でキースを切り裂いた

キース「があああああっ!!!」

リン「キース!?こんのぉ!!」

今度はリンが突撃し、剣を抜刀した

リン「食らえェェェェェッ!」

鋭い突きをカインに放ったリン

しかしカインは華麗な槍さばきでリンの突きを弾き、凪ぎ払った

リン「がはっ…」


エアリィ「お姉様!!!ここは私が!!!」

セルベリア「待て!お前では無理だ!!!」

エアリィはウォンドを装備し、詠唱を始めたがカインが一瞬でエアリィに接近した

エアリィ「な…!?」

ユウリ「危ない!!!」

直ぐにユウリがニレンカムイでカインに突撃したが、槍で防ぎ

カイン「軽すぎる…」


無数の突きをユウリに放った


ユウリ「きぁゃっ!ぐっ!あっ!がはっ!」

無数の突きをまともに食らってユウリが貫かれ

クルル「もうやめてぇええ!」

クルルが思いっきりウォンドを振って助けようとするが

カイン「大振りだな…」

大振りな為簡単に避けて彼女のみぞおちに膝蹴りを喰らわした

クルル「ぐふっ!…うう…あ…」

エアリィ「食らえッ!ダイヤモンドダストォォォッ!」

エアリィのウォンドから猛吹雪が発生し、カインを襲った

カイン「…それがどうした?剛旋槍!」

カインは槍を回転し強い風圧を発生させた
その影響で猛吹雪がエアリィに襲いかかった

エアリィ「そんな…きゃあっ!!!」



ミスティ「ならばこれならどうじゃ!!!」

ミスティは既に詠唱を終え

ミスティ「暗黒の瘴気よ…今ここに現れ、彼の者を呑み込め!ダークインフェルノ!!」


途端にカインの上空から漆黒の焔が現れそのまま呑み込んだ



暫くその炎は燃え続けたが、炎が晴れるとそこにカインはいなかった

ミスティ「ば、馬鹿な…ど、何処じゃ!?」

ジルベール「ミスティ!!!上だ!!!」

ミスティ「なぬ!!!」

カインは何時の間に上空に飛んでおり、ミスティ目掛けて槍を投擲しようとしていた

ミスティ「くっ!光の槍よ…」

カイン「…ふん…遅い…天雷槍」

カインは槍を投擲した

ミスティ「のわああああああっ!!!」

ミスティは雷を纏った槍に防御壁を展開したが、電撃が彼女を襲い

ミスティ「ああああああっ!!!」

ミスティは数ボルトの電撃を受け倒れた


カインは着地し、落ちている槍を持ち


カイン「…後は…お前らか…」


ジルベール「…ちっ」
ハドレット「くっ…」
アルティナ「うう…」
セルベリア「っ……」



瞬く間に6人を倒したこのカインの実力は半端ではない…
おそらくはSSランクのセルベリアより上なのかもしれない



カイン「……時間か…」


カインはデバイスを見てテレパイプを置いた

ジルベール「ッ!!!貴様っ!!!やるだけやっといて…逃げる気か!」
カイン「…ふん…雑魚が粋がるな…下らんから帰るだけだ」

ジルベール「貴様ぁッ!!!」


ジルベールの怒りが再び爆発し、血の覚醒状態となった

カイン「ほう…」

ジルベールは気を双剣に纏わせ、光の剣へと変え空中に飛んだ

その剣を地面に向かって星を描くように動かすと、カインを中心として五芒星が出現した

カイン「!?」

ジルベール「逃がすか!」

ジルベールは生成したフォトンブレードで五芒星の頂点を差した途端に、カインの動きが強制的に止められた

カイン「…これは」


ジルベール「食らえェェェェェッ!ナハト流奥義!!星刻活殺衝!!!」

自信の体内にある気を放出させ、五芒星の中心にいるカイン目掛けて気の塊を放ったジルベール

そしてカインと接触した瞬間、大爆発が起きた



ドガァァァァアアアアアン!!!



ジルベールはが着地したと同時に血の覚醒が解かれ、その場に倒れ込んだ

アルティナ「ジルッ!!!大丈夫!?」

ジルベール「ああ…大…丈夫…だ…ぐっ…」

セルベリア「いかん!ハドレット!テレパイプで皆を!」


ハドレット「わかった!」



ジルベール達10人はテレパイプによってその場から転送された







ジルベールの星刻活殺衝の放った後は大きなクレーターが生まれており

その中に一人の男が立っていた

カインである

カインはあの技を受けたはずなのだが、何故か無傷なのである

カイン「…ジルベール・ナハト……覚えておこう」
カインはテレパイプでその場を去った






 
 

 
後書き
敵キャラ紹介


コードネーム『マリー』 イメージ声優 大坪由佳

死神蜘蛛のNo.3とされる謎の少女、気とフォトンを融合させた特殊な攻撃が得意の戦法で苦しませる


コードネーム『カイン』イメージ声優 山寺宏一

死神蜘蛛のメンバー、その実力は未知数で、本作の最強キャラの一角である。槍さばきは達人級の域である 
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